連載
インディーズゲームの小部屋:Room#501「Fall of Light」
秋の新アニメが始まる前に,録り溜めておいたぶんをせっせと消化している筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第501回は,RuneHeadsが開発した「Fall of Light」を紹介する。本作は,光の子である愛娘を守りながら,暗闇の世界を冒険するというアクションRPGだ。急いで見ないと,HDDがパンクしちゃう……。
本作の舞台となるのは,闇に覆われてしまった世界。プレイヤーは老兵のNyxとなり,光の子である愛娘Aetherの手を引いて,地上に残された最後の光が差す場所を目指すことに。本作は「DARK SOULS」と「ICO」にインスパイアされたという作品で,死にまくること必至のハードな戦いと,娘と手を取り合って先へ進むというICOのようなゲームプレイが特徴だ。
Nyxは通常攻撃と強攻撃,盾を使った防御,ダッシュ/ローリングが可能で,これらのアクションを行うとスタミナを消費する。適当に剣を振っていると,あっという間にスタミナが尽きてしまうので注意しよう。ゲーム画面は「Diablo」風の見下ろし型だが,本作の戦いでは,いかに相手と1対1の状況を作れるかがカギを握る。敵の集団に突っ込むなんて,もってのほかだ。
また,ある程度ゲームを進めてアミュレットを入手したあとは,体力回復とShadowモードへの変身という2種類の魔法が使えるようになる。Shadowモードは一定時間,攻撃力が強化されるというものだが,魔法の使用回数には限りがあるので,体力回復のほうを優先させたほうがいいかもしれない。
そして,もう一つの大きな特徴がAetherの存在だ。Aetherは戦う力を持たないものの,体から発する光で暗闇の世界における照明の役を担っているだけでなく,彼女の近くで戦うことで,Nyxの能力が強化される。Aetherは攻撃を受けると一撃で死んでしまうが,心配無用。その場に残された光る灰に触れることで,たちまち蘇らせることができる。逆に,Nyxが先に倒されると,残されたAetherも殺されてしまうので,その場に戻って助け出してあげよう。
Aetherは自動的にNyxのあとをついてくるが,急いで移動したいときは手を引いて進むことも可能。Aetherが進めない場所は,先回りして仕掛けを動かし,Aetherの通れる道を確保したり,2人で協力してスイッチを押したりといった場面もある。また,各地にある神像に祈りを捧げることで,体力/魔法の使用回数の回復とゲームのセーブが行えるが,Aetherがいないときは祈ることができないなど,非常に重要な存在となっている。
ゲームには,二刀流から両手持ちの大剣まで,10種類の武器クラスと,20種類の戦闘スタンスが登場。Nyxは,敵を倒してSoulを吸収するとゲージが溜まっていき,これがフルになったときに神像で祈ることで,体力の上限がアップする。ただし,敵に倒されるとゲージはゼロになってしまい,たとえAetherを救出しても取り戻すことはできない。
敵の中にはAetherを連れ去ろうとする者もおり,そうなる前に相手を全滅させれば事なきを得るが,万が一,連れ去られてしまった場合はダンジョンの奥深くまで助けに行かなければならない。もちろん,その間はNyx一人で戦わなければならず,圧倒的に不利。筆者は一度こうなってしまい,さんざん死にまくった挙句,Aetherを救出するのに2時間くらいかかってしまった。もう,娘がいなければ生きていけない……。
1体1体の敵が手ごわいだけでなく,即死トラップもあちこちに仕掛けられているなど,全体的にかなり高難度なゲームだが,己の腕前だけを頼りにじわじわと攻略を進めていく感覚はDARK SOULSに通じる中毒性がある。そこに,ICOのようなゲームプレイがうまく融合し,完成度の高いゲームに仕上がっているので,興味を持った人はぜひどうぞ。そんな本作はSteamにてデモ版が配信されているほか,製品版が1480円で発売中だ。
■「Fall of Light」公式サイト
http://www.runeheads.com/fall-of-light/- 関連タイトル:
Fall of Light
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