連載
インディーズゲームの小部屋:Room#588「My Friend Pedro」
最近は,庭に植えた草花の成長を日々の楽しみにしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第588回は,DeadToast Entertainmentが開発した横スクロールアクション「My Friend Pedro」を紹介する。プランターに植えたゴーヤの種がようやく芽を出したよ。早く大きくならないかなあ……。
本作は,黒い覆面を付けた名もなき主人公が,しゃべるバナナを相棒に,2丁拳銃とスローモーションを駆使して敵を倒していくという横スクロールアクション。タイトルにあるペドロとは,相棒のバナナの名前である。主人公は何者なのか,なぜバナナがしゃべるのかはゲームを通じての謎なので,ひとまず置いておこう。
それよりも,主人公は今,のっぴきならない状況にある。なぜなら,人間を解体して売りさばいてしまうという,地獄の料理人ミッチの精肉店に捕らわれているからだ。主人公は記憶を無くしており,どうしてこうなったのかは分からないが,まずはここから逃げなきゃ!
しかし,敵もおいそれと見逃がしてはくれない。そこで,逃げる途中で見つけた拳銃で,邪魔するヤツを皆殺しにしてやることに。主人公は2つの特技を持っており,その1つが時間の流れを遅くする「フォーカス」,そしてもう1つが,壁を蹴って高く飛び上がる「ウォールジャンプ」だ。この2つのスキルを駆使して,障害物を乗り越え,銃弾の嵐をかいくぐり,無数の敵を蹴散らしていくというのが,このゲームの基本となる。
本作で特徴的なのは,流れるような動きで華麗に敵を倒すほどスコアがアップするという点。例えば,フォーカスを使うとジャンプ中に宙返りが可能になり,空中で逆さまになりつつ敵を仕留めると,より多くのスコアが得られる。また,主人公は2丁拳銃の使い手で,両手で別の敵を同時に狙い撃つこともできる。これをフォーカス中の宙返りと組み合わせると,エレガントに高得点をもらえるという寸法だ。
さらに,ガスボンベに銃弾を撃ち込んで爆発させたり,天井を破壊して敵の頭上にドラム缶を落下させたりと,周囲にあるさまざまなモノを使って敵を倒すこともできる。中でも面白いのは,フライパンの使い方だ。これは真上に蹴り上げてそこに銃弾を撃ち込み,跳弾で敵を死角から攻撃するのに利用する。うーん,スタイリッシュ! 操作に習熟すれば,ほかにもいろいろな方法で鮮やかに敵を仕留められるようになることだろう。筆者は目の前の敵で精一杯だけど……。
ミッチの店を脱出してからも,一体誰が自分を狙っているのかを突き止めるため,1人と1本の戦いは続く。しかし,殺伐としたゲームかと思いきや,ペドロが妙な口調であれこれ話しかけてくるのが可愛らしく,ゲーム全体にユーモアを感じられるのが面白いところだ。主人公とペドロは事件の黒幕を見つけ出し,自分達が何者であるかを思い出すことができるのか。気になる人は,ぜひプレイしてみてほしい。そんな本作のPC版は,Steamにて2050円で発売中だ。
■「My Friend Pedro」公式サイト
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