連載
インディーズゲームの小部屋:Room#619「Outer Wilds」
ゲームをクリア直前まで進めると,飽きてきてつい別のゲームに手を出してしまう筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第619回は,Mobius Digitalが開発した「Outer Wilds」を紹介する。本作は,無限にループする恒星系最後の20分間を体験しながら,その謎を解き明かしていくというSFアドベンチャーだ。おかげで一向に積みゲーが減らない……。
本作の主人公は,舞台となる星系の最果てを探索するために創設された「Outer Wilds Ventures」という宇宙プログラムのメンバーだ。この星系には,数千年前に滅亡した古代種族,Nomaiの遺跡が数多く残されており,彼らが何者だったのかを調べることも大きな目的の1つとなっている。そしてゲームは,主人公が初めて探査艇に乗って宇宙に出発するところから始まる。
しかし,主人公を含む誰もが知らなかったことだが,このときすでに異変は始まっていた。画面には何のカウントダウンも表示されないが,この星系は終焉へと向かっており,なんとゲーム開始から20分後に太陽が超新星爆発を起こし,すべてが消滅してしまうのだ。そして不思議なことに,主人公だけが以前の記憶を残したまま時間がループして,出発地点である故郷の惑星で意識を取り戻す。一体なぜ……。
というわけで,ここからはNomaiの遺跡を調査しつつ,この超新星爆発とタイムループの謎を解き明かしていくことになる。この星系には多彩な環境を持ったさまざまな惑星があり,どこから調査を始めるかはプレイヤーの自由だ。探査艇に乗り込んで上昇するとシームレスに宇宙空間へ飛び出し,どこへでも好きな場所に向かうことができる。探査艇の操作は繊細で慣れが必要なので,必要に応じて自動操縦機能を活用するといいだろう。
本作は繰り返される20分のあいだ,それぞれの惑星に刻一刻と変化が生じるのが特徴で,例えばお隣の星「脆い空洞」は絶えず落下する小隕石のために,地表がどんどん崩壊していく。ほかにも,一方の星からもう片方の星に,大量の砂が流れ込み続けている双子星や,たくさんの巨大竜巻が発生している水の星など,多彩な環境の星があり,特定の時間帯にしか入れない場所もある。
新たに発見した情報は探査艇の航行記録に保存され,タイムループしても消えることはない。プレイヤーはこれを手掛かりに,古代種族と恒星系の謎に迫っていくのだ。本作では,最終的に訪れる超新星爆発だけでなく,探索中の事故や不注意,過酷な自然現象や未知のトラブルなどでたやすく死亡し,何度もやり直すことになる。しかし,それらを乗り越えて手探りで未知の惑星を探検していくわくわく感は,SF好きにはたまらないものがある。
果たして主人公は,超新星爆発とタイムループの原因を突き止めることができるのか。ハラハラドキドキの冒険と,先が気になる魅力的なストーリーを体験したい人はぜひどうぞ。そんな本作のPC版はEpic Games Storeにて2580円,PlayStation 4版はPlayStation Storeにて2962円で発売中。これはオススメです。
■「Outer Wilds」公式サイト
https://www.mobiusdigitalgames.com/outer-wilds.html- 関連タイトル:
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(C)2019 Mobius Digital, LLC. Published by Annapurna Interactive under exclusive license. All rights reserved.
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