イベント
韓国でもサービス前の「ドラゴンネスト」が日本で遊べる! 東京・秋葉原で先行体験会が開催
今回プレイできたのは日本語版ではなく,現在クローズドβテストが行われている韓国語版のサーバーを,NHN Japanの社内に設置したもの。そのためゲーム内の翻訳は行われていなかったが,試遊台の隣には専属のスタッフが待機しており,プレイ中は随時レクチャーを受けられた。
筆者も参加させてもらったが,ドラゴンネストはG★2008の出展バージョン以来のプレイになる。本作の基本的な要素についてはそのときのプレイレポートを見てもらうとして,今回は当時から進化している部分を重点的にチェックしてみた。
まず全体的には,1年の開発を経て,アクション関連がかなり細かいところまでブラッシュアップされているな,と感じた。例えば基本アクションがクラスによって微妙に差別化されている。具体的には「左クリックの押しっぱなし」だと,ウォーリアとクレリックの場合,最大4回までのコンボ攻撃が可能だ。これがアーチャーになるとマシンガンのような連続射撃,ソーサレスは溜め攻撃となる。
また,移動キーを2回押してのステップ移動も,ウォーリアはダッシュ,アーチャーは高速での側転,クレリックはスライディング,ソーサレスは短距離のテレポート移動といった具合だ。見た目として演出が違うだけでなく,当たり判定などの特性が微妙に違っており,クラス間バランスも考慮されていると思われるのがポイントだ。
さらに,同じクラスでも手に持つ武器により,戦い方が大きく変わってくる。ウォーリア用の武器を例に挙げると,両手剣はモーションがオーソドックスかつ平均ダメージが高め。両手ハンマーはモーションが緩慢なものの,コンボの最後では強烈な一撃を繰り出せる。両手斧はコンボの最後が回転斬りとなっており,周囲のモンスターを一気になぎ払えたりするのだ。
右クリックはキックなどの補助攻撃用となっているが,これも装備するアイテムによって変わるようだ。例えばソーサレスの場合,初期状態ではスペルブックで殴りつけて敵を短時間スタンさせる攻撃だったが,装備によっては目の前にオバケを召喚して攻撃させるものに変わった。接近戦が苦手なソーサレスにとっては前者の方が扱いやすそうだが,パーティプレイなどで敵からの攻撃を受ける心配がいらない状況であれば,後者の選択もアリだろう。
続いてマルチプレイでは,今回は最大4名編成のパーティによる協力プレイを体験できた。今回は試せなかったが,実は「8対8」によるPvPモードが既に実装されている。ノンターゲッティング制であるドラゴンネストは,通信同期などにおけるアクションのクオリティを保つべくMOシステムを採用しているが,16名規模のプレイが技術的にクリアされているので,マルチプレイFPSのような遊び方もできそうである。
ちなみに開発側は現在,対戦人数をどうにかして「16対16」まで増やせないか,悩みに悩みまくっているのだという。また協力プレイモードでも,できれば最大10名くらいまで増やしたいのだそうだ。いきなり100人だとかMMOだとかいったふうに風呂敷を広げすぎたりせず,着実にステップアップしようとしている姿勢は見ていて好感触であった。
イベント会場には,開発元であるEYEDENTITY GAMESのスタッフが来ていたので,あれこれ話を聞いてみた。対応していただいたのは,グローバルマーケティングチームのSangmi Kim氏と,Seunghyeon Seo氏の2名だ。
4Gamer:
本日はお忙しいところ時間を割いていただき,ありがとうございます。早速ですが,本日のイベントをご覧になられた感想はいかがですか?
Kim氏:
ご存じのとおり,ドラゴンネストは韓国でもまだ正式サービスを迎えておらず,開発途中の段階にあります。まだ未完成のバージョンを,こうやって日本の皆様に紹介するのはとても緊張しますね。
4Gamer:
サービススケジュールが決まっていない段階で一般向けの体験会を行うというのは,結構珍しいですよね。これにはどのような意図があるのでしょうか。
Kim氏:
まだ開発途中ではありますが,ドラゴンネストのクオリティには自信があります。さらに日本人向けのゲーム内容にするため,できるだけ早い段階で遊んでいただける機会を設けて,フィードバックを開発側に届けるのが今回の大きな目的です。
4Gamer:
過去にも体験会を行われていますが,今のところはどのようなフィードバックが多いですか?
Kim氏:
こういったイベントに参加されるのは,プレイヤーの中でもとても熱心な方達だと思います。そういった人の反応を見る限り,韓国のプレイヤーと結構近い部分があるのかな,と思えますね。例えば遊び方の方向性といいますか,ゲームを見る視点や,気に入っていただける部分が似ていて,見ていて安心しました。
4Gamer:
Kim氏:
なので,日本で得たフィードバックにより,ゲームコンテンツの根本から変わるようなことはないと思います。後は例えば,ゲームパッドへの対応など,より日本のプレイヤーに受け入れられやすい環境を整えていきたいです。
4Gamer:
今回のバージョンは,ゲームパッドで普通にプレイできていましたね。これは日本からのフィードバックによるものなのでしょうか?
Kim氏:
ええ。NHN Japanさんからの強い要望があり,韓国バージョンから前倒しで実装しています。
4Gamer:
韓国版のサービススケジュールは,現在どのようになっていますか?
Kim氏:
現在は2次クローズドβテストが終わったところで,今後予定しているオープンβテストに向けて開発を進めているところです。
4Gamer:
他国への展開についてはどうでしょう。
Kim氏:
韓国と日本のほかには,中国と北米でもサービスを予定しています。現地での運営会社はそれぞれ決まっていますが,サービススケジュールに関しては日本と同様,いまのところ未定です。
4Gamer:
今回のような体験会を,中国や北米ではなく,この日本で複数回行う理由はなんだったのでしょうか?
Kim氏:
最も大きい理由は,日本がコンソールゲーム大国だからです。ドラゴンネストは,普段はコンソールで遊ぶ人にも受け入れられるゲーム内容だと信じていますが,それが実際のところどうなのか,というのはスタッフ一同,非常に気になっています。
4Gamer:
これは個人的な感想ですが,「コンソール系っぽいRPG」というより,「コンソールRPGそのもの」と言っても,あながち間違ってないと思いますよ。
Kim氏:
そう言っていただけるのはとても嬉しいですね(笑)。
4Gamer:
Kim氏:
いえ,今はそこまで考えていないですね。ドラゴンネストが正式サービスを迎えてもし大ヒットしたら,そのときに初めて検討すると思います。
4Gamer:
韓国でのこれまでのクローズドβテストを通じて,ドラゴンネストのどういった部分が好評ですか?
Kim氏:
一番人気があるのはコンボですね。このゲームではスキルを繰り出す順番や,特定の状況下などを利用することで,数十といった規模でコンボを繋げていくことができます。コミュニティを見ていても,「コンボ数をどこまで伸ばせるか?」という議論が活発に行われています。
私個人としてはウォーリアで100コンボまで達成できましたが,もっと上のプレイヤーもたくさんいます。
4Gamer:
コンボのコツってあるのでしょうか。
Kim氏:
右クリックで行えるキックを起点にしたり,壁にぶつけて跳ね返ってきたところをさらに繋げたり,本当に色々あります。例えばキックを入れると,敵との間合いがほんの少しだけ離れてしまうのですが,その距離の違いにより,次に繋がるスキルがまた違ってきます。
4Gamer:
再来週には韓国でG★2009が行われますが,ドラゴンネストは出展されますか?
Kim氏:
ええ,もちろん。機会があれば是非いらしてください。
4Gamer:
分かりました。今日はありがとうございました。
だが,いざ蓋を開けて見ると,来場客が多すぎることも少なすぎることもなく,まずまずのペースで訪れていた。待ち時間の間に,来場客がスタッフと談笑している姿もそこかしこで見受けられ,イベントとしての満足度は高かったのではないだろうか。
今日行われた会場は東京の秋葉原だったが,来週の11月21日(土)には名古屋,11月23日(月・祝)には大阪でも同様のイベントが予定されている(関連記事)。少なくともアクションRPGが好きな人なら,とても素敵な体験ができるはずなので,近隣に住んでいる人は当日に足を運んでみてほしい。
- 関連タイトル:
ドラゴンネストR
- この記事のURL:
Published by NHN hangame Corp.
(C)EYEDENTITY GAMES Inc. All Rights Reserved.