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「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
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印刷2009/11/06 21:37

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「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介

画像集#002のサムネイル/「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
Shade 11のキーワードは「繋がる」だと語るイーフロンティア代表取締役安藤健一氏
画像集#003のサムネイル/「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
Shade 11の画面。同社女子社員をモデルに3D化している(過程は公式サイトで連載中
 11月6日,都内で国産3D CGツール「Shade 11」の記者発表会が開催された。Shadeと協力関係にあるAvatar Realityの次世代型バーチャルワールド「Blue Mars」の最新情報も発表されたのでさっそく紹介してみたい。

 さて,Shadeというツール自体はゲームとはあまり関係ないのだが,国内で累計55万本という普及を見せているツールでもあり,新機能がちょっと面白そうだったのでざっと紹介しておこう。
 まず,Shade 11がこれまでのバージョンと大きく異なるのは,他社製のツールと協業をスムーズに行えるようにするために,基本部分から作り直されたということだという。以前から親和性のよかったPoserのほか,Vueなどともスムーズに連携が取れるようになっている。
 例えば,Poserでアニメーションを設定したデータが,そのままShadeで読み込めたり,Shade用のモデリングデータを(ちょっと手間はかかるらしいが)Poserに読み込んでアニメーションをつけたりといったことができるようになっている。Shade用には高品質な人体データなども販売されているので,それらを使ったアニメーション作成も手軽になる(可能性がある)。会場ではエヴァンゲリオン初号機をPoserで歩かせたデータを紹介していた。
 また,そういったデータを景観作成ソフトVueに読み込んでレンダリングすることもできる。PoserもShadeも高品質なレンダリングエンジンを備えてはいるわけだが,地形や空,樹木,建物といったアセットを扱うことに関してはVueは飛び抜けている。すでに多くの映画などで実写まがいの高品質映像作成に使われている。
 
 新機能として挙げられていたのは,手描きのイラストなどから3Dデータを作成する機能や,複数の角度から撮影した写真から3Dデータ作成を支援する機能だ。全自動というわけにはいかないのだが,簡単な操作でそれなりに使えそうな出力を実現していた。

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画像集#008のサムネイル/「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
 そのほか,Google 3Dギャラリーからデータを持ってこれるようになった。すなわち,Googleが配布しているGoogle SketchUpという3Dツールで作成されたデータが扱えるようになる。このデータは,もともとはGoogle Map上に配置したりできるデータとして作られたものだろうが,実に膨大なフリー3Dデータが公開されている。「Building」で検索すると約6万件,「Car」で2万7000件ヒットするという規模のデータが揃っている。データのクオリティはピンキリだとは思われるが,これがどんどん増え続けているわけだから無視できない。Shade 11では,これらを非常に高精度に取り込むことができるという。
 
 手描きの絵から3Dモデリングを行ったり,写真からモデリングデータを生成したり,Google 3Dギャラリーからデータを持ってこれる。3D CGを楽しむ際の最大の壁となっていたモデリングデータの調達が,諸々の機能によっておそろしく楽になってきている。これらの機能は定価1万円のBasic版でも利用できるということで,普段3D CGにはあまり関係ない4Gamerでも紹介してみた次第だ。
 

Shade公式サイト

http://shade.e-frontier.co.jp/index.html


Blue Mars最新情報


Avatar Reality President橋本和幸氏
画像集#009のサムネイル/「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
 CryENGINE 2で作られた次世代型のバーチャルワールド「Blue Mars」は2年前のShade 10発表会で日本初お披露目されて以来着実に進化してきており,現在オープンβテストが行われている。一般テスターとデベロッパーの2種類に分けてテスターを募集しているのだが,現在一般テスターが1万4000人程度,デベロッパーが1800人程度の登録となっているという。デベロッパー登録は無料で,CryENGINE 2ベースの開発キットも無料で配布されている。
 デベロッパーとして活動することで,3DモデリングデータをBlue Mars内で販売したり,ゲームを販売したりできる。売り上げのうちの25%がAvatar Realityの取り分となる。デベロッパーには,出店料というものも必要になるのだが,これはAvatar Realityに対するものではなく,シティと呼ばれるワールドの管理者が決めた料金となる(これは現状ではまだ開放されていない)。

画像集#011のサムネイル/「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
 今回の目玉発表となるのがFlashのフルサポートだ。これは,サーバー側でFlashコンテンツを実行し,結果をストリーミングでBlue Mars内に表示する仕組みとなっている。Flashのフルスペックが使用できるということで,Blue Mars内で使用できるコンテンツが大幅に増えることになりそうだ。
 会場では仮想空間内に浮かんだスクリーン内にYouTubeの動画を表示したり,Google Mapを表示したりといったデモを行っていた。Flashゲームなどもそのまま実行でき,複数のスクリーンで並行して動画やゲームが動いている様はなかなか不思議な光景だった。サーバーサイドで実行しているためか非常に滑らかだ。
 

ShadeコミュニティのためのShade City
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 また,ノートPCなどでも楽しめるようにという声に応え,低負荷モードが実装された。とはいっても,せっかく作り込まれたコンテンツが楽しめないのでは本末転倒なので,クオリティをなるべく落とさずに軽くということで,低負荷モードでは影のレンダリングをやめているとのこと。これだけで負荷が半分くらいになるという。

 Blue Marsは来年にはデベロッパーの出展も可能になり,正式サービスに近い形での公開が行われるという。興味のある人はオープンβテストに参加してみよう。

Blue Mars公式サイト

http://www.bluemarsonline.com/
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