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「Shade 11」発表会開催,Flashコンテンツを取り込んだ「Blue Mars」最新情報も紹介
Shade 11のキーワードは「繋がる」だと語るイーフロンティア代表取締役安藤健一氏 |
Shade 11の画面。同社女子社員をモデルに3D化している(過程は公式サイトで連載中) |
さて,Shadeというツール自体はゲームとはあまり関係ないのだが,国内で累計55万本という普及を見せているツールでもあり,新機能がちょっと面白そうだったのでざっと紹介しておこう。
まず,Shade 11がこれまでのバージョンと大きく異なるのは,他社製のツールと協業をスムーズに行えるようにするために,基本部分から作り直されたということだという。以前から親和性のよかったPoserのほか,Vueなどともスムーズに連携が取れるようになっている。
例えば,Poserでアニメーションを設定したデータが,そのままShadeで読み込めたり,Shade用のモデリングデータを(ちょっと手間はかかるらしいが)Poserに読み込んでアニメーションをつけたりといったことができるようになっている。Shade用には高品質な人体データなども販売されているので,それらを使ったアニメーション作成も手軽になる(可能性がある)。会場ではエヴァンゲリオン初号機をPoserで歩かせたデータを紹介していた。
また,そういったデータを景観作成ソフトVueに読み込んでレンダリングすることもできる。PoserもShadeも高品質なレンダリングエンジンを備えてはいるわけだが,地形や空,樹木,建物といったアセットを扱うことに関してはVueは飛び抜けている。すでに多くの映画などで実写まがいの高品質映像作成に使われている。
新機能として挙げられていたのは,手描きのイラストなどから3Dデータを作成する機能や,複数の角度から撮影した写真から3Dデータ作成を支援する機能だ。全自動というわけにはいかないのだが,簡単な操作でそれなりに使えそうな出力を実現していた。
手描きの絵から3Dモデリングを行ったり,写真からモデリングデータを生成したり,Google 3Dギャラリーからデータを持ってこれる。3D CGを楽しむ際の最大の壁となっていたモデリングデータの調達が,諸々の機能によっておそろしく楽になってきている。これらの機能は定価1万円のBasic版でも利用できるということで,普段3D CGにはあまり関係ない4Gamerでも紹介してみた次第だ。
Shade公式サイト
http://shade.e-frontier.co.jp/index.htmlBlue Mars最新情報
デベロッパーとして活動することで,3DモデリングデータをBlue Mars内で販売したり,ゲームを販売したりできる。売り上げのうちの25%がAvatar Realityの取り分となる。デベロッパーには,出店料というものも必要になるのだが,これはAvatar Realityに対するものではなく,シティと呼ばれるワールドの管理者が決めた料金となる(これは現状ではまだ開放されていない)。
会場では仮想空間内に浮かんだスクリーン内にYouTubeの動画を表示したり,Google Mapを表示したりといったデモを行っていた。Flashゲームなどもそのまま実行でき,複数のスクリーンで並行して動画やゲームが動いている様はなかなか不思議な光景だった。サーバーサイドで実行しているためか非常に滑らかだ。
Blue Marsは来年にはデベロッパーの出展も可能になり,正式サービスに近い形での公開が行われるという。興味のある人はオープンβテストに参加してみよう。
Blue Mars公式サイト
http://www.bluemarsonline.com/- 関連タイトル:
Blue Mars
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