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「X6 Keyboard」&「X5 Mouse」。実機展示された「SideWinder」の気になるところを担当者に確認
「BlueTrack Technology」が大きくフィーチャーされた初日ではあったが,「SideWinder」ブランドの新製品で,2008年8月下旬に発表された「Microsoft SideWinder X6 Keyboard」(以下,X6 Keyboard)と「Microsoft SideWinder X5 Mouse」(以下X5 Mouse)の実機展示も行われたので,ここでは,それらの最新情報をまとめてみたいと思う。
日本語配列化が進行中のX6 Keyboard
メンブレンスイッチ採用の理由とは
X6 keyboardについては,8月21日の記事で第一報を,26日の記事で続報をお届けしているので,初耳という人はぜひこれらを一読して戻ってきてほしいと思うが,簡単にまとめると,マクロキーとしても利用できる10キーユニットをメインキーボードの左右に付け替えられ,さらに1スロット当たり30個のキーマクロが登録できて,最大3スロットを1ボタンで切り替えられるといった,カスタマイズ性の高さが謳われているゲーマー向けキーボードだ。
キースイッチは全面的にメンブレンタイプ。マクロキーなどの特殊キーは,50万回の打鍵に耐えるとされる |
本体左右側面には,接続コネクタとマグネットが用意されており,ゲーム中であろうと,いつでも10キーユニットの差し替えが可能だった |
キーボードにこだわりのあるPCゲーマーであれば,なぜX6 Keyboardがメンブレンタイプのキースイッチを採用しているのかと疑問に思ったかもしれない。この点,Microsoftが,北米とドイツ,そして韓国のゲーマーが,どんな打鍵感を好むのか確認した結果,「見事にバラバラ」だったそうだ。メカニカルなかっちりした打鍵感を好む人や,ノートPCライクなパンタグラフ式メンブレンスイッチの軽快さを好む人,具体的な製品名を上げて「これしかない」という人などなど……。
その最大公約数をとってデザインされたのが,X6 Keyboardで採用されている「キーストロークが浅く,キーが反応するまでが早いキータッチ」だったとのこと。具体的な数値は憶えていないとして明らかにされなかったが,Jukes氏は「ゲーマーのさまざまな要求に応えるハイブリッド仕様だ」と胸を張る。ちなみにキースイッチの寿命は,メインキーボードの1キー当たり2000万回と公称されている。
このほか,氏の口から聞き出せた内容を,下記のとおりお知らせしたい。
- キーの同時押しは6〜7キーをサポート。ただし,10キーユニット(と,いうまでもないだろうがメインキーボードの特殊キー)は対象外
- 特定のキーを押し続ける機能「Cruise Control」は,主にオンラインRPGなどで「特定の方向へ進み続ける」機能を割り当てるもの。最大で4キーの組み合わせを登録できるが,マクロキーは登録できない
- キーボード設定の3スロットには「Standard」「Gaming」のデフォルト設定を指定でき,後者を指定しておくと,当該スロット選択時には[Windows]キーが反応しなくなる
ドライバソフトをインストールすると,設定ソフトへアクセスできるようになる。写真は,キーボード設定として用意される3スロットの編集タブ |
「中国産タイトルで,9キーの同時押しが必要とされるものは確かにあるので,そこまでは対応したかった。しかし,それ以上は必要ない」とのことだ。
なお,別途話を聞いたMicrosoftのマーケティング担当者によると,日本語109キー仕様――マクロキーや特殊キーなどがあるので,厳密にはもっとキーの数はあるが――は,設計図が社内で出回っている状態であるとのこと。北米市場では今月中に79.95ドルに発売予定とされる本製品だが,日本語化も順調のようである。
従来比でちょっぴり小型化
軽量化も進んだX5 Mouse
X5 Mouse。上位モデルで金属が用いられていたスクロールホイールとサイドボタンは,順にラバー加工,プラスチック製へと変わっている |
9ボタン仕様で,うち5ボタンがカスタマイズ可能。トラッキング解像度最大2000dpiのレーザーセンサーを搭載するワイヤードタイプという基本スペックに変更はないが,重量調整機能や各種情報を表示するための液晶パネル,スクロールホイールの部材など,低価格化に向けてギミックの省略が進んだ製品という理解をしていた読者も多いだろうが,どうやら,その“枠”には収まりそうにない。
ぱっと見ただけでは分からないが,握ってみると小さくなっているのを感じ取れる |
実際に握ってみると,小型化と,液晶パネルや,ゲームプレイにおいてはほとんどメリットになっていなかった重量調整機能といった錘(おもり)が省かれたことで,スペック上の重量は162gと変化がないにもかかわらず,軽くなった印象を受ける。より扱いやすくなった,と言い換えてもいいだろう。
贅肉をそぎ落としたX5 Mouseは,X6 Keyboardと同じく今月中に,こちらは59.95ドルで販売が始まる予定。日本語版の登場時期に関してはまだ情報がないが,とくに「かぶせ持ち」派の人達にとっては,意外な注目株かもしれない。
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SideWinder
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