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「Kingdom Under Fire II」のプレイデモが公開。日本でのサービスは早ければ年内にも?
本作はアクションRPGとMMORPG,RTSが融合したようなゲームシステムとなっており,プレイヤーキャラクターがバッサバッサと敵を斬り倒す「アクションRPGモード」と,配下にある部隊に指示を出して戦う「RTSモード」を自由に切り替えて戦うバトルが最大の特徴だ。2008年の発表以来,長期にわたって開発が続けられてきたが,ついに東南アジア地域でオーブンβテストが開始され,日本でのサービス開始にも期待がかかるところである。
BLUESIDE CEO SangYoun Lee氏 |
プレイデモの開始前に,E3に合わせて制作されたという本作のムービーが披露された。数千人規模と思われる軍勢がぶつかりあい,銃弾や魔法が激しく飛び交う戦場を描いたものだが,特筆すべきはこれがインゲームの映像を編集したものだということ。以前掲載した記事では,一つのマップ内で最大1万体のユニットを処理できるというゲームエンジンが使用されていることが紹介されていたが,その威力を実感できる内容となっている。
さて,本作の世界を大きく分けると,プレイヤーの拠点となる「街」,MMORPG的なプレイが楽しめる「フィールド」,大規模な戦闘が待ち受ける「戦場」という3つのエリアとなる。今回のプレイデモは街からスタートした。
街の中では,一般的なMMORPGと同じように,情報収集をしたり,競売所や生産組合といった施設で装備を整えたりすることになるが,本作ならではの要素と言えるのが部隊編成だろう。街の中には傭兵所とでもいうべき施設があり,プレイヤーはここで部隊を「購入」するのだ。部隊にはクエストの報酬として入手できるものもあるが,基本的にはゲーム内通貨なり,リアルマネーで購入することになるという。
購入することになる部隊にはもちろん剣や弓,魔法といったさまざまな種類があり,戦場で経験を積むことでレベルアップする。また,一定のレベルに達したうえで,必要なアイテムを揃えていれば別の種類の部隊へと“転職”することも可能になっているとのこと。
そうやって手塩にかけた部隊が戦場で壊滅させられたら……と心配する人もいるかもしれないが,本作では「部隊がなくなる」という事態は起こらないそうだ。ただし,部隊にはスタミナの要素があり,戦いでこれを使い尽くしてしまうと出陣できなくなってしまう。スタミナの回復にはゲーム内通貨が必要になるとのことで,傭兵だけになかなか現金だ。
そうやって戦いの準備を整えたところでフィールドへ。街の外であり,モンスターなども出現するのだが,ここでは部隊を使っての戦闘は行わず,プレイヤーキャラクター1人で戦い,素材集めやクエストなどをこなしていくことになる。
ちなみにクエストには,一般的なMMORPGのようにNPCから受注するものに加えて,掲示板に貼られる日替わりのものも用意されるとのことだ。
フィールドを探索中に,なにやら空間に穴が空いたような場所を発見。Lee氏によるとここが戦場への扉ということだ。戦場はほかのMMORPGタイトルでいうダンジョン的な扱いになっているようである。
扉を開け中に入ると,森のような場所に出た。この戦場での目的は森の最深部にいるモンスターを倒すことらしい。部隊と共に進軍を開始すると,行く手に敵の軍勢が現れ,両軍入り乱れての戦闘が始まった。
戦場では,前述したように「アクションRPGモード」と「RTSモード」を切り替えながら戦う。アクションRPGモードは襲いかかってくる敵兵を派手に蹴散らすことができ,さながら「無双」シリーズといったところ。RTSモードに切り替えると視点が上空から見下ろす形になり,各部隊に進軍の方向やスキルなどの細かい指示を出せる。今回のデモでは剣士の部隊による近接攻撃のほか,弓や銃といった部隊の遠距離攻撃,盗賊部隊による煙幕といったさまざまなアクションが確認できたので,戦略の練り甲斐がありそうだ。
ちなみにアクションRPGモードであっても,部隊には「攻撃的に」「守備的に」「プレイヤーが戦っている相手を狙え」といった簡単な指示を出せる。現在東南アジアで行われているオープンβテストでは,このようにしてほぼアクションRPGモードのみでプレイする人もいるようだ。
……といった感じで本作ならではのハイブリッドな戦闘が展開されたわけだが,森の小道が舞台だったため,筆者にはRTSモードでの部隊の動きがあまりないようにも感じられた。それを察したのか,Lee氏が別の戦場での戦いを見せてくれることに。3人のプレイヤーが協力して敵の撃破に挑むという大規模なミッションで,舞台もだだっ広い荒野と,冒頭で紹介したムービーのイメージにかなり近い感じだ。
いざ戦闘が始まるとまさに「戦争」と表現したくなるようなスケール感で,RTSモードでほかのプレイヤーが指揮する部隊まで確認したうえで自身の部隊の行動を決める必要が出てくるなど,さらに戦略が奥深くなりそうな印象。敵もかなり手ごわくなっており,プレイヤーキャラクターと複数の部隊にまとめて影響を与えるような魔法を放ってくる輩もいた。実際,このミッションはかなり高い難度なのだそうだが,プレイヤーキャラクターも最高レベルとなっていたため,難なくクリアして,デモは終了となった。
かなり駆け足のプレイデモだったが,最前線で戦う兵士と大局を見据える指揮官の視点を自由に切り替えながら戦う本作の魅力が十分に感じられた。プレイ感の面でも,爽快感溢れるアクションRPGモードと,思考重視のRTSモードが一度に味わえるというのはユニークだ。
気になる日本でのサービス時期について,Lee氏は「パブリッシャとの調整次第ですが」と前置きしながらも「私たちとしては年内にもプレイしてもらいたい」と話した。そう遠くないうちに日本向けの情報も出てきそうな雰囲気なので,要注目だ。
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Kingdom Under Fire II
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