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[E3 2008#43]Obsidian Entertainmentの新作は,現代が舞台の異色RPG「Alpha Protocol」
Alpha Protocolは,ファンタジーでもSFでもない,現代が舞台という変わったRPG。プレイヤーは,特殊な訓練を受けたエージェント「Michael Thorton」となり,さまざまなミッションをこなしていく。
本作は,現代戦が描かれているRPGであり,その戦闘システムが大きな特徴。パッと見は完全にTPS風であり,カバーシステムや物陰に隠れながらの銃撃,グレーネードを相手に投げつけるなど,一通りのアクションが可能。ただ,例えば攻撃の当たり判定には主人公キャラクターの能力値による影響などはなく,敵を倒せるかどうかは,基本的にはプレイヤーのスキル次第。ほかにも,伏せたりしゃがんだりといったアクションも可能であり,ゲーム画面を見ている限りだと,ほとんど普通のアクションゲームにしか見えない。それこそ,本作がRPGだということを忘れてしまいそうになるほどだ。
とはいえ,キャラクターにはスキルの概念があり,それを使って戦いを有利にできるという点が,本作のRPGらしい部分だといえるだろう。プレゼンテーションで見せてもらったスキルは,銃の連射ができるというもので,プレイヤーがそのスキルを発動させると,ゲーム内の時間が停止状態に。その間に3人の敵兵を選択してスキルを発動させると,ほぼ同時に3発の銃弾が指定した敵にめがけて発射され,あっという間に3人の敵を倒してしまうという具合であった。もちろん,スキルには回数制限があるので,いつでも使えるわけではないのだが,使いようによってはかなりの効果を発揮しそうなアクションだろう。通常のRPGにおける魔法のような要素といえばいいのだろうか。プレイヤーは,自分の使用するキャラクターの持つスキルとその使用回数を頭に入れ,使いどころを逆算しつつ戦っていくことになるわけだ。
NPCの反応も複雑で,会話の内容によっては,態度を豹変させる人物もいる模様。まぁ要するに,怒らせてはいけない相手に失礼な態度をとるようなことは,止めておいたほうがよいということだろう。ちなみにNPCは,主人公の服装にも反応するらしく,場に合わない服装をしていると,いらぬ手間が掛かることもあるのだという。NPCとのスムースな会話システムというと,最近では「Mass Effect」を連想してしまうが,本作のそれも,その系譜(より高いインタラクティビティを求める)といえるのかもしない。
ともあれ,2009年2月の発売予定ということもあってか,今回見たバージョンは,まだまだ作りかけといった印象。ただ,現代が舞台で,なおかつシステムもかなり特殊という,ほとんど類例のない作品であり,また何よりもObsidian Entertainmentの作品という意味で,非常に期待の持てるタイトルなのは確か。日本語版の発売にも期待しつつ,続報を待ちたいところだ。
- 関連タイトル:
Alpha Protocol
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