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懐かしの名作アドベンチャーがNDSで復活。「刑事J.B.ハロルドの事件簿〜マンハッタン・レクイエム&キス・オブ・マーダー〜」,明日11月27日発売
「刑事J.B.ハロルド」シリーズといえば,年季の入ったPCゲーマーならば懐かしさを覚えずにはいられない超名作ミステリーアドベンチャーゲーム。1985年に発売された第1作,「殺人倶楽部」にはじまり,その後数多くの続編と外伝的作品が発売された。
ちなみに「刑事J.B.ハロルドの事件簿 〜殺人倶楽部〜」も,すでにDS用ソフトとしてリメイクされており,4Gamerでも紹介済みだ。興味がある人は,ぜひ「こちら」の記事も参照してほしい。
それでは,実際にプレイした感想を交えつつ,本作を紹介していこう。
1本のソフトで楽しめる二つの物語
さらにプレイを快適にした新システム
その物語は,先の「ビル・ロビンズ殺害事件」(殺人倶楽部)の関係者であり,現在はマンハッタンに身を寄せているというピアニスト,サラ・シールズから手紙が届く場面で幕を開ける。手紙を読みながら彼女との記憶に想いをはせるハロルドだったが,それから間もなくして,元先輩刑事ジャド・グレゴリーからの連絡で,サラが自殺したことを知る。
突然すぎるサラの死に不可解な物を感じたハロルドは,マンハッタンへ向かい,調査を始めるのだが……。
本作でもサラがキーキャラクターとなっており,こちらでは何者かに殺害され,多額の保険金がかけられた巨大なサファイアを奪われるという役どころになっている。
そして,ハロルドはジャドから事件の捜査協力を依頼され,ニューヨークの街を駆け巡ることになる。
1本のソフトで二つの物語が楽しめる本作だが,基本的なゲームシステムは共通だ。プレイヤーはJ.B.ハロルドとなり,事件現場や被害者の知り合い宅を巡り,証言や証拠品を集めながら事件の核心へと向かっていく。情報を集めることで,次々と新たな場所や人物が捜査線上に浮かぶのが本作の特徴だ。
状況が変化するごとに質問項目が増えたり,聞ける証言が変わったりするので,一度行った場所でも繰り返し足を運ぶことで,新たな発見があるはず。
十分な証拠を集めれば,次第に容疑者が固まってくるので,事件解決までの手ごたえが確かに実感できる。集めた証言や証拠を元に,容疑者を尋問して事件の真相を暴きだそう。
前作,「殺人倶楽部」のリメイクで好評だったDS版ならではの機能として,タッチペンでのマップ移動や,複雑な人間関係を視覚的に確認できる“人物相関図”,さまざまな情報がまとめられた“捜査メモ”なども健在。また,本作から新たに選択肢に任意のマークを入れられる“マーキング機能”や,“バックログ機能”“メッセージ送り機能”なども追加され,より快適なプレイが可能となった。
マーキング機能の使い方はプレイヤー次第。効果的に使えば,一度選んだ選択肢や,後々重要になってきそうな選択肢に“鍵”マークや“!”マークなどを入れておくことで,スムーズに推理を進めることができる。
何せ,選択肢の非常に多いゲームなので,捜査で色々な場所を飛び回っているうちに記憶が薄れ,以前選んだ選択肢を何度も選んでしまうことが多々ある。そんなミスも,チェックを入れておくことで防げるので,非常に便利だ。
さらに,相手の心理状態が表情に反映される“フェイスリアクション機能”も追加されており,会話内容だけでは感じ取り難い微妙な心境も読み取れるようになった。表情に変化のなかった「殺人倶楽部」に比べ,より推理の幅が広がった印象だ。
シナリオの魅力でプレイヤーを飽きさせない
目新しさは無くともファン納得のリメイク
総評としては,非常にオーソドックスなアドベンチャーゲームだ。目新しい部分は見当たらないものの,元々の作品の完成度は非常に高く,シナリオが面白いのでプレイヤーを飽きさせない。
また,数々のユーザーフレンドリーな新システムの追加によって,非常に遊びやすくなっているのも好印象だ。昔からのファンにとっても満足の行くリメイクといえるのではないだろうか。
そして何よりも嬉しいのが,不朽の名作がDSで楽しめるということ。ちょっとした空き時間を利用して遊べて,キリの良いところで止められるのがありがたい。
今後も「刑事J.B.ハロルド」シリーズは,DS用ソフトとして続々リリースされていく予定とのことなので,さらなる「古くて新しい事件」に出会える日を,楽しみに待ちたいところだ。
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刑事J.B.ハロルドの事件簿〜マンハッタン・レクイエム&キス・オブ・マーダー〜
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