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「LoL」のアジア最強アマチーム決定戦を振り返る。海外遠征初挑戦のチーム「山」は強豪との戦いで何を得たのか?
とはいえ,最終戦ではシンガポール代表の「Rayning Jelly Bears」相手に1勝をもぎ取ったこともあってか,グループリーグ終了後の選手たちは疲れた様子でありながらも,笑顔が見られたのにはホッとした。そこで本稿では,グループリーグ終了後に行った簡単なインタビューをもとに,山の選手が感じた世界との差や,壁を乗り越えるための課題について簡単にレポートしたい。
ミスを見逃さないアジアの強豪チーム
また,初戦で戦った香港代表「Mortal Wisdom」との試合を落としたことで,精神面で追い込まれてしまった面もあったようである。
敗戦が重なった理由については,相手チームが強い以上に自分たちのミスが多かったと選手たちは感じたそうだ。これについては,吉×岡選手のコメントが分かりやすい。「(国内では)自分たちがミスをしても突かれてこなかった点を,(LoC IIIでは)重点的に突かれる。がさつにやっていた部分が大きく裏目に出ちゃって,そこを攻められて差を広げられた」。
世界大会に出てくるチームを相手にすると,「勝てる」と思うような状況でも,ささいなミスを突かれて負けてしまうとのこと。「今まで甘えてきた」と吉×岡選手は述べていたが,強豪チームとの試合に敗れたことで,世界レベルに成長するために必要なものが見えたとも言えよう。
敗戦の中でも改善を続けて最後に勝利をもぎ取る
また,敗れはした4試合も,歯が立たなかったのは2試合めのマレーシア代表「DuckonDrug」と3試合めのベトナム代表「Flash」くらいだという。もっとも,ベトナム代表は全12チームで唯一,グループリーグを全勝で突破したほどの強豪だったので,海外初挑戦の山にとっては荷が重い相手だったかもしれない。「あと1年練習しても,(彼らに)勝てるかどうかは分からない」と,吉×岡選手は率直に賞賛していた。
筆者も26日に行われた台湾代表とベトナム代表による試合を観戦していたが,台湾代表は選手同士の連携が非常に速くて巧みで,仲間が有利,あるいは不利な状況にあるとすぐ援護に来て敵選手を倒したり,状況を立て直したりする様子が随所に見られた。残念ながらスケジュールの関係で,韓国代表と台湾代表による決勝戦は現地で観戦できなかったのだが,Twitchで動画が公開されているので興味のある人はぜひチェックしてほしい。
ただ,今後,チームがさらに成長していくためには,やっかいな課題もあるようだ。それは適切な「練習相手がいない」こと。前述のコメントにもあるように,国内サーバーのアマチュアチームでは,ミスを見逃さずに厳しくつけ込んでくるほどのライバルがいないようで,上を目指すには現状よりも手強いチームが必要であろうと,LoC IIIでの戦いから選手たちは感じたようだった。海外のサーバーにアカウントを作るかという話もあったが,Pingの問題を考えると難しいだろう。
2019年におけるチーム山の活躍に期待したい。
LoC III 公式Webサイト(英語)
TwitchのLoC III公式中継動画(英語)
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