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アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
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印刷2009/11/21 14:40

インタビュー

アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー

画像集#001のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
 ケイブは10月29日,韓国のLive Plex/Geni Brainが開発するオンライン2DアクションRPG「スーパーアクションオンライン(仮)」(韓国名:Final Quest)の国内運営権を獲得したと発表した(関連記事)。
 今回4Gamerでは,同作のプロジェクトマネージャーを務めるGeni BrainのHyoung-Goo Park氏(以下,パク氏)と,ケイブ 取締役の佐々木智之氏(以下,佐々木氏)の両名に話をうかがう機会を得た。スーパーアクションオンラインがどういった思惑で作られ,どのような層をターゲットとするオンラインゲームなのか,興味のある人はぜひ目をとおしてほしい。

画像集#002のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー


コンシューマライクなオンラインアクション

“関節”のなめらかな動きに自信あり!


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。4Gamerでは以前,韓国で行われた「スーパーアクションオンライン(仮)」(韓国名:Final Quest)クローズドβテストの紹介記事を掲載したのですが,現在,韓国ではどのようなステータスなのでしょうか。

プロジェクトマネージャーを務めるGeni BrainのHyoung-Goo Park氏
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パク氏:
 11月中には韓国でオープンβテストが始まる予定です。日本でも2010年1月くらいにクローズドβテストを開始し,できるだけ早めにオープンβテストを開始したいと思っています。

4Gamer:
 ちなみに同作が,御社の初めての作品ということになるのでしょうか?

パク氏:
 そうですね。うちの開発スタジオで初めての作品となります。

4Gamer:
 開発には何人ほどが携わっているんですか?

パク氏:
 我々のスタジオでは30人くらいですが,ほかにもスタジオがあるので,総勢150人以上が開発に携わっていることになります。

4Gamer:
 画面写真やプレイ動画を見る限りでは,ちょっと昔のコンシューマのアクションゲームに近い印象を受けました。

パク氏:
 そういったものを目指して作りました。「スーパーアクションオンライン」には,映像的には奥行きがありますが,基本的に2Dアクションゲームです。段差をジャンプやロープアクションなどを使って乗り越えていくことが特徴的なゲームで,(日本で)昔流行ったアクションゲームに懐かしさを持っている人にピッタリだと思います。

4Gamer:
 確かに,動画を見ていたら「ストライダー飛竜」というゲームを思い出しました(笑)。

パク氏:
 「ストライダー飛竜」もそうですが,MSX用ソフト「魔城伝説」など,私の思い出にはそういったタイトルがたくさんあります。スーパーアクションオンラインは,そんな懐かしさを再現しようという感覚で作ったゲームです。

4Gamer:
 日本では,先日ケイブから第一報が公開されたばかりの新作タイトルですので,あらためてゲームの特徴や,魅力などをお聞かせください。

パク氏:
 先に述べたように,本作は2Dオンラインアクションゲームです。スキルで花を成長させて足場を作ったり,ぶら下がりや回転などのアクションを駆使したりして,ステージを攻略していきます。また,そういったアクションを利用してパズルを解いたり罠を外したりして進んでいくというのも,大きな特徴ですね。
 技術的には2Dゲームなのですが,普通の2Dのようにドット絵を1枚1枚描くのではなく,複雑なアクションに対応するために新技術を使っています。それにより,2Dゲームでありながらも関節がなめらかに動いているように見えます。このなめらかなアクションによって,新しい動きも短時間で作成可能なのです。0コンマ何秒の世界まで調整できますから,バランスも修正しやすくなっていますし,そのあたりが技術的な特徴でしょうか。

4Gamer:
 3Dモデルを2Dっぽく見せるのではなく,2Dグラフィックスを可動部分単位で分解して,関節を表現しているということでしょうか。

パク氏:
 そうですね。2Dだけれど滑らかに,という風に作りました。

ケイブ 取締役の佐々木智之氏
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佐々木氏:
 我々も開発会社として色々なタイトルに携わってきましたが,実際にパクさんの説明を受けながらスタジオの様子を紹介していただいたときに見たその関節システムは,非常に優れたものでした。2Dのパーツに任意の角度やモーションをつけて配置していき,複数のアクションを短期で多数作ることができます。動きは基本的にグラフィッカーが作り,プランナーがバランスを取ればスムーズに開発を進めていけます。結果,多彩なアクションや広がりが生まれますので,そういったところが大きなポイントでしょう。

4Gamer:
 たとえば,アップデートなどで新しいモーションを追加したいときにも,普通にドット絵を何枚も制作するよりは早く対応できそうですね。

佐々木氏:
 一個一個点を打つ必要がない,非常に優れたツールです。初めて見たときから,ツールだけでも売ってほしいと考えていました(笑)。

パク氏:
 確かに,これはいろいろなところに応用できるツールです。映像だと分かりにくいかもしれませんが,実際のクライアントで見ればすごく関節の動きが滑らかですよ。
 ゲームの特徴としては,それに加えてスキルやアクションの豊富さが挙げられます。あと,プランナーとしては自分の思い出を蘇らせるのが難しいんですよ。思い出は,時の経過に伴って美化されてしまうので。だから物作りに際し,思い出を蘇らせると「あれよりいい物を作らなければ」と,ハードルが高くなってしまうんです。たとえば解像度一つとってみても,今と昔とでは大きく異なっているので,そのあたりを考慮しつつ,思い出よりもいいものを作ろうと心がけました。

佐々木氏:
 思い出のタイトルを上回る新しさ,気持ちよさをうまく表現できなければ,プレイヤーには認められない。ルールに沿った単調な作業が多いなかで,どう謎を解いて進んでいくか。そういった課題には,オンラインゲームならではのパーティプレイという遊び方が有効であり,「スーパーアクションオンライン」の魅力になると考えています。

パク氏:
 今までのMMORPGは,敵を倒してレベルを上げ,また強い敵を倒して……という繰り返しだったと思います。ダンジョンが豊富でも,どこで狩りをするかという選択しかなかった。しかし「スーパーアクションオンライン」は,謎解き要素がゲームプレイの軸となっており,進めるために考えなければならない。もちろん,狩り中心のMMORPGが好きな人もいるでしょうが,合わない人もいる。足りないと思っている人もいる。そういう人におススメできるようなゲームにしました。

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4Gamer:
 ちなみに,プレイヤーが操るキャラクターとしては,いくつかの「職業」から選べる形ですか?

パク氏:
 はい。現時点で,3人の中から選べます。剣士と弓使い,それと魔法使いです。

4Gamer:
 性別は固定ですか?

パク氏:
 はい。職業ごとに名前も設定されていて,それぞれにバックストーリーを用意しています。ただのジョブではなく,個性的な「主人公」という感じですね。今後,新しい主人公を追加することも考えていますし,主人公達が特別な何かを経験すると,まったく新しい職業に成長するというシステムも計画しています。

4Gamer:
 主人公は男女合わせて3人とのことですが,やはりアバターアイテムを組み合わせることで,キャラクターの個性をアピールできるわけですよね。

佐々木氏:
 はい。忍者っぽい装束ですとか,むしろジョブとして忍者が欲しいですとか,情報は適宜ユーザーさんと紡いでいく形で配信できたらと思っています。

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アクション性/パズル性の高さが

オンライン協力プレイを盛り上げる


画像集#010のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
4Gamer:
 アクション性やパズル性,冒険の楽しさなど,シングルプレイでも十分楽しめるゲームのように感じます。オンラインゲームならではの特徴についても,詳しく教えてください。

パク氏:
 基本的にはシングルプレイでも十分楽しめますが,パーティでないと入れないダンジョンを作る予定です。誰かがボタンを押している間だけ通れるドアなど,実際にいくつかのアイデアをテスト中です。

4Gamer:
 基本的には対戦プレイがメインのゲームではなく,協力プレイがメインになるのでしょうか。

パク氏:
 対戦モードは考えていますが,オンライン対戦は,技術的に3Dゲームより2Dゲームのほうが難しいんですよね。今いろいろとテストをしていますが,正直なところ,企画的に悩んでいる部分もあります。単純な戦いにならないように……悩みどころですね。

4Gamer:
 ところで,冒険エリアはMOタイプのようですが,知らないプレイヤーが途中で進入してくることはありますか?

パク氏:
 基本的にはありません。パーティを組んでいる人がダンジョンに入ると新しく作られる,インスタンスダンジョンのような感覚です。乱入も考えてはいますが,それならばPvPのほうが面白い部分が出ると思いますので,開発の優先度はさほど高く設定していません。

4Gamer:
 ゲームの流れとしては,MMOタイプのロビーみたいなものにプレイヤーが集まって,そこでパーティを組み,MOタイプのダンジョンに向かう……という感じでしょうか。

パク氏:
 そうです。ダンジョンに入るときだけはインスタンスダンジョンになる。MMOとMOをミックスした感じですね。

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佐々木氏:
 街や都市でマッチングし,パーティを組み,そこからダンジョンへ出かけていく形式です。

4Gamer:
 スーパーアクションオンラインと同ジャンルのゲームと違うところは,ずばりどこでしょう。

パク氏:
 やはりパズル要素でしょうか。アクションのなめらかさにも当然自信がありますが,そのあたりはほかのゲームにも素晴らしい部分があるので,特徴とまではいきません。基本的にはパズル,スキル,冒険の楽しさ。そのあたりを特徴としてアピールしたいです。

佐々木氏:
 言葉で説明するより,実際に遊んでみてそのあたりを感じていただくのが一番でしょうね。強くなって強力な敵を倒す……というよりも,みんなで謎を解いて攻略する楽しみが強いです。クエストも豊富に用意しております。

パク氏:
 キャラごとにストーリーがありますからね。クエストのバリエーションも豊富です。


日本のアニメ/ゲームに明るいからこその自信


佐々木氏:
 パクさん自身が日本の市場や文化というものを意識していて,それを開発に生かしています。PvPのようなものもやっていこうとは考えていますが,どんなプレイヤーに好まれるか,どんな方向性にするかについては,現在協議中です。

4Gamer:
 日本だと対人戦が苦手な人が多いので,そのあたりをどうするかですね。

佐々木氏:
 やりたい人が多い反面,拒否反応を起こす人もいる。月並みですが,コミュニティの反応を見ながら慎重に判断しようと思います。ペナルティやステータスなどもそうです。どう重みを付けるか,どうユーザーさんに喜んでもらうかを検討しつつ,どんなプレイヤーさんが興味を持つかを確認してから,あらためて考える必要があるでしょうね。

画像集#004のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
パク氏:
 基本的に日本のプレイヤー向けに開発した部分が多いです。私も日本のゲームをよくプレイしますので,それほど外れてはいないと自負しています。

4Gamer:
 ちなみに,日本のゲームはどのくらいプレイしているんですか?

パク氏:
 実は,私が話している日本語は独学なんですよ。日本に住んだこともありませんし,大学や高校で学んだこともないのです。アニメとゲームのおかげで,ここまで会話ができるようになりました。

佐々木氏:
 それには僕もびっくりしましたね。開発の方が日本語を話せるというのは安心感にもつながりました。

パク氏:
 それほど好きでしたから,韓国よりも日本のユーザーが望む物の方がよくわかります。日本産の成功作と言える「ファイナルファンタジーXI」もβテストの頃からプレイしていましたよ。さきほどの思い出の話になりますが,どんな思い出を皆さんが抱いているのか,ということを強く考え,このゲームの開発に生かしています。

佐々木氏:
 デべロッパーとパブリッシャーの関係って,やっぱり微妙なんですよ。まずは英語だったり日本語だったりと言語を合わせて話をしますが,その言語を話すからといって文化を理解しているかというとそうではなく,バランスを取りにくいのです。パクさんは言葉も文化も理解なさっているので,意思疎通が容易でした。

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韓国のプレイヤーにとっては難しすぎた?

日本版ならではのバランシングにも注目


画像集#015のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
4Gamer:
 韓国で行われたファイナルクローズドβテストの評判はいかがでしたか?

パク氏:
 韓国のゲームとして見ると,ややマニアックな作品になってしまったかなぁと思っています。実際に遊んだ人の評判は良かったのですが,人数に関しては物足りなさの残る結果でした。

4Gamer:
 カジュアルなオンラインゲームを望む層には,ちょっと難しすぎましたか。

パク氏:
 多少難しかったのではないかと。今回のテストのあと,クエストやストーリーの流れを,ライトユーザーが満足できるように修正してみようかと思っています。結果的には少数といえど,プレイした人はアクションやダンジョンを気に入ってくれました。ただ,みんな「難しい」とは言いますね。でも,そのくらいのほうが日本のプレイヤーにとってはやりがいがあるのではないかとも考えています。

4Gamer:
 日韓2か国でのサービスになるのでしょうか?

パク氏:
 今後,いろいろな国でサービスする計画はありますが,現時点で確定しているのは日本と韓国だけですね。

4Gamer:
 韓国と日本ではゲームの文化が違うと思いますが,それぞれのバージョンで違う内容になる可能性もありそうですか?

パク氏:
 ありますね。最初は韓国でテストしたのと同じ内容で展開する予定ですが,実際にケイブさんやプレイヤーの意見を反映して,全然違ったものになる可能性はあります。いえ,おそらく違う形になるはずです。やはり隣の国といえど,文化が全然違いますからね。韓国は日本よりもゲーム文化がオープンなので,洋ゲーやらなにやらいろいろ入ってきていて幅広いです。しかし,嫌いなゲームはとことん嫌いというスタンスもありますね。

画像集#014のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
佐々木氏:
 韓国や中国はネットカフェを介して爆発的にPCゲームが普及したということもあり,洋ゲーや日本産のオンラインゲームが初期から入り乱れていました。
 一方日本では,一般的なゲーム=コンシューマゲームという認識が根強いこともあり,ちょっとでもそこから外れてしまうとクソゲー論が展開されがちだったりします。その違いが小さくないでしょうね。

パク氏:
 両国のユーザーを満足させるためには,1年,2年と続けて違うものに変えていく必要があるでしょう。韓国で人気のあったアバターアイテムが,日本では全然売れないというケースを挙げるまでもなく,どこのパブリッシャもゲームの現地化には苦労しています。

4Gamer:
 デザインの好みもそうですが,対人戦闘に関しても人種の差は大きいですよね。PvP主体のゲームが韓国で流行しても,日本ではヒットしないケースは多々ありますし。

パク氏:
 逆にPvPがないとダメというマーケットもありますよね。中国ではPvPがないと「なんだこれは」となってしまいます。結局マーケットによってゲームの最終形は変わっていくものです。
 スーパーアクションオンラインに関しては,どこのマーケットでも好意的に受け取られる,関節が滑らかに動くアニメーションを第一のウリとしました。ただし韓国の場合,高速なアクションが好まれる傾向がありますし,絵は同じでも,スキルや動きが日本版とは違ってくる可能性は十分あります。


早ければ年末年始にプレイ可能?


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4Gamer:
 可能な範囲で,日本での展開についてお話できることがあったらお願いします。

佐々木氏:
 目安としては2010年春の早いタイミングでサービスインしたいと考えています。競合するコンテンツが年内にはなさそうなので,早い段階で多くのプレイヤーから関心を集め,興味が冷めやらぬうちにサービスを開始できるような流れを作っていきたいです。

4Gamer:
 正式サービスの開始が来春となると,年末年始にはテストが行われる可能性もありそうですね。

佐々木氏:
 はい。ローカライズ全般に関してはタイミングで悩むところがありますが,一つの目安として,年明け早々にインフォメーションを公表できるようにやっていきたいです。

パク氏:
 確約はできませんが,日本のマーケットには大いに期待していますし,ケイブさんとの話もうまく進んでいます。できるだけ早く取りかかりたいと思いますので,ひょっとしたらクリスマスプレゼントとして提供できる可能性もあるかも……。

4Gamer:
 なるほど,開発作業の進み具合によっては,年内のテストもあり得ると。ところで日本では,比較的近いジャンルのオンラインゲームだと「メイプルストーリー」や「ラテール」「アラド戦記」といったタイトルが強いとされていますが,それについて思うところがあればお聞かせください。

佐々木氏:
 それらの人気作とは,絶対的な差別化を考えています。しかし,見た目で寄せる戦略と,離す戦略もきっとあると思います。どちらがいいかは,議論していく余地がありますね。アバターの着せ替えを楽しむよりも,純粋にゲームを楽しむ中で納得してもらえる課金形態というのを,プレイヤーさんに提供できたらと話し合いを詰めている段階です。

パク氏:
 着せ替えメインのゲームではなく,基本的なゲーム部分が面白いから,もっと面白くするためにアイテムや服がほしくなる。そういうやりがいのあるゲームを作りたいと考えています。

佐々木氏:
 ひたすらレベルを上げ続けるゲームと差別化/共存する可能性があるとしたら,1日1マップを攻略してステージを進めていくとか,お金稼ぎをするために素材を集めるとか,そういうところを楽しくするアップデートを戦略的に行っていく必要があると思います。このゲームだけに傾倒するのではなく,たまたまパーティを組んだ人と一緒に謎解きをするという楽しみ方。それが我々のアピールしたいところです。

4Gamer:
 せっかくですので,最後に(Live Plex CEO)キム社長からも何かアピールをお願いいたします。


Live Plex CEO Kim Ho Sun氏
画像集#016のサムネイル/アクションのなめらかさと,協力プレイを盛り上げるパズル性の高さがウリ。「スーパーアクションオンライン(仮)」プロジェクトマネージャー/ケイブ 取締役にインタビュー
キム氏:
 スーパーアクションオンラインに関しては,開発に相当な時間をかけました。企画的に,最初から日本の市場に狙いを絞り,システム的にも日本向けに特化しています。単純に戦って勝つということだけではなく,パズル要素などを取り入れていますので,プレイヤー同士で楽しみを分かち合えると思います。
 プログラム的には,先ほど話していた関節の技術などが多数盛り込まれておりますし,アップデートの時間も恐らく三分の一くらいに節約できます。韓国では年内にサービスインの予定ですが,日本でもケイブさんとの契約のおかげで早々にローンチすることができそうです。開発会社としても一生懸命取り組んでいますので,ぜひ注目してください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。


 ケイブは現在,MMORPG「真・女神転生IMAGINE」を運営しているほか,2010年2月のOBT再開を目指し,「ワクワク無限大∞ミニ四駆ワールド」の開発作業に当たっている。今回日本展開が発表された「スーパーアクションオンライン(仮)」は,同社にとって3本めの運営タイトルとなるわけだ。

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 協力プレイやパズル要素,アクションのなめらかさがウリのオンラインアクションゲームとのことだが,先日韓国で行われたテストでは,テスター達から「ちょっと難しすぎる」といった意見も出た模様。それが,日本でどのように評価されるのか,また日本版ではどのようなバランス調整/仕様変更が行われるのか,オンラインアクションファンならば興味が尽きないところだろう。
 日本でのテスト予定時期は2010年1月とのことだが,同作プロジェクトマネージャのパク氏としては,可能であれば12月末のテスト開始を目指し,開発の指揮をとっているという。いずれにせよ,年末年始には何らかのアナウンスがなされそうなので,本作に注目している人は,もうしばらく待っていてほしい。

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    スーパーアクションオンライン〜天使たちの聖戦〜

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