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薄型で高性能なゲームノートPC「Alienware x16」の実力を検証。最新CPU&GPUのパワーを引き出す新筐体に注目だ【PR】
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印刷2023/06/30 12:00

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薄型で高性能なゲームノートPC「Alienware x16」の実力を検証。最新CPU&GPUのパワーを引き出す新筐体に注目だ【PR】

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 Dell Technologies(以下,Dell)が展開する「Alienware」は,言うまでもなくゲーマー向け製品ブランドとして圧倒的な知名度を誇る。「ゲーマー向けPCは?」と聞かれて,Alienwareを挙げる人も多いだろう。
 そんなAlienwareが展開する「Alienware x」シリーズは,薄型筐体と高性能を両立するゲーマー向けノートPCだ。場所に関係なくゲームをプレイしたいゲーマーや,PCであまり場所を取りたくない人に好評を博している。
 今回紹介する「Alienware x16 R1」も,Alienware Xシリーズに属する16インチクラスのゲーマー向けノートPCだ。Alienware x16はどのようなPCなのか,そして,ゲームをどれくらい快適にプレイできるのか,確かめてみたい。

Alienware x16
メーカー:Dell Technologies
BTO標準構成価格:36万1893円(試用機構成,税込 ※2023年6月30日現在)
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製品ボックスの同梱物。PC本体に加えて,ACアダプタ(写真左)とUSB 有線LANアダプタ(右)が付属する
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第13世代インテル® Core™ プロセッサー+Ada Lovelaceの高性能モデル


「CPU-Z」でAlienware x16のCPUスペックを確認したところ
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 Alienware x16は,CPUに「第13世代インテル® Core™ i9-13900HK プロセッサーを採用している。インテル® Core™ i9-13900HK プロセッサーは,高性能CPUコアの「P-core」を6基,低消費電力で高効率の「E-core」が8基の計14コア20スレッドを備えるCPUだ。P-coreの最大動作クロックは5.4GHzで,ゲーム用途でも高性能が期待できる。
 また,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)が45Wと,スペックに比較して抑えられている点も見逃せない。なお,CPUとして「第13世代インテル® Core™ i7-13700H プロセッサー」を搭載したモデルも選択可能だ。

「GPU-Z」でAlienware x16のGPUスペックを確認したところ
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 一方,搭載GPUは構成により異なり,「GeForce RTX 4090 Laptop GPU」「GeForce RTX 4080 Laptop GPU」「GeForce RTX 4070 Laptop GPU」(以下,ノートPC向けRTX 4070)「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」の4種類から選択する。試用機は,ノートPC向けRTX 4070を搭載していた。
 これらのGPUは,いずれもNVIDIAのAda Lovelace世代となるノートPC向けGPUで,第3世代となるレイトレーシングエンジン「RT Core」と,第4世代のAI処理エンジン「Tensor Core」を有している点が特徴だ。
 また,いずれのGPUでも,CPU側の統合型グラフィックス機能とGeForce GPUをアプリケーションに応じて自動で切り替えることで,消費電力の低減と性能のバランスを図っている。

 そして,これらのCPUとGPUを冷却するために,Alienware x16では「Alienware Cryo-tech冷却テクノロジー」と呼ばれる独自の冷却機構を内蔵している。4基のファンと6本のヒートパイプ,ベイパーチャンバー※1から成るこのシステムは,Dellによると,16インチ級の筐体で,一回り大きな17インチ級に匹敵する性能を発揮できるように設計されているそうだ。
 また,ヒートシンクとGPUおよびCPU※1のシリコンダイの間を埋める素材(Thermal Interface Material,TIM)に,Dell独自の液体金属TIM「エレメント31」を採用することで,熱伝導率を高めている点もポイントである

※1 GeForce RTX 4070以下を搭載するモデルでは,ベイパーチャンバーは搭載せず,エレメント31はGPUのみに使用している

Alienware x16におけるAlienware Cryo-tech冷却テクノロジーの主な構成。なお,画像はGeForce RTX 4080以上を搭載するモデルの例で,試用機とは異なる
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本体底面の様子。半分以上をハニカム構造の吸気孔が占めており,内部のエアフローにかなり配慮したデザインだ。熱い排気を再び吸い込まないように,ゴム脚も再設計している
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「CrystalDiskInfo」でAlienware x16のストレージ仕様を確認したところ
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 メインメモリは,いずれの構成でも動作クロック6000MHzのLPDDR5メモリを採用している。容量は16GB,または32GBだ。一方,ストレージは,どの構成でもPCI Express(以下,PCIe) 4.0/NVM Express接続のM.2 SSDを搭載しており,容量は1TBだ。試用機では,Western Digital製SSD「SN810」の1TBモデルを採用していた。
 メインメモリもストレージも,ゲーム用途で十分な容量を有すると言えよう。

 ネットワーク機能としては,Intel製のWi-Fi 6E対応無線LANコントローラ「Killer Wi-Fi 6E AX1690i」を搭載。それに加えて,2.5GBASE-T対応のUSB Type-C有線LANアダプタも付属しており,有線LANでゲームをプレイしたいという需要にも対応可能だ。そのほかに,Bluetooth 5.3もサポートしている。

Alien Command Center
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 Alienwareの統合設定アプリケーションである「Alien Command Center」(※試用時はVersion 6.0.241.0)を用いると,「バッテリー」「静粛」「バランス」「パフォーマンス」「オーバードライブ」「カスタム」という6種類の動作プリセットを利用できる。それぞれのプリセットについて簡単に説明しておこう。

Alien Command Centerでは,上部のタグをクリックすることで各プリセットを適用できる
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  • バッテリー:GPUの消費電力をできる限り削減したプリセットだ。性能は若干低下するものの,バッテリー駆動時間を伸ばせる
  • 静粛:冷却ファンの動作音を抑えたプリセットで,こちらも性能が低下するものの,静粛性を重視したいときには役立つ
  • バランス:工場出荷時のプリセットで,CPUとGPUがともに仕様どおりの最適な性能と消費電力のバランスで動作する
  • パフォーマンス:GPUのTDP枠を引き上げることで,グラフィックス性能を高めるプリセットだが,消費電力も増大する
  • オーバードライブ:CPUとGPUの動作クロックを引き上げて,最大限の性能を発揮するプリセットだ

オーバードライブプリセット適用時のGPU-Z実行結果。ベースクロックが1630MHz,ブーストクロックは2005MHzに,メモリクロックが16.1GHz相当にそれぞれ引き上げられている
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 なお,Alien Command Centerでは,ゲームタイトルごとに異なるプリセットを設定することが可能だ。たとえば,描画負荷が大きいタイトルはパフォーマンスプリセット,逆に小さいタイトルは静粛プリセットといった運用もできる。

 さらにAlien Command Centerには,新機能として「AlienVision」が加わったこともポイントだ。これは,Alienwareブランドのゲーマー向けディスプレイに実装されている機能で,画面の中央部分にだけオーバーレイ表示で特殊なエフェクトをかけることで視認性を高めたり,ゲームをプレイしやすくするものである。
 AlienVisionには,いくつかの設定があり,たとえば「Night Vision」は,画面中央の対象範囲だけ暗部を明るくして見やすくする。「Chroma Vision」は,対象範囲の色を他の色に置き換えることで,たとえば背景に埋もれがちな敵やアイテムを見やすくする(※効果はゲームによって異なる)といった効果をかけられる。ゲームによって向き不向きはあるが,うまく利用すれば優位に立ち回れるかもしれない。

AlienVisionは,画面中央付近にだけ特殊な表示エフェクトをかけて視認性を高めたり,画面中央にクロスヘアを表示したりする新機能だ
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液晶パネルはリフレッシュレート240Hz対応

Cherryと共同開発したメカニカルキーボードも選べる


 それでは,Alienware x16の外観を見ていこう。

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 公称本体サイズは,364.81(W)×289.98(D)×18.57(H)mmで,ヒンジから後方に43mmほどはみ出た形状をしている。Alienware共通のデザインコンセプトである「Legendデザイン」の最新版となる「Legend 3」に基づいた外観は,全体はシルバーを基調として,ヒンジ後方が白色,キーボードや液晶パネル周りが黒色と,液晶パネルを閉じている場合と開けている場合で,まったく印象が異なるデザインだ。

外側が白,内側は黒のツートンカラーは,Legendデザイン採用ノートPCで共通のものだが,Legend 3では細かく変更が行われており,たとえば本体背面はこれまでの斜めから,垂直になった
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薄型の筐体はソフトな印象のエッジ加工が施されている。見た目がいいだけでなく,前面の縁が「Σ」型になっているので,閉じた状態からフタを開けやすくなった
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NVIDIAコントロールパネルを見ると,「G-SYNC」が有効になっているのが分かる
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 液晶パネルは,16インチサイズで,ノングレア(非光沢)タイプを採用している。解像度は2560×1600ドットで,アスペクト比16:10。最大リフレッシュレートは240Hzをサポートする。中間調(Gray to Gray)応答速度は7msで,オーバードライブ適用時には3msまで高速化されるとのこと,ノートPCながらも,ゲーマー向けディスプレイのトレンドに則した仕様は好印象だ。NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC」に対応している点も見逃せない。
 最大輝度は300nitで,コントラスト比は1000:1。視野角は垂直水平ともに170度で,斜め横からのぞき込んでも,色ムラは見られない。なお,Dellによると,Alienware x16の液晶ディスプレイでは,内蔵のブルーライト低減機能が常時動作しているため,ブルーライトを低減しつつ画質に悪影響が出ないように調整されているそうだ。

テストパターンを表示した画面の角度を変えながら撮影。左から正面,左30度,左60度の状態だ。視野角はかなり広めで,色ムラは確認できない
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 試用機のキーボードは,「AlienFX RGBキーボード」を採用している。日本語89キー配列で,キーピッチは約19mmという。もちろん,Nキーロールオーバーにも対応する。各キーには,「AlienFX」と呼ばれるLEDイルミネーションが組み込まれており,Alien Command CenterのAlienFXタブから,発光色をカスタマイズ可能だ。

日本語配列89キータイプのキーボード
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AlienFXでキーごとに色を変えられる(左)。工場出荷時設定は,青色に設定されているが,[W/A/S/D]キーだけ赤色にするといったことも可能だ。タッチパッドを光らせることも可能だ(右)
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 なお,英語配列にはなるものの,BTOオプションでは,メカニカルキースイッチでお馴染みのCherryと共同開発したメカニカルキー仕様「Alienware CHERRY MX Ultra Low Profile AlienFX RGB」に変更できる。こちらはキーストロークが1.8mmと深めで,メカニカルキースイッチならではの打鍵感を得られるという。

 サウンド面では,2Wのステレオスピーカーを2基備えるのに加えて,3Wのサブウーファーを4基搭載している点も特筆すべきだろう。

スピーカー配置を示したイラスト。4基ものサブウーファーを底面に内蔵しているのは珍しいポイントだ
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 さらに,サウンド用ソフトウェアとして「Dolby Atmos」がインストールされているので,先のスピーカーと合わせて,ゲームにおいて臨場感のあるサウンドを再生が期待できる。ゲーム以外でも,映画やビデオ鑑賞で迫力あるサウンドを楽しめるだろう。

Dolby Atmosでゲームのジャンルごとのプリセットが利用できるほか,音のする方向を画面に表示する「サウンドレーダー」機能も用意されている
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 インタフェースについても触れておこう。インタフェースは側面にはなく,背面に集約されているのが特徴的だ。Alienware x16の場合,背面にはThunderbolt 4(USB Type-C形状)とUSB 3.2 Gen 2 Type-Cを1つずつと,USB 3.2 Gen 1 Type-Aを2ポート搭載する。このうち,Thunderbolt 4とUSB Type-Cは,DisplayPort Alternate Modeに対応しているので,DisplayPortとしての映像出力も可能だ。さらに,映像出力としてHDMI 2.1出力とMini DisplayPort出力も備えている。

背面の各種インタフェース。左から4極3.5mmミニピンヘッドセット端子,microSDカードスロット,Thunderbolt 4,USB 3.2 Gen 2 Type-C,HDMI 2.1出力,USB 3.2 Gen 1 Type-A×2,Mini DisplayPort出力,電源コネクタとなっている。背面の縁にもLEDが組み込まれており,こちらもAlien Command Centerから制御可能だ
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 内蔵バッテリーには90Whのリチウムイオン充電池を搭載する。Dellによると,充電時間は高速で2時間,標準で3時間とのこと。試用機では出力240WのACアダプタが付属していた。なお,GeForce RTX 4090 Laptop GPUまたはGeForce RTX 4080 Laptop GPU搭載モデルでは,付属ACアダプタが出力330Wになるそうだ。

 Alienware x16の主な仕様をにまとめておこう。

表 Alienware x16(試用機構成)の主なスペック
CPU 第13世代インテル® Core™ i9-13900HK プロセッサー(14C20T,定格クロック2.6GHz,最大クロック5.4GHz,共有L3キャッシュ容量24MB)
メインメモリ PC5-48000 LPDDR5 SDRAM 32GB(16GB×2)
グラフィックス GeForce RTX 4070 Laptop GPU(グラフィックスメモリ容量 8GB)
ストレージ SSD 容量1TB(M.2/PCIe 4.0 x4接続)×1
液晶パネル 16インチ液晶,解像度2560×1600ドット,最大リフレッシュレート240Hz,ノングレア(非光沢)
無線LAN Wi-Fi 6E(Intel Killer Wi-Fi 6E AX1690i)
Bluetooth 5.3対応
有線LAN 2.5GbE LAN
外部インタフェース Thunderbolt 4×1,USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort Alternate Mode対応)×1,USB 3.2 Gen 1 Type-A×2,HDMI 2.1 Type-A出力×1,Mini DisplayPort×1,4極3.5mmヘッドセット×1
キーボード 日本語配列89キー
スピーカー ツイータースピーカー:2W×2,ウーファースピーカー:3W×4
インカメラ 搭載(Windows Hello対応IRカメラ,約207万画素)
バッテリー容量 90Wh
ACアダプター 最大出力240W
公称本体サイズ 約364.81(W)×289.98(D)×18.57(H)mm
公称本体重量 約2.72kg
OS Windows 11 Home


3つのプリセットでテストを実施

ほとんどのタイトルで快適なゲームプレイを実現


 それでは,Alienware x16のテスト環境に話を移そう。
 今回は,Alien Command Centerから工場出荷時設定のバランスに加えて,オーバードライブとパフォーマンスと,計3種類のプリセットでテストを実施する。プリセットによって,Alienware x16のゲーム性能がどう変化するのかを確かめようというわけだ。グラフィックスドライバには,テスト時に最新バージョンとなる「GeForce 536.23 Driver」を使用している。

 テスト内容は,4Gamerのベンチマークレギュレーション26.1に準拠。ただし,都合により,「Marvel's Spider-Man Miles Morales」と「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」のテストは省略した。また,GeForce RTX 40シリーズの高性能を支える鍵であるNVIDIA独自の超解像技術「DLSS」の性能も確認したいので,DLSS対応ゲームでは以下の設定で有効にして計測している。

  • Call of Duty: Modern Warfare II」(以下,CoD: MW2):オプションのグラフィックにある品質タブで,「アップスケーリング/シャープニング」から「NVIDIA DLSS」を選択。さらに「NVIDIA DLSS」プリセットには「クオリティ」を指定した
  • Fortnite:「設定」の「映像」で,「レンダリングモード」からグラフィックスAPIを「DirectX 12」に変更。さらに「アンチエイリアス&スーパー解像度」を「NVIDIA DLSS」に指定して,「NVIDIA DLSS」を「品質」に変更している
  • God of War:「Settings」の「ディスプレイ」にある「DLSS」を「画質優先」に変更
  • F1 22:「ゲームオプション」の「設定」にある「グラフィック設定」から,「ビデオモード」にある「アンチエイリアス」を「NVIDIA DLSS」に変更。さらに「DLSS超解像度モード」を「クオリティ」に設定した。なお,「DLSSフレーム生成」も「オン」に変更している

 テスト解像度は,Alienware x16のディスプレイ解像度である2560×1600ドットと,1920×1080ドットを選択した。ただ,Fortniteでは,1920×1080ドットの代わりに,1920×1200ドットを使用している。

 それでは,3DMarkの結果から順に見ていこう。グラフ1は「Fire Strike」の総合スコアをまとめたものだ。

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 Alienware x16は,テスト解像度が3840×2160ドットとなるFire Strike Ultraこそ,オーバードライブでも6000台までスコアが落ちる。だが,Fire Strike“無印”では,バランスでも3万に迫っており,Fire Strike Extremeでスコアが1万を超えるなど,良好な性能を示している。なお,パフォーマンスはバランスから2〜3%程度,オーバードライブでは5〜6%程度スコアが向上していた。

 続いてグラフ2は,Fire Strikeの総合スコアから「Graphics score」を抜き出したものとなる。

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 総合スコアをほぼ踏襲した結果で,パフォーマンスとバランスの差は2〜4%程度,オーバードライブとバランスの差は3〜5%程度となった。

 GPUとCPU両方の性能が効いてくる「Combined test」の結果をまとめたものがグラフ3だ。

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 このテストではCPU性能が加味されるものの,描画負荷のほうが大きく,各プリセットの差が顕著に表れている。パフォーマンスはバランスからスコアを2〜5%程度,オーバードライブは6〜15%程度も伸ばしている点は注目に値する。

 DirectX 12のテストとなる「Time Spy」の結果を見てみよう。グラフ4は総合スコアをまとめたものだ。

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 Fire Strikeよりもプリセットごとの差が大きく,パフォーマンスはバランスからスコアを約4%伸ばし,オーバードライブでは8〜11%程度も向上している。オーバードライブによる動作クロックの引き上げが,性能向上に大きく寄与していると言えそうだ。

 続くグラフ5はTime SpyのGPUテスト結果となる。

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 Fire Strikeと同様に,総合スコアと似た傾向になっており,パフォーマンスとバランスの差は5〜6%程度,オーバードライブとバランスの差は約9%となっている。

 より高負荷なDirectX 12のテストである「Speed Way」の結果が,グラフ6だ。

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 Speed Wayでは,Time Spyよりも各プリセットの差が若干減って,パフォーマンスはバランスから約4%弱伸び,オーバードライブの伸びは約7%に留まっている。

 では,実際のゲームではどうなのだろうか。グラフ7〜8は「モンスターハンターライズ:サンブレイク」の結果となる。

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 平均フレームレートを見ると,パフォーマンスはバランスから約4%伸びており,オーバードライブは6%前後向上している。ただし,事実上の最小となる1パーセンタイルフレームレートは,オーバードライブでもバランスとの差は3〜4%程度しかなく,プリセットの影響は少なめだ。

 続いて,「Call of Duty: Modern Warfare II」(以下,CoD MW2)の結果がグラフ9〜10だ。

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 パフォーマンスの平均フレームレートは,バランスから1〜2%程度伸び,オーバードライブでは6〜8%程度も向上している。とくに,オーバードライブの1パーセンタイルフレームレートは,バランスから10〜11%程度も上昇しており,ゲームの快適さが上がっている点は評価できよう。

 DLSSを有効にした「Fortnite」の結果を,グラフ11〜12に示す。

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 バランスでは,2560×1600ドットで1パーセンタイルが60fpsを割ってしまうものの,1920×1200ドットで平均フレームレートが120fpsを超え,1パーセンタイルフレームレートも70fpsに迫る勢いを見せている。
 パフォーマンスでは,平均フレームレートが2〜3%程度向上しており,1パーセンタイルフレームレートも1〜5%程度の伸びを見せた。さらにオーバードライブは,バランスから約4%の性能向上を実現しており,ゲームの快適性が向上している。

 グラフ13〜14が「God of War」の結果だ。

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 プリセットによる差が縮まり,パフォーマンスとバランスの差は,平均フレームレートで1%に届かない。1パーセンタイルフレームレートでやっと2〜3%程度の差が生じるといったところだ。
 オーバードライブでも,平均フレームレートは2〜5%程度しか伸びていないが,1パーセンタイルフレームレートでは7〜8%程度の差が付いた。つまりGod of Warでは,プリセットの違いによって1パーセンタイルフレームレートに差が付きやすいということになる。

 グラフ15〜16には,「F1 22」の結果をまとめている。

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 最小側のフレームレートでプリセットの違いが生じやすいという傾向は,F1 22でも同じだ。パフォーマンスの平均フレームレートは,バランスと約1%しか変わっていないのだが,1パーセンタイルフレームレートでは2〜3%程度まで差が広がっている。
 オーバードライブでは,この傾向がより顕著となり,バランスとの平均フレームレートの差は2〜5%程度しかないが,1パーセンタイルフレームレートは7〜8%程度と大きくなっている。


消費電力はバランスで220W前後。パフォーマンスプリセットは性能と静音性を両立


 さて,Alienware x16は高性能なCPUやGPUを搭載しており,その消費電力は気になるところだ。そこで,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム最大消費電力のみを計測してみた。
 テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイ出力が無効化されないよう指定したうえで,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点をタイトルごとの実行時,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」としている。
 その結果がグラフ17だ。

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 バランスにおける各アプリケーション実行時の消費電力は,220W前後といったところ。しかし,パフォーマンスになると消費電力が2〜15W程度上昇し,オーバードライブでは5〜39W程度も上昇してしまった。
 このテストでは,ピーク値を結果として採用しているので,差が広がる傾向になるのだが,それでもオーバードライブは性能が向上する半面,消費電力も増大してしまう点は留意しておきたい。

 さらに,CPUとGPU温度も確認しておきたい。テストにおいては,Alienware x16を,室温24℃の机上に置き,3DMarkの30分間連続実行時を「高負荷時」として,アイドル時ともどもCPUは「CoreTemp」(Version 1.18)で,GPUはGPU-Zでそれぞれ取得した。その結果をグラフ18と19に示す。

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 高負荷時にCPUは100℃近くになってしまい,プリセットごとの違いは見られない。オーバードライブのアイドル時における温度が最も低いのは,アイドル時でもファンが高速で回転し続けるためだ。バランスやパフォーマンスは,静音性を配慮して回転数が落とすので,温度が多少高くなってしまっている。
 一方でGPUの温度は,高負荷時でも80℃を超えることがない。こちらも,アイドル時はオーバードライブが最も低くなっているのは,CPU温度と同じ理由だ。

 最後に筆者の主観であることを断ったうえで,Alienware x16の動作音について論じると,バランスやパフォーマンスでは,非常に静かな印象を受けた。オーバードライブは,さすがに動作音が大きくなってしまう。パフォーマンスの静けさは秀逸に感じるので,性能と静音性の両立を望むのであれば,パフォーマンスプリセットで運用するのがよさそうだ。


コンパクトなゲーマー向けPCとして有力な1台


 ここまで見てきたとおり,Alienware x16のゲーム性能は優秀だ。多くのタイトルが快適にプレイできるうえ,一部,描画負荷の高いゲームでは解像度をフルHDにしたり,描画設定を少し下げるだけで,リフレッシュレート240Hzの恩恵を享受できる。静音性にも秀でており,良好なゲーム体験が得られることは間違いない。

 価格は,試用機構成で税込36万1893円と,安価とは言えないまでも,仕様や性能を考慮すると,費用対効果は申し分ないだろう。なお,Dellは「夏のボーナスキャンペーン」を実施中だ。Alienwareも割引クーポンの対象となるのでうまく利用したい(※8月4日まで有効)。

 外出先でもゲームをプレイしたい人や,ゲームをプレイ可能なセカンドマシンを探している人にとって,コンパクトなAlienware x16はかなり魅力的な存在ではないだろうか。扱いやすいゲーマー向けノートPCを探しているのであれば,Alienware x16は一考の価値ありだ。

画像集 No.044のサムネイル画像 / 薄型で高性能なゲームノートPC「Alienware x16」の実力を検証。最新CPU&GPUのパワーを引き出す新筐体に注目だ【PR】

DellのAlienware x16 R1製品情報ページ

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