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[E3 09]どうなる「ファイナルファンタジーXIV」? E3 2009でのQ&Aセッションレポート。16点もの最新画像もお届け!
また今回,新たに入手したスクリーンショットやアートワークなども掲載しているので,隅々までじっくりと眺めてみよう。
※FFXIV開発陣のインタビュー記事も併せてご一読を。
なお,セッション開始前に橋本氏より,以下の注釈が添えられた。
「FFXIVについては,現状PLAYSTATION 3とPCでの展開のみを公表しております。そのほか,Xbox 360版をはじめとした他機種については話し合いを進めているところです」
これは,前向きに考えれば,Xbox 360版の可能性もゼロではないということだ。
Q. FFXIとの共通点は?
田中弘道氏(以下,田中氏):
アバターとしての見た目は同じような種族が登場しますが,ゲーム的にはまったく違う「エオルゼア」という世界が舞台になっており,種族の名称が異なります。FFXIのプレイヤーが,新しいゲームでも愛着のあるデザインの顔や種族で遊べるようになっています。これは,アバターを俳優に例えると,ある作品では暗殺ロボットだったのが,別の作品では火星の救世主だったり,スパイだったりすることをイメージしています。
Q. FFXIは今後どのように展開するのでしょうか。また開発チームは同じですか?
田中氏:
FFXIVには4年前くらいから着手していて,そのもう少しあとから本格的に開発しています。現在,すでにFFXIとFFXIVは同時開発をしています。FFXIの開発は,常に先のバージョンアップ計画を立てて進めていて,あと1年はスケジュールが詰まっているし,まだまだアイデアは尽きません。
Q. 「World of Warcraft」(以下,WoW)にはどのような影響を受けていますか?
河本信昭氏(以下,河本氏):
WoWにあるような,カジュアルなゲームファンに向けたシステム作りはFFXIVでも目指しているところです。とはいえ,我々はWoWを意識してはいますが,独自の物を作っていくつもりです。
Q. バトルシステムはどのようになるのでしょうか?
河本氏:
詳細はまだお答えできません。
Q. ソロプレイはできるんですか? また,FFXIで培ってきた経験はどのように開発に生かされているんでしょうか?
河本氏:
FFXIはパーティ主体のゲームとして作ってきましたが,今回はソロプレイとパーティプレイの両方を想定して,開発を進めています。
Q. ワールドワイドでの展開を教えてください。
田中氏:
今回は,日英独仏の四つの地域で同時リリースを考えています。
Q. ハードごと,言語ごとにサーバーは別になるのですか?
田中氏:
現状は,FFXIと同様のグローバルサーバーでのクロスリージョンサービスを想定していますが,プレイヤーの要望に応じて,フリー選択制のサーバーを用意することも検討しています。ですが,フリーにサーバーを選択できるようにすると,どうしても偏りが出てしまって,現在のFFXIのBahamutサーバーのように,プレイヤー数がパンク状態になることが避けられないので,そうならないようにバランスを調整できればという前提ありきですが。
Q. FFXIの7年間での進化もプレイヤーの声を反映してきたものですが,今後も同様に,プレイヤーからのリクエストを反映していく考えですか?
河本氏:
もちろんそのつもりです。すでにFFXIのプレイヤーから色々な意見をいただいているところもありますから,スタート地点でもそれらを反映していきたいですし,FXIVのβテストでも,順次取り入れて反映させていきたいです。
Q. FFXIとFFXIVの,二つのコミュニティができることになりますが,これは別々の物になりますか? それともクロスオーバーすると想定していますか?
田中氏:
それはコミュニティの選択次第だと考えています。もともと同時開発しているわけですから,プレイヤーはあるときはFFXI,またあるときはFFXIVを遊ぶといった具合に行き来できれば良いと思います。そういったことがあれば,コミュニティも広がっていくのではないでしょうか。逆に,どちらかだけの独立したコミュニティができることも考えられます。それは,プレイヤー自身によって作られていくものでしょう。
Q. スペイン語版の開発は考えていませんか?
田中氏:
プレイヤーからの強いリクエストがあれば考えていきます。しかし,現在四つの言語版の開発を同時にやっていて,一杯一杯なのが現状です。良いトランスレーターが日本にいればいいのですが。
Q. FFXIVはMMOにとって革命的なものになるのでしょうか?
河本氏:
我々はMMORPGではなく,その時代ごとに一番面白い「ファイナルファンタジー」を作ろうとしています。そして,今回の方向性に一番ふさわしいのがMMORPGであったというアプローチです。ですから新しいファイナルファンタジーにふさわしい,新しいMMORPGのスタイルを提供したいと考えています。
田中氏:
ただし,システム面や技術的な部分に関しては,従来のMMORPGになかったことをやっていきたいとは考えています。
Q. なぜFFXIの続編ではなく,新しいファイナルファンタジーなのでしょう?
田中氏:
FFXIはPlayStation 2で作ったものを,PCやXbox 360に移植しました。これをPLAYSTATION 3に移植してほしいという話もありました。ですが,バージョンアップを繰り返してきたために,リソースが膨大になっていました。したがって移植のための時間も膨大なものとなります。そのため,最新ハードに合わせて移植するくらいなら,別の新しい物として作ったほうが,お互い(プレイヤーと開発者)にとってよいのではないかと考えたのです。
Q. トレイラーのグラフィックスは,実機相当なのでしょうか?
河本氏:
トレイラーはプリレンダリングと実機映像の両方で構成されています。ガルカっぽい種族が敵と戦っているシーンは実機で,あれくらいのクオリティで動くものになります。
Q. 戦闘シーンは,敵がかなり数が多かったのですが,これまで「多対一」だったものが,「多対多」になるのでしょうか?
河本氏:
はい,多数対多数の戦いも行えるようにしたいとは考えています。
Q. FFXIVにおける,FFXIから引き継いでいる魅力と異なる魅力を教えてください。
河本氏:
FFXIVにおいて我々が掲げているキーワードは,キャラクターの成長です。FFシリーズの定番であるハイクオリティのカットムービーもあるのですが,それとは別に独自のシステムで,バリエーション豊富でゲーム性の高いクエストを提供していきます。それをクリアしていくことで,自然に成長していきます。また,その成長についても,ジョブシステムのコンセプトをより拡張した形で提供していければと考えています。
田中氏:
FFXIVはFFXIとは違うベクトルで作られているものです。FFXIではパーティプレイが求められるシステムですが,たとえば,「今日は1人で遊びたい」「今日はパーティで遊びたい」「今日は30分しか時間がない」「今日は1日中遊びたい」といった,プレイヤーごとの状況やスタイルに対応したシステムを構築したいと思っています。
Q. βテスターはどのように選定しますか? FFXIのプレイヤーには全員その権利を与えるといったことは考えていますか?
田中氏:
βテストはやりますが,まだスケジュールは未定なので,決まり次第お伝えします。
Q. FFXIのキャラクターは引き継げるのでしょうか?
田中氏:
ゲームシステムが違うので引き継ぎは考えていません。しかし,FFXIのプレイヤーがすぐゲームを始められるように,同じようなデザインのアバターは用意しようと思っています。
また,FFXIVはPlayOnlineではなくなるのですが,そのフレンドリストは引き継げるようにしたいと思っています。
Q. MMORPGをはじめて遊ぶプレイヤーがFFXIVを選ぶ理由はどんなものになると思いますか?
河本氏:
まずは,この世界を気に入っていただけることだと思います。いくらゲームシステムが重要とはいえ,MMOをやったことのない人には,この世界で起こる物語をまずは楽しんでほしいですね。
海外を含め,多数のメディアが参加したQ&Aセッションということで,まとまりのない部分もあるが,以上が質疑応答のすべてである。FFXIと同じMMORPGでありながら,大きく異なるものを目指しているようだ。2010年には,ファイナルファンタジーを冠したMMORPGが二つも展開していくことになるとは,なんとも贅沢な話である。
なお4Gamerでは,田中氏と河本氏にインタビューを行い,より詳しく突っ込んだ話を聞いている。その様子はのちほどお届けするので,しばらく待っていてほしい。
※インタビュー記事は「こちら」
- 関連タイトル:
FINAL FANTASY XIV(旧)
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア
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