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最新ジョブの赤魔道師や侍,そしてハウジング,UIなど「紅蓮のリベレーター」の最新情報が次々に明かされた「第35回FFXIVプロデューサーレターLIVE」
PLLでは,2017年6月20日のリリースが予定されている拡張パック「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」(PC/Mac/PlayStation 4。以下,紅蓮のリベレーター)のさまざまな最新情報が,FFXIVプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏によって紹介された。
「FINAL FANTASY XIV」公式サイト
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」公式サイト
なお,4月29日に掲載した記事でもお伝えしたように,PC向けのベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の配信がすでに始まっている。自分のPC環境で紅蓮のリベレーターが快適に動くかどうか,気になる人は「こちら」の記事をチェックしてほしい。
キービジュアルに描かれたキャラクターを紹介
フォーラムに寄せられたファンの質問に吉田氏が答えるという形で進められたPLLだが,質問の前に,紅蓮のリベレーターの世界観やキービジュアルに描かれている重要なキャラクターが紹介された。
吉田氏によれば,「蒼天のイシュガルド」は,イシュガルド地方で繰り広げられていた竜詩戦争を止めるという話だったが,今回はアラミゴやオサード小大陸のドマなど,いくつもの地域を行ったり来たりすることになると述べた。キーとなるキャラクターと吉田氏の説明は,以下のとおりだ。
■リセ
■ゴウセツ
■ユウギリ
■ゼノス・イェー・ガルヴァス
■ヨツユ
■ヒエン
■フォルドラ
新キャラクターの紹介の最後には,ラウバーンの活躍はもちろん,若い頃のエピソードにも注目してほしいと吉田氏。ラウバーンの養子,ピピンも活躍するのでファンはお見逃しなく。
ファンからのストレートな質問に吉田氏が唸る場面も
というわけで,ここからファンの質問に答えるというコーナーがスタートした。直球過ぎる質問に吉田氏が唸る場面も少なくなかったが,明らかになった情報を大まかなカテゴリーに分けて紹介していこう。多少,重複したり順番が前後したりすることもあるかもしれないが,内容としては,以下のようなものだった。
世界観/新エリア
紅蓮のリベレーターでは,基本的な絵作りはこれまでのものを引き継いでいるが,空気感にはかなりこだわったそうだ。砂嵐や雷雨,嵐など,天候もこれまでとは違ったものが見られるので,ときどき立ち止まって風景を眺めてもらえば嬉しいと吉田氏は言う。
追加されるエリアの数は蒼天のイシュガルドと同じだが,地上の移動が多くなるため広く感じるかもしれないという。新たなエリアでも,その土地の風を読まなければ空を飛べないので,あのコンパスが再び役に立つだろう。
マウントについてだが,すべてのフライングマウントは同時に水中にも潜れるが,地上オンリーのマウントは潜れないらしい。
ちょっと話がそれるが,吉田氏によれば,「パッチ4.0」でグラウンドマントに仕様の変更が入り,移動スピードが2段階アップするという。現在が1速なら,2速と3速が登場するらしい。この移動スピードのアップは各エリアごとに設定されていて,エリア内の特定のクエストを終わらせることで自動的に2速になり,さらに,そのエリアで決められた何かをすれば3速になるようだ。
さて,新エリアの続き。パッチ4.0による新エリア増加に伴う,テレポのお気に入り数の増加はない。また,テレポの金額は目的地までの距離によって変わるが,従来エリアから新エリアへは距離がありすぎるため,上限を999ギルに決めたという。さらに,ウルダハのマーケットボード前に新しくエーテライトが設置されるという嬉しい知らせもあった。
そのほか,新エリアにもリスキーモブが出現したり,アラミゴやドマの探検手帳が実装されることなども明らかになった。探検手帳は45か所ほどにあり,一部を除いて比較的簡単に見つかるという。吉田氏が「ちょっと簡単すぎない?」と担当者に話したところ,いずれ高難度版も作りたいという答えが返ってきたそうだ。
ストーリーやアイテム名などに登場した,「サベネア」へは,パッチ4.0では行くことはできない。ただ,サベネアの雰囲気というか空気が感じられる場所やコンテンツが用意される予定で,パッチ4.5で「運が良ければ」行けるとのことだった。
ジョブ関連
・新ジョブ 赤魔道士/侍
新ジョブについて吉田氏は,パッチ4.xシリーズではタンク3ジョブ,ヒーラー3ジョブでバランスを取り,そこにDPSを足すなら,STRとINTの2枠に決めたと実装の経緯を語る。紅蓮のリベレーターではドマ奪還のシナリオを作っていたので,STR枠を「侍」にすることはすぐに決まり,あとは,どういう見た目にするかを調整していったとのことだ。
一方の「赤魔道士」は,白魔法と黒魔法の両方が使えるハイブリッドなクラスをイメージするプレイヤーがどうしても多く,長らく躊躇していたという。INTキャスターとして陰陽師や風水士も検討していたが,この先「赤魔道師は?」と言われ続けることは間違いないので,FFXIVらしい赤魔道士を作ることにしたという。しかし制作は,苦労の連続だったようだ。
赤魔道士といえば,「ヨシダ・ナオキ」氏が2015年の新生祭の開発室において早くも触れている。その頃から実装を決めていたのかというファンの質問に吉田氏は,あれは縦読みを,「いつもありがとう」とするために作ったフェイクテキストだったと告白。ファンは素直に受け取ってしまい,そのためスタッフにあとですごく怒られたと述べた。
赤魔道士と侍の装備については,パッチ3.0で実装されたアラガントームストーン:禁書,アラガントームストーン:伝承,アラガントームストーン:聖典にあたる装備が用意されていて,パッチ4.0の導入でこれらすべてをアラガントームストーン:詩学で交換できるようになる。
武器については,レベル51以降のダンジョンや,ニーズヘッグを含む全蛮神,アレキサンダー:起動編,アレキサンダー:律動編,アレキサンダー:天道編のそれぞれに用意されているが,大迷宮バハムートとゾディアックウェポン,アニマウェポンはないとのことだった。
トレイラーやベンチマークを見ると,侍は着流し風の衣装を着ている。ちゃんとした鎧装備もあるか(具体的には,源氏シリーズのような防具はあるか)という質問については,源氏シリーズかどうかは別にして,ガチの甲冑装備はあると吉田氏は明言した。
・従来のジョブ
吉田氏は,新しく実装されるAF装備の一部を公開しつつ,パッチ4.0で実装予定のジョブ専用装備(AF装備)は,各ジョブのレベル70のクエストをクリアすることで全部位まとめてもらえるとした。装備一式の入ったチェストのようなアイテムが1つ手に入り,それを使用すると全部位がもらえるというスタイルになるらしい。なお,パッチ4.0のジョブクエストで得られる新アクションは,最後のクエストをクリアしたときに得られる1つだけだという。
ご存じのように,昨年(2016年)実施された「装備デザインコンテスト(TANK編)」の入賞作品は,パッチ4.0で実装される予定だが,それは,アラガントームストーンで交換できる上位の装備になるとのこと。アラガントームストーンは,新しいものが2種類追加される予定で,週制限に変更はないようだ。
装備の話が続いたので,多くのプレイヤーが気になっているであろうマテリア関連の話題にも触れておこう。パッチ4.0ではマテリジャの上位にあたる「ハイマテリジャ」の実装が発表されている。実はマテリジャの上位として「マテリギョ」という名前も候補になったのだが,マテリアだけでなく魔法にも影響を及ぼす内容なので,ひとまずハイマテリジャという名前に落ち着いたとのことだ。
ハイマテリジャはかなり性能が高いため,1回めの禁断にしか使えないとのこと。なお,マテリジャもハイマテリジャも,比較的多く排出されるらしい。
そのほかのジョブ関連の話題だが,セーフティエリア外でのジョブ変更時にリキャストペナルティのようなものがあったが,これが撤廃される。また,スプリントのTP消費もなくしたという。
すでに発表されているレベルキャップ開放に伴い,リテイナーのレベルも70まで開放され,また赤魔道士と侍になることもできるという。リテイナーの雇用人数は現状のままだが,要望が多ければ引き上げも検討するとのこと。
なお,プレイヤーのレベルに自動でシンクするバディチョコボもレベル70になるが,ランクの引き上げはないという。
ギャザラー/クラフター関連
パッチ4.0で,ギャザラーやクラフターに関する新たな仕掛けは用意されていないが,ただ,マイスターアクションが追加されるとのこと。既存のアクションでも,マイスターのときに使用すると効果がより高くなるなど,仕様の変更や調整も行われている。また,レベル上限の開放に伴いGPの上限もあがり,それに対応する特性「GP回復速度アップ」が,レベル61で取得できる。
さらにレベル70向けに「黄貨」が導入されるが,週制限はなく,同時に赤貨や青貨の週制限も撤廃される。
新しいギャザラーのフィールドとして水中が追加されるが,漁師は,「刺突」という銛を使った漁が行えるようになる。釣りと同じように,コンプリート要素もあるようだ。
ダンジョン/レイド関連
・ダンジョン
パッチ3.0では,ダンジョンをクリアしてもうまく装備が揃わないことも少なくなかった。そこでパッチ4.0では,ダンジョンクリアに参加したときのロールの装備やアクセサリーが必ず1個は入手できるようになった。これにより,装備も調えやすくなるという。
なお,レベル60に存在しているインスタンスダンジョンやアライアンスレイドは,すべて制限解除対象になっているとのことだ。
・レイド
新ジョブが増えて気になるのが,レイドで装備,とくに武器集めがどうなるかだろう。レイドダンジョン「機工城アレキサンダー」には「断章」というシステムが存在するが,パッチ4.0以降でもそれが継続される予定だという。さらに新しいロットシステムも実装が予定されており,レイドをクリアできれば,週に1人は確実に武器が手に入るようになるらしい。詳しい内容は,次回のPLLかレイド実装前に公開される予定だ。
なお,パッチ4.xシリーズで実装される高難度の新レイドダンジョン「オメガ」は,パッチ4.0リリースから約2週間後に,そしてその2週間後に零式がオープンする予定となっている。
また,新蛮神として美の女神であるラクシュミが発表されているが,先日バランスチェックが終わったそうだ。ギミックなどのバランスについてはほぼ問題なかったそうだが,どうやら「美の神」としての部分に若干問題があったらしく,現在モデルの修正を行い,美しさを追い求めている最中だという。
ハウジング関連
紅蓮のリベレーターでは,「シロガネ」という新しいハウジングエリアが追加されるが,パッチ4.0導入時点では土地の購入はできないとのこと(ハウジングゾーンへの入場は可能)。シロガネの土地が購入可能になると同時に,引っ越し機能も実装される予定だ。
この引っ越し機能は,空いている土地を購入すると「引っ越しする」というコマンドが出るので,それを選んで待っていればいいというもの。同じサイズの土地だったら,そのまま家が移ってくるが,ただし家具や庭具,畑などは,新しく設けられる「倉庫」の中にすべてしまわれる。また,FCハウスの個室,カンパニーチェスト,地下工房,エアシップボイジャーのランク,チョコボ厩舎に預けていたチョコボもすべて,そのまま引き継がれるとのこと。
シロガネの土地が購入可能になる時期は,個人用もFC用も今のところ未定。価格は全ワールド共通で設定されている,各サイズの最上位価格からスタートする予定だが,最終決定には至っていない。アパルトメントも,土地購入と同時に販売が開始される。
その他のコンテンツ
そのほかに,いくつかのコンテンツについての質問も寄せられたので,紹介していこう。
ゴールドソーサーの新コンテンツについては,GATEやミニゲームの追加予定はないものの,新ジョブ関連の報酬が追加される。4.xシリーズで,新しい遊びを増やしていこうと考えているとのこと。
冒険者小隊は,以前から育成した小隊と一緒にダンジョンを攻略したいという話をしていたが,パッチ4.1での実装を目指しているという。対応ダンジョンはあまり多くないが,落ち着いたらまた報告したいと吉田氏は言う。
F.A.T.E.の仕様もパッチ4.0で変更が加えられ,パッチ4.0のF.A.T.E.中に条件を満たすとEXPボーナスが発動し,経験値が稼ぎやすくなる仕掛けがある。ぜひ,レベル上げに活用してほしいとのことだった。
パッチ4.0における,ミニオン同盟の活動について気になるファンも多いようで,どれぐらいのミニオンが実装されるかという質問が出た。これについて吉田氏は,入手方法はさまざまだがパッチ4.0シリーズでも20体以上いるのではないかとコメントした。
新たなエリアであるドマの雰囲気にあうエモートや髪型,フェイスタイプなどの追加については,髪型は2種類が増えるものの,フェイスパターンなどキャラメイクの項目を増やす予定はないという。それよりも,美容室などで調整ができる方向でやっていきたいとのことだった。エモートについては,侍らしく礼を重んじるようなものから順次実装されていくだろうとのこと。
ユーザーインタフェース関連
パッチ4.0のリリースと同時にPlayStation 4 Pro向けにパッチが適応される。Pro向けのモードには「解像度をそのままで,フレームレートを安定させる」ものと,「現在のパフォーマンスで解像度を上げる」ものの2種類がある。これに合わせて,ユーザーインタフェースの拡大も可能になっているとのことだ。PC版のグラフィックスオプション追加としては,水中のゆがみに関連したディストーションの強弱を調整する項目が増えるという。
PlayStation 4版の情報としては,ベンチマーク代わりというわけではないが,紅蓮のリベレーターを予約している人向けに,ダイナミックテーマを制作していることが明らかにされた。
北米のファンフェスで発表されたアイテム所持量の増加については,サーバーの増強や最適化を進めることで,所持品枠を増やすメドが立ったと吉田氏は述べた。だが,それらを一気に導入するとゲームが不安定になる恐れがあるので,まずパッチ4.0リリースと同時に1回めの所持品枠増加を行い,安定が確認できたあとで2回めを行う予定だと説明されている。
アイテムのほかにマクロを増やしてほしいという要望も多かったが,パッチ4.0でアカウント内のキャラ共通枠のマクロ数が100個分追加されることが明らかになった。
そのほか,パッチ4.0で戦闘アクションのモーションをグループポーズで扱えるようにするという発表もあったが,詳しくは今後,公式ブログにエントリーを掲載したり,コミュニティ放送で特集をするとのことだ。
その他
日本のデータセンターの数を変更するかもしれないというインタビュー記事を読んだファンから,データセンターの区分けを変更する予定はあるかという質問が寄せられた。吉田氏はまず,ヨーロッパのカオスデータセンターは現在,8ワールドを運営中だが上限に近く,パッチ4.0の導入に合わせて1ワールドか2ワールド増やすかもしれないと述べた。
北米と日本は,アクティブプレイヤーの人口差がワールド間で開いているところがあるので,新しい移転サービスや,特定のワールドに特典を付与するといった仕組みをパッチ4.0に向けて作っている。詳細は後日公開する予定だが,この施策によりシャッフルをしなくても大丈夫になりそうだとのこと。
また,以前話に出た,フレンドやFCメンバーとチャットできるアプリの進捗についてだが,すでにチャット部分は完成しているという。現在は,ゲームにアクセスしてリテイナーの荷物を整理したり,着替えたり,ミラプリ調整したり,マーケットで売買ができたりするといった機能を追加していると述べ,2017年内か年明けすぐのリリースを期待していると吉田氏は述べた。
また,シリーズ30周年を記念した横浜市とのコラボの1つとして,6月にプロジェクションマッピングイベントの実施が発表されている。ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルの壁面を画面に見立て,バハムートなどがマッピングされる予定だという。このイベントのほかにも,みなとみらいでFFとのコラボが多数予定されているそうなので,続報を楽しみにしたい。
告知事項あれこれ
最後にサプライズとして,スタッフが5月1日に誕生日を迎えるという吉田氏を祝った。吉田氏に送られたのは,スクウェア・エニックス e-STOREで販売中のモーグリのキャラケーキと,30周年記念のプレミアムワインだ。プレミアムワインは3本あったが,その中からファイナルファンタジーシリーズと同じ30年もののビンテージワインを,周囲の制止をものともせずに吉田氏は開封した。
「35回もPLLをやってきたなかで,これほど焦ったことはない」とコメントするほど難航した抜栓(ビンテージワインだけあって,コルクが脆くなっていたようだ)も周囲の協力でなんとか成功し,室内氏と乾杯。長い時を経て育ったワインを味わっていた。
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「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」公式サイト
紅蓮のリベレーター発売前に日本から発信されるPLLは,今回が最後となる。これ以後,吉田氏はメディアツアーとして世界中を巡る予定で,その途中で,ロークアクションや各ジョブの調整,バトルについての情報などを公開していくとした。そういった情報発信も楽しんでほしいとメッセージを送り,PLLを締めくくった。
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