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AMD,IDF期間中にFusion APU「Zacate」の動作デモを披露
Zacate APU |
Zacateのリファレンスシステム |
同社が公開したデモシステムは,市場価格500ドル以下のノートPCをターゲットに構成したとされるもの。標準的なノートPC用バッテリーユニットを接続した状態で,8〜10時間以上の駆動が可能だという。
デモに用いられたアプリケーションは,「Batman: Arkham Asylum」と,先月米国内で販売が始まった「City of Heroes: Party Pack」の2つ。比較対象には,「Core i5-520M/2.40GHz」を搭載したノートPCが用意されている。
一方,負荷が比較的低いオンラインゲームの例として用意されたCity of Heroesだと,Core i5-520M搭載システムが最大でも22fps前後に留まり,キャラクターを動かすと,すぐに10fps強にまでフレームレートが落ち込むのに対し,Zacateでは最大48fps。負荷が高くなった局面でもフレームレートが20fps未満に落ち込むことはなく,3D性能でざっと2倍の違いがあることを見せつけた。
Bobcatコアを2基搭載し
DX11 GPUを統合したZacate
AMDが2011年前半に市場投入を計画している「Ontario」(オンタリオ,開発コードネーム)とコアを共用しており,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)はZacateが18W,Ontarioが9Wとなっている。
今回のデモで,Zacateそのものの詳細については明らかにされなかったが,APUのパッケージは現行のMobile Phenom IIプロセッサよりも大幅に小型化し,1円玉よりもひとまわり以上小さい1セント硬貨と大差ない大きさにまとまっている。
AMDは,このZacateをTSMCの40nmプロセスで製造し,PCベンダー向けには年内に出荷を開始する予定。市場には2011年第1四半期に搭載製品が登場する見込みだ。なお,現時点で明らかになっているZacateの特徴は以下の表のとおり。
- 関連タイトル:
AMD E-Series,AMD C-Series
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(C)2011 Advanced Micro Devices, Inc.