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PS4用APUの開発手法をほかのビジネスでも。AMDがセミカスタムビジネス部門を設立
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印刷2013/05/02 16:35

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PS4用APUの開発手法をほかのビジネスでも。AMDがセミカスタムビジネス部門を設立

 米国時間2013年5月2日,AMDは新たな事業部門となる,「Semi-Custom Business Unit」(以下,セミカスタム部門)を設立したと発表した。セミカスタム部門では,AMDの持つCPUやGPUの技術に顧客固有のIP(Intellectual Property,知的財産)を組み合わせるなどした,オーダーメイドのプロセッサ開発を担当するとのことだ。

 オーダーメイドのプロセッサと言われても,「なんのことやら?」という人も多いだろうから,できるだけ簡単に説明しよう。
 x86プロセッサは,基本的にIntelとAMDの2社が設計,開発しており,PCメーカーは,両社が用意するさまざまなバリエーションモデルから選んで,PCなどに採用する。仮にPCメーカーが「うちのはCPUコアを2基増やしたい」とか「統合型GPUのグレードを1ランク上げたい」と思っても,IntelとAMDの製品ラインナップになければ,どうすることもできなかった。

 それに対し,AMDのセミカスタム部門が目指すビジネスは,顧客の要望に応じてCPUやSoC(System-on-a-Chip)の“中身”をカスタマイズするというものだ。
 たとえばPlayStation 4(以下,PS4)のAPUは,CPUコア「Jaguar」を8基と,「Graphics Core Next」アーキテクチャのGPU,およびGDDR5メモリコントローラなどを組み合わせた,PS4専用のプロセッサとして開発された(関連記事)。「PC用としてはエントリー市場向けとなるCPUコアを8基統合して,かなり高い性能のGPUやハイスペックなメモリコントローラと組み合わせる」などというのは,従来のAMD製x86プロセッサにはなかったものだ。
 AMDではこのPS4用APUを,オーダーメイド製品における「最初の採用事例」と称している。そして,この手法を応用することで,AMDのCPUやGPUに顧客の持つ技術を組み合わせた専用プロセッサを開発するのが,セミカスタム部門の役割というわけである。

 セミカスタム部門が焦点を当てる製品分野としては,ゲーム機やセットトップボックス,スマートテレビ,PCやタブレット,さらにサーバーやHPC(High Performance Computing)などが挙げられている。もしかしたら遠くない将来には,AMDのCPUコアやGPUコアに,別の機能を組み合わせたSoCが,思いも寄らぬデバイスの中で動いている,なんて時代が来るのかもしれない。

セミカスタム部門設立に関するAMDのプレスリリース(英語)

  • 関連タイトル:

    AMD E-Series,AMD C-Series

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