スパイクは本日(1月17日),同社が2011年1月27日に発売を予定しているシングルプレイRPG
「Dragon Age: Origins」(
PlayStation 3 /
Xbox 360)の最新情報として,キャラクターメイキング要素
「キャラクタークリエイション」に関する詳細な情報を公開した。
先日掲載した
「こちら」に引き続き,発売の迫る「Dragon Age: Origins」の最新情報が届いた。今回はキャラクターの“生まれ”の要素によって少し複雑なパターンを見せる,本作のキャラクターメイキングについてだ。
本作におけるキャラクターメイキングは,大きく,以下の3つに分けられる。
・「性別・種族・クラス・生まれ」
・「外見」
・「能力値」
4Gamerの読者ならRPGの一般的なキャラメイクについてはご存じだと思うが,上記の
“生まれ”というのはあまり聞き慣れないパラメータだろう。
これは,簡単にいえば“本作でプレイヤーが最初に体験する冒頭のストーリーと世界におけるプレイヤーの立ち位置”を分けるもので,
「人間の貴族」「メジャイ」「ドワーフの貴族」「ドワーフの平民」「デイルズエルフ」「シティエルフ」の6種類が用意されている。そして生まれは「種族」と「クラス」(職業)を選ぶと自動的に決まる。たとえば,「人間」の「戦士」を選べば生まれは「人間の貴族」に,「エルフ」の「魔道士」なら「メジャイ」に,といった具合だ。
もちろんキャラクターメイキングは,完全にプレイヤーの好みで行えるうえ,本作では複数のキャラクターデータをセーブできるので,いろいろな組み合わせを試すことができる。性別,種族,クラスで,その組み合わせ総数は16種類。その組み合わせはもちろん,“6種類の生まれを全部試す”といった遊び方までを楽しめるのが,本作の大きな特徴である。
なお本日は,キャラクターの外見のカスタマイズパターンのほか,最も重要な“キャラクターの能力”についてもステータスやスキルを中心に詳細な情報が届いている。
「こちら」に掲載した本作の背景設定などと合わせてチェックして,発売前にしっかりと冒険の準備を整えておこう。
■生い立ちにより異なる6つの冒頭ストーリー
プレイヤーがゲームを開始する際に、まず手掛けることになるのが主人公の作成である。本作のキャラクター作成は非常に細かくプレイヤーが思うように設定できるのだが、その中の項目のひとつである「生まれ」が、本作独自の特徴を示している。
主人公には、「生まれ」により立場の異なる6つの冒頭ストーリーが用意されている。異なる種族、異なる生まれにより紡がれる冒頭ストーリーは、本作の世界により深く没頭するための重要な要因である。恵まれた出生の者、虐げられる身分の者、権力争いに生きる者…。それぞれの主人公の目から世界はどのように見えるのだろうか。そして描かれるグレイ・ウォーデンの一員となる動機とは。
主人公の生まれによって、冒頭ストーリーだけでなく全編におけるNPCからの主人公に対する態度も変化する。次ページからはそれぞれの主人公の冒頭ストーリーを紹介する。プレイしたい冒頭ストーリーに合わせて主人公の「種族」「クラス」を選択するのもいいだろう。
果たして君が体験したいのはどのストーリーか。ぜひ参考にしてほしい。
◆人間の貴族
クーズランド公爵一家の末子である主人公。 |
主人公の家系であるクーズランド家は何世代にも渡り、ハイエヴァーの地を治め、正義と節度をもって民の忠誠を集めてきた。祖国がオーレイ帝国に占領された時、父と祖父は追い詰められた国の王たちに仕えた。そして今日という日は、兄がクーズランド家の旗を掲げ、王の傘下で出陣することになる。今度の敵はオーレイの兵たちではなく、南方で台頭しつつある凶暴なダークスポーンと聞いている…
栄光溢れる一家がある日裏切りに合い城を追われることに…
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◆メジャイ
魔道士となるための試練を課せられる主人公。
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カレンハド湖を見下ろす崖の上に、サークル・オブ・メジャイが住まう要塞塔がそびえ立っている。そこはフェレルデン内で魔道士たちが同僚に囲まれて魔術を学べる唯一の場所で、その高い城壁の内側ではサークルが魔術を使い、見習いたちが力を正しく使えるよう、訓練を施している。だがサークル・タワーは安息の地であると同時に牢獄でもあり、教会隷下のテンプル騎士団が常に目を光らせ、堕落の兆候を見逃すまいと全魔道士たちを見張っている。主人公は金色の檻ともいえるこの世界しか知らずに育ってきた。若年のうちに魔力の素養があることが判明したため、家族と引き離されて見習いとしてここに連れて来られたのだ。そして見習い期間の終わりが近づいた今、残る最後の関門は「試練」と呼ばれる儀式だけとなっていた…
ある日友人の駆け落ちを手伝うことになるのだが…
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◆ドワーフの貴族
主人公はオーズマーを統べる王の子である。
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フロストバック山脈の地下深くに位置し、残り2つとなったドワーフの都市のうち規模の大きなほうであるオーズマー。かつては地底回廊と名づけられた、何千マイルもの地下道で繋がれた巨大な帝国の帝都であったが、今ではダークスポーンの侵攻によりドワーフの先祖たちの土地から隔絶され、孤立してしまっている。オーズマーの難攻不落の城壁の奥で、ドワーフの貴族たちは何百年も前から変わらぬ権力闘争を続けている。暗殺と恐喝が横行しているものの、見かけ上の名誉が何よりも重視される。主人公はエデュカン家から貴族議会によって選出された9代目の王、エンドリン王の第二子として、政治的陰謀が交錯する環境で育ち、兄弟や従兄弟相手に名誉と名声をかけて争ってきた。今日は主人公の初の軍事的役職への任命を祝う饗宴が予定されている。ドワーフの政治という目まぐるしく変化する世界において、真の権力への第一歩となるべき瞬間である…
ある日貴族間の争い権力争いに巻き込まれてしまう…
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◆ドワーフの平民
貧しさからの脱出を夢見る主人公。
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かつては地下帝国の帝都であったオーズマ―も、ダークスポーンによって世界から隔絶されて孤立し、かつての栄光の記憶に未だしがみついている。政治にいそしむ貴族階級の住まう巨大な彫像と金色の広間の下には下層階級がその影に生き、先祖ら同様に従属の中でこそこそと動き回っている。そしてそのさらに下に生まれついたのが、主人公である。階級と呼べるものすらなく、オーズマーの完ぺきなる社会の汚点として姉と共に犯罪者一味の親玉であるベラートに金で仕える破目にあっている。オーズマーの住人にとっては、主人公は身分無き者が自業自得である証と言える。だが本人は、誰でもそうであるように、生き残るためにしなければならないことをするだけだと理解している…
組織のある仕事を受けることで運命が動き出す…
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◆デイルズエルフ
森で昔ながらの生活を続けるエルフ族の主人公。
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遥か昔に故郷を占領した人間たちの社会に加わることを拒絶した誇り高き流浪の民、デイルズエルフ。主人公はその一員として生まれた。デイルズエルフは強い絆で結ばれた部族単位で各地を旅し、半ば忘れ去られた伝承を存続させようと、彼らを恐れ蔑む人間たちの世界で苦闘を続けている。同族のタムレンと森の中で狩りをして過ごす主人公。時に、土着の野生動物以外の獲物が現れることがある…
狩りの途中で偶然見つけた遺跡で謎の鏡を見つけるが…
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◆シティエルフ
主人公の結婚式の朝から物語は始まる。
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フェレルデン最大の都市にして首都、デネリム。太古の昔、エルフらは人間たちに奴隷として仕えており、自由を得てから何世代も経った今でも対等の立場とは到底言い難い。エルフたちは異民族区と呼ばれる壁で囲まれた区画に住み、職があれば召使いや労働者として働いている。そのような苦境にもかかわらず、デネリムのエルフたちは絆の強い自分たちの社会を誇りに思う、底力のある人々なのである。そんな世界しか知らずに育ってきた主人公に、ふいに転機が訪れる…
結婚式を襲った事件が主人公を処刑の危機にさらす!
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■キャラクターの作成「性別」「種族」「クラス」「生まれ」
性別(男/女)・種族(人間/エルフ/ドワーフ)・クラス(戦士/魔道士/ローグ)の組み合わせは総数16種類。ドワーフのみ魔道士のクラスを選択することが出来ないが、それ以外の制限は存在せず自由に組み合わせることが可能。
人間
人口が最も多く、しかし仲違いも最も多い種族。共通の大義のために一致団結したことは歴史上4回しかなく、最後の例は何世紀もの過去の話である。宗教および教会は人間たちの社会で大きな意味合いを持っており、エルフやドワーフらとの最大の文化的な差異となっている。人間は戦士、ローグ、魔道士のどれにでもなれる。
エルフ
かつて人間たちにより奴隷化されていたエルフらは、そのほとんどが人間の都市のスラムで貧しい暮らしをしている。遊牧民であるデイルズの各部族のみがその伝統に固執しており、太古の森を彷徨いつつ、弓と古き神々の戒律によって生き、他のどこへ行っても迫害されている。エルフは戦士、ローグ、魔道士のどれにでもなれる。
ドワーフ
厳格な社会階級と伝統に縛られたドワーフらはかつては広大な地下帝国を築いていたものの、ダークスポーンの侵略で何世代にも渡る負け戦を強いられ、今や最後の砦を守る状況に追い込まれている。ドワーフは非常に頑強で、あらゆる種類の魔法に高い抵抗力を示すが、そのため魔道士になれない。
キャラクターの背景となる「生まれ」は種族とクラスの組み合わせによって選択可能なものが決まっているので、体験したいストーリーを目指してキャラクターの作成をするのもいいし、いずれ習得したい「タレント」などに合わせてキャラクター作成するのもいいだろう。もちろん複数のキャラクターのセーブデータを作ることも可能なので、冒険していて楽しそうな組み合わせを選んでみよう。
戦士
戦士達は戦闘で先陣を切り、正面から敵に対峙する役回りなので、必然的に最も性能の優れた武器や防具を使用することになる。大量のダメージに耐えつつ、敵にそれを上回るダメージを不えることが可能。
魔道士
魔道士達はタレントの代わりにスペルを使用する。スペルの種類は回復魔法から驚異的な威力の範囲効果魔法、魔道士の仲間達を強化する防御的な魔法まで、多岐に渡る。近接戦闘よりも後方からスペルを使う形が多くなるだろう。
ローグ
耐久力の点では戦士と魔道士の中間に位置するローグ達はレベルごとに習得するタレントに加え、様々な能力を持っている。ローグは鍵を開けたり、罠を発見したり、敵の背後から必殺のバックスタブ(左画面参照)を繰り出したりできるのだ。
■キャラクターの作成「外見」
「性別」「種族」「クラス」「生まれ」といった基本部分を決定したら、次は主人公の外見を設定する。
カスタマイズ可能な顔のパーツは目・鼻・口や髪形、肌の色など多岐にわたり、それぞれに大きさや位置を細かく調整できる(調整可能な項目は40以上)。
また、顔にドワーフやデイルズエルフの伝統文化であるタトゥーを施したり、女性であればアイシャドウや頬紅、口紅の色などを細かく調整することも可能。
自分好みの主人公を作成すれば、よりキャラクターに感情移入できること間違いなしだ!
髭の色や形のほか、顔の彫りの深さなども調整できる。 |
顔に施すタトゥーも種類が豊富にあるのだ。 |
カスタマイズの仕方によって、主人公の印象は大きく変化する。非常に細かい部分まで調整できるので、とことんこだわったキャラクター作成ができるぞ。
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■キャラクターの作成「能力」「スキル」「タレント(スペル)」の設定
選択したクラスごとには予め一定の能力値・スキル・タレント(スペル)が設定されており、プレイヤーは更に不えられたポイントを消費して、より自分好みの能力を付不できるのだ。
■能力値は「筋力」「器用さ」「精神力」「魔力」「狡猾さ」「丈夫さ」から成り、どの種族(人間/エルフ/ドワーフ)でどのクラス(戦士/魔道士/ローグ)を選んだかにより異なる値が設定されている。さらにプレイヤーは不えられたポイント(5ポイント)を自由に各能力値に割り振り、自分好みの能力を付不できるのだ。
筋力:武器を使用した時のダメージ量を増加させる。
器用さ:弓やクロスボウなどの武器使用時にダメージが増加する。
精神力:マナもしくはスタミナの増加に関係する。
魔力:魔法攻撃力が増加する。
狡猾さ:会話時の「説得」の成功率などが増加。
丈夫さ:体力や物理耐性が増加する。
■「スキル」は冒険を有利に進めるための各種能力であり、その内容は、NPCの意見をどれだけ会話で替えることができるかを表す「話術」から、戦闘時の行動に幅が出せる「作戦」まで、多岐に渡る。スキルはより上位なものへと極めることができるので、スキルの習得を続けて行けば能力が成長し、様々な効果の恩恵を受けることができるだろう。
以下にスキルごとの特徴をまとめるので、どれを選択するかの参考にするといいだろう。
話術:入手する情報が増えたり、複雑な状況を交渉で切り抜けることができる。
盗み:敵味方問わず、小さなアイテムをかすめ取ることができる。
罠作り:戦闘時に使用可能な罠などが作れるようになる。
生存術:ミニマップ上でモンスターなどを予め察知できるようになる。
薬草学:自分で回復アイテムを作成できる。
毒薬調合:毒や爆弾系アイテムを作れるようになる。
戦闘訓練:近接戦闘力が強化される他、スペルの詠唱中に攻撃を受けても中断されなくなる。
作戦:作戦スロットの数が増える。
■「タレント(スペル)」は特殊な攻撃や魔法など、戦闘時に使用する能力である。
タレントは戦士とローグだけが習得し、魔道士は代わりにスペルを習得する。クラスの根幹を成す能力と言え、戦闘中に最も多様することになるだろう。
タレント(スペル)には上位のものも存在するので、高レベルで使用可能になるタレント(スペル)を確実に習得していきたい。戦闘時にタレントを使用するとスタミナが、スペルの場合はマナが消費される。
●戦士/ローグ用タレントカテゴリ例
二刀流:両手に武器を持ち攻撃が可能。しかし防御面が犠牲に。
弓:弓を使った攻撃。遠距離からの攻撃が可能。敵を足止めしたりといった間接攻撃もできる。
片手武器・盾:攻守バランスのとれた戦闘スタイル。
両手持ち:大ダメージを不える一方、移動速度が下り防御にも不安が残る。
▼タレント例
二刀流のタレント「二刀なぎ払い」。両手の武器で大ダメージを与える。 |
片手武器と盾のタレント「シールドバッシュ」。敵を盾でなぎ倒す。 |
●魔道士用スペルカテゴリ例
自然魔法:火、土、冷気、電撃を使ったダメージ魔法。直接攻撃魔法・範囲攻撃魔法がある。
創造魔法:主に体力の回復、マナの補充、パーティーの強化および魔法陣による範囲防衛。
精霊魔法:戦闘に効果的な魔法。敵単体を毒で冒したり、敵全体を気絶させたりできる。
減衰魔法:魔術の暗黒面に足を踏み入れた魔法。敵から攻撃力や防御力を奪ったり、昏睡させたりできる魔法が揃っている。
▼スペル例
自然魔法のスペル「ショック」。稲妻を放ち広範囲の敵にダメージ! |
創造魔法のスペル「麻痺の魔法陣」。魔法陣内の敵を麻痺させるぞ。 |
■それぞれの主人公をグレイ・ウォーデンへと導く、指揮官ダンカン
グレイ・ウォーデン指揮官ダンカン |
種族や身分の垣根を越え、優れた魔道士や戦士が集結し、ブライトを乗り越えるため人々が組織したのがグレイ・ウォーデンである。その誕生以来、グレイ・ウォーデンは犠牲を厭わず闇と戦い続け、その偉業は伝説として語り継がれている。ダークスポーンの再来に備え、グレイ・ウォーデンは日々監視を続けている。
グレイ・ウォーデンの指揮官であるダンカンは、いままさに迫りつつあるブライトを前に、グレイ・ウォーデンに成りうる資質を持つ者を探していた。世界中を放浪し、数々の修羅場を乗り乗り越えてきた彼の目に留まったのが、主人公である。それぞれの生い立ちにより異なる動機を持つ主人公らは、どのような運命を背負い、どのようにグレイ・ウォーデンに成りうる資質を持つ者であることを証明するのだろうか。
主人公の生まれに応じて異なる背景と、プレイヤー自身の判断が、フェレルデンでの主人公の役割を形作っていく。それが救国の英雄であるか、傲慢な暴君であるか、はたまた全く別の何かとなるかは、プレイヤー次第なのである。