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日本将棋連盟協力のもと,プロ棋士の監修を受けた本格オンライン将棋「遊び処 ふくろふ」。正式サービス開始を東京将棋会館で発表
このタイトルは,日本将棋連盟の協力のもと,プロ棋士の監修を受けている本格派のインターネット対戦将棋ゲーム。先ほど「こちら」の記事でお伝えしたように,本日より正式サービスが開始されている。
なお,サービスは,課金なしに1週間につき一局対戦できる無料会員,対局数制限なしの有料会員に分かれている。
サービス利用料金は,自動更新が1か月3150円,30日券が5250円,90日券が9450円となる(いずれも税込)。
詳細については,以下の公式サイトで確認してほしい。
「遊び処 ふくろふ」公式サイト
会場では,日本将棋連盟の会長を務める米長邦雄氏が,「ふくろふ」に対する期待を込め,「将棋をテーマにしたビジネスや独創的なアイデアには,積極的に協力していきたい」と挨拶。
続けてシグナルトークの代表取締役である栢 孝文氏が,同タイトルを紹介した。
栢氏によれば,オンライン将棋の企画・開発に取り組み始めたのは,約2年前。同社のオンライン麻雀「Maru-Jan」と同等の会員数45万人(当時)規模を目指していたという。
日本将棋連盟 会長 米長邦雄氏 |
シグナルトーク 代表取締役 栢 孝文氏 |
栢氏は,本作のタイトルロゴを手がけたのは,NHKの大河ドラマ「龍馬伝」の題字などで知られる,書家の紫舟氏であること,ゲームの舞台となっているのが,高級料亭「東京・芝 とうふ屋うかい」であることを紹介した。
たとえば,盤上には全18枚の「歩」の駒が存在するわけだが,よく見ると1枚1枚の木目などがすべて異なるというわけだ。また,駒の大きさによって,打ったときの音が微妙に異なるということからも,そのこだわりがうかがえるだろう。
「ふくろふ」では,これまでの将棋ゲームではほとんど実現されていなかった「戦型」の概念をフィーチャーしている。ゲーム中では,プレイヤーの打ち方に応じて26種類の戦型が自動的に判定され,データとして記録される。
栢氏は,将棋ゲームに取り組むにあたり,さまざまな文献や資料を調べ,戦型が将棋史の大きなポイントになっていることを知ったという。
「ふくろふ」のもう一つのポイントは「感想戦」だ。
感想戦とは,対局後,お互いに「あの手順でこうしていたらどうなったか」と研究するもので,これも従来の将棋ゲームでは実現が難しかったコンテンツだ。
プロ棋士や熱心な将棋ファンは,対局そのものよりも感想戦に時間をかけるケースが多いそうで,3月17日から実施されたβテストでも熱心な要望が寄せられたという。
実際にはできない動きを含め,かなり自由に駒を動かせるので,プレイヤー同士のコミュニケーションが深まるのはもちろんのこと,将棋の研究に一役買うのではないかと,栢氏は期待を見せた。
先手後手を決める“振り駒”も再現。栢氏曰く,これもこだわりのポイントとのこと |
手のアイコンによって,どの駒を動かそうとしているかが相手にも見える |
ゲーム中の対局では,マウスカーソルを動かすとそれに応じて手のアイコンが動き,相手からもそれが見えるようになっている。栢氏は,リアルの対局と同じく,駒を動かそうとしているのを見る/見られることで,ある種のコミュニケーション効果が生じるのではないかと説明した。
最後に栢氏は「将棋に関しては素人同然だったが,日本将棋連盟の協力のもと,大きな飛躍を目指したい」と述べ,発表会を締め括った。
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