プレイレポート
[TGS 2011]「Warhammer 40,000:Space Marine」プレイレポート。独特な世界で繰り広げられるバイオレンスなアクションが爽快だ
試遊台の都合によって,今回はPC版を「Xbox 360 Controller for Windows」で操作してのプレイとなった。その点はマウス&キーボード派の筆者としてはやや残念だったのだが,いざプレイしてみると,マウスでなくても気にせず楽しく遊べる,いい意味でおおざっぱなゲームだった。
近接攻撃が楽しいスペースマリーン
ゲームのストーリーや世界観は追って掲載予定の開発者インタビューを参照してもらうとして,本稿ではアクションゲームとしてのプレイフィールにのみ絞って語っていきたい。ちなみに,今回選択した難度はEASYだ。
試遊版では2つのキャンペーンを選択可能だったが,まずは1つめの「異端査問官」からスタート。ゲーム開始地点から少し前進すると,敵対勢力であるオルクの下っ端どもが集団でうろうろしているので,さっそく,ボルターという名のマシンガンで狙撃してみるのだが,銃声やリコイルのサウンドが重厚で,迫力はなかなかのものだ。
異端審問官のデモでは,ボルターのほか,弾薬無限のボルトピストル,磁力で敵にくっつくグレネードを撃ち出すヴェンジェンスランチャー,スナイパーライフル的な武器が使用可能になっており,この手のゲームでは基本的な武器を一通り試せる印象である。
一方,スナイパーライフルは,AIMモードを併用すると遠距離の敵をスナイプできるが,次々と敵が湧いて集まってくる本作では使いどころが少し難しそうだ。というか実際問題,ボルターを使っている場合でさえオルクの集団1つを倒し切るまでリロード2回や3回では足りないことが多く,そのうえどんどん新たな敵がやってくるため,銃撃だけで乗り切るのはかなり厳しい。
本作の近接武器は,長身の剣にチェーンソーを単純にくっつけただけにしか見えない無骨な武器にして,名前もそのままの「チェーンソード」。しかし,その破壊力は相当なもので,攻撃範囲もかなり広い。また,ボタンを連続で押下することによって最大4連撃を繰り出せるため,敵の数が一定量以下なら,銃撃戦に持ち込むよりも,近づいてチェーンソードを振り回したほうがラクに片付けられる場合すらある。TGS 2011における体験版だと,むしろ銃撃よりも頼る機会は多いかもしれない。
このとどめシーンは,相手を縦に真っ二つにするものなど数パターン用意されているが,いずれも派手なものばかり。さらにこの方法でとどめを刺すとプレイヤーキャラクターの体力が回復するというのだから,狙っていかない手はないのだ。
とはいえ,オルクの兵士も突撃してくるばかりではなく,銃を撃ってくるのももちろんいる。高台の上などに狙撃手が複数いる地形では近接ばかりに頼るわけにもいかないため,銃撃と近接攻撃の使い分けが,攻略上は必要になる印象である。
ゴア表現に抵抗がなければ「爽快に」プレイできる
画面左下の「フューリーゲージ」が溜まった状態で左右スティックを同時に押し込むと,攻撃力と回復力が一時的にアップするので,このモードを使って短期決戦を挑むのがラクな倒し方である。いつフューリーモードを使うかの判断は重要そうに思えるが,少なくともEASYモードで遊んだ限りでは,ひっきりなしにやってくるオルクの集団を蹴散らしているうちに気づくと溜まっていたので,ガンガン使って行っても問題はなさそうな気はする。
さて,異端審問官のキャンペーンは,最後に倉庫のような広い場所で,四方八方から集まってくるオルクの大群を蹴散らしたところで終了となる。筆者はゲームパッドを使ってTPSをプレイするのに慣れていないため,断言はできないが,EASYでも何度か死んでチェックポイントへ戻されてしまったことからすると,なかなか歯ごたえのある難度といっていいかもしれない。
ジャンプパックを装備すると,通常では緊急回避に割り当てられている[A]ボタンが,ブースターを利用した大ジャンプ用ボタンに切り替わるのだが,ジャンプ後に右スティックで地面に照準をつけて[X]ボタンを押すと,照準の地点へ向けて踏みつけ攻撃を行うこともできる。……「踏みつけ」といっても,実際にはかなりの勢いで突っ込んでいくのだが。
ジャンプパック装備中はボルター以外の武器を装備できず,これは難点になるが,立体的かつ勢いのあるアクションは迫力があってなかなか楽しい。
ゴア表現がキツいため,本作はCERO Z指定がなされている。サイバーフロントによれば,「Warhammer 40,000の世界観とアクションとしての爽快感をスポイルしたくなかったため,一部マップで死体から臓物がはみ出ていた表現を削除したのを除くと,表現は一切抑えていない」とのことだ。
そのためウォーハンマー40,000: スペースマリーンは,ゴア表現が苦手な人にはまったくお勧めできない。だが,一方,切りつけるたびに血がドブシャアと派手に飛び散るのが気にならない人からすると,いわゆる無双系に通じる,実に爽快感のあるアクションゲームということになりそうである。
ウォーハンマー40,000: スペースマリーン日本語公式サイト
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