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[gamescom]EIZO,新型ディスプレイ「FORIS FS2735」をドイツで披露。スマートフォン連携と視認性向上技術をアピール
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印刷2015/08/06 14:36

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[gamescom]EIZO,新型ディスプレイ「FORIS FS2735」をドイツで披露。スマートフォン連携と視認性向上技術をアピール

 米国で開催されるE3は,ゲーム機向けタイトルのお祭りという雰囲気が強いが(※個人の感想です),ドイツのgamescomは,PCゲーマーにおなじみのハードウェアメーカーが大型ブースを設営し,さまざまな製品展示を行う様子がよく見られるところに大きな特徴があるかもしれない。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [gamescom]EIZO,新型ディスプレイ「FORIS FS2735」をドイツで披露。スマートフォン連携と視認性向上技術をアピール
 そうしたgamescom出展メーカーの1つであるEIZOは,ドイツ時間8月5日,gamescom 2015の会場であるケルンメッセの特設ステージにおいて,新製品となるゲーマー向けディスプレイ「FORIS FS2735(以下,FS2735)の発表会を開催した。速報記事でもお伝えしているとおり,FS2735は,27インチで解像度2560×1440ドット,垂直リフレッシュレート144Hz対応のIPS液晶パネルを搭載し,AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync」に対応するのが特徴だ。ちなみに,27インチのゲーマー向け液晶ディスプレイというのは,EIZO初だったりする。
 発売は2015年冬の予定で,価格は未公表というステータスながら,発表会ではそのポイントがいろいろ紹介されたので,今回はその内容をレポートしてみたい。

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EIZO,垂直144Hz&FreeSync対応のゲーマー向け27インチIPSディスプレイ「FORIS FS2735」。スマホからディスプレイ設定を変更可能



Bluetooth Smartでスマートフォンと連携

通知を表示したり,設定を共有できるディスプレイ


FS2735の特徴を説明するEIZO企画部の山崎正志氏
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 説明会のステージに登壇したのは,EIZOでFORISシリーズのマーケティングを担当する山崎正志氏だ。山崎氏は,このFS2735の開発コンセプトとして,3つの要素を挙げた。

 1つめは,「Connect All Game Platforms」(すべてのプラットフォームとコネクトする)というもので,FS2735がPCだけでなく,据え置き型ゲーム機やスマートフォンとも連携するという意味だそうだ。
 ここでいうスマートフォンとの連携とは,スマートフォンの映像を表示するのではなく,スマートフォンとFS2735をBluetooth Smartで接続することにより,ディスプレイ側の設定をiOS/Android用アプリ「G-Ignition Mobile」から行えるというものである。

FS2735は,ディスプレイ内にBluetooth Smartの通信機能を内蔵しており,iPhoneやAndroidスマートフォンなどと直接接続することにより,アプリ側からディスプレイの設定を変更できるようになる
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 壇上では,G-Ignition Mobileの実演が行われた。アプリからFS2735の色合いや明るさといった画質調整ができる,というのは誰でもイメージできるだろうが,ちょっと面白いのが,スマートフォンへの着信をFS2735上に表示するという機能だ。着信を示すアイコンのカスタマイズも可能で,ゲームに熱中しすぎて電話に出そこなう,といった失敗をなくせるわけだ。
 まあ,ゲームに熱中しているときに電話どころではないかもしれないけど,これはかなりユニークな機能だと思う。

「On-Screen Notifications」と称する通知表示機能(左)。画面の右下に,着信やアプリからの通知がシンプルに表示される(右)
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 2つめに挙げられたのが「Connect Gaming Communities」(ゲームコミュニティとの連携)だ。山崎氏は,FS2735の開発に当たり,ゲームコミュニティから多くを学んだと語る。PCと格闘ゲーム,あるいはPCとFPSではコミュニティの性格が異なるため,ディスプレイに求めるものがそれぞれ違うというのだ。

 そこで考え出されたのが,EIZO独自運営のクラウドサービス「G-Ignition Drive」である。もともと,PC用に提供されていたアプリケーション「G-Ignition」で「設定ファイルをダウンロードして適用する」ことはサポートされていたが,G-Ignition Driveでは,クラウドサーバーから直接,プロゲーマーの好む設定を適用したり,自分の設定をほかのユーザーと共有したりできるようになるという。

G-Ignitionでも,プロゲーマーの使っているディスプレイ設定を適用することはできたが,G-Ignition Driveでは,「ダウンロードしてインポートする」手間をかけることなく,クラウドサーバーから直接インポートして利用できるようになる
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 山崎氏によれば,この機能は一般のゲーマーだけなく,プロゲーマーにとっても有用であるという。たとえば,ゲーム大会の会場に置かれたディスプレイが「G-Ignition Drive」に対応していれば,普段使っている画面設定を瞬時に会場のディスプレイへも適用できる。
 G-Ignition Driveは,FS2735の発売に先だって,9月に,既存の製品「FORIS FS2434」「FORIS FS2434-R」と「FORIS FG2421」に対して始まる予定だ。これらのユーザーは,サービスが開始されたら試してみるといいだろう。

自分のディスプレイ設定をTwitterなどで公開する機能もあるそうだ
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 さて,最後に挙げられたのは,「Connect and Enrich Gamer's Lives」(ゲーマーの生活をつなげて豊かにする)というもの。G-Ignition Mobileでは,先ほど紹介したディスプレイ設定変更機能とは別に,スマートフォンのSNS機能を使って,自分の設定や設定のコツといった情報を集めて,コミュニティで共有できるようにもなっているのだそうだ。前二者と比べるとオマケ的な印象が強いが,使い方次第では面白いかもしれない。


第3世代の視認性向上技術「Smart Insight Demolition」

暗部だけでなく,眩しいシーンも自動で補正して見やすく


 通常のハードウェア記事とは逆になってしまったが,FS2735の仕様についても簡単に述べておこう。
 液晶サイズやその仕様といった基本仕様は冒頭でお伝えしたが,ビデオ入力インタフェースはDisplayPort 1.2×1,Dual-Link DVI-D×1,HDMI(Type A,おそらく1.4)×2で,別途,USB 3.0×2のハブ機能と,アナログサウンド入力および出力機能を搭載している。90度のピボット(旋回)にも対応しているため,縦画面で利用することも可能だ。

FS2735の背面インタフェース部(上)。ビデオ入力インタフェースとは別に,2ポートのUSB 3.0ハブ機能も備える(下)
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 EIZO独自の視認性向上技術「Smart Insight」は,第3世代となる「Smart Insight Demolition」へと進化。「FORIS FS2333」に搭載された第1世代は,暗部の視認性向上に重点を置き,FORIS FS2434に実装された第2世代では,彩度の拡張に重点を置いていたが,第3世代のSmart Insight Demolitionでは,彩度の拡張を動的に行えるようになっているという。

Smart Insight Demolitionは,暗部の視認性を自動的に向上させるだけでなく(左),白飛びしがちな眩しい映像でも見やすくなるように補正できるようになった(右)
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 EIZOにて商品開発を担当する小林耕人氏によると,Smart Insight Demolitionは単なるガンマ調整に留まらない最適化処理を,画素ごとに行っているとのこと。最適化処理による表示遅延も発生しないそうだ。技術的な説明は筆者には荷が重かったのだが,小林氏は「簡単」という言葉を何度も繰り返していたので,ゲーマーが簡単に最適な映像でゲームをプレイできることが,開発目標になっていることはよく分かった。

 スマートデバイスやクラウドとの連携を果たし,さらに,「細かいことは気にしない」という,筆者のようなゲーマーでも恩恵のありそうな映像処理機能を採用してきたFS2735。今冬の発売を楽しみにしたい。

FS2735の前面と背面
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EIZO 公式Webサイト


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