「PSO2」初の対戦コンテンツ「バトルアリーナ」プレイレポート。シンプルなルールでスポーツライクに楽しめそう

　2016年12月17日，東京・LUMINE0で開催された「アークスX'masパーティー2016」にて，「ファンタシースターオンライン2」（PC / PlayStation 4 / PlayStation Vita 以下，PSO2）の新コンテンツ「バトルアリーナ」がお披露目となった。
　PSO2では初となるプレイヤー同士で対戦するコンテンツということで，注目を集めるバトルアリーナのプレイレポートをお届けする。

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　来春の実装が予定されているバトルアリーナは，シップ（サーバー）の枠を越えてマッチングできる対戦コンテンツだ。「チャレンジクエスト」と同様，普段使っているキャラクターのクラスやレベル，装備の影響は一切なく，バトルアリーナ専用にプリセットされた特殊なクラスを使用する。つまり，誰もが平等な条件で対戦できるようになっている。

アークスX'masパーティー2016では，来場者の中から選ばれた幸運なアークスが，なすなかにし（那須晃行さん，中西茂樹さん）と一緒にバトルアリーナを体験した

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト

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　今回，会場でプレイできたのは，サッカーを思わせる広いコートが舞台となる「エンブレム争奪戦」。6人対6人で対戦する5分間マッチだ。
　コートのあちこちに点在している星形の「エンブレム」を入手すると得点が加算され，チーム全員の総得点が多いほうが勝ちとなる。エンブレムは出現場所によって3種類存在し，それぞれ点数が異なる。

●エンブレム点数一覧

• 自チーム側のエリアに出現するエンブレム（自チームのカラー）：1点
• 敵チーム側のエリアに出現するエンブレム（敵チームのカラー）：5点
• エリア中央に出現するエンブレム（レインボーカラー）：10点

　入手が容易なエンブレムは得点が低く，困難なものは高い。安全な自チーム側で手堅く稼いでもいいが，敵チーム側に侵入できれば，危険はあるが得点効率が上がる。そして，エリア中央は激戦区だが，大量得点のチャンスでもあるというわけだ。
　なお，エンブレムの出現場所は一定。一度手に入れたあとは，しばらく時間が経つと再び出現する。

　また，敵チームのアークスを倒すと，そのアークスが稼いだ得点の一部が手に入る。バトルアリーナでは素手の状態でスタートするため，敵を倒すためには「ピックアップスポット」から武器を手に入れる必要がある。
　武器の種類は，「ソード」「アサルトライフル」「ロッド」のいずれになるかはランダム。武器には1つだけPAが付与されているが，その種類もランダムとなっている。ソードの場合は「ライジングエッジ」または「ノヴァストライク」，ロッドの場合は「フォイエ」または「メギド」または「ゾンデ」といったようなラインナップになっていた。

●各武器のPA一覧

• ソード：ライジングエッジ / ノヴァストライク
• アサルトライフル：ピアッシングシェル / ワンポイント
• ロッド：フォイエ / メギド/ ゾンデ

　武器を変えたいときは，ピックアップスポットに再度アクセスすればいい。また，試合開始から一定時間経過すると，武器のラインナップがアップデートされて，より強力な武器が手に入るようになる。

エリアに点在するピックアップスポット。ランダムで武器が入手できるが，アクセス後はしばらく使えなくなる

試合開始からしばらく経つと，アップデートによって強力な武器が入手可能に

　バトルのバランスは，バトルアリーナ専用の調整が施されている。ソードなら接近すれば数回の攻撃で相手を倒せる，アサルトライフルはやや威力に欠けるが射程が長いといった，それぞれの武器の特性を活かしたバランスになっているようだ。
　ソードで敵陣に切り込んだかと思えば，武器がロッドに変わったら距離を取って戦う。入手した武器によって，とっさに立ち回りを変えなくてはならないのがスリリングで楽しい。

　1人で多数の敵を相手にできるようなバランスではないため，仲間との連携も重要になりそうだ。今回は即席チームだったが，うまく連携して作戦がハマったときには嬉しさがこみ上げる。常にPAは1つだけ，回復アイテムはなし，HPは時間経過で自動回復する，といったシンプルさも好感触だ。
　なお，倒されてもすぐに復活できるが，もう一度ピックアップスポットから武器を手に入れなければならないため，その間は仲間が苦戦を強いられることになる。


　敵を倒すことではなく，あくまでエンブレム（得点）を獲得することが目的であり，そのおかげで立ち回りが奥深くなっているのも特徴的だ。
　猪突猛進で敵と戦うのは自由だが，交戦を避けてエンブレムを手に入れたほうが高得点を得やすい。しかし，得点の上位3名にはキャラクターの頭上に勲章が現れ，標的になりやすくなるので，そうなると戦わないわけにもいかない。もちろん，敵チームの上位者を執拗に狙って，得点を奪うのも有効な作戦だ。

劣勢に立たされたチーム側のエリアにレインボーカラーのエンブレムが出現する，「EMBLEM FEVER」なるイベントもあるとか

　また，高得点のエンブレムはエリア中央に出現するため，一帯を確保しておくのも重要になりそう。前述のとおり，1人で激戦区を守り切ることは難しいバランスになっているので，仲間と連携してじっくりと前線を押し上げていくといいかもしれない。

　PSO2では初となる対戦コンテンツのバトルアリーナ。敵を倒すことではなく，得点で勝敗を決するルールになっており，武器やPAがランダムで手に入るということで，スポーツライクに楽しめそうな印象だ。来春の実装に向けて，これから調整が行われるようだが，今後の展開が楽しみになってきた。

　会場では，PSO2シリーズプロデューサーを務める酒井智史氏，同シリーズディレクターの木村裕也氏，「EPISODE4」ディレクターの濱﨑大輝氏への合同インタビューも行われた。その内容を本稿の締めとして掲載しよう。

（左から）EPISODE4 ディレクター 濱﨑大輝氏，PSO2シリーズディレクター 木村裕也氏，同シリーズプロデューサー 酒井智史氏

――バトルアリーナが初めて披露されましたが，手応えはいかがでしたか。

濱﨑大輝氏（以下，濱﨑氏）：
　手応えは大きかったですね。スポーツライクでギスギスせずに，ライトに楽しめるというところと，遊びやすさを評価していただいたようです。これからしっかりとブラッシュアップをして，皆さんのご期待に応えていきます。

酒井智史氏（以下，酒井氏）：
　対戦コンテンツということで，心配されていた方もおられたようですが，「これなら遊べそうだ」と感じてもらえたようです。アンケートにしっかり目を通して，さらに面白いものに仕上げていきます。

木村裕也氏（以下，木村氏）：
　幅広い層に訴求できる，PSO2ならではの対戦コンテンツを作りたかったんです。対戦コンテンツを遊んだことがなかった方，敬遠されていた方，そして対戦ゲームをしっかり遊ぶ方にも喜んでいただけたようです。

――武器やステージのバリエーションはいかがでしょうか。

木村氏：
　現在，お見せしているものがすべてではありません。まだ，大きな機能を1つ見せていなかったりしますし。

――今後，バトルアリーナで大会イベントを開かれる予定はありますか。

木村氏：
　可能性はあります。やれるなら，やりたいですね。

――アークスが気になっている点として，特定の報酬を得るためにバトルアリーナをプレイすることが必須になるのか，それとも遊びたい人だけが遊べばいいのか。そのあたりはいかがでしょう。

濱﨑氏：
　プレイ必須にはならないでしょうね。報酬などは検討していますが，★14武器が手に入ったりするような強制力の強いコンテンツにしようとは考えていません。

木村氏：
　（バトルアリーナの結果を）ちょっと人に自慢できるもの，といった位置づけになるんじゃないでしょうか。

酒井氏：
　キャラクターの強さを底上げするために遊ぶコンテンツにはならないと思います。

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