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[TGS 2011]成歩堂龍一が解けないナゾをレイトン教授が解く? 「LEVEL5 WORLD 2011」でのプレイアブル出展も発表された,「レイトン教授VS逆転裁判」ステージレポートを掲載
本作は,カプコンの「逆転裁判」シリーズと,レベルファイブの「レイトン教授」シリーズという2大アドベンチャーゲームのコラボによって制作されるタイトルだ。2010年10月19日の発表以来,なかなか情報が出てこなかったタイトルだが,今回のステージでは,出演キャストやゲームの内容などが明らかにされている。
本イベントには,カプコンからプロデューサーの竹下博信氏とディレクターの巧 舟(たくみ しゅう)氏が,レベルファイブからは代表取締役社長兼CEOの日野晃博氏が出演し,トークセッションを行った。本稿では,その模様をレポートしよう。
レベルファイブの日野晃博氏 |
カプコンの巧 舟(たくみ しゅう)氏 |
カプコンの竹下博信氏 |
まずは本作の開発のきっかけから,トークはスタートした。
日野氏は,レイトン教授を開発するにあたって,携帯ゲーム機の代表的なアドベンチャーということで,一番参考にしたのが逆転裁判シリーズだったと明かす。作品の中にある“間”なども研究したが,いちファンとしてすごく楽しんでプレイしたとコメントしていた。
また日野氏は,“どうしても面白いことをしたい”というときに,逆転裁判とレイトン教授がコラボしたら面白いのではと考え,ダメもとでカプコンにお願いをしに行ったそうだ。
竹下氏によれば,その話をもらったときに,完成形はまったく想像もつかなかったが,日野氏と一緒に仕事をするのは楽しそうだということで,快諾したとのこと。なお日野氏は,巧氏がこの話をOKしてくれるのか,非常に気にしていたという。
そして,この話を「ゴーストトリック」(NDS)の制作中に聞いた巧氏は,「どんなゲームになるんだろう」と思ったそうである。本格的にプロジェクトがスタートしてからは,巧氏も「ぜひやりましょう」ということで,シナリオから参加したとのこと。
日野氏は「巧さんが書かないと逆転裁判じゃない」というくらいに考えていたそうだ。また,「レイトン教授VS逆転裁判」では,巧氏が全体をしっかり書いていて,面白いものに仕上がっていると明言していた。巧氏のファンも期待が高まるところだろう。
今回のコラボでは,“共同開発”の名のとおり,両社で中心になる役割が分かれているのだという。
日野氏は,「どちらかが作るから,それに協力する」のではなく,ちゃんと「一緒に作りましょう」と約束をしたという。現在は,カプコンの大阪本社と東京支店,レベルファイブの福岡本社と東京オフィス,これら4か所を結んだテレビ会議が,かなりの頻度で行われているとのこと。
続いては,本作の最新プロモーションムービーが上映された。残念ながら撮影NGだったため文章での説明となるが,ムービーは,2つの運命が交錯する町「ラビリンスシティ」で,“群衆”を証人に“魔女裁判”が開かれるというもの。レイトン教授と成歩堂龍一が遭遇する,かつてない“ファンタジック・ミステリー”となるようで,裁判や“ナゾトキ”らしいスクリーンショットも確認できた。
そのあとは,ゲームの内容についてのトークとなり,ゲームのポイントとなる部分が紹介された。
ここで公開されたイメージイラストでは,レイトン教授と成歩堂龍一が,“ダブル意義ありッ!”のポーズを取っていた。巧氏によれば,レイトン教授も成歩堂龍一も指を指すポーズを取ることがあるため,「これは並べないといけないでしょ」ということで決まったそうだ。なお日野氏によれば,このポーズは「作品を象徴」しているものとのこと。
そして,プロモーションムービーに登場した新キャラクターの紹介が行われた。
1人目は,魔女の容疑をかけられた謎の少女「マホーネ」。彼女は,第1報のときにもイラストのみが公開されていた(関連記事)が,今回はより具体的に“謎の少女”であることが明かされた(?)というわけだ。
もう一人の新キャラクターは,「ジーケン・バーンロッド卿」で,魔女を裁く“検察士”とのこと。巧氏は,舞台が中世ということで,検察士という組織があり,バーンロッド卿がそのトップに立つ人物だと述べていた。
また,魔女裁判の“掟”は「群衆裁判」であり,成歩堂龍一が“群衆尋問”を行うことになる。証人達が次々と証言をしたり,ときには証人達が円陣を組んで作戦タイムを取ってしまったりするそうだ。巧氏によれば,逆転裁判ではできなかったことをやってみようと思って入れた要素とのこと。巧氏に感想を聞かれた日野氏は,「非常に面白かったです」と太鼓判を押していた。
なお本作では“魔法”が存在するという設定となっているため,今までの逆転裁判のようなアリバイやトリックは通用しないという。成歩堂龍一には解けないナゾも存在するため,そこではレイトン教授が活躍することになるようだ。ともあれ,そのような“裁判”にどのように決着を付けるのかが,非常に気になるところである。
また,レイトン教授シリーズといえば,豪華な声優陣が特徴の一つである。会場ではメインキャラクター4人が以下のとおり発表された。
- エルシャール・レイトン:大泉 洋さん
- ルーク・トライトン:堀北真希さん
- 成歩堂龍一:成宮寛貴さん
- 綾里真宵:桐谷美玲さん
レイトン教授側では,おなじみの大泉さんと堀北さんが出演するということで,ファンもひと安心といったところだろう。逆転裁判側では,2012年公開予定の実写映画「逆転裁判」で成歩堂龍一を演じる成宮さん,綾里真宵役を演じる桐谷さんがそれぞれ声を当てることになる。
なお,今回のTGS 2011には残念ながらプレイアブル出展されていなかった「レイトン教授VS逆転裁判」だが,2011年10月15,16日の両日に開催される「LEVEL5 WORLD 2011」で初めて体験できることが発表された。日野氏いわく,「逆転裁判キター!」と思える内容になっているとのことだ。
そして,2011年10月12日で10周年を迎える逆転シリーズだが,それを記念してイベント「逆転10周年記念法廷(仮)」が開催されることが発表された。こちらは,逆転裁判10周年記念特設サイトで近日発表されるとのこと。
最後に,登壇した3名がそれぞれメッセージを述べて,イベントを締めくくった。
日野氏:
今回この夢のようなコラボレーションをさせていただいて,巧さんが作るものをすごく間近で見させてもらって,いちクリエイターとしても,会社をやっていくものとしても,凄くドキドキして楽しんでいます。
この「レイトン教授VS逆転裁判」は,ある意味レイトン教授以上に,また逆転裁判以上にも規模の大きくなった作品になったと思っています。
レイトン教授としても本物,逆転裁判としても本物になっていますので,プレイしていただければ,すぐに分かると思います。よろしくお願いします。
巧氏:
日野さんもおっしゃっていましたが,今回の「レイトン教授VS逆転裁判」は,2つのタイトルが2つとも本物というんですかね。制作現場もレベルファイブVS.カプコンみたいな感じで,PVしかり,体験版しかり,一つ一つ真剣にぶつかり合って,ときには殴り合い? ときには肩を組んで作っています。
僕達も日々,お互いの発信する情報で発想が変わってみたり,どこに着地するんだろうとスリリングな感じで進めていますけど,最終的には素晴らしいものに仕上げますので,どうぞ楽しみにお待ちください。
竹下氏:
2大ブランド,クリエイター,企業と,いろいろVS.するものはあるんですけど,本当に仲良く,いい形でぶつかり合ってやっていますので,日々本当に面白いもの,新しいものになりつつあると思います。
発売は2012年ということで,ちょっとお待たせすることになって非常に申し訳ないんですけど,お待たせする分,楽しんでいただけるものを目指して制作しています。
来月のイベントで皆さんに触ってもらえれば,その手応えを同じように共感していただけると思います。ぜひこれからもよろしくお願いします。
「レイトン教授VS逆転裁判」公式サイト
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レイトン教授VS逆転裁判
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