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AMD,FirePro SによるハードウェアベースのGPU仮想化技術「AMD Multiuser GPU」を開発者向けイベントで披露
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印刷2015/09/02 13:20

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AMD,FirePro SによるハードウェアベースのGPU仮想化技術「AMD Multiuser GPU」を開発者向けイベントで披露

 北米時間2015年9月1日,AMDは,米国サンフランシスコで開催された仮想化技術関連イベント「VMworld 2015 US」に合わせて,同社のサーバー向けGPUであるFirePro Sシリーズを使った,ハードウェアによるGPU仮想化技術「AMD Multiuser GPU」を発表し,そのデモを披露した。

AMD Multiuser GPUのプラットフォーム構成イメージ
画像集 No.002のサムネイル画像 / AMD,FirePro SによるハードウェアベースのGPU仮想化技術「AMD Multiuser GPU」を開発者向けイベントで披露
 AMD Multiuser GPUは,サーバー向けGPUである「FirePro S10000」「FirePro S9000」「FirePro S7000」から利用可能な機能で,仮想化技術によって最大15ユーザーが1基のGPUを共用し,GPUを活用するアプリケーション――CADやデザインソフト,あるいはエンターテインメント向けなど――を使えるようになるというものだ。

 競合であるNVIDIAも,同種のGPU仮想化ソリューションである「NVIDIA GRID」を提供しているが,AMDでは競合技術に対して,GPUハードウェア自体が仮想化技術に対応している点やOpenCL 2.0対応,最大ユーザー数といった点で優位にあるとアピールしている。

AMDが公開した,AMD Multiuser GPUとNVIDIA GRIDの比較表
画像集 No.003のサムネイル画像 / AMD,FirePro SによるハードウェアベースのGPU仮想化技術「AMD Multiuser GPU」を開発者向けイベントで披露

 ゲーマーに直接関わる話ではないものの,AMDもまたGPU仮想化技術に取り組んでいるということを,記憶に留めておく価値はありそうだ。

AMDのGPU仮想化ソリューション(英語)


AMD、VMworld 2015で世界初となるハードウェアベースのGPU仮想化ソリューションを披露
―AMD Multiuser GPUが、仮想化ワークステーションにおける一貫性のある予測可能かつセキュアなパフォーマンスを実現―

AMD(米国本社:米カリフォルニア州サニーベール、社長兼CEO:リサ・スー)は本日、仮想化とクラウドの総合カンファレンスである「VMworld 2015」において、世界初となるハードウェアベースのGPU仮想化ソリューション「AMD Multiuser GPU」のデモを披露しました。この新たなソリューションは、一連のISV認証とローカルデスクトップ並みのパフォーマンスを備えた仮想化ワークステーションクラスのエクスペリエンスを実現します。「AMD Multiuser GPU」ソリューションにより、ITプロフェッショナルはAMDのGPU 1基につき最大15ユーザーまで容易に構成できるようになります。AMDは、「VMworld 2015」の447番ブースにおいて仮想化ソリューションのデモを実施しています。

AMD米国本社のバイスプレジデント兼プロフェッショナル・グラフィックス・グループのジェネラルマネージャーであるショーン・バーク(Sean Burke)は次のように述べています。「当社のグラフィックスカードは、AMD独自の『AMD Multiuser GPU』テクノロジーを組み込んだGPUを搭載しており、一貫性のある予測可能なパフォーマンスを実現します。これらのAMDのGPUを組織のニーズに合わせて適切に構成することで、エンドユーザーはワークロードに関係なく同じようにGPUにアクセスできます。各ユーザーは、他のユーザーにGPU全体を占有されることのない仮想化されたパフォーマンスでワークフローを設計、作成、実行することができます。」

業界標準のSR-IOV(シングルルートI/O仮想化)テクノロジーを中心に構築することで、AMDは「AMD Multiuser GPU」においても特定のベンダーに依存しないオープンスタンダードを採用しています。SR-IOVは、PCI SIGが策定した規格であり、デバイスがハードウェアの仮想化を実現するための標準的な手段を提供します。「AMD Multiuser GPU」は、設計および製造、メディアおよびエンターテイメント向けのアプリケーションにおいて、グラフィックスとコンピューティングによって高速化されている機能を維持、サポートするよう設計されています。「AMD Multiuser GPU」は、既存の仮想化GPUソリューションでは満たしきれないCAD/CAE、メディアおよびエンターテインメント、汎用的なエンタープライズ向けGPUへのニーズに対し、予測可能なパフォーマンスを実現します。

GPUコンピューティングおよびOpenCLなど、GPUによって高速化されたワークフローに対応するために開発された「AMD Multiuser GPU」は、エンドユーザー・パフォーマンスの低下といったソフトウェアベースの仮想化における制限を解消するよう設計されています。ユーザーは、OpenGL、DirectXおよびOpenCL高速化に対応するネイティブのAMDディスプレイドライバーを利用できるため、制約を受けずに作業できるようになります。

この他、「AMD Multiuser GPU」は、主に以下の機能を提供します。
  • 業界最先端のGPU仮想化がサポートするOpenCLベースのコンピューティング性能
  • DirectX 12とOpenGL 4.4をはじめとした機能セットのフルサポート
  • OpenCL 2.0高速化のサポート
  • 安定した予測可能なパフォーマンス
  • ユーザーに割り当てられるローカルメモリーによるセキュリティー強化
  • 1基当たりの物理GPUごとに最大15ユーザーをサポート

「AMD Multiuser GPU」は、Horizon Viewなどのリモートプロトコルへのサポートとともに、VMware vSphere/ESXi 5.5以降の使用環境で動作するよう設計されています。

AMDは、仮想化環境の導入を模索する企業に対し、ワールドクラスのプロフェッショナル・グラフィックス・ハードウェアを提供するべく邁進しています。

参考情報(英語)
  • 関連タイトル:

    Radeon Pro,Radeon Instinct

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