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[E3 2011]KONAMIのホラーアドベンチャー最新作「SILENT HILL Downpour」を,シリーズ初体験の筆者が体験してみた
「SILENT HILL」シリーズは,アメリカ北東部にある架空の田舎町「SILENT HILL」を舞台とするホラーアドベンチャーとして,1999年の第一作以来,現在まで作を重ねてきた,KONAMIの看板タイトルの一つである。
このシリーズは日本国内のみならず海外での人気も高く,最近では海外のデベロッパが開発を手がけている。今回,E3 2011 KONAMIブースにプレイアブル出展されいてるシリーズ最新作「SILENT HILL Downpour」(PlayStation 3/Xbox 360)の開発元は,チェコのVatra Gamesだ。
なお,KONAMIブースには,Downpourの通常版(Xbox 360)と3D立体視対応版(PS3)の2種類が用意されていた。本稿では,3D立体視対応版(つまりPS3版)のプレイレポートをお届けしよう。
最初にお断りしておくが,実は筆者にとって,今回がSILENT HILLシリーズ初体験であった。そのため本稿は,過去の作品を知らない立場からSILENT HILL Downpourに触れてみた……という体裁のレポートとなる。その点は一つ,ご了承いただきたい。
「SILENT HILL Downpour」公式サイト
2度目のタイトル画面を見つめながら,こういうときは焦ってはいけないと自分に言い聞かせる。
本作はシリアスな世界観を持つゲームだ。そんな世界の主人公が,炎の中を駆け抜けられるような超人的能力の持ち主であるはずがない。ということは,炎を消す必要があるのだろう。そんな当たり前の事実に気付くまでに,3回ほどタイトル画面を見るはめになったのは,ここだけの話だ。
ゲームや漫画,アニメの世界において赤いボタンといえば,困ったときのリーサルウェポンと相場が決まっているので,迷うことなく押してみた。するとスプリンクラーが発動し,部屋の火が徐々に消えていく。1歩前進した手応えを確かに感じた。
SILENT HILLシリーズは,現実世界と異世界が混ざり合う独特の世界観を持っている。そのためなのか,火の消えた密室には今までなかった電力供給装置(ブレーカー)などが出現していた。同時に,スプリンクラーから放たれた水が溜まっていき,室内の水位がどんどん上がっていることに気付く。
このままではまずい。焦って出口をふさぐ扉のノブをガチャガチャと回すが,いっこうに開く気配がない。ここで少し冷静になり,突如現れたブレーカーを確かめてみる。腰の上まで水位が上昇している状態ながら,やっとの思いでブレーカーに近づいて操作しようと試みたのだが,感電して死んだ。
最終的にはブレーカー近くのバルブを素早く回すことで部屋から脱出できたのだが,それまでに何度もタイトル画面を拝んだことは言うまでもない。
このあとも失敗から正しい解答を見つけるべく何度もプレイを続けたのだが,壁に掛けられている絵を回して扉を開くしかけや,背後から迫ってくる異空間に飲み込まれないように逃げるといった行動は単純ながら楽しめた。
こういった小さな動作の積み重ねにより,本作の持つ恐怖感がさらに増幅されているように感じられた。扉を開けるタイミングを計れてしまうだけに,外に何かいるのでは……というように勘ぐってしまうのだ。
トライ&エラーを繰り返しながら,少しずつ場面は進み,やがて先の見えない坂のような傾いた廊下に到達。「ここに落ちたら俺はどこに行っちまうんだ……?」とかいったような台詞を主人公が吐くと同時にダイブし,「whooooooooaaaa!?」という断末魔と共にタイトル画面に戻されるなんてことを繰り返しながら,Downpourを自分なりにプレイし続けてみた。
まるで自分の主人公とは違うその姿を見て,Downpourにはさまざまな側面があることを察した。謎解き,探索,ホラー,アクション,そしてシリアスなストーリー。これらが絶妙に混じり合った世界がHDの美麗な映像で楽しめるとなれば,生粋のSILENT HILLファンでなくてもプレイしてみたくなるはず。また,3D立体視に対応したグラフィックスは,本作の持つ独特の質感を一層増幅させているようで,ただ歩いているだけでビクビクしてしまうような恐怖感を味わえたということも,述べておきたい。
本作は今年2011年10月に北米で発売される予定だが,日本での登場にも期待したいと思う。立体視環境を整えておくので。
「SILENT HILL Downpour」公式サイト
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SILENT HILL:DOWNPOUR
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SILENT HILL Downpour
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