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「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート
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印刷2012/09/29 12:00

プレイレポート

「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート

画像集#020のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート

画像集#001のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート
 突然だが,「リトルビッグプラネット」(以下,LBP)シリーズはもう少し日本で遊ばれてもいいタイトルだと思う。横スクロールアクションとしての純粋なゲームのデキはもちろんのこと,自由自在のステージクリエイト機能で,ステージは作り放題,遊び放題。断言するが,一度触れば「すげえよくできてる!」と思わせてくれるゲームなのだ。

 ……と,筆者は思っている。けれど,言葉は悪いが,日本での人気は,正直それほどでもない。せいぜい,知る人ぞ知る名作扱いといったところで,「面白いという話は聞くけど,遊んだことはない」という読者も多いのではないだろうか。うーむ,本当にクオリティは高いし,海外では高く評価されて実際に売れている作品なのに,なぜだろう……。

 どうしていきなりこんなことを言い出したかというと,2012年9月20日,ソニー・コンピュータエンタテインメントから「リトルビッグプラネット PlayStation Vita」(以下,LBP Vita)が発売されたからである。直球すぎる製品名から分かるように,本作はLBPシリーズ初のPS Vita用タイトルだ。
 携帯ゲーム機向けなら「据え置きで遊ぶのはしんどい」という人にもオススメできるし,PS Vitaの所持者の多くがコアゲーマーであることを考えると,この完成度の高さが“刺さる”人だって多いはず! LBPはもっと遊ばれてほしいゲームということで,連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタートし,何回かに分けてこのタイトルの持つ魅力をお伝えしてみよう。第1回は,LBP Vitaがどのようなゲームか紹介していきたい。

画像集#002のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート


作り込まれたギミックを解いてステージを進め


 おもちゃ箱をひっくり返して作ったかのような,なんとも楽しげな世界“リトルビッグプラネット”。LBP Vitaは,そこでプレイヤーの分身となる7cmの小さなぬいぐるみ「リビッツ」を操作してステージをクリアしていく,横スクロールアクションだ。
 リビッツやステージの見た目が可愛らしいせいか,LBPシリーズを遊んだことのない人には,カジュアルゲームに見えるようだが,実のところ,本作はかなりガチなアクションゲームとなっている。コアゲーマーが遊んでもしっかりと歯ごたえがある作品なのだ。

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 LBP Vitaの操作に関しては非常にシンプル。基本的には左アナログスティックを使って移動,[×]ボタンでジャンプ,[R]ボタンでオブジェクトを掴むという,3つのアクションでステージを進めていくことになる。
 アクションシーンで特徴的なのは,敵にぶつかってゲームオーバーだとか,敵を踏みつけたり殴ったりして倒すだとか,そういった要素よりも,細かく作り込まれたステージのギミックを解くことに重点が置かれていることだろう。序盤こそ,ただ足場を乗り移るようなものであったり,振り子のようなオブジェクトを掴んで向こう岸に渡るようなものであったりと単純だが,次第にこれらが組み合わさって,攻略法に頭を悩ませることになってくる。
 また,LBP Vitaでは,PS Vitaならではの操作を使ったギミックが用意されているのもポイントだ。画面をタッチして動かせるブロックや,背面タッチパッドで出したり引っ込めたりできるオブジェクト,PS Vita本体を傾けることで作動する仕掛けなど,これまでのLBPになかった要素も追加され,さらに複雑なギミックのステージが登場してくるのである。

画像集#004のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート
青いオブジェクトは画面をタッチすることで動かせる。この画像のオブジェクトは,下方向にドラッグして離すと,ピョンとリビッツを打ち上げてくれるジャンプ台だ
画像集#005のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート
ステージにはチェックポイントが小まめに用意されており,死んでしまってもすぐ手前から復活できるので,サクサクとギミックに挑戦できる。そのぶん,容赦なく殺しにかかってくるとも言えるのだが

 もう1つ,ステージ攻略における楽しい要素が,いろいろな場所に隠された「アイテムバブル」を探すことだ。アイテムバブルには,リビッツのコスチュームや後述するクリエイト機能に使用するための素材などが入っている。普通にステージを進めてもある程度は手に入るが,クリア後にそのステージでのアイテムバブル獲得率が表示され,実はまだまだ隠されていることが分かるので,同じステージを何度も遊んで探し回ってしまうのだ。
 隠し場所も,ブロックの裏,一見どうやって行けばいいのか分からない小部屋,かなり頭をひねらないと届かないような高い場所とさまざまで,獲得率を100%にできればかなりの達成感を味わえる。リビッツに自分好みのコスチュームを着せるため,ステージのあちこちを探し回ってしまうことだろう。

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メインストーリーに加えて中毒性の高いミニゲームがいっぱい


リビッツの後ろにあるのがカーニバリア
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 LBP Vitaで主にプレイするゲームモードは,物語に沿ってさまざまなステージに挑むストーリーモードだ。操り人形師「パペット・マスター」の陰謀によって,ある日突然笑顔と喜びを奪われてしまった,リトルビッグプラネットの惑星の1つであるカーニバリア。これを取り戻すために,プレイヤーことリビッツは冒険の旅に出るというのが,本作のざっくりとしたストーリーだ。

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 もちろん,ただストーリーを進めるだけでも十分に遊べるが,筆者としては息抜き……というにはあまりにも力の入っているミニゲームも推しておきたい。LBP Vitaでは,ストーリーモードのステージ中に隠された鍵を入手することで,さまざまなミニゲームがアンロックされるようになっているのだ。
 その種類は多種多様。例えば,普通のステージと同じ様にリビッツを操作して,迫り来る壁の隙間をくぐり続け,足場から落とされないようにするものや,画面をタッチして穴から飛び出してくるリビッツを押し戻す,いわゆるモグラ叩き,テトリスのようなブロックを崩れないようにひたすら積み重ねていくゲームなど,ルールも操作もまったく異なるものが数多く用意されている。

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 よくもまぁ,これだけいろいろなアイデアのミニゲームを用意したなといったところだが,困ったことに,高得点獲得のご褒美としてアイテムがもらえたり,ランキング機能が付いていたりするため,どれも一度始めると,ついつい本編そっちのけで遊んでしまう。筆者は本稿執筆にあたり,ストーリー本編を進めるつもりだったが,ミニゲームのせいで時間を取られてしまい,まったく先に進んでいないという事態に陥ってしまった。なんとも危険なコンテンツである。

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中にはLBPとまったく関係のなさそうなミニゲームも
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自由すぎるステージクリエイトと無限に遊べるユーザーステージ


 これなくしてLBPは語れないと言えるのが,ステージクリエイトの要素だ。LBPシリーズは,ゲーム中で入手した素材を使って自由自在にステージを作れることが大きく評価されているが,もちろん,そのシステムはLBP Vitaにも引き継がれている。
 クリエイトの操作は簡単で,基本的には素材やオブジェクトを選んで色や形,大きさなどを指定し,ステージの上に配置していくだけ。あまりに自由度が高すぎるので説明が難しいが,作り手のアイデア次第でとにかく好き放題にギミックを盛り込めてしまうのだ。
 さらに今回はPS Vita用のタイトルになったことで,前述したようなタッチスクリーンなどを活用したギミック,録音した音や撮影した画像までもが使えてしまうことで,クリエイト機能はよりパワーアップしたと言っていいだろう。世の職人達には,これまで以上に想像力をフル活用して,ステージ作りに挑戦してほしいし,新たに始めようという人にはこの楽しさを堪能してほしい。

画像集#015のサムネイル/「リトルビッグプラネット」が面白いってホント?――そんな人に本当ですと魅力を語る連載企画「リトルでビッグなプラネットに乗り込め!」をスタート

 ……といってみたところで,手の込んだステージを作るにはどうしても多くの時間と創意工夫が必要になるというもの。筆者も含め,LBP Vitaプレイヤーの大半はむしろ「職人さん,頼むぜ」という状態で待ちわびているのではないだろうか。
 そう,このクリエイト機能では,どこかの誰かが作ったオリジナルのステージを,誰もがオンラインで自由に遊べるようになっているのだ。要するに,自分が作らずとも,神ステージだろうが一発ネタの面白ステージだろうが,世界中の気合の入った職人達がいくらでも用意してくれるというわけである。ありがとう。

 ちなみに,PlayStation 3の「リトルビッグプラネット2」のユーザーステージを例に挙げると,純粋にアクションゲームとしてのクオリティが高いものはもちろん,操作せずとも勝手に進んでいくのに見ているだけでも面白いもの,パズルやシューティングなど,まったくジャンルの違うステージになっているものから,果ては某横スクロールシューティングやどこかで見たことのあるキャラクターを使った,「ここまでやっていいのか!?」とツッコミたくなるものなど,もはや何でもアリの遊び放題だった。
 LBP Vitaもいずれステージが充実していくと思うので,本連載でも取り上げていく予定だが,ともあれ,LBPはこのクリエイト機能のおかげで,毎日新しいステージが遊べる作品になっているのだ。

発売して間もないというのに,すでに5000以上のステージが投稿されている。どんな神ステージが登場するか楽しみだ
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シリーズの魅力を携帯して楽しめる一作


 アクションゲームとしての純粋な面白さと,シリーズの特徴でもあるステージクリエイトというLBPの魅力。それらを携帯ゲーム機に落とし込み,さらにPS Vitaならではの特徴的な操作,豊富なミニゲームなどを追加してきたLBP Vitaは,これまでのLBPの完成度をより高めてきた一作だ。
 携帯ゲーム機だからといって,グラフィックス面,機能面ともに抜かりはない上,携帯できるぶん手軽に遊びやすく,さらに価格設定が3980円(ダウンロード版は3200円)と控えめなのは嬉しいところ。これまでのシリーズを遊び込んだ人も,LBPに触ったことのないアクションゲーム好きも,文句なしに楽しめるタイトルなので,ぜひプレイしてみてほしい。

 連載の第2回では,本作のマルチプレイ要素を紹介すべく,複数人で遊んでみる予定だ。……カオスな展開になりそうな予感しかしないが,お楽しみに。

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「リトルビッグプラネット PlayStation Vita」公式サイト

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