インタビュー
杉田さん,小清水さんの注目キャラは共にテリー・ボガード!? 大胆なアレンジが見どころの映画「ザ・キング・オブ・ファイターズ」声優インタビュー
今回4Gamerは,映画の公開に合わせ,主演のお二人から話をうかがう機会に恵まれた。本稿ではその内容をお届けしていこう。
映画「ザ・キング・オブ・ファイターズ」公式サイト
ゲームに興味を持つきっかけになると嬉しい
杉田さん:
作品を世の中にお届けするまでは,自分の中にある“KOF愛”をしまっておかねばと思っております。DVDが発売されるまでは,この作品に関わっているスタッフの一員として「どうやって人々に知ってもらうか?」というところに注力していきたいです。
自分が楽しむという気持ちはとりあえず置いておくので,個人としての感想が出るのはもう少しあとになりますね。
小清水さん:
ゲームファンの皆さんも色々な意味で楽しみにしてくれていると思うのですが,私としては「ザ・キング・オブ・ファイターズ」というゲームをまだ知らない人達に観てもらって,「これの原作ってどんなのだろう?」と興味を持ってもらえたら嬉しいなと考えています。
そういった意味でも,どれだけのお客さんが観てくれるのかというところにドキドキしています。
杉田さん:
小清水はゲーム本編でも舞の声をやっているので,映画で興味を持ってゲームをプレイする人がいたら,その辺も楽しめると思いますよ。
それは嬉しいですね(笑)。本当に,ゲームに興味を持つきっかけになれば良いなと思います。
――実際に映画を観て,「ここの格闘シーンが良かった!」というところはありますか?
杉田さん:
ルガール役のレイ・パークさんは某宇宙戦争映画で棒術の使い手だったので,柴舟と一騎討ちするシーンでは「やはり取り出したか!」と嬉しくなりました。あの“ブゥン”というSEが必要なんじゃないかと思うくらいにハマっていましたね(笑)。
小清水さん:
私は女性同士の戦いに注目してほしいですね。迫力だけでなく,そこはかとなく感じられるセクシーさが素敵なんですよ。
――マギー・Qさんの演じる舞は,ゲーム版とはまた違ったイメージですよね。
小清水さん:
そうですね。どちらかというと,峰 不二子みたいな印象ですよね。ゲームとは違って扇子は投げませんが,やっぱり戦っているシーンはカッコイイです。女性が憧れる女性みたいな……これで女の子のファンが増えたらいいなって思いますね(笑)。
映画独自のアレンジ要素が見どころ!
杉田さん:
「見せてやる! 草薙の拳を」って言おうとしたら,京が刀を抜いたところですね。一応,刀を投げるシーンでは「くらいやがれ!」って叫んだんですが,そこはカットされていまして……悔しい思いをしました(笑)。
小清水さん:
そうだよね。「ボディが甘ぇぜ!」とか言いたいよね(笑)。
――でも,収録現場ではいろいろと工夫して,原作準拠のセリフを捩じ込んだんですよね?
杉田さん:
とはいえ,ドラマは英語の音声で完成しているので,そこは覆らないんですよ。だからギリギリやれるところ……「声が入っていないところでやればいいんだ!」と(笑)。
僕はMr.BIG役の小野友樹くん以外とはほぼ初対面だったんですけど,皆さん原作のファンだったので,アレコレ台詞について話し合っていくうちに仲良くなれました。なので,現場の絆はとても深いです。
――では,小清水さんはいかがでしょうか。
小清水さん:
今回,劇中で舞と恋仲っぽくなる相手が京と庵なんですよ。「おおう,そうくるか!」って思いました(笑)。原作ではアンディというひとりの男性を愛し続けているので,そこはすごく意外でしたし,どうなっていくんだろうと,初めて台本を読んだときはドキドキしました。
杉田さん:
アンディがいない(笑)。
そうなんですよ。でも,確かにアンディが出てきてしまうと,映画の舞は行動しづらくなってしまうんですよね。アンディの手前(笑)。
だから,もしも続きがあったら「実は舞にはアンディがいました」となるのか,それともこれから出会うのか……。
杉田さん:
そう。だってお祖父ちゃんの不知火半蔵がアンディの師匠だからね。まだ会ってないだけかもしれない。
――京と庵が可哀想なことになりますね……。
杉田さん:
まぁまぁ,京はその後にユキに会うのでね。そこはそこで上手くいくんです。あと,皆さん忘れてると思いますが,庵のプロフィールの「大切なもの」の欄には“彼女”って書いてありますからね。とんだリア充ですよ。リア充燃えろ。俺の無式をくらえ。
小清水さん:
そんな呪いの言葉を……(笑)。
――お二人とも,自分の役以外でお気に入りキャラクターはいますか?
杉田さん:
テリー・ボガードですね。かなり面白いアレンジが加えられているので。
小清水さん:
私もテリーさん好き(笑)。面白いんですよ。
杉田さん:
「面白い」って本来,テリー・ボガードに対して言うことじゃないんですけどね(笑)。でも,ああいう人がひとりでもいると安心するんですよね。殺伐とした世界観だと。
一応衣装は再現されているんですが,帽子はその辺のおじさんにバーンナックルして奪い取るというね。帽子を手に入れるまでは救命胴衣を着たオッサンだったから。
――よく考えると凄まじいアレンジです……あと,舞は劇中だと,テリーとの関わりが深いキャラクターですね。
小清水さん:
舞とテリーさんの会話が本当に面白いんですよ。仲が良いのか悪いのか,言い合いをよくするんですけど,ある意味そこも見どころですよね(笑)。
――今後,もし映画の続編が作られるとしたら,「このキャラを出してほしい」という希望はありますか?
ルガールの次はオロチかなと。なので,オロチチームの社,シェルミー,クリスを出してほしいです。あと,紅丸や大門もほしいですね。
小清水さん:
私は月の夜オロチの血に狂う庵を見たいです。狂っていただきたい(笑)。
杉田さん:
まぁ今回も血の暴走はあったけどね。
小清水さん:
あったけど,まだあんなもんじゃない。言葉が喋れなくなりますからね!
杉田さん:
あと,真吾が出てきたら……映画の京は若干真吾似なので,どう差がつくかなと気にはなります(笑)。
――では,最後にファンの方々へのメッセージをお願いします。
杉田さん:
ひとりと言わず,3人一組のチームを組んで映画館に来てくれると嬉しいです。炎がお前を呼んでるぜ!
小清水さん:
映画版には映画版の魅力がたくさん詰まっているので,ゲームファンもそうでない人も,観ていただければなと思います。でも確かに,杉田さんが言うように,ひとりで行くよりも何人かの友達と観たあとに,「どうだった?」って話し合うのも楽しみ方のひとつだと思いますね。そういうのもひっくるめて楽しめる作品だと思うので,ぜひ劇場まで足を運んでください。
杉田さん:
映画をディスる奴は,絶対に許さない!
小清水さん:
それ別番組! 私ピンクの子!
杉田さん:
悪い奴は,輻射波動で吹き飛ばす!
小清水さん:
それは赤だね!
杉田さん:
ツッコミありがとうございます(笑)。
――ありがとうございました(笑)。
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- 関連タイトル:
THE KING OF FIGHTERS XIII
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