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ASUSの「Radeon HD 7770」「Radeon HD 7750」カードを入手したので剥いてみた
HD7770-DC-1GD5 |
HD7750-1GD5 |
だがここに来て,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)から,「GPUクーラー取り外してもいいですよ」というありがたいお話とともに,HD 7770搭載カード「HD7770-DC-1GD5」とHD 7750搭載カード「HD7750-1GD5」を貸し出してもらえた。いずれもこれから国内発売になる予定の製品だ。
というわけで今回は,写真メインで,両製品を紹介してみたいと思う。
なお,今回GPUクーラーの取り外しが許可されたのはあくまでも記事のためである。店頭で販売されているグラフィックスカードのGPUクーラー取り外しは保証外の行為であり,外した時点でメーカー保証は受けられなくなるので,その点はあらかじめお断りしておきたい。
いずれもASUS独自基板&クーラーを搭載
HD 7770カードは「DirectCU」搭載
基板長はHD7770-DC-1GD5が実測210mm,HD7750-1GD5が同168mmだが,いずれもGPUクーラーがカード後方に突き出た格好になっているため,カード全体の長さは前者が実測216mm,後者が同180mmとなる(※長さの値はいずれも突起部を除く)。
HD 7770カードたるHD7770-DC-1GD5が搭載するのは,手堅い性能で知られる「DirectCU」クーラーで,ASUSは,リファレンスクーラーよりも冷却能力が20%高いと謳っている。
動作クロックは,HD7770-DC-1GD5がコア1020MHz,メモリ4600MHz相当(実クロック1150MHz)で,HD7750-1GD5がコア820MHz,メモリ4600MHz相当(実クロック1150MHz)。両製品ともリファレンスクロックから動作クロックが20MHz引き上げられている計算になる。
いずれも余裕を感じさせる基板設計
GPUのダイはさすがに小さい
GPUクーラーを取り外しにかかろう。
HD7770-DC-1GD5とHD7750-1GD5はいずれも基板に対してネジによる4点留めされているだけなので,ネジさえ外してしまえば話は早い。基板が長いHD7770-DC-1GD5では補強板が取り付けられているので,それも外そうと思うと一手間増えるが。
序盤で紹介したとおり,今回入手した2枚はいずれもASUSオリジナル基板を採用したモデルだが,そのデザインは比較的すっきりとしたものになっている。グラフィックスメモリ容量1GBをわずか4枚のメモリチップで実現することもあってか,基板長のあるHD7770-DC-1GD5では,「むしろもっと短くできたのでは?」と思うほどだ。
Cape Verdeコアを採用するGPUのダイサイズは実測127.5mm2(13.01×9.80mm)。Cape Verdeのダイサイズは123mm2とされているので,実際の両辺は実測値より若干短かそうだが,いずれにせよ,166mm2とされるJuniperコア(=ATI Radeon HD 5700シリーズおよびRadeon HD 6700シリーズ)よりは確実に小さい。レビュー記事でRadeon HD 7700シリーズの低消費電力ぶりは明らかになっているが,その理由の多くはこのダイサイズに求めることができそうである。
HD 7770 GPU(左)とHD 7750 GPU(右)。同じCape Verdeコアなので,ダイサイズやパッケージサイズに違いはない。製造週も2011年53週で同じようだ | |
搭載するメモリチップはHD7770-DC-1GD5(左),HD7750-1GD5(右)ともにHynix Semiconductor製の「H5GQ2H24MFR-T2C」(5Gbps品)だった |
以上,駆け足で眺めてきた。個人的にはCape Verdeにお目にかかれて満足だが,HD7770-DC-1GD5,HD7750-1GD5は,いずれも,Cape Verdeコアを安定して動作させられるよう,GPUのスペックに応じつつもしっかりしたGPUクーラーを用意してきている印象だ。今のところ発売日などは明らかになっていないが,Radeon HD 7700シリーズが気になっている人は,記憶に留めておくといいのではなかろうか。
ASUSのグラフィックスカード製品公式情報ページ
HD7770-DC-1GD5製品情報ページ(英語)
HD7750-1GD5製品情報ページ(英語)
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Radeon HD 7700
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