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  • 発売日:2013/11/07
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PCならではのグラフィックスで「BF4」を堪能できるGPUはどれだ? 計27製品での一斉テスト報告
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印刷2013/11/21 00:00

レビュー

PCならではのグラフィックスで「BF4」を堪能できるGPUはどれだ? 計27製品での一斉テスト報告

バトルフィールド 4
 Electronic Arts(以下,EA)の日本法人であるエレクトロニック・アーツから2013年11月7日に国内発売となった,「バトルフィールド4」(原題 Battlefield 4,以下 BF4)。もはや何をか言わんやといった超有名シリーズの最新作は,最大で64人(※司令官を入れれば66人)のマルチプレイに対応し,地形破壊によるマップの変化「LEVOLUTION」が新たに加わったのが大きな特徴だ。日夜,戦場に赴いている読者も多いだろう。

 EA DICEから独立したFrostbiteの手がけるゲームエンジン「Frostbite 3」が採用された本作。そのPC版は,推奨GPUが「Radeon HD 7870 GHz Edition」もしくは「GeForce GTX 660」以上と,決して高すぎない一方で,推奨グラフィックスメモリ容量は3GB以上という,かなり高いハードルが設けられた(関連記事)。そのため,これからBF4を始めたいという人だけでなく,すでにゲームプレイ自体はスタートさせているという人でも,グラフィックスカードの買い換えを検討しているケースは多いのではなかろうか。

 そこで4Gamerでは,現行製品を中心に,一部,流通在庫が確認されている旧製品も交え,27種類のGPU(=27枚のグラフィックスカード)を用いて,BF4における性能検証を行った。今回はその結果をお届けしたい。


GeForceはGTX 780 TiからGTX 650 Tiまで

RadeonはR9 290XからHD 7790までをテスト


テストに用いたデモシークエンス
バトルフィールド 4
 さっそくテスト方法を述べておこう。
 今回は,キャンペーンモードの「SHANGHAI」ステージ冒頭,自動車でホテルに移動するデモシークエンスを選択した。雨が降り,多くのクルマのヘッドライトが光り,NPCが大写しになるなど,全体的に負荷が高めであることと,デモシークエンスとなっているため,ユーザーの操作という不確定要素を排除できることから,グラフィックスカードのテストにはうってつけと判断した次第である。

 テストにあたっては,ゲーム側の「ビデオ」オプションメニューから「グラフィックのクオリティー」を「最高」とした状態を「高負荷設定」,そこからアンチエイリアシング関連の2項目「アンチエイリアス・ディファード」と「アンチエイリアス・ポスト」を「オフ」にした状態を「標準設定」とする。アンチエイリアシング処理の有無により,2パターンの描画負荷設定を用意したわけだ。

高負荷設定(=「最高」プリセット,左)と,そこからカスタマイズして作成した標準設定(右)
バトルフィールド 4 バトルフィールド 4

 なお,4Gamerのベンチマークレギュレーションでは,高負荷設定で16x異方性フィルタリングを適用しているが,BF4には異方性フィルタリングに関する設定が用意されていない。そのため,GeForce,Radeonとも,異方性フィルタリングはドライバソフトウェアから強制的に適用している。
 テスト解像度は,ユーザー数が最も多い1920×1080ドットを中心に,アスペクト比16:9で一段下となる1600×900ドットと,ハイエンド市場向けGPUを想定した2560×1600ドットも追加した。

 テストに用いるツールは「Fraps」(Version 3.5.99)。テスト開始後1分間の平均フレームレートと最小フレームレートを取得し,解像度,グラフィックス設定ごとに2回実施し,その平均をスコアとして採用する。

 用意したGPUは,GeForceが「GeForce GTX 780 Ti」から「GeForce GTX 650 Ti」までの12製品。Radeonが「Radeon R9 290X」から「Radeon HD 7790」までの15製品。冒頭でも述べたように,基本的には現行製品を用意したが,市場で流通在庫がまだあるようなもの,あるいは,流通完了後まだ間もないものはテスト対象として加えてある。
 また,先に掲載したレビュー記事でもお伝えしているとおり,Radeon R9 290Xはカードレベルで「Uber」「Quiet」と2つの動作モードが用意されているため,両動作モードでテストする。

バトルフィールド 4
 「なぜGeForce GTX 650 TiとRadeon HD 7790を下限にしたのか」と疑問に思った人もいるだろうが,これは単純に,標準設定の1600×900ドットで平均60fpsというのを“足切りライン”としたところ,これらより下のクラスの現行世代GPUではこのラインをクリアできなかったためだ。

 というわけで,テスト環境はのとおり。「GeForce GTX 760」搭載のPalit Microsystems製カード「NE5X760H1024-1042J」や,「Radeon R9 280X」搭載のASUSTeK Computer製カード「R9280X-DC2T-3GD5」など,メーカーレベルで動作クロックが引き上げられた,いわゆるクロックアップモデルなので,それらはすべて,MSI製のオーバークロックツール「Afterburner」(Version 2.3.1)を用いて,リファレンスレベルにまで引き下げて利用している。
 また,「Radeon HD 7950」では,「Dual BIOS Toggle Switch」を用いて2つのVBIOSを切り替えることにより,「Radeon HD 7950 with Boost」のテストも行うことにした。

 もう1つ,これは釈迦に説法かもしれないが,「GeForce GTX 690」と「Radeon HD 7990」は1枚のカードの2基のGPUを1枚の基板上に実装した,いわゆるデュアルGPUカードであることもここで述べておきたい。

※そのまま掲載すると縦に長くなりすぎるため,簡略版を掲載しました。表画像をクリックすると,縦1200ドットの完全版を表示します
バトルフィールド 4

 用いたグラフィックスドライバは,GeForce用が,GeForce GTX 780 Tiのレビュー用として全世界のレビュワーに配布された「GeForce 331.70 Driver」。Radeon用がテスト開始時点の公式最新β版「Catalyst 13.11 Beta9.2」(もしくはCatalyst 13.11 Beta V9.2。AMD社内で表記が揺れている)。いずれもテスト開始時点で最も新しいものを選択した次第である。テスト終了後のタイミングでNVIDIAからは「GeForce 331.82 Driver」が登場しているが,BF4がらみの最適化やバグフィックスは(少なくとも今回テストした解像度に対しては)リストアップされていないので,同リリースを使わないことによる問題はとくにないだろう。

 なお,4GamerのGPUレビューでは基本的に,CPUの自動クロックアップ機能「Intel Turbo Boost Technology」を無効化しているが,今回は実ゲームプレイ環境に近づけるため,同機能は有効のままとする。
 また,以下本文,グラフ中とも,GPU名は「GeForce」「Radeon」を省いて表記し,「GHz Edition」は「GE」,「Ti Boost」は「TiB」と略記。さらに,UberおよびQuietモードのRadeon R9 290XはGPU名の後ろにUberもしくはQuietを付記して区別するので,これらも合わせてお断りしておきたい。


マルチプレイにおける合格点を探る

〜「最低40fps以上」が1つの基準に


 シングルプレイベースのテスト方法を延々と述べておいて何だが,BF4におけるメインコンテンツは,やはりマルチプレイである。よって,「今回のテスト方法でどの程度のスコアが得られれば,マルチプレイにおいて不満のないゲームプレイを期待できるか」は,当然,調べておく必要があろう。

バトルフィールド 4
 そこで今回はまず,EAが推奨GPUとしているGTX 660とHD 7870 GEを用いて,実際にマルチプレイへ参加し,最大30分のフレームレートをFrapsで追ってみることにした。マルチプレイ時の解像度は1920×1080ドット,グラフィックス設定は標準設定で固定し,垂直同期はあえて無効化している。

 FPSの場合,平均フレームレートはもちろんのこと,最小フレームレートも,快適にプレイできるかの大きなポイントとなる。もちろん,マルチプレイにおいてフレームレートを低下させる要因は必ずしもグラフィックス処理だけではなく,むしろネットワークのラグのほうが大きいのだが,そういうケースでダメージを最小限に食い止めることを考えると,GPU性能は高いほうがいいのだ。
 というわけで実際にプレイしてみると,GTX 660は45fps,HD 7870 GEは40fpsが最小フレームレートとなった。プレイの内容や時間が異なるため,5fpsというスコアの違いに大きな意味はなく,重要なことは,BF4における推奨GPUが,今回のテストにおいて最小40fpsを確保しており,実際のゲームプレイにおいて,操作性に支障を来すことがなかった点だ。おそらくは最小フレームレートが30fpsを超えていれば違和感なく操作できるはずだが,ネットワークのラグなども加味したうえで,EAは余裕のある推奨GPU指定を行ってきたのではないか思う。

 そして,いくつかテストを続けたところ,シングルプレイを用いた今回のテスト方法で最小60fps,平均65fps程度を上回っているGPUなら,マルチプレイにおいて,余裕をもって最小40fpsを確保できると分かった。すべてのGPUがクリアすべき「可」のラインは,今回のテストにおいて,最小60fps,平均65fpsということになるわけである。

 一方,より快適なマルチプレイを望むのであれば,「フレームレートが60fpsに張り付く」のが,誰の目にも明白な基準となる。そこで,より上位のグラフィックスカードを使って同じように検証してみると,今回のテストで最小85fps,平均90fps以上出るGPUなら,マルチプレイで余裕を持って最小60fps以上(≒60fps張り付き)のフレームレートを確保できていた。
 つまり,ハイエンド市場向けのGPUがクリアすべき「優」のラインは,最小85fps以上,平均90fps以上となる。本稿における“合格ライン”はこれらのあたりにあるとざっくり押さえておいてもらえれば幸いだ。


高負荷設定=「最高」はあまり現実的でない!?

標準設定ならハードルはかなり下げられる


 グラフは,デュアルGPUカードを例外的に優先させつつ,GeForce→Radeonのアルファベット順で,新しいほうを優先したモデルナンバー順とするが,グラフ画像をクリックすると,平均fps順(※平均fpsの下1桁までが同じ場合は下2桁以降の数字を見る)で並び変えたグラフを表示するようにしてあると紹介しつつ,グラフを順に見ていこう。

 グラフ1は,標準設定における1600×900ドットの結果だが,さすがにハイエンドクラスのGPUからすると描画負荷は低いようで,120fps強でCPUボトルネックによるスコアの頭打ちが見られる。
 ここで1つ気になるのは,そんな上位陣のなかで,GTX TITANとGTX 780の最小フレームレートがR9 290XやR9 290と比べて若干低めになっていること。付け加えると,その下のグレードでも,総じてGeForceのほうがRadeonよりも最小フレームレートは低めに出ており,このことは逆に,Radeon側の最適化が進んでいることの証左といえるかもしれない。
 なお,ここで「可」のレベルを超えているのはGTX 660およびHD 7850以上。「優」のレベルだとGTX 670およびR9 270X以上となる。

バトルフィールド 4

 続いてグラフ2は,標準設定のまま,解像度を1920×1080ドットへ上げたときの結果となる。解像度が上がった分,スコアは全体的に低下しているものの,同程度の平均フレームレートであれば,Radeonのほうが最小フレームレートは高いという傾向は変わらずだ。
 ここだと「可」のレベルはGTX 660 TiおよびHD 7870 GE以上で,当然のことながら,1600×900ドット比でハードルが少し上がった。「優」もGTX 780もしくはR9 280X以上と,ミドルハイクラスのGPUが脱落している。

バトルフィールド 4

 解像度を2560×1600ドットまで引き上げたグラフ3だと,「可」のレベルでも超えてくるのはGTX 780もしくはR9 290以上。ハイエンドクラスでやっとというところで,「優」のラインを超えてきたのはHD 7990のみという結果に終わった。要するに,解像度2560×1600ドットでフレームレート面の不満なくプレイしたいのであればSLIやCrossFireを検討すべきというわけだ。

バトルフィールド 4

 さて,「ビデオ」設定の「最高」プリセットこと高負荷設定である。グラフ4は解像度1600×900ドットの結果だが,「可」のラインをクリアするのはGTX 680以上もしくはHD 7970以上,「優」にいたってはGTX TITANもしくはR9 290X Uber以上と,かなり厳しくなってきた。

 なお,標準設定だとGeForceとRadeonでかなり明白な違いが出た最小フレームレートは,ここだと「多少GeForceのほうが沈み気味かな?」程度で,それほど分かりやすい違いにはなっていない。

バトルフィールド 4

 高負荷設定の1920×1080ドットにおけるテスト結果をまとめたグラフ5だと,「優」のラインを超えてきたのはHD 7990だけだった。「可」のレベルでも超えてくるのはGTX 780もしくはR9 290以上というところも含め,テスト結果の傾向は標準設定の2560×1600とまったく同じだ。高負荷設定の場合は,フルHDでもSLIやCrossFireが視野に入ってくるというわけである。

バトルフィールド 4

 1920×1080ドットですでにキツかった以上,その結果は推して知るべきだが,2560×1600ドットのテスト結果をまとめたグラフ6は,他を寄せ付けないスコアを示したHD 7990ですら,「可」のラインを超えられなかった。高負荷設定の超高解像度というのは,現行世代のGPUにとってはゆや無茶なのかもしれない。

バトルフィールド 4

 最後に,ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いてシステム全体の消費電力を計測し,テスト実行中に示された最も高い消費電力値を取得してまとめたものがグラフ7となる。ここではスコア順の並べ替えグラフは用意していないが,HD 7990の500W超えをはじめとして,Radeonのほうが若干高めの傾向を示しているのは見て取れよう。



高画質&フルHDでのゲームプレイが前提なら

GTX 660 Ti以上やHD 7870 GE以上


 以上のテスト結果から,PlayStation 4やXbox Oneといった新世代の据え置き型ゲーム機を超えるグラフィックスでPC版BF4をプレイするにあたっては,最低限,GTX 660 TiもしくはHD 7870 GEが必要ということになりそうだ。予算が許すなら,GTX 780あるいはR9 280Xを用意できると,よりよいだろう。
 AMD独自のグラフィックスAPI「Mantle」に対応したBF4が,年内にもPC版のユーザーへ無償提供される予定になっているため,そこでRadeonがどれだけのブーストを果たすかは大いに注目されるところだが,ひとまず11月下旬時点における“合格ライン”は,いま述べたとおりである。

 EAが推奨する「グラフィックスメモリ3GB以上」というスペックに関して言うと,グラフ2で「優」のラインをクリアしているのがGTX 780やR9 280Xなど,グラフィックスメモリ容量3GB超級のものになっている以上,より高い快適性を求めるのであれば,確かに3GBあったほうがいいとは言えそうだ。
 とはいえ,よりグラフィックスメモリ周りの性能が効いてくるグラフ5では,グラフィックスメモリ容量ではなく,GPUの“地力”のほうがスコアを大きく左右している印象も受ける。グラフィックスメモリ容量3GBにとことんこだわる必要はなく,むしろGPUスペックを重視したほうが幸せになれる可能性は高いとまとめておきたい。

 PC版である以上,グラフィックス設定さえ下げれば,フレームレートは当然上げられるが,せっかくの美麗なグラフィックスはとことん味わいたいもの。これからBF4にグラフィックスカードを新調する予定があるなら,今回のテスト結果を参考にしてもらえれば幸いだ。

バトルフィールド 4

BF4日本語公式Webサイト

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