インタビュー
「鬼武者Soul」では,井上喜久子さんのお色気ボイスや小林ゆうさんの「はわわわー」なボイスが毎日聞ける! “小姓”を演じたお2人にインタビュー
本作は「鬼武者」シリーズの世界観をモチーフにしたタイトルで,「鬼」「人」「幻魔」の3勢力がせめぎ合う戦国時代の日本が舞台。プレイヤーは戦国大名の一人として,自国の城下町を発展させたり武将を育成したり,ほかのプレイヤーと合戦で戦ったり,クエストでオリジナルのストーリーを楽しんだりといった生活を送ることになる。
そんな本作では,今回インタビューした井上喜久子さん,小林ゆうさんをはじめとした豪華声優陣が,キャラクター達に声を吹きこんでいるのもポイントだ。
たとえば,プレイヤーをサポートする“小姓”というキャラクターは,鬼/人/幻魔(+琉球)の男女,計8キャラクターが用意されている。井上さんは「幻魔」勢力,小林さんは「鬼」勢力の小姓として,プレイヤーを毎日,音声付きでガイドしてくれるのだ。
今回4Gamerでは,本作のキャラクターボイスを担当した井上さんと小林さんのアフレコ現場におじゃまさせてもらい,お2人にインタビューする機会を得た。どのような声を吹きこんでいるのかといった収録の話はもちろん,意外な話も聞けたので,最後まで読み進めてほしい。
なお,2012年6月1日〜2012年6月4日の期間,本作の先行テスト“戦国体験 第弐陣”(※クローズドβテスト)が実施される予定だ。特設サイトで5月28日まで応募を受け付けているので,興味のある人は申し込もう。
「鬼武者Soul “戦国体験 第弐陣”」特設サイト
井上喜久子さんインタビュー
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
まずは「鬼武者Soul」ボイス収録の感想を教えてください。
「鬼武者」シリーズは昔からあるとても大きなタイトルで,お話をいただいた当初はとても緊張していました。でも,収録自体は和やかな雰囲気で順調に進んだので,ホッとしています。
収録が始まる前って,どう進むか分からないものですから,ごく稀にですが,お芝居の面でかみ合わないこともあるんですよ。でも今回は自分が思い描いてきたキャラクター性と,音響のみなさんの想いが合致しての収録だったので,無事に終えられてすごく嬉しかったです。
4Gamer:
今回,井上さんが演じたのは女性の小姓と武将の2人でしたが,それぞれどのようなキャラクターなのか,教えてください。
井上さん:
私が演じたのは「幻魔」勢力の小姓で,色っぽい大人の女性です。小姓は,上様(※プレイヤー)と共に時間を過ごす,秘書的な立ち位置のキャラクターなので,ご武運を願いながらサポートするよう,気持ちを込めています。
もう1人のキャラクターは,お色気たっぷりな女性武将です。武将のほうも,スタッフさんからのご要望は「大人っぽく,お色気系でお願いします」ということでしたので,小悪魔なスパイスがピリッと感じられる,個性的な雰囲気で演じました。
イメージイラストも,武将なのに素晴らしく色っぽくて魅力的なので,「これは頑張らないと!」って,つやのある演技に力を入れましたね。
4Gamer:
個人的には,井上さんは優しいお姉さん系を演じているイメージが強いのですが,今回はどちらも,そういうキャラクターではないんですね。少し意外でした。
井上さん:
そうなんです! 1作品で2人のキャラクターを担当することもあるんですけど,そういうときは,キャラクター性が異なっていることが多いんです。
でも,今回演じたキャラクターは両方ともお色気担当なので,たとえるなら「水戸黄門」でお風呂のシーンがある,お銀のような役割かなって思っています(笑)。
4Gamer:
収録も見学させてもらったのですが,すごく色っぽくて鳥肌モノでした。
井上さん:
ありがとうございます! 実を言うと私,お色気系の役が大好きなんですよ。
私って,息が多いとよく音響さんに言われていたんですけど,ある年齢くらいから,「井上さん,ちょっと色っぽ過ぎだよ」というダメ出しをいただくようになったんです。それをきっかけに,「もしかしてそういう役のほうがやりやすいのかな?」って気付き始めて。気付いても,お色気担当の役をいただく機会はそんなに多くないんですけど(笑)。
4Gamer:
キャスティングする方には,「ああっ女神さまっ」のベルダンディーのような,優しいお姉さん的な印象が強いのかもしれませんね。
井上さん:
確かに,ベルちゃんのような優しいお姉さん,お母さん役を演じる機会は多いです。でも最近は,悪の組織の怖いラスボスのような女の人とか,悪い役のほうが多いかな? いただく役をトータルで見ると,わりと両極端かも。
4Gamer:
記事が掲載されたら,お色気系のオファーが増えるかもしれませんね(笑)。
今回は,どのような役作りをして収録に臨んだんですか?
井上さん:
収録前に台本をいただいて,台本に書かれたキャラクターのイメージや性格付けを総合的に見ながら,どのようにセリフに声を当てていくか考えつつ,役作りに取り組みました。事前打ち合わせでキャラクターのイラストをいただいたり,台本にセリフの場面や状況の説明が書いてあったりしたので,とてもイメージしやすかったですね。
4Gamer:
収録では,日常では使わない時代がかった言葉づかいのセリフが多かったですね。
井上さん:
時代ものの役柄を演じる機会が少なかったので,プレイヤーさんを上様って呼べるのはすごく楽しかったです。日常では使わない言葉だから,すごく新鮮でした。
4Gamer:
演じていて気持ち良かったセリフはありましたか?
井上さん:
けっこう気持ちのいいセリフはありました(笑)。
とくに武将のほうは,上から目線だったり変わったセリフが多かったので,個人的には面白かったです。たとえば,勝利時は「私の美しさに耐えられなかったようね」とか。コラコラ,って感じでしょ(笑)。「普段は言わないよー」っていう,非日常的なセリフが楽しいんですよ。
4Gamer:
井上さんは,ゲームとアニメのボイス収録の違いを,どのように捉えていますか?
アニメは,映像に合わせていかに自然に聞かせるかが最初の課題で,まずそこをクリアしてからのお芝居なんです。だから,ゆっくりしゃべりたい場面でも,口の描写の時間が短かければ,それに合わせた中でお芝居を作らなければならない,というような制約が多いんです。
逆に,ゲームは制約が少なくてわりと自由ですが,絵がない状態で演じることも多いので,セリフをいかに自分の中で膨らませて,しゃべりや想いの深さを込められるかが問われてきます。ただ読むだけならプロでなくてもできますから,薄っぺらい演技になってしまわないように気を遣っていますね。
4Gamer:
ゲームでは,動きに声を合わせるというよりは,声に動きを合わせることのほうが多いから,尺を気にせず演じられると。
井上さん:
とはいえ,ゲームでも秒数が決まっているシーンもあるんですよ。そういうときは,「早くしゃべってください」というご要望をいただくこともあります。
「鬼武者Soul」の収録は,「自由にのびのびと演じてください」と最初に言っていただけたので,演じる身としてはすごく嬉しかったです。
4Gamer:
声を当てるとはいっても,アプローチは全然違うんですね。
井上さん:
ただ,制約の違いはありますけど,アニメもゲームも根っこの部分の想いは一緒です。
目指すは,声を聞いたプレイヤーさんのゲーム進行や進むべき目的など,ゲーム人生が変わっちゃうくらいのセリフにすることです。どんなときも「精一杯がんばろう」って思っています。
4Gamer:
残念ですが,そろそろ時間とのことなので,「鬼武者Soul」での井上さんのボイスに期待している,読者に向けてメッセージをお願いします。
井上さん:
私が演じさせていただいた小姓は,いいですよー(笑)。
この小姓はいいサポートをしてくれますから,上様はのびのびと戦えると思います。大人の色気をまとった癒し系のキャラなので,精一杯支えていきたいと思います! 疲れたらいつでも戻ってきてくださいね。
武将のほうは,プレイヤーさんが遭遇したときに,「なんだこのキャラクターは!」って思ってくれたら嬉しいです。たくさんいる武将の中の一人なので,その中から私を探してください(笑)。
4Gamer:
6月1日から始まる「戦国体験 第弐陣」では,井上さんのボイスも聞けるようになるそうなので,期待しています。本日はありがとうございました。
小林ゆうさんインタビュー
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
まずは,「鬼武者Soul」のボイス収録の感想を聞かせてください。
スタジオでの収録がちょうど終わりたてホヤホヤで,現在こうしてお話をさせていただいております! 今回は,鬼陣営にいるちょっぴり大人の女性小姓と,武将のロリさんのお二方を演じさせていただきました。
4Gamer:
小林さんが演じられた武将は,ロリさんという名前なんですか?
小林さん:
ロリータ系のキャラクターという説明をいただいていたので,私の中でロリさんと呼ばせていただいているんです(笑)。
4Gamer:
なるほど(笑)。今回演じられた2人のキャラクターですが,それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
小林さん:
私が演じさせていただいたロリさんは,武将なのですが気が弱くて,ちょっとドジっ子な可愛らしい方です。ナビゲーターの小姓さんのほうは,快活でいて元気な方で,ロリさんとはまた違ったキャラクター性を持っています。
2人のキャラクターを,たくさんのシチュエーションで演じさせていただけたので,とても嬉しかったですね。
4Gamer:
今回は,キャラクターの役作りをどのように行ったんですか?
小林さん:
最初に台本をいただいてイメージを作って,収録前の打ち合わせで,「このキャラクターはこのようなイメージで」とご指示をいただきながら,作り上げていきました。
小姓さんの,初めに収録したバージョンでは,女性の柔らかさがやや多めだったようで,ディレクターさんから「ボーイッシュ寄りのバージョンもお願いします」というご要望をいただきました。そして,より快活で元気な現在の小姓さんになりました。
4Gamer:
小林さんが演じる小姓は,プレイヤーのことを「お館様」と呼びますが,実際に演じてみていかがでしたか?
小林さん:
お館様に対してのセリフ一つ一つが喜怒哀楽にあふれていて,それがとても楽しくて,場面ごとにまったく違う表情をキャラクターが見せてくれるので,演じながらとてもワクワクさせていただきました。
「お館様」という呼び名を,大切にさせていただいて,プレイしてくださるみなさまに,愛情を込めて呼びかけております。それぞれの場面ごとにお館様のことを考えながら,セリフごとに同じシーンとして揃えたり,まったく違うシチュエーションを意識させていただきました。
4Gamer:
今回のセリフで,とくに印象に残ったセリフはなんですか?
ロリさんの「はわわ」も好きですが,涙ながらにお話をするセリフがとっても可愛らしくて気に入っております。「だって,○○なんだもん!」とか,強がりながら泣いてしまって,はわわーな状態になっているところが子供らしいな,って思ったんです。
あとは,照れちゃうセリフで「〜でござる。なんちゃって」という部分がロリさんらしいなぁと。最後までエッヘン! って威張れずに,途中で照れてしまうところが,よりロリさんの可愛らしさや魅力が詰まっているなと思いました。
4Gamer:
ロリさんの「はわわぁ……」というセリフは,聞いていてとても可愛らしかったです!
小林さん:
ロリさんには,さまざまなシチュエーションで,語感の違う「はわわ……」なセリフが多くありました。文字では同じ「はわわ」でも,シチュエーションに基づきながら,大切に演じさせていただきました。
4Gamer:
収録中に,「もう1〜2歳,年上の感じで」といった指示出しがありましたよね。そのあとのボイスを聞くと,素人にも1〜2歳上の声に聞こえて「さすがプロはすごい」と感じたのですが,年齢の演じ分けってどのように意識しているんですか?
小林さん:
収録ではご指示をいただいてから,すぐにお芝居を変えたものを聴いていただくので,瞬間的に1〜2歳未来にワープした感覚に近いかもしれません。今振り返ってみると,そのときは,キャラクターを思い浮かべながら「この方が1〜2歳お姉ちゃんになったらこのような成長をされるだろうな」という,1〜2年の間の時間を想像して感じていました。
4Gamer:
それでは最後に,今後「鬼武者Soul」での小林さんのボイスに期待しているプレイヤーに向けて,メッセージをお願いします。
小林さん:
「鬼武者Soul」に出演させていただき,小姓さんとロリさんを演じさせていただけてとても嬉しかったです。さまざまな場面で,キャラクター達の表情を見ながら楽しんでくださいね。
作品を楽しみに待っていただいているみなさま,私が演じさせていただいたキャラクターのほかにも,素敵なみなさまが演じていらっしゃる魅力的なキャラクター達がたくさんいますので,思う存分,心ゆくまで作品の世界を楽しんでいただければと思います。
皆様の冒険にご一緒させていただけたら幸せです!
4Gamer:
ボイス実装を楽しみにしています。本日はありがとうございました。
「鬼武者Soul」では,井上さんと小林さんをはじめとした豪華声優陣が,小姓や武将の声を当てている。今回の収録で,筆者も台本を見せてもらったのだが,未発表の小姓を担当する声優も,かなりのビッグネームなので,期待してほしい。
小姓はサポート役ということで,いわば秘書のように,毎日プレイヤーに呼びかけてくれるので,ファンにとってはたまらないところがあるだろう。
ちなみに本作は,自分の拠点を47都道府県から選択可能なのだが,鬼/人/幻魔のどの勢力に所属するかは,どの拠点を選んだかで決まる。
たとえば,東京都なら幻魔勢力となるため,プレイヤーは,井上さんが演じた女性の小姓か,男性の小姓のいずれかから選ぶことになる。井上さんが演じた小姓(幻魔勢力),小林さんが演じた小姓(鬼勢力)を選びたい人は,拠点を選ぶ際に気をつけてほしい。
なお「鬼武者Soul」では,2012年6月1日(金)14時〜2012年6月4日(月)14時の期間で,先行テスト“戦国体験 第弐陣”(※クローズドβテスト)が実施される予定。特設サイトで5月28日14:00まで応募を受け付けているので,興味のある人はぜひ応募してほしい。
「鬼武者Soul “戦国体験 第弐陣”」特設サイト
おまけ
答え:小林さんが演じた小姓さん
キーワード
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012,2013 ALL RIGHTS RESERVED.
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