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「Nexus 6P」はゲーム用途に適するか? Xperia Z5の「デレステ」追試も実施したソフトバンク2015〜16冬春スマートフォンテストレポート
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印刷2015/10/09 16:39

テストレポート

「Nexus 6P」はゲーム用途に適するか? Xperia Z5の「デレステ」追試も実施したソフトバンク2015〜16冬春スマートフォンテストレポート

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 既報のとおり,2015年10月8日,ソフトバンクは,東京都内で2015〜16冬春モデル発表会を開催し,同社ブランドとY!mobile(ワイモバイル)ブランドのスマートフォン計6製品とタブレット1製品を発表した。
 とくに注目されるのは,国内キャリアではソフトバンクの独占供給となる「Nexus 6P」の存在だ。Nexusシリーズのハイエンドスマートフォンだけに,その実力に興味津々という人もいるだろう。
 それ以外にも,ソフトバンクブランドの「Xperia Z5」や「AQUOS Xx2」,「AQUOS Xx2 mini」,Y!mobileブランドでは「Nexus 5X」「LUMIERE 503HW」という新製品も登場している。

 そこで今回は,Nexus 6PとAQUOS Xx2 mini,LUMIERE 503HWの3機種について,ベンチマークテストも含めたテストを行ったのでレポートしたい。また,Xperia Z5については,NTTドコモ版で詳しくレポートしているのだが,テスト時間の制約でいくつか検証しきれなかった点があったため,追試として「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(iOS / Android,以下 デレステ)を用いた検証を行ってみた。


Nexus 6P


 まずはNexus 6Pから見ていこう。本機は,「Android 6.0」(Marshmallow,マシュマロ)搭載のスマートフォンで,Nexusシリーズのフラッグシップ的な存在だ。製造はHuawei Technologiesが担当している。
 まずは外見からだが,解像度1440×2560ドットで,5.7インチという大きな有機ELパネルを搭載する本体は,77.8(W)×159.3(D)×7.3(H)mmというサイズである。同じ5.7インチというサイズでソフトバンクが2015年春夏モデルに投入した「AQOUS Xx」は,79(W)×146(D)×8.7(H)mmというサイズだったので,それに比べると,幅と厚みが小さく,奥行きは1cm以上長い。側面のベゼル幅を狭めたデザインにより,いちおう片手持ち可能なサイズに落ち着いているので,大きすぎて持ちにくいという印象は受けない。

本体前面。ステレオスピーカーを上下それぞれに装備している。イヤフォンの類を使わずにゲームをプレイをすることを考えると,地味ながら評価できるポイントだ。本体背面のデザインは独特で。アウトカメラのある本体上側が黒いパネルで覆われて,それ以外の部分よりも少し盛り上がっている。中央やや上側に見える窪みは指紋認証センサーだ
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 重量は約178gと,さすがに重いほうだが,重心は本体中央のやや下にあるので,縦持ち時には重さを体感しにくい作りだ。

本体上側面にはヘッドセット端子があるだけ。縦に入っている線は樹脂製の部品なので,電波を通すためだろうか。本体下側面には,充電やデータ通信用としてUSB Type-C 3.1が採用されている
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本体左側面(左)にはnanoSIMカードスロット,本体右側面には,[電源/スリープ]ボタンと音量調節ボタンが配置されている
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指紋認証センサーを搭載。2015年後半以降のスマートフォンでは,必須の装備になりそうだ
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 なお,カラーバリエーションは4色用意されているのだが,内蔵ストレージ容量によって選択できる色が異なっており,容量64GBモデルはグラファイトとフロスト,ゴールドの3色,容量32GBモデルはアルミニウムとグラファイトの2色のみとなっている。製品を選ぶときには,色とストレージ容量の組み合わせに注意してほしい。

カラーバリエーションは,左からアルミニウム,グラファイト,フロスト,ゴールドの4種類。ストレージ容量で色の選択肢が決まってしまうのは,ちょっと残念かもしれない
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 スペック面もチェックしてみよう。搭載SoC(System-on-a-Chip)は,もはやお馴染みといっていいQualcomm製のハイエンドSoC「Snapdragon 810」を採用している。メインメモリ容量は3GBで,ストレージ容量は前述のとおりと,Android 6.0のリファレンス機として,あらゆるアプリでの動作検証に十分なスペックを有しているといえよう。
 発熱面で問題児扱いされているSnapdragon 810を採用しているわりに,後述するベンチマークテストを実行した限りでは,強烈に熱を持つ様子もなく,うまく排熱できているようだった。3DMarkのデモを流してみても,急な描画のもたつきは生じないし,ベンチマークテスト実行後のレスポンスも悪くない。ただ,ベンチマークスコアを見る限りでは,性能をやや落として発熱に対処しているのではないかという印象も受ける。

Android 6.0では,デレステが正常に動作しなかった。アップデートで対応されるのを待つしかない……
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 そこで,「デレステで3曲ほどプレイして,発熱や挙動をチェックしてみるか」となるハズだったのだが,残念ながらデレステでのテストは実行できなかった。本稿執筆時点のデレステAndroid版では障害が発生しており,とくに,Android 6.0環境下では起動しないケースが多発しているそうで(関連リンク),Nexus 6Pで実行しようとしても,チュートリアル途中からアプリが動作しなくなってしまうという状況だ。デレステによるNexus 6Pのテストは,今後の課題とさせていただきたい。

 それではベンチマークテストによる検証を始めよう。デレステが実行できないので,いつもどおり「3DMark」によるグラフィックス性能検証と,「A1 SD Bench」によるメインメモリおよびストレージアクセス性能検証,「CPU-Z」による動作クロック変動の確認,そして連射測定アプリ「ぺしぺしIkina」による連打応答性の検証という4種類のテストを行った。

 まず,3DMarkのIce Storm Unlimitedプリセットによる測定結果だが,総合スコアは「25789」で,NTTドコモ版Xperia Z5の「26396」よりも,やや低いスコアになった。計測時のCPU動作クロックや温度変化を記録した「Monitoring data」を見てみると,テスト中の温度は30℃台前半のまま変化しておらず,今までに見たSnapdragon 810搭載スマートフォンとは,異なるチューニングになっているのが分かる。
 実際のゲームでも温度をキープするように動作するのであれば,ゲームを連続して長時間プレイしたとしても,発熱面で悪い印象は受けないのではないか。

Ice Storm Unlimitedの総合スコア(左)と細目(中央),および「Monitoring data」グラフ(右)
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 CPU-Zで動作クロックの動きを見てみたところ,big.LITTLE構成における低性能側CPUコアである「Cortex-A53」は,384〜1555MHzの間で,動作クロックが激しく変動していた。一方,高性能側である「Cortex-A57」は,OSやアプリの操作程度だと633MHzをキープしている状態だ。CPUコアを止めるような挙動は見られなかったので,Xperia Z5などとは異なるチューニングを施されていることがよく分かる。

CPU-Zで見たCPU動作クロックの変化。384〜1555MHzの間で変動しているのがCortex-A53側と思われる
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 ぺしぺしIkinaの結果は,連打回数が93〜96になるように連打して「83」と良好だった。最初に飽和したのは31タップめで,ここでやや長い飽和があったのち,55タップめ,60タップめで短めの飽和といった具合だ。
 飽和時間のほとんどが31タップめに集中していたので,連打するゲームでも安定してプレイできそうに思える。

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ぺしぺしIkinaのスコアは「83」。31タップめのやや長い飽和を除けば,おおむね問題なく入力を処理できていた
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A1 SD Benchは,ストレージ性能の「Internal memory」,メインメモリ性能の「RAM」のどちらも,Xperia Z5 Premiumとほぼ同等

 デレステが動作しなかったように,OSが最新であるがゆえにゲーム側の動作検証や対応に多少時間がかかる可能性はあるものの,Nexus 6Pは,総じて優秀な性能を備えたスマートフォンといえる。ゲーマーが安心して選べる製品となりそうだ。

●Nexus 6Pの主なスペック
  • メーカー:Huawei Technologies
  • OS:Android 6.0(Marshmallow)
  • ディスプレイパネル:5.7インチ有機EL,解像度1440×2560ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 810」(4+4 CPUコア,最大CPU動作クロック2GHz,Adreno 430 GPUコア)
  • メインメモリ容量:3GB
  • ストレージ:内蔵(容量32GB,64GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1230万画素
  • インカメラ:有効画素数約800万画素
  • バッテリー容量:3450mAh
  • LTE待受時間:400時間
  • 連続通話時間:1200分
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11n/ac
  • Bluetooth対応:4.2
  • 本体サイズ:77.8(W)×159.3(D)×7.3(H)mm
  • 本体重量:約178g
  • 本体カラー:アルミニウム,グラファイト(32GB),フロスト,ゴールド,グラファイト(64GB)
  • 主な対応サービス&機能:S!メール,GPS,世界対応ケータイ,Wi-Fiテザリング


AQUOS Xx2 mini


 シャープ製のコンパクトなスマートフォン「AQUOS Xx2 mini」(アクオス ダブルエックス ツー ミニ)は,NTTドコモの「AQUOS Compact SH-02H」とほぼ同一仕様の姉妹機だ。発売時期は2016年1月中旬の予定と,だいぶ先になる。

 まずは外観から見ていこう。4.7インチサイズで解像度は1080×1920ドットの液晶パネルを採用するコンパクトなボディは,シャープ製スマートフォンでは定番となった三辺狭額縁仕様のデザインとなっている。本体サイズは66(W)×126(D)×8.9(H)mmで,片手操作も楽なものだ。

AQUOS Xx2 miniの本体前面(左)と背面(右)。三辺狭額縁仕様で横幅が狭いこともあってか,4インチ液晶パネルを採用していた「iPhone 5s」を持ったときと似た感覚を覚える。片手操作を好む人には,かなり好印象を与えるのではないか
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本体上側面(左)には,マイク孔とヘッドセット端子が配置されている。本体下側面(右)には,スピーカーともう1つのマイク孔があった
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本体左側面(左)には,上端にキャップレス防水仕様のUSB Micro-B端子があり,防水カバーで保護された内側に,nanoSIMカードスロットの青いトレイと,microSDカードスロットがあった。下端にはストラップホールも見える。本体右側面(右)には,音量調節ボタンと[電源/スリープ]ボタンが並んでいる。なお,ボディの下端は握っただけでスリープを解除できる「マジックグリップ」となっており,側面の詰め込み具合はかなりのものだ
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カラーバリエーションは,ホワイト,ブルー,ピンク,ブラック,レッドの5色展開と,今回の新製品では最もバリエーション豊富だ
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 コンパクトなサイズと並ぶAQUOS Xx2 miniの特徴が,120Hz駆動の「ハイスピードIGZO液晶」を採用することである。基本的には,動画の表示や画面のスクロールが滑らかになりますよ,とアピールされている機能で,デモの動画を見る限りでは,いい感じにヌルヌルと動く様子が見られた。
 スマートフォン用のゲームで,60fpsを超えるフレームレートで描画できるゲームがどの程度あるのかは正直疑問だが,状況次第ではゲームの表示を快適にする役にも立ちそうだ。

 スペックもチェックしてみよう。搭載SoCは,Nexus 5Xと同じ「Snapdragon 808」を採用。メインメモリ容量は3GBで,内蔵ストレージ容量は16GBとなっている。ゲームアプリをたくさん詰め込みたい人には,不満の残る容量であるのは否めない。内蔵ストレージ以外に置けるデータは,積極的にmicroSD側に移動する必要がありそうだ。

 2016年1月中旬発売の製品なので,発表時点では開発中もいいところなのだが,ベンチマークテストを実行できたので,早速結果を見ていきたい。なお,デレステによるテストは,テスト時間が足りなかったことと,3DMarkの結果を見るに,まだゲームをテストできるほどの最適化が行われていないと判断して,今回は割愛した。

 まずは3DMark Ice Storm Unlimitedの結果だが,総合スコアが「14299」となった。同じSoCを採用するNTTドコモ版Nexus 5Xが「18668」だったのに比べるとだいぶ低いが,発売3か月前の試作機としては,悪くない感じに仕上がりつつあるように思える。

Ice Storm Unlimitedの総合スコア(左)と細目(右)。Physics testが26FPSと低いのは気になるが,今後の最適化に期待したい
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Monitoring dataのグラフを見ると,テスト中の温度は40度に近い。小型筐体ゆえに致し方ない部分か
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A1 SD Benchの結果を見ると,Internal memoryの書き込みが54.26MB/sと遅めだった。ただ,読み込みは191.06MB/sと速い

CPU-ZでCPU動作クロックを確認してみたところ,アイドル時にはCortex-A57が停止し,Cortex-A53は最小動作クロックの384MHzで動くなど,バッテリー駆動時間を重視したシャープらしい調整が入っていた。なお,テスト中にCortex-A57は動く気配がなく,Cortex-A53の動作クロックは1248MHzで打ち止めとなっており,1.44GHzまで上がることはなかった。動作クロックが低いこともあってか,Xperia Z5などに比べると,画面の切り替えなどにややもっさり感があった
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ぺしぺしIkinaのスコアは93〜96になるよう連打して「68」。タッチへの反応は調整真っ最中とのことで,製品版では改善されると期待したい
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 会場の説明員によると,シャープ製スマートフォンにおけるバッテリー残量に応じたSoCの動作管理アルゴリズムは,数世代前からほぼ共通した手法を採用しているそうだ。その内容は詳しく教えてもらえなかったが,筆者が過去のシャープ製端末で調べた限りでは,バッテリー残量が90%程度残っている状態でも,動作クロックを積極的に落とすような制御が入っているという印象を受けている。さらに,バッテリー残量が50%を下回ると,CPUの最大クロックが落とされたうえ,いくつかのCPUコアは停止させられるといった挙動を示すことが多いようだ。
 AQUOS Xx2 miniもそれらと同じ振る舞いをするなら,長時間高い負荷が持続するようなゲームをプレイするには,あまり適した製品とはいえないだろう。逆に,処理負荷の低いゲームであれば,バッテリー残量による悪影響も少ないと考えられるので,ハイスピードIGZO液晶による滑らかな表示と合わせて,快適にプレイできるスマートフォンとなるかもしれない。

●AQUOS Xx2 miniの主なスペック
  • メーカー:シャープ
  • OS:Android 5.1(Lollipop)
  • ディスプレイパネル:4.7インチTFT液晶(IGZO),解像度1080×1920ドット
  • プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 808 MSM8992」(2+4 CPUコア 最大CPU動作クロック1.8GHz,Adreno 418 GPUコア)
  • メインメモリ容量:3GB
  • ストレージ:内蔵(容量16GB)+microSDXC(最大200GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1310万画素
  • インカメラ:有効画素数約500万画素
  • バッテリー容量:2810mAh
  • 3G待受時間/LTE待受時間:未定
  • 3G連続通話/LTE連続通話:未定
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11n/ac
  • Bluetooth対応:4.1
  • 本体サイズ:66(W)×126(D)×8.9(H)mm
  • 本体重量:約121g
  • 本体カラー:ホワイト,ブルー,ピンク,ブラック,レッド
  • 主な対応サービス&機能:S!メール,GPS,世界対応ケータイ,ワンセグ,Wi-Fiテザリング,おサイフケータイ(NFC),防水(IPX5,8),防塵(IP6X)


LUMIERE 503HW


 「LUMIERE 503HW」は,Huawei Technologies製(以下,Huawei)のローエンド〜ミドルクラスのスマートフォンである。先に言ってしまうと,本製品はゲーマーが積極的選ぶようなスマートフォンではないのだが,日本では今まであまり見かけないHiSilicon製のSoC「Kirin 620」というものを採用しているので,参考までにテストしてみたわけだ。

 まずはデザインからだが,意外にもシンプルで品がある。ヘアライン加工が施された背面の処理も肌触りがよく,こだわりが感じられる。

本体前面(左)と背面(右)。オーソドックスで特筆すべきことがないレイアウトだ。ベゼルが極端に細く見えるが,これは液晶パネル左右に黒い縁があるだけで,取り立てて狭額縁というわけではない。背面は小さなレンズとLEDフラッシュが上部にあるだけの,シンプルなものだ
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本体上側面(左)には,ヘッドフォン端子とサブマイクがあった。本体下側面(右)には,左からスピーカー,USB Micro-B端子,マイクが並んでいる
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金属パーツのフレームが高級感を醸し出す左側面。音量調節ボタンと[電源/スリープ]ボタン,nanoSIMカードスロットとmicroSDカードスロットがある。残念ながら,デュアルSIMスロットではない。なお,右側面には何もナシ
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液晶パネルの視野角は狭め。とはいえ,実用上はあまり問題ないだろう
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 液晶ディスプレイは5インチサイズで,解像度は720×1280ドット。メインメモリ容量は2GBで,内蔵ストレージ容量16GBと,低コストを重視したスマートフォンではよくあるスペックといったところか。
 SoCのKirin 620は,ARM製CPUコアである「Cortex-A53」を8基統合したSoCで,最大CPU動作クロックは1.2GHz。GPUコアもARM製の「Mali-450 MP4」とのことで,高性能は期待できそうもない。

CPU-Zで表示すると,CPUコアは4基しか動いていなかった。CPU動作クロックは208MHz〜1.2GHzの間とのこと
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 CPU-Zで確認してみると,8つのCPUコアが存在することが分かるのだが,CPU4〜7の4基は,どのタイミングで見ても停止したままだった。展示機では4コアしか動いていなかった可能性が高い。また,GPUコアの動作クロックも取得できなかった。ただ,説明員によれば,SoC周りはまだ調整中とのことだ。
 最適化が進んでいない状況もあってか,3DMarkの結果はかなり低く,あまり参考にはならないだろう。製品版ではもう少しマシな性能を発揮することを期待したい。

3DMark Ice Storm Unlimitedの結果は非常に低い。調整中としても不安が残る
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 説明員によると,「主に人気のあるパズルゲームでのチェックは実行している」とのこと。その甲斐があってか,ぺしぺしIkinaのスコアが「92」と,2015年に筆者がテストした端末の中では,トップクラスのスコアを記録した。ソフトウェアキーボードの入力に対する反応も良好で,カジュアルなパズルゲーム程度なら,案外快適に楽しめるかもしれない。

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ぺしぺしIkinaの結果。93〜96になるよう連打して「92」と,ほぼ完璧なものだ。飽和らしい飽和は48タップめにらしきものがあったくらいだ
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「A1 SD Bench」を見ると,RAMのスコアはごくごく普通だが,Internal memoryは読み書きとも低めである

●LUMIEREの主なスペック
  • メーカー:Huawei Technologies
  • OS:Android 5.0(Lollipop)
  • ディスプレイパネル:5インチTFT液晶,解像度720×1280ドット
  • プロセッサ:HiSilicon製「Kirin 620」(8 CPUコア 最大CPU動作クロック1.2GHz)
  • メインメモリ容量:2GB
  • ストレージ:内蔵(容量16GB)+microSDHC(最大32GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約1300万画素
  • インカメラ:有効画素数約500万画素
  • バッテリー容量:2200mAh
  • 3G待受時間/LTE待受時間:約590時間/約460時間
  • 3G連続通話/LTE連続通話:約750分/LTE通話機能なし
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11n
  • Bluetooth対応:4.0
  • 本体サイズ:71(W)×143(D)×7.7(H)mm
  • 本体重量:約131g
  • 本体カラー:ホワイト,ゴールド,ブラック
  • 主な対応サービス&機能:Y!mobile メール,国際ローミング,Wi-Fiテザリング


ソフトバンク版Xperia Z5でデレステを追試


 冒頭でも触れたとおり,Xperia Z5はNTTドコモ版で詳しくレポートしており,そのインプレッションは良好なものだった。ただ,先行して発売されたイギリスのユーザーフォーラムでは,やはり発熱が問題になっているようだ。Xperia Z4よりマシになったのは確かだが,長時間の高負荷状態が続くと厳しいようだ。そこで改めて,デレステを使ってソフトバンク版Xperia Z5の動作を検証してみることにした。

ソフトバンク版Xperia Z5。NTTドコモ版は背面中央に「docomo」のロゴが入っていて興ざめだが,ソフトバンク版はグローバルモデル準拠なので,背面はソニーのロゴだけ(左)というところがポイントだ
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 Xperia Z5では,SoCで発生した熱をヒートパイプを使って逃がす構造を採用しているのだが,ソフトバンクの発表会場で確認したところ,ヒートパイプは2本使われているそうだ。そのうち1本は左側面にあるとのことで,触ってみるとたしかに左側面やその周囲は温度が高めだった。右側面にヒートパイプがないのは,ボタン類が並んでいるためだろうか。

本体左側面にヒートパイプの1本が伸びているとのことで,高負荷状態で触ると暖かい(左)。右写真で人差し指が触れているあたりも,かなり熱を持っていた
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 それでは検証を進めていこう。
 NTTドコモ版では,時間の制約もあってデレステを1回プレイするだけだったが,今回はより実プレイに即したテストとして,「お願い! シンデレラ」(難易度Pro)→「お願い! シンデレラ」(難易度Master)→「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」(難易度Pro)→「とどけ! アイドル」(難易度Pro)→「とどけ! アイドル」(難易度Master)の順で続けざまにプレイをしてみた。
 なお,設定は「3D標準」で,リズムアイコン(譜面)の速さは,Master対策として利用するユーザーが多いらしい「8」に設定して,そのほかはすべてデフォルトで計測している。

ほぼ初期メンバーでMasterまでというのは,少し緊張した(笑)。譜面のスピードは,主にMaster対策で「8」に固定(右)
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 2曲めの「お願い! シンデレラ」(難易度Master)まではフリックの反応も良好で,筆者が1ミスしたのを除けば,あとはすべてつなげることができた。
 しかし,3曲めの「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」(難易度Pro)中盤からは,やや描画のもたつきが散見されるようになり,初見殺しと言われる最後の連続フリックの部分で,一瞬,大きくフレームレートが落ちてしまう。その瞬間は入力も受け付けなかったため,ゲームオーバーになりそうだったのだが,なんとかクリアはできた。

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 4曲めと5曲めに「とどけ! アイドル」を選んだのは,他の曲より処理が重い曲だからだ。iOS版でプレイしながら,Apple Watch用のモニタリングアプリ「SystemGuard」で負荷を確認しての話なので,Android版でも同様に重いとまでは言い切れないのだが,他の曲に比べて被写界深度の演出が多いので,負荷は高いと思われる。

 さて,4曲めの難易度Proでは,途中で,微妙にフレームレートが落ちた様子があったものの,入力に問題はナシ。ただ,この様子だと5曲めでフレームレートが落ちそうな予感がしたので,ライフ稼ぎのためにガシャを回し,高垣 楓さんを加えて5曲めへ。
 余談になるが,NTTドコモ版のテストでも,ガシャを回すたびに必ず高垣 楓さんがやってきてくれて大変うれしい。ありがとう,楓さん。これからもウチのセンターでお願いします。

 話を戻すと,5曲めの難易度Masterでは,最初のサビ部分で大きく描画がカクつき,しばらくはフレームレートが安定しない状況が続く。とくに,引きのアングルで,それが目立った。また,紙吹雪開始から10秒ほど経過したところで,入力を受け付けないレベルのもたつきが見られた。それ以外での入力は確実だったので,やはり熱負けしているということだろうか。連続プレイとなると,Xperia Z5にもやや不安があるといえそうだ。
 筐体サイズが大きい「Xperia Z5 Premium」なら,もう少し熱の悪影響が少ないかもしれないのだが,NTTドコモ版で1回だけのテストプレイしたときに,入力取得の失敗を確認していたので,手放しにお勧めできないのが苦しいところか。

 ただ,筆者の場合,両手で持って親指2本を使うプレイスタイルなので,テーブルに置いてプレイする人に比べると,筐体の放熱にゆとりがないのはたしかだ。その場合でも,動作モードの設定を下げれば,まず問題はないだろうが,「3D標準」にして全エフェクトオンでプレイしたいというなら,放熱を促進するヒートシンク代わりになるものをXperia Z5の下に置いて,冷却効果を高めるといった工夫が必要かもしれない。


5曲連続プレイ直後の温度は,Battery Mixで45.7℃だった
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 気になる動作中の温度だが,「Battery Mix」で確認してみたところ,5曲プレイ直後で45.7℃だった。NTTドコモ版では,3DMarkのテスト中に40℃フラットをキープしていたことを考えると,デレステのプレイ中には,SoC自体が40℃を超えていた可能性がありそうだ。そして,温度が40℃を超えたために,SoCの動作クロック制御などが働いて表示にもたつきが生じたと考えると,プレイ時の挙動にも納得がいく。

 Xperia Z5の追試は以上のとおり。条件付きとはいえ,デレステのプレイは比較的良好だといえる。もたつきが発生したのは確かなので,気になる人は設定を下げるか,プレイの合間にクールタイムを設けるといった対応をしたほうがいいだろう。

ソフトバンクのモバイル製品公式Webページ

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