インタビュー
「黒い砂漠」の新クラス「ミスティック」が編集部に来訪。彼女に見惚れるプロデューサーがこぼした2018年のロードマップを紹介
ミスティックの覚醒武器「蒼龍甲」は2018年1月4日実装。韓国で発表された最新情報もあわせて紹介
編集部を訪れた麥谷氏は,挨拶もソコソコにパネルを手にして12月13日に実装されたミスティックの魅力を猛アピール。隣に座ったミスティックのコスプレをした小島みゆさんを引き合いに出しながら語る麥谷氏に対して,ちょっと引き気味だったのはここだけの秘密だ。
とはいえ,我々としても綺麗どころの来訪は大いにウェルカム。ということでさっそく(?),小島みゆさんにミスティックをアピールしてもらった。
ミスティックの魅力を語り尽くし,撮影会にも満足したのか一息入れる麥谷氏。世間話をするように来訪の理由を「ほら,2018年1月4日にミスティックの覚醒武器を実装するので!」と唐突に漏らし始めた。えーと,それ(覚醒武器の実装)は初耳です。しれっと発表されてしまったが,ミスティック実装から1か月も経たずに覚醒武器が登場するのは嬉しいところ。正直,恐れ入るスピード感だ。
さらに,「先日,韓国で発表されたばかりの2018年ロードマップの情報も持ってきたんですよ」と言いながら資料を取り出す麥谷氏。というわけで,ここからは教えてもらった今後のロードマップを紹介しよう。
最初に説明されたのは,クライアントの最適化だ。といっても,すでに12月13日のアップデートで実施されたもので,ロードマップとは言えないのだが紹介しておこう。そもそも本作のサービス開始当初は,約51GBと巨大なサイズのクライアントデータだった。しかし,その後のアップデートで約40.8GBまで減少し,最新アップデートで約27.1GBまで減らしたのだという。
続いて「既存のコンテンツの深みを増す」「進化のための探求」「新たな経験への前進」という,3つのアップデート内容の説明が行われた。
「既存のコンテンツの深みを増す」は,大きく生活系コンテンツと「ストーリーブック(仮)」に分けられる。
生活系コンテンツについては,生活系のスキルレベルが上がることで,グレードの高い道具が使用可能になり,それらを使うとレアな素材が得やすくなるというものだ。例えば現在でも銛を使った「釣り」では,ちょっとしたミニゲームをプレイできるのだが,このミニゲームの結果次第で,より質の良い状態の素材が手に入るという。
同じ生活系コンテンツで馬の育成に関わる「調教」についても,新たに「鞭」というアイテムが加わる。これにもグレードがあり,高いグレードの鞭を持っていると,スキル獲得率が上がったり,馬の成長経験値がアップしたりといった特典が付くという。
また,この新要素とは直接関わりはないが,「調教」関連の話題として,8世代駿馬から幻想馬への覚醒の仕様に調整が加わるという。調整時期は未定だが,その内容は覚醒に失敗すると次回の覚醒成功確率が若干アップするというものだ。この成功確率は累積されるので,理論上,最終的には必ず覚醒が成功することになる。
これらはあくまで一例だが,全体的に生活系コンテンツのレベルが上がると恩恵が得られるようになり,より生活系コンテンツが楽しめるような方向で開発を進めているそうだ。
もう1つの「ストーリーブック(仮)」は新しく追加されるコンテンツだ。ストーリーブックは,メインストーリークエストをクリアすることでレベルを上げられるというもの。レベルが上がると,クエストクリア時に得られる経験値やシルバー(ゲーム内マネー)が増えたり,報酬アイテムの内容が良くなったりする。すでにクエストをクリアしているキャラクターのストーリーブックがどうなるのか,サブクエストなどの報酬もアップするのかなど,気になる点もあるが,まだ企画段階に近いため詳細は不明だそうだ。
「進化のための探求」は,主にシステムやUI関連のアップデートになる。まずは,アクション性の高いゲームである黒い砂漠のポテンシャルをより引き出すものとして,メイン画面を戦闘に特化したシンプルなレイアウトにするという。
そして,画面右上のミニマップを現在の2Dグラフィックスから3Dグラフィックスに変更する計画もあるという。現在位置を上空から俯瞰しているかのようなグラフィックスで,高低差が分かりやすくなっている。
ただ,2Dグラフィックスのミニマップも使い勝手が悪いわけではなく,とくに街などは2Dグラフィックスのミニマップのほうが使い勝手がいいこともあり,無くなってしまうのは惜しい。決定ではないが,ミニマップの2Dと3Dを切り替える機能の追加も検討されているとのこと。ぜひ選択制にしてもらいたいところだ。
「新たな経験への前進」では,まずリマスタリングの進捗状況に話が及んだ。2017年5月7日のオフラインイベントで発表された時点では,年内に韓国での実装が予定されていたリマスタリングだが,少々遅れて2018年になりそうだという。現在の開発状況は60%〜70%とのことで,そう遠くない時期に実装されるのではないだろうか。
関連記事:「黒い砂漠」,グラフィックスのリマスタリング映像を公開。シリコンスタジオの光学後処理ソフトウェア「YEBIS」を適用
こうなると「黒い砂漠を遊ぶ必要PCスペックが跳ね上がってしまうのでは?」と気になってしまう。これについて麥谷氏は,オプションでリマスタリング環境のオン/オフを選択できると話していたので安心してほしい。
新システム「キャラクタータッグシステム(仮称)」の導入も明かされた。これは2キャラクターをペア登録することで,プレイ中,任意にキャラクターを切り替えることができるというものだ。
ただし,キャラクターの切り替えには,緊急回避スキルと同等ぐらいのクールタイムが存在する。麥谷氏は「狩りに飽きてきても,キャラを変えることで新鮮な気持ちで狩りが続けられるのでは」と,使い方の一例を示してくれた。筆者としては,釣りで2キャラ分の魚を得てから貿易すれば,金策の効率が上がるのでは……と想像してしまう。実装時にどのような形になるか,またどんな制限が付くかは分からないが,いまから使い方を考えてみるのも面白そうだ。
最後にファンタジーのボスとしては欠かせない,ドラゴンの話題が飛び出した。カルフェオンの空を仰ぐと,今でも悠々とドラゴンらしき存在が飛んでいるのが見える。あれを撃ち落とせないだろうか……と考えたことがあるのは筆者だけではないだろう。その夢が,いよいよ実現する日が来るようだ。
2018年のアップデートで実装が予定されている新エリア「ドリガン」では,ドラゴンとのバトルが楽しめるのだという。ドリガンの場所はカーマスリビアの東方で,公開されたイメージCGを見ると険しい山に囲まれた草原のようなフィールドが存在するようだ。これまでとは趣の異なる遺跡や,ドラゴンを形取った石像のようなものなど創造力を刺激してくれるオブジェクトが描かれていて興味は尽きない。
少し駆け足となったが,麥谷氏によって公開された情報は韓国でも発表されたばかりで,実装時期は2018年であること以外は不明だ。しかし,ここ最近のアップデートスピードを考えると,韓国で実装後,そう遠くない時期に日本でも楽しむことができるだろう。詳細については未定なところが多いようだが,続報に期待したい。
ミスティックも自慢したし,情報も持ってきたしとやりきった感溢れる笑顔を浮かべて颯爽と編集部を去っていった麥谷氏から,今年の締めくくりと来年へ向けてのメッセージをもらったので,それをもって記事を締めたい。
オンラインゲームの運営は,常に生きているものを取り扱うので,いろいろなミスや至らない部分などもあります。できる限り防ごうと思っているのですが,今年一年もいろいろ皆さんにご迷惑をおかけしてしまって,本当に申し訳ありませんでした。
来年はその経験を活かして運営を少しでもステップアップさせ,よりよいコンテンツや環境をご提供できるよう頑張っていきたいと思いますので,今後ともよろしくお願いいたします。
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