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PC版「黒い砂漠」をキーボード&マウスで遊ぶ最大の魅力は,思い通りの操作感が楽しめることにある!
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印刷2022/12/31 17:30

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PC版「黒い砂漠」をキーボード&マウスで遊ぶ最大の魅力は,思い通りの操作感が楽しめることにある!

 いきなりだが,筆者がプレイしてきたMMORPGのなかで,PC版「黒い砂漠」の“操作感”は最高だと思っている。

 MMORPGと言えば,そのジャンル名どおり,大量のプレイヤーが1つのサーバーに集まって,オンラインプレイを楽しめるゲームだ。ただ,それを実現させるため,サーバーのラグをプレイヤーにできるだけ感じさせないように,あまり派手なアクションができないタイトルが多い。動きがもっさりとしている……と感じるゲームは,だいたいそのあたりが理由だろう。

 そんな中で「黒い砂漠」は,ノンターゲティング方式,かつアクション性の高いバトルをウリとしている。そうなると,本作を語るうえで操作感の良し悪しは非常に重要な話題になるはずだ。

 もっとも,結論は冒頭に書いたとおり。今回伝えたいのは,その操作感の良さを前提として,“キーボード&マウス”による操作をおススメしたいという話だ。ともすれば,PC版でもゲームパッド操作ができるんだし,そちらのほうが直感的で良いのではと思ってしまいそうだが……なぜ,キーボード&マウスなのか。その理由を熱く語りたい。

画像集 No.001のサムネイル画像 / PC版「黒い砂漠」をキーボード&マウスで遊ぶ最大の魅力は,思い通りの操作感が楽しめることにある!


PCアクションゲームの雄が作り上げた作品


 「黒い砂漠」は,本作の開発・運営を行うPearl Abyss初のゲームタイトルである。それにも関わらず,リリース当初から本作のアグレッシブな操作感は,既存MMORPGタイトルでは感じられなかったもので,当時とても驚かされた。それもそのはず,Pearl Abyssはもともと「C9(Content of the Ninth)」という,PC向けの対人アクションRPGゲームを開発していたクリエイターが中心となって設立した会社である。つまり「PCアクションゲームのなんたるか」を心得たメンバーが開発しているわけだ。

写真撮影用のUI非表示モード(Ctrl+U)だが,この状態でも戦闘が行える。スタイリッシュな戦闘風景動画などを撮影する際に便利だ
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キーボード&マウスに最適化された操作系


 黒い砂漠は,PC向けのMMORPGとして開発され,現在は家庭用ゲーム機版もリリースされている。家庭用ゲーム機版ではゲームパッドで操作するようになっているのだが,PC版でも家庭用ゲーム機版と同様のゲームパッド向けインタフェースが追加され,直感的で気軽な操作が楽しめるようになった。しかし,本作の戦闘を考えた場合,やはりキーボード&マウスでの操作が最もポテンシャルを引き出せると筆者は考えているのだ。

 キーボード&マウスでの操作を推奨したい理由は,2つある。

 1つは,黒い砂漠がTPSのような操作系を基本としており,細かなエイムが求められること。もう1つは,戦闘において利用するキーが多いことだ。

●TPSをベースとした移動操作


 三人称視点の3Dアクションゲームは,キャラクターの移動タイプを2種類に大別できると思う。キーボードのW/A/S/D移動で言えば,Wキーで前進する点は同じだが,A,S,Dを押した時の挙動が異なるというものだ。

 まず,移動キーを押すとキャラクターが,その方向を身体の正面にして進むタイプ。これは家庭用ゲーム機,つまりゲームパッドでの操作を前提としたアクションゲームに多く採用されている。このタイプの操作は,後退キー(S)を入力すると画面手前にキャラクターが走ってくる。カメラを移動しなくても周囲の敵に対応しやすいため,右スティックをオプション的に使うゲームパッド操作に向いているが,敵と正対したまま横に一歩軸をずらしたりといった,細かな位置取りの操作には少々弱い傾向にある。

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 2つめは,黒い砂漠が採用するサードパーソンシューター(TPS)のようなタイプで,キャラクターの正面は常にカメラの方向へ固定されており,その状態で移動するというもの。基本的に操作中はキャラクターの背中しか見えない。A/Dキーで横移動が可能で,後退キー(S)を押すと「後ずさり」するのが一般的だ。黒い砂漠の場合,後ずさりが格闘ゲームのようにガードの役割を兼ねているクラス(キャラクター)もあり,攻守の切り替えが非常にスピーディにできる。

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 横移動はビジュアルこそカニ歩きではないが,実質的にいわゆる「ストライフ移動」に近く,横歩き状態から攻撃すると画面奥に行うので隙が少ない。これによってエイム(敵を狙うこと)が正確にできるメリットがある。とくに,ロックオンなどを必要とせず敵集団を適切に正面に捉え続けられるのは,TPS方式のアドバンテージだ。
 ただ,その分だけカメラの向きが,キャラ移動にも大きく関わってくるので,移動についてはキーボードよりも,「マウス操作のうまさ」が重要だと言える。この点はPCにおけるFPS/TPSプレイヤーとの共通点になるだろう。実際に,黒い砂漠のプレイヤーは,FPSでも活躍している印象がある。

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●攻撃に使うキーが多い


 黒い砂漠は攻撃を出すために利用するキーが多い。基本的な操作系は以下のような形となる。

ゲーム内で確認できるキーボード&マウス操作の説明画面
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・W(↑) / A(←) / S(↓) / D(→):前後左右の移動
・マウス移動:カメラの移動
・Tab:抜刀,納刀
・左クリック:抜刀,基本攻撃
・右クリック:補助攻撃
・Q / E / F:特殊動作(スキル発動)
・C:メイン武器・覚醒武器転換,伝承でのスキル発動
・Shift+攻撃関連キー:スキル発動
・Shift+ A(←) / S(↓) / D(→):回避
・Shift+W(↑):走る,ダッシュ系のスキルの発動
・Space:ジャンプ
・Ctrl:マウスカーソルを出す / 戦闘操作の切り替え
・R:会話 / アイテムを拾う / 馬に搭乗など,決定キー的な役割


 攻撃を行うときは左クリック,右クリック,Q,E,F,Cの6種のキーを攻撃に用い,さらにシフトキー+W/A/S/Dキーとの組み合わせなどのバリエーションがある。これをゲームパッドに割り当ててプレイするとなると,なかなかにヘビーだ。
 黒い砂漠のように,カメラ移動のために右スティックを常時操作するようなゲーム設計だと,親指が使えないため人差し指や中指,薬指まで動員して各攻撃キーを押す必要がある。このあたりで,黒い砂漠におけるゲームパッドという入力デバイスの「限界」を感じてしまうのではないだろうか。

 実際に筆者は,以前「ヴァルキリー」をゲームパッドでプレイしていたのだが,一部のスキルがキーレイアウト的に出しづらく感じることがあった。これが顕著になったのが,よりアクション性の高い「コルセア」にハマってからである。空中での射撃時に素早いエイムを必要とするこのクラスでは,筆者の操作レベルだと,ゲームパッドでは攻撃を外してしまうことが増えてきたのだ。

ヴァルキリーが最終的に使えるスキルの数はなんと60以上。距離,状況,敵の強さなどに応じて,それらの行動を瞬時に使い分けることが可能だが,ゲームパッドですべてを使いこなすのは難しい
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 結局は,キーボード&マウス操作に戻ったが,しっかりと操作に慣れていくことでキャラの動きは洗練され,ゴリゴリと敵をなぎ倒していくプレイが可能になった。こうなると狩りが以前よりも面白く感じられるものだ……と,いまさらながらに再発見できたのである(それが本稿を書きたくなったキッカケだったりする)。
 たしかに,ゲームパッドは直感的で操作に入りやすいが,より深くキャラを動かしたくなると,少しばかり物足りないと感じたわけだ。

序盤は適当に攻撃キーを押しているだけでも何かしらの技が出て進めていけるが,より深くキャラを理解したくなったらスキル画面(Kキー)を開いて,スキルの特徴を勉強しよう
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 以上が,黒い砂漠でキーボード&マウス操作を推したいと筆者が考える理由である。先述のとおり,筆者はゲームパッドを一切使っていないというわけではない。今でもヴァルキリーをゲームパッドで遊ぶことはあるし,操作を限界まで追い求めず,楽にプレイしたい時にゲームパッドで手軽に遊ぶこともある。しかし,より奥深いアクションを楽しみたいのであれば,キーボード&マウスに慣れるところから始めてほしいと思ったのだ。


 ちなみに,これは筆者が2015年に黒い砂漠を始めたばかりの頃の「ツバキ」と,最近の「コルセア」でのプレイを比較した,ビフォーアフター動画だ。ツバキもキーボード&マウス操作だったのだが,2015年当時はスキルシステムもよく分かっていなかったこともあり,立ち止まって一部のスキルを繰り返して戦闘するだけだった。それが,しっかりと操作に慣れた今では,これこの通り,大暴れである。

おまけ:黒い砂漠のプレイヤーはどうやって遊んでいる?


筆者が黒い砂漠プレイヤーにTwitterで操作方法のアンケートを取ったところ,「完全にキーボード&マウス」派が82.6%と多数派だった。「完全にゲームパッド」というプレイヤーは13.6%で,筆者のようにクラスによって「両方使う」というプレイヤーも1.4%と少数ながらいるようだ。


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