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Nexon Koreaのゲーム大会の賞金はいくらぐらい? e-Sports部門のリーダーに合同インタビュー
――本日はよろしくお願いします。Kimさんは,e-Sportsチームのリーダーとのことですが,Nexon Koreaのe-Sportsチームというのは,どういった仕事をしているのでしょうか。
Kim Se Hwan氏(以下,Kim氏):
主に,Nexon Koreaがサービスしているタイトルをe-Sportsリーグで活用できるように,種目の選定や企画,構成,実行に至るまでの仕事をしています。G-Starやカンファレンスなどのイベントがあるときに対応する業務もしていますね。
――Nexon Koreaは,e-Sports用の施設として「Nexon Arena」(関連記事)を運営していますが,ゲーム会社がこうした施設を持つことのメリットやデメリットを教えてください。
Kim氏:
自社の施設を持っていると,大会などをどう企画して進めていくかということを,円滑に行えるのがメリットです。実施する曜日やコマも確保しやすいですし,ゲーム関連の小さなイベントなどにも使えます。
デメリットは,強いて言えば活用していない期間のコストでしょうか。リーグや放送会社とも協業しているので,スペースを常に有効活用したいところですが,リーグにはオフシーズンがあります。そのため,どうしてもNexon Arenaを活用できない期間が出てきてしまうんです。
――韓国では,ゲーム会社がe-Sports施設を持つのは一般的なんですか?
Kim氏:
大規模なものを持っているのは珍しいですね。Nexon Koreaのほかには,ON Game Netがソウル市と協業してスタジオを運営しているぐらいでしょうか。
――Nexon Koreaが実施している大会の賞金は,スポンサーから出ているのですか。
Kim氏:
タイトルによりますね。「カートライダー」などは大手企業のスポンサーに賞金を提供してもらうことがありますし,「EA SPORTS FIFA Online 3」の場合はネクソンのマーケティング予算の中から出しています。
――Nexon Koreaのタイトルの大会では,どのぐらいの賞金が出ているのでしょうか。
Kim氏:
Nexon Koreaが出した中で一番高い賞金は,EA SPORTS FIFA Online 3の2013年のチーム戦(1チーム3人)の1億ウォン(約1000万円)になります。個人戦だと5000万ウォンの賞金を出したことがありますね。
大会の年間の賞金総額は,2017年の場合はEA SPORTS FIFA Online 3が3億5000万ウォン,カートライダーが1億4000万ウォンとなっています。
――日本では,ゲーム大会の賞金を出すにあたって,景品表示法で限度額が小さくなってしまうのですが,韓国ではそうしたハードルはないのでしょうか。
韓国では大会を誘致して賞金出す際に,そうした規制はありません。むしろ,ゲーム大会の賞金として認められると,選手の税金で有利になる面があります。例えば,イベントの抽選で賞金が当たるといった場合,当選者は22%の税金を納めなければなりません。しかし,ゲーム大会やリーグを通して得た場合は,4%で済むんです。
その代わり,大会かどうかを税務当局が判断するために,法律で詳細に基準が定められているので,どのぐらいの期間で行われるのか,参加ユーザーの規模はどれぐらいだったのかなどの資料をこちらから提出して,大会だと認められる必要があります。
――現在,Nexon Koreaがe-Sports種目として展開しているタイトルを教えてください。
Kim氏:
EA SPORTS FIFA Online 3,カートライダー,そして「カウンターストライクオンライン」の3つです。年間の大会の回数は,EA SPORTS FIFA Online 3とカートライダーが2回,カウンターストライクオンラインが1回となっています。
――Nexon Arenaでの大会は,主にその3タイトルで1年中スケジュールが埋まっているのでしょうか。
Kim氏:
Nexon Arenaでは,Nexon Koreaのタイトルだけでなく,協業相手のSPOTVが自主的に行っている「StarCraft」や「StarCraft II」,「League of Legends」のリーグも扱っていますので,それらも含めてスケジュールが組まれています。
ちなみに,League of Legendsの試合でFaker選手が出場するときは,Nexon Arenaがぎっしりとファンで埋め尽くされます(笑)。
――Nexon Arenaで行われている大会の配信の視聴者数は,どのぐらいなのでしょうか。
Kim氏:
EA SPORTS FIFA Online 3を例に出すと,2万5000人から3万人です。決勝戦なら5万人にまで増えます。
――e-Sportsチームの今後の取り組みはどういったものを考えていますか。
Kim氏:
Nexon Arenaは,もともとe-Sportsのためのスペースとして作られましたが,現在は取り扱われているタイトルが先述のリーグを展開しているものに限定されてしまっています。ですから,今後はもっと裾野を広げたいですね。例えば,普通のユーザーも参加できる小規模な大会などを開催したいと考えています。
――日本では,近年e-Sportsとしてモバイルゲームが参入してくることが増えましたが,韓国ではいかがでしょうか。
Kim氏:
韓国では,モバイルゲームのはやり廃りがものすごく速いので,e-Sportsとして継続的にリーグや放送が行われているものは「クラッシュ・ロワイヤル」ぐらいです。そのほかは,ゲームコミュニティで集まって小さな大会が行われているという感じですね。
Nexon Koreaとしては,モバイルゲームで積極的にe-Sports展開ができるよう,準備を進めています。
――韓国でも,まだこれからという段階なんですね。本日はありがとうございました。
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