連載
見ているだけでも楽しめる。iOS向けパズルゲーム「eBoy FixPix」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第198回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。 そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
ピクセルの集合体で絵を描くドットグラフィックス(ドット絵)という手法は,ファミコンやスーパーファミコン用のゲームによく使われていた。3Dゲーム全盛の現在においても,美しく味のあるアートとして,根強い人気を誇っている。
そのドット絵による作品を公開している世界的なアーティスト集団「eBoy」をご存じだろうか。彼らの描く精密で華やかなイラストは一見の価値あり。本日の「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」で紹介する「eBoy FixPix」も,彼らの作品をモチーフにしたゲームなのだ。
「eBoy FixPix」ダウンロードページ(App Store)
本作はジャイロセンサーを使ったゲーム。オブジェクトや背景がずれてしまったイラストを,端末を傾けて元の位置に合わせるのが目的になる。
ゲーム起動直後に表示されるタイトル画面でも,「FixPix」という文字がフラフラと揺れているのが見て取れるだろう。このときからすでに端末の傾きが判定されており,このFixPixの文字を,背後に黒く表示されている影にピタリと合わせることでゲームがスタートする。なかなかユニークで,ゲーム性が一目で理解できる仕掛けだ。
ゲーム中には,人や動物,植物,クルマ,メカなど,さまざまなイラストが登場。ズレているイラストの位置を調整し,本来の姿を再現できればステージクリアとなり次のステージ(作品)へと進める。
各作品にはかならず,軸となるべき目安のオブジェクトや模様が存在しているので,全体を俯瞰して位置を調整するのではなく,特定の人物や模様が背景と合致するよう調整していくのがコツだ。このあたりは説明を受けてもピンとこないかもしれないが,プレイしてみれば手っ取り早く理解できるはずだ。
ゲーム中に画面をタップすればポーズ状態になってメニューが表示され,トップ画面へ戻ったり現在チャレンジしている作品をスキップしたりできる。スキップしたステージには戻れないが,未クリアにおけるデメリットは存在しない(強いていうならば完成した作品が見られないということ)ので,どうにも調整が難しい場合は気軽にスキップして構わないだろう。
位置がピタリと合うと,小気味いいSEとともに,作品の全体像が表示される。タップするまでじっくり鑑賞できるので,お気に入りのものがあったらキャプチャして保存し,あとから見返したりロック画面やホーム画面に使ったりするのもいいだろう
どの作品も非常にハイクオリティで,眺めているだけでも十分楽める本作。ゲーム性はやや薄いものの,eBoyの作品に気軽に触れられるという意味ではなかなかお得だ。ドット絵好きにはとくにオススメしたい一品となっている。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
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