本日発売の「ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−」と8月29日発売の「ロスト プラネット 3」を開発陣がたっぷりプレゼンした，メディア向けイベントをレポート

　本日（2013年8月22日）発売された「ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−」（PS3）と，8月29日発売予定の「ロスト プラネット 3」（PS3 / Xbox 360）（PS3/Xbox 360）のメディア向けイベントが，カプコン東京支店で8月21日に開催された。
　イベントでは，両タイトルの開発者によるタイトルプレゼンテーションの模様を中心にレポートしていこう。

「ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−」公式サイト

「ロスト プラネット 3」公式サイト

イベントの冒頭では，カプコン パブリシティ企画推進室 室長の萩原良輔氏が挨拶

ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−

　最初に行われた「D＆D −ミスタラ英雄戦記−」のプレゼンは，プロデューサーの土屋和弘氏とディレクターの片岡謙二氏が担当した。

土屋和弘氏

片岡謙二氏

　「ミスタラ英雄戦記」は，テーブルトークRPGにおける不朽の名作「ダンジョンズ＆ドラゴンズ」のルールを取り入れたアーケードゲーム，「ダンジョンズ＆ドラゴンズ タワー オブ ドゥーム」（1994年）と「ダンジョンズ＆ドラゴンズ シャドー オーバー ミスタラ」（1996年）の2作品をリメイクし，1パッケージにした作品だ。

　「タワー オブ ドゥーム」は，当時のカプコンが得意としていたベルトスクロールアクションの中でも後期にリリースされた作品で，それまでの開発経験で得たノウハウがふんだんに導入されている。
　クラス選びに始まり，アイテムや魔法をうまく使い分けないと先に進めない，戦略性の高いゲームバランスがファンの心をつかみ，現在でも本作の熱心なファンが多くいるという。

　1996年にリリースされた「シャドー オーバー ミスタラ」は，「タワー オブ ドゥーム」をベースにし，コマンド入力でド派手な必殺技が繰り出せるなど，アクション性がさらに高められている。また，エリア選択やルート分岐などRPG的な要素も充実し，遊びの幅も大きく広がった。
　オリジナルの「シャドー オーバー ミスタラ」でプランナーとして制作に携わっていた片岡氏によれば，当時は，「ストリートファイターZERO」シリーズをはじめとした対戦格闘ゲームが非常に盛り上がっていた時期だったという。そのため「シャドー オーバー ミスタラ」では，対戦格闘ゲームファンを意識して，コマンド入力を絡めた必殺技や派手な演出を導入したのだとか。

ダンジョンズ＆ドラゴンズ タワー オブ ドゥーム
ダンジョンズ＆ドラゴンズ シャドー オーバー ミスタラ

最大4人での同キャラクタープレイは，役割分担がなくなる代わりに，攻撃力が抜群にパワーアップしたり，守りが強力になったりと，オリジナルでは味わえなかった遊び方ができる

　その2作品を収録した「ミスタラ英雄戦記」は単なる移植作品ではない。
　4人で同じキャラクターを使えるようになったり，アーケード筐体でプレイしている感覚を味わえるようなオプション項目が用意されていたりする。
　さらに，オリジナルにはなかった難易度が追加された。オリジナルを超える高難度や，序盤から強い武器を使え，回復アイテムなどの優遇措置で死ににくくなっている超低難度でプレイできる。

オプションでは，アーケード筐体の画面を再現できるよう，「スキャンライン」「フリッカー」「クロスカラー」などの項目がある

低難度では“8ヒヨコ”，高難度では“8ドクロ”まで設定が用意されている。また，装備アイテムが壊れないように設定することも可能

　「ギャラリー」モードでは，未公開の開発資料やイラスト，攻略映像などが収録されている。当時のイラストなどはもちろん，企画書，ラフスケッチ，版権元とやり取りしていたFAX，修正の入った書類など，普通なら絶対に見られない貴重な資料が閲覧できるのもポイントだ。中には，開発初期のものもあり，製品版とは内容がまったく異なる資料もあるそうだ。


　また会場では，土屋氏が「ミスタラ英雄戦記」でオンラインマルチプレイに対応するアップデートを，「あまりお待たせしない時期」に実装できそうだと話していた。そして本日，オンラインマルチプレイ/オンラインランキングおよびボイスチャットに対応するアップデートが配信されたことが発表されている（関連記事）。

　そのほか，今後予定されているプロモーション情報もあらためて告知された。以下にまとめて紹介しておこう。

May'nさんと鷲崎 健さんがMCを担当するニコニコ生放送の「電波諜報局」に，土屋氏と片岡氏が出演する。放送は8月22日20：00〜21：00予定	ニコニコ動画「カプコンサマースペシャル 生放送第3弾」が8月29日21：00〜23：00に配信。声優の安元洋貴さんと杉田智和さん，ゲーマーアイドルの古川未鈴さんと上花楓裏さんが出演し，三度目の生対決を行う
公式サイトのインタビュー企画第3弾は，近日公開予定	公式サイトでは，8月22日からWebコミック「ダンジョンズ＆ドラゴンズ はじめて講座」がスタート

プレゼンテーション終了後は，「ミスタラ英雄戦記」のオンラインマルチプレイを使用してスコアを競う，メディア対抗ゲーム大会が実施された。大会には土屋氏も参戦したのだが，なんと途中でリタイア。これが接待プレイなのかガチなのかは謎に包まれたままだった

プロデューサーのサマンスキー氏が「ロスト プラネット 3」の魅力をあらためて紹介。コラボ最新情報も

「ロスト プラネット 3」プロデューサーのアンドリュー・サマンスキー氏

　「ロスト プラネット 3」のプレゼンは，プロデューサーのアンドリュー・サマンスキー氏が担当し，ゲームの特徴やコラボレーション情報を紹介した。
　ゲームの特徴は，既出の情報をあらためて紹介したものだったので，以下にまとめておこう。
　なお本作は，「ロスト プラネット」シリーズ最新作となるアクションシューティングだが，時系列では「1」「2」よりも過去になり，シリーズの原点となる時代の物語が描かれている。そのため，過去作をプレイしていなくても，問題なくそのドラマに没入できるはずだ。


　本作の舞台となるのは，防護服を着ていなければ一瞬で命を失うほど極寒の惑星「EDN-3rd」で，主人公のジムは，この惑星の入植実験事業に従事する労働者だ。ジムは，危険な原生生物「エイクリッド」が徘徊する過酷な環境で未開の地を探索しながら，やがて“大きな使命”を背負うことになる。


　「ロスト プラネット」シリーズといえば，バイタルスーツ（VS）と呼ばれるロボットに搭乗できるのが特徴の一つ。「3」ではユーティリティ・リグ（UR）と呼ばれる巨大なロボットが，ゲーム中で大きな比重を占めることになる。
　過去のシリーズ作品におけるVSは，“乗り捨てる”ものという印象が強かったが，URはずっと使い続ける主人公の“相棒”といったところ。パーツを購入してパワーアップさせられ，自分の好みに合わせたカスタマイズができるようになっている。

　本作には，マルチプレイモードも存在し，「チームデスマッチ」「T-ENG争奪戦」「エイクリッドサバイバル」「シナリオバトル」といったルールで対戦を楽しめる。
　中でも「シナリオバトル」は，両チームにそれぞれ異なるミッションが与えられる。戦況の変化に応じて新しいミッションが次々と提示される。シリーズで培われたシューターとしての楽しさを保ちつつ，「ロストプラネット3」ならではの要素が盛り込まれているそうだ。

　また会場では，以下の最新コラボ情報が公開された。これらは4Gamerのニュース記事でも紹介しているので，詳細を知りたい人は，「こちら」を参照してほしい。

「ロスト プラネット 3」と「新日本プロレス」とのコラボレーションTシャツが8月29日に発売される	カプコンバーでは，「ロスト プラネット 3」のコラボレーションメニューが登場。期間は，2013年8月29日〜9月13日
8月29日の21：00〜23：00放送予定の「カプコンサマースペシャル生放送第3弾」では，ゲストに声優の古谷 徹さんと杉田智和さんを招き，「ロスト プラネット 3」No.1実況ゲーマー決定戦を開催	SF映画コンセプトバー「神田FLUX」とのコラボも発表。8月23日オープンで，作中に登場するミラの衣装やバイタルスーツの模型など，さまざなアイテムが展示されるとのこと。もちろん，ゲームにちなんだオリジナルメニューも用意される

プレゼン後は，マルチプレイモードの「シナリオバトル」を利用した，カプコンスタッフ対メディア陣の大会が行われた

　今回のイベントレポートは以上となる。「ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−」は本日8月22日発売，「ロスト プラネット 3」は来週の8月29日に発売予定だ。発売を待ち望んでいた人は，ゲームをたっぷりと遊び込んでほしい。

「ダンジョンズ＆ドラゴンズ −ミスタラ英雄戦記−」公式サイト

「ロスト プラネット 3」公式サイト