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[E3 2013]時間を止めての連続攻撃が爽快なアクションRPG「Transistor」プレイレポート。PS4用インディーズゲームで注目の一作
しかしSony Computer Entertainment America主催のイベント「PlayStation E3 2013 Press Conference」の中継を見ていた人なら,そういった“次世代機らしさ”だけでなく,“PS4用のインディーズゲーム”がずいぶんとプッシュされていることにも気付いたはずだ。
実際,E3 2013会場内でも,PS4のタイトルが並ぶブースの一角に,試遊スペースがしっかり用意されていた。本稿では,そんなインディーズゲームのコーナーの中でも,ひときわ大きな注目を浴びていた「Transistor」(トランジスタ)のプレイレポートをお届けしたい。
Transistorは,「Bastion」を開発したSupergiant Gamesが手掛ける,見下ろし型のアクションRPGだ。ローンチは2014年初頭が予定されており,対応プラットフォームはPS4とPC(Steam)が予定されている。
今回プレイできたのは,おそらくゲームの冒頭部と思われるシーンである。
色鮮やかでSFチックな未来都市を,主人公である赤い髪の女性が走って行く。どうやら何者かから逃げているようだ。少し先に進むと,大剣の突き刺さった死体に出くわし,刺さっていた剣を手に入れることになるのだが,なんとこれがしゃべる大剣で,今回の体験プレイは,この剣に導かれて基本操作を覚えつつ,本作の戦闘システムを確認できる構成となっていた。
操作は左アナログスティックで移動,[○/×/□/△]ボタンでスキルの使用と,非常にシンプルだ。「通常攻撃ボタン」的なものは存在せず,剣を入手した段階で使えるのは,地面に剣を突き立てて正面の敵に衝撃波を飛ばすスキルと,発射に時間がかかるが,障害物を貫通して攻撃できる矢のようなスキルの2種類のみ。先に進むにつれて,広範囲に爆発を起こすスキルや,攻撃回避用の瞬間移動も使えるようになる。
画面を見ると,各ボタンに割り当てられたスキルがアイコンで表示されていたので,もしかすると,製品版では任意のスキルをボタンにセットできるのかもしれない。
戦闘のキモになるのは,ゲージを消費して敵の時間を止め,スキルを一斉発射するシステムだ。
[R2]トリガーを押すと,その瞬間にすべての敵の動きが止まり,これから行う行動を予約できる。例えば「近くの敵まで歩いて移動して衝撃波で攻撃した後に,瞬間移動で後ろに回りこみ,貫通弾を放って複数の敵を攻撃する」というプランを立てたとする。プランどおりに行動の予約を行って実行すると,敵が動く前に,一連の攻撃を一気に行える。つまり一方的に大ダメージを与えられる,事実上無敵の連続攻撃というわけで,プレイフィールは非常に爽快だ。
ただし,移動やスキルを予約するときに,それぞれゲージを消費するので,無限に使えるわけではない。さらに発動後は,登録したスキルがしばらく使用不可になってしまうデメリットもあり,普通に戦ったほうがいいのか,それとも連続技で一気に粉砕するかは,状況次第といったところだろう。
ただ正直なところ,PCでプレイできる本作を,あえてPS4で遊ぼうと思わせるような何かを,筆者は今回の試遊から感じることはできなかった。もちろん,PS4のウリである「Share」機能には対応するはずなので,今後,プレイ動画の配信が簡単に行えるようになったりすれば,評価が変わる可能性はあるだろう。そういった「PS4でインディーズゲームを遊びたい」と思える環境が,将来的に生まれてほしいものだが……。
ともあれ,ビジュアルや世界観はなかなかに格好良い。完成度からも,今後に期待が持てる印象だ。
「Transistor」公式サイト(英語)
4GamerのE3 2013特設ページ
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(C) Supergiant Games, all rights reserved
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