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「ドラゴンクエストX 冬物語」第1部レポート。朗読劇「アストルティア拾遺譚」とアフタートークではフォステイルの生存が明らかに
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」公式サイト
今回のイベントはバッファロー吾郎の竹若元博さん,タレントの椿 彩奈さんがMCを務め,スクウェア・エニックスの青山公士氏,安西 崇氏 ,成田篤史氏ら3名の開発スタッフが登壇した。
さらにバージョン6「ドラゴンクエストX 天星の英雄たち」で活躍したキャラクターを中心に,本作のキャストを務める俳優や声優陣も出演し,朗読劇「アストルティア拾遺譚」やアフタートーク,物語のネタバレを交えた「ネタバレイトショー」といったプログラムが行われた。
【出演キャスト(敬称略)】
石川由依
市川 蒼
岩田光央
岡本信彦
木下紗華
斎賀みつき
佐野瑞樹
松岡禎丞
宮下栄治
イベントの最後には,2024年3月21日の発売が予定されているバージョン7「ドラゴンクエストX 未来への扉とまどろみの少女 オンライン」の最新情報も発表されている。
本稿では,イベントの第1部として実施された「アストルティア拾遺譚」とアフタートークの模様をレポートしよう。
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朗読劇で天星の英雄たちと再び巡り合う!
「アストルティア拾遺譚」は,本編で明かされなかった物語や主人公以外のキャラクターを軸としたシーンなどを描く大型リアルイベントでおなじみの朗読劇だ。今回は,主にバージョン6「ドラゴンクエストX 天星の英雄たち」の登場人物に焦点を当てた3編のシナリオが演じられた。
最初の「遠い約束」は,トランプの大富豪に興じるアシュレイやカブたちを描いたもの。このシナリオでは,早々に大貧民となってしまい敗北したアシュレイが過去の恥ずかしい話を披露することになる。
アシュレイが語ったのは,師匠との修行時代に体験した1つの出来事。彼は訓練の一環として「地獄のカサ」と呼ばれる魔物の討伐を任され,弟のレオーネと共に不気味な森へと向かった。
そして,森の奥地でアシュレイとレオーネは巨大なキノコの魔物と遭遇。呼び名に地獄と付く割には弱そうな相手だったため,アシュレイは油断し,魔物が放出する毒ガスを吸い込んでしまう。
毒ガスを吸ったアシュレイは瞬く間に正気を失い,レオーネの前に立ちふさがる。魔物ではなく,兄と戦うことになったレオーネは苦戦を強いられるが,師匠の「全力を持って立ち向かう相手が現れたとき,勇者の覚醒が訪れるのかもしれんな」という言葉を思い返す。
そこで彼は,兄を傷付けないように振るっていた刃をひるがえし,容赦ない全力の一撃を浴びせるべく斬りかかる。すると,2人は青白い光に包まれ,勇者として覚醒。その余波によってアシュレイは正気へと戻り,一太刀で魔物を斬り伏せる。
戦いを終えたアシュレイとレオーネは,2人のどちらかが道を間違えたら,もう1人がその道を正すという約束を交わしていた。このエピソードを聞いたカブは「何が恥ずかしい話だよ。ただの良い話じゃねえかよ」とこぼしながら大号泣。
一方,アシュレイは「まさか何千年か越しに(約束を)果たすことになるなんて思わなかったけどな」とつぶやくのだった。
続く「エルドナ日記」では,はるか昔の神都フォーリオンを舞台に,空の神ナドラガ,風の神エルドナ,レクタリスのやり取りが描かれた。あるとき,レクタリスは「エルトナの混沌」の調査へ向かうことになるが,事故で部下の1人を失ってしまう。
この出来事によって,ひどく落ち込んだレクタリスに対し,どうにか励まそうとしたエルドナは,ひとまず彼女の話を聞くことに。するとレクタリスは「僕はいつも誰かに生かされてきたんだ」と,これまでに経験した出来事を語り始める。
エルドナが生まれるよりも前の時代から,レクタリスの周囲の天使たちはフォーリオンを維持するために死んでいき,その際に彼らは「レクタリス,あなただけは生き延びて」と言い残していったという。
そんなレクタリスの心の傷を癒やすことができず,エルドナが自らの無力さを嘆く一方,突如として現れた「時のまれびと」によって,レクタリスは悲しみや苦しみ以外の感情を抱えるようになっていく。
そうしてレクタリスが変わっていく中,ナドラガとエルドナは彼女の心を変えたのが長く時間を過ごした自分たちではなく,「時のまれびと」であったことに悔恨の念を抱き,その思いをレクタリスに打ち明ける。
ところが,その時点で「時のまれびと」を助けるため,レクタリスが命を賭して「神具創成の儀」を完遂することになっていた。最後にレクタリスが「エルドナ,ナドラガ。君たちと同じ時代を生きることができて本当に良かった」と語り,物語は締めくくられた。
最後の「天に煌めく星のごとく」は感動的な場面がありつつも,これまでとは一転,来場者や視聴者を交えた掛け合いがあるコミカルなものだ。
バージョン6のストーリーにて,主人公が「ジア・クト念晶体」の野望を打ち砕いた後,天星の英雄たちが戦いの犠牲となり,誰一人いなくなってしまい,ユーライザが姿を見せるところから幕を開ける。
かつての仲間たちに思いを馳せる主人公に対して,ユーライザは「あなたの導きの天使として何かしたくて,こんなものを持ってきました!」と語りかける。
すると壇上でユーライザを演じていた石川由依さんは,すかさずペンライトを取り出す。「これは星のスティックと言います。天の星と心を通わせるための古の道具らしいですよ」と続け,観客席に道具の使い方を説明していく。
「星のスティック」は来場者に配布されていた特製のペンライトだ。「ドラゴンクエストX 冬物語」と刻印された発光箇所が黄,青,緑,赤,桃,白の6色に光る。
さらに,ユーライザは「画面の向こう側にいらっしゃる私の英雄。先日,天使長が人は手を振る代わりにノシの字を書くことがあると自身満々に言っていました!」と語る。
今回のイベントはYouTubeやニコニコ生放送の生配信を実施しており,ユーライザの発言を受けて配信画面を映したステージの巨大モニターには「ノシ」というコメントが大量に寄せられていた。
ユーライザが「準備はいいですか。私と一緒に振ってください。どうか応えて,我らが英雄たちよ!」と掛け声を送ると,来場者全員が抜群の一体感でペンライトを振る。
最初にペンライトの光に応じたのは,カブやナンナ,ドルタムら「大地の三闘士」。
カブがペンライトの色を英雄ごとに変えてもらおうと5種族のテーマカラーを説明するものの,3人が現れた時点で観客はペンライトの色を黄色に統一していた。ドルタムが「もうだいぶ黄色に見える……」と困惑すると,カブも「そ,そうだな……」と引き気味のリアクションを返す。
2人の反応によって会場が苦笑いに包まれるものの,モニターに表示されたニコニコ生放送の配信画面には大量の黄色「ノシ」が流れていく。
カブ,ナンナ,ドルタムは主人公への思いを語りつつ,最後に「大地の三闘士」の決めゼリフで名乗りを上げる。しかし,カブはセリフを途中で変えて「忘れちゃならねえのがお前だ兄弟。我ら大地の四闘士!」と語り,主人公の前から姿を消していく。
続いて,ユーライザの主導により切り替えることになったペンライトカラーは青色。会場が神秘的に染まる中,リナーシェが登場し,「空の彼方から大好きなあなたのために祝福の歌を歌い続けましょう」と語った。
次のペンライトカラーは緑色だ。ハクオウが現れると「いつかあなたの武勇は,天の果てまでとどろき渡ることになるでしょう。その日が来るのを楽しみに待っていますよ」と言葉を残していった。
赤色のペンライトカラーによりステージまで真っ赤に染まると,ラダ・ガートが姿を見せた。「この先の未来をまっすぐに見据え,お前だけの人生を突き進むがいい。たとえ,それが茨の道であろうと決してくじけるな。お前には戦神たる俺が付いているのだからな」とプレイヤーたちを激励するメッセージを送る。
5番目のペンライトカラーは,プクリポのテーマカラーである桃色。本編で多くの謎を残して姿を消したフォステイルが登場し,「私は一体,どこへ消えたのか。残念ながら,今はそれに答えることができないんだ」と語り,「ただし,私はほかの英雄と違って消滅したわけではない」と明言した。
加えて「君が世界を救う英雄であり続ける限り,私たちは巡り合う運命にある。答え合わせは,そのときまで取っておこうじゃないか」とミステリアスに言い残し,どこかへと姿を消してしまう。
最後の白いペンライトカラーに応じて現れたのは,アシュレイとレオーネ。2人は主人公にメッセージと賛辞を送ると,朗読劇「遠い約束」で語られた約束に言及。お互いの絆を再び確かめ合い,主人公に別れを告げた。
英雄たちとの再会と別れを繰り返し,ユーライザは「英雄たちの魂がどこに行ったのかは分かりません。ですが,たとえ目には見えなくとも,彼らはこの世界の一部となり,私たちを見守ってくれているのですね」と語り,最後にもう1度,何色でもいいからペンライトを振ってほしいと促す。
それに応じたペンライトやコメントを目にしたユーライザは「あなたを天星郷に導いてから,これまでたくさんの冒険を共にできたことは私の一生の宝物です」と,バージョン6で繰り広げられた冒険の数々を振り返っていた。
フォステイルの生死がようやく明らかに
アフタートークでは開発スタッフやキャストがステージへ上がり,朗読劇の感想やキャラクターにまつわるトークが繰り広げられた。
青山氏によると,ペンライトの説明によって配信の視聴者との一体感が途切れることを危惧していたという。しかし,コメントに色を付ける視聴者が多く現れ,結果的に一体感は途切れることなく,盛り上がりを感じ取れたと語る。
また,今回で4回目の実施となったが,成田氏はリハーサルを念入りに実施できたので,その時点で完成だと思っていたとのこと。しかし,観客が入ったことにより,本番はリハーサルを完全に超えるものになったという感想を抱いたそうだ。
前回から引き続き,朗読劇に出演した岩田光央さんは「お客さんが一緒になって,楽しんでくださる雰囲気が本当に好きで暖かい。皆さん,いつもありがとうございます」と,「ドラクエX」朗読劇の空気感について感想を述べた。
一方,初の出演となった宮下栄治さんは「緊張がもうすごくて。近いんですよ,皆さんと(笑)。でも,この臨場感の中でやらせてもらえて幸せだったと思います」と心中を明かした。
今回の朗読劇では,フォステイルの生死が初めて明かされた。安西氏から話を振られたフォステイル役の斎賀みつきさんは,「生きてまーす(笑)」と言いながら桃色のペンライトを振って応える。
さらに,斎賀さんは「最後の去るシーン,キラキラがないんですよ。なぜなら呼び出されたけど生きてるから(笑)」とコメント。劇中のセリフに加えて,キャストのトークでもフォステイルの生存が明言される形になった。
最後のトークテーマはイベント恒例の「好きな飲み物は?」ではなく,今回は若干内容を変えた「好きな食べ物は?」。この質問に対し,岡本信彦さんは「ドラゴンクエスト」と縁深い霜降り肉をチョイス。続く木下紗華さんはフィレ肉を,宮下さんはハラミと答える肉の流れになるが,松岡禎丞さんは「ハンバーグと答えたいのですが,あまりに言い過ぎたので,最近はトマトですね」と語っていた。
さらに「ミニトマトを40分,冷凍室に入れて自然解凍させるとすごいことになると気付いたんですよ。固体と液体の半分中間みたいになります。固体感もありつつ,トマトジュース感もありつつで最近はハマってますね」と,松岡さんは新たなトマトの食べ方について熱弁を振るっていた。
アフタートークの最後には,石川さんに感想を尋ねる質問が寄せられた。石川さんは本編における英雄との別れで喪失感が強かったことに言及し,「朗読をすることによって,英雄たちにちゃんとお別れをできたのが本当に良かったなと思います」と語り,第1部を締めくくった。
「アストルティア拾遺譚」は朗読劇としてのクオリティもさることながら,会場の熱気もかなり高いものだった。本編で語られなかった設定を描くことがおなじみになっているが,今回はフォステイルの生存が明らかになっている内容だったので,アフタートークと合わせてアーカイブをチェックしてほしい。
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