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  • DMM GAMES
  • Warhorse Studios
  • 発売日:2019/07/18
  • 価格:通常版:7360円(税別)
    限定版:1万800円 (税別)
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魔法もドラゴンもない中世が舞台のアクションRPG「Kingdom Come: Deliverance」はすでに完成か?
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印刷2017/12/12 18:00

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魔法もドラゴンもない中世が舞台のアクションRPG「Kingdom Come: Deliverance」はすでに完成か?

 Warhorse StudiosはPlayStation Experience 2017で,4年以上にわたって開発を続けてきた「Kingdom Come: Deliverance」PC / PS4 / Xbox One)のプレイアブルデモを公開した。
 本作は2018年2月13日の発売が決まっているが,Warhorse Studiosの広報担当Tobias Stolz-Zwilling氏は開口一番,「もうゲームは完成しています。あとは,ソニー(Sony Interactive Entertainment)とマイクロソフトの認証を受けてディスクを作るだけです」と,どこかホッとした様子で語ってくれた。

Warhorse StudiosのTobias Stolz-Zwilling氏。ブースでは西洋甲冑に身を包んだ2人のスタントマンが,ガチで殴り合うというパフォーマンスを披露。どちらかが脳震盪を起こしたかのようによろめくたびに,お互いの気力を確認し合うという凄まじい迫力だった
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 本作は中世ヨーロッパのチェコ地方に存在したボヘミア公国が舞台となる。1403年,プラハ育ちで様々な文化を持ち込んだことによって地元では人気だったものの,政治家としての力量に乏しかったヴァーツラフ4世。その異母弟にあたる神聖ローマ皇帝のジギスムントに統治権が移ったことでボヘミアは政情不安となり,さらにプロテスタント革命の先駆けとなる“フス派”が登場するという史実をベースにしている。
 ゲームに登場する主要キャラクターの多くが実在した歴史上の人物で,さらに教会など現存する建築物はすべて当時の様式や装飾を復刻し直したという,とことんリアリズムにこだわった作品だ。

 今回,Tobias氏が見せてくれたデモは,E3 2016でも見せてもらった修道院のミッションだった。15世紀初頭は修復中だった建物で,その様子を再現するというこだわりは当時の取材記事でお伝えしたとおりだ。
 今回は,実際に内装のペイントや数々のオブジェクトで装飾が施された完成版だけに,以前とは比べられないほどの風景が広がっていた。中には何十人もの修道僧がおり,この中に紛れ込んでいる「顔に傷を持つ男」を探すミッションを受けると,プレイヤーは新米修道僧として潜入し,秘密裏に探し出すことになる。

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 ミッションは,先輩修道僧から生活マニュアルを受け取るシーンから始まる。本を開いてみると「朝3時に起床して,4時からは礼拝を行い,5時になると朝食を作り始める……」といった,実際に修道院で行われていた生活秩序に沿うことがプレイヤーに求められる。あまりにも厳格なスケジュールで笑ってしまうが,対象者を探すために時間を割き過ぎて,例えば与えられていた野良仕事の時間に間に合わないと,先輩修道僧から警告を受けてしまうことがある。3回の警告を受けると,修道院から放り出されてしまうのだという。
 就寝時間などでは,ゲーム内の時間を早送りする機能があるので暇を持て余すことはない。実際にどれだけ修道僧として過ごすことになるのだろうか。

 また,今回はキューマン人の砦に関するミッションで,20人程度の兵士とともに,森の中に建設された木造砦に攻撃を仕掛けるアクションシーンも紹介された。このミッションは,gamescom 2016で公開された,相手の兵士になりすまして潜入し,鍋に毒を盛って兵士の人数を削いでおく,というストーリーの続きにあたるものだ。

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 Tobias氏はPSX 2017イベント中の2日間で育てたという弓の強いキャラクターで,仲間の兵士達の背後から相手を射かけていく。
 弓はクロスヘア(照準)のようなものがなく,すべてゲームで慣れながら弓の角度と矢の飛距離を体得していくという,剣技以上にハードルの高いものだ。しかも,相手のAIは弓兵から攻撃されていると知ると戦いを挑んでくるので,常に位置を変えながら戦わなければならない。
 そのためか,ここではイギリスの長弓兵のような角度を付けた撃ち方ではなく,どちらかと言うと日本の射手のように直線的に相手を狙うスタイルで戦っていた。相手の弓兵も手強いので,枯れ草に火をつけて相手の視界を妨げるような細かい気転を利かせることも必要だ。

 ボヘミア軍もキューマン軍もミッションの進行に合わせて兵士が補充されていくが,味方がどれだけ生き残るかが,その後の戦況にも影響してくるようだ。なので,味方を肉盾にして自分だけ楽に戦うのではなく,自分が前面に出て戦うか,さもなくばTobias氏の弓スキル重視キャラのように味方をサポートする感覚でゲームを進めていったほうが良さそうだった。

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 2人の兵士が鉄杭で門を破ると,そこからしばらくはカットシーンとなり,プレイヤーキャラクターのヘンリーがボスキャラを見つけて,要塞の上に登っていく。実際には要塞というよりも,木造の納屋を急ごしらえで砦にしたような雰囲気なのだが,それがかえってリアリズムを感じさせる。
 このボスキャラとヘンリーの因縁について詳しく書くのは避けるが,さすがに敵軍のリーダーというだけあって,Tobias氏の操作を見透かしたかのようにブロックし,様々な体勢から攻撃を仕掛けてくる。これまで戦ってきた兵士とはAIの質が違うのが分かる。

 2014年初頭に110万ポンドほどのクラウドファンディングを得て,開発が続けられてきた「Kingdom Come: Deliverance」だが,その壮大過ぎるプロジェクトについては当初,完成するかどうかが半信半疑だった。また,そのリアルにこだわり過ぎたゲームが本当に楽しいのかどうかも,現時点では答えは出せない。
 とにもかくにもチェコの開発チームが生み出す,ほかのオープンワールド型アクションRPGとは異なる雰囲気の本作が,いよいよリリースに近付いたことは確かなようだ。


「Kingdom Come: Deliverance」公式サイト

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