インタビュー
PS3版「モンスターハンター フロンティアG」がいよいよ狩猟解禁。プレイヤーの傾向や運営・開発方針,さらに他機種版の展望などを開発陣に聞いた
インタビューの終盤では,これからMHF-Gを始める新米ハンターのためのアドバイスや,おすすめの武具などを両氏に解説してもらっている。PS3版やWii U版でプレイするという人はぜひ参考にしてほしい。
また,PS3版で使用できる便利アイテムセットの詰め合わせ「カシラの差し入れ」のイベントコードも掲載しているので,最後までじっくりと読み進めていただきたい。
PlayStation 3版「モンスターハンター フロンティアG」
公式プロモーションサイト
「モンスターハンター フロンティアG」公式サイト
先行体験テストのデータから見られる
PS3版テスターの傾向
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
さっそくですが,PS3版MHF-Gのサービスインに先駆けて行われた“先行体験テスト”(10月1〜7日)の手応えを教えてください。
杉浦一徳氏 |
先行体験テストには,最終的に約8万人ものプレイヤーさんに参加していただきましたので,手応えとしては十分といったところです。ちょうど時期的に「モンスターハンター4」や他社タイトルが盛り上がっていたので,事前では「正直,厳しいかな」と予想していたんです。とくにサービスイン後にデータを引き継げないという点を,プレイヤーの皆さんが気にされないかと心配していたのですが,いい結果が出ました。
4Gamer:
約8万人という数字は,どのように評価していますか。
杉浦氏:
事前の参加希望者数から考えると,見込みどおりといったところです。
4Gamer:
それでは,PS3版ならではというテスターの傾向はありましたか。
杉浦氏:
すでにサービス中のXbox 360版と比較すると,全般的に年齢層が低めで,プレイ時間の短いカジュアル層が多い印象ですね。
もちろんコアな層もしっかりいらっしゃって,たとえばXbox 360版とプレイ時間やハンターランク(HR)などを比べても,やり込み度合いに遜色はありませんでした。しかし,それ以上にカジュアル層がたくさんいたというわけです。やはりプラットフォームによって,傾向が異なるものですね。
4Gamer:
先行体験テストは途中(10月4日)から,登録すれば誰でも参加できるという事実上のオープンテストになりましたが,このタイミングでカジュアル層が増えたのでしょうか。
杉浦氏:
ええ,それも大きな理由の一つでした。約8万人のうち,4〜5割はオープン化した後に参加された方です。またオンラインゲームの先行テストというと,一般的には初日の参加人数が最も多く,日が経つにつれて右肩下がりになるものですが,今回はずっと増え続けたんですよ。そういったところからも,テストが始まる前から待機していた人より,「テスト中ならちょっと試してみようか」と参加された,カジュアル層が多かったと分析しています。
4Gamer:
なるほど。ちなみにオープン化は,テスト序盤のテスターや負荷の動向を見て判断したのですか。
杉浦氏:
そのとおりです。負荷の低い状態からスタートして,テストとしては順調だったので,最後にオープン化で一気に負荷を増やしてみようと。
また,4Gamerさんのようなメディアを通じてテストが実施されていることを,後から知った方が「参加したかったのに」と思われるかもしれません。そこで,途中からオープン化するという形で,誰でも参加できるようにした側面もあります。
PS3版サービスイン後の運営・開発方針について
4Gamer:
テスターからは,どのようなフィードバックが得られましたか。
杉浦氏:
ゲームの内容よりも,「クライアントのダウンロード時間を短くしてほしい」「会員登録手続きのストレスを軽減してほしい」といったリクエストが目立ちました。そういう部分からも,PS3版はカジュアル層が多いと感じています。と言うのも,本当にコアなゲーマーだとこうした困難を自力で乗り越えて,ゲームそのものへの意見や要望を伝えてくる傾向にありますから。
4Gamer:
公式サイトでは,そのフィードバックに関するレポートが公開されていますが,具体的にはどのような対応が行われるのでしょうか。
杉浦氏:
たとえばダウンロード時間であれば,30分強かかっていたところを短くするように改善しています。また,ゲームの内容としてもHR30,HR40の公式狩猟試験の見直しを図りました。試験に登場する「シェンガオレン」と「ヤマツカミ」はクセが強くて,モンスターの強さとは無関係なところで時間がかかることもあり,まったく情報がない状態ではまず攻略できないモンスターですが,これをMHF-Gオリジナルモンスターに変更します。試験ではあるけれど,楽しめるようになっているはずです。サービスインの時点では,そのほかにもさまざまな改善を施します。
先行体験テストにおけるHR分布図(フィードバックレポートより) |
レポートによるとテスターの約半数がHR10以下という一方で,たったの1週間でHR500以上を達成したテスターが存在するというのもスゴイですね。
杉浦氏:
ええ,実はHR999に到達した方もいらっしゃいます。こうしたコアな人がいる一方で,「無料で遊べるなら」と今回の先行体験テストに参加されたような,カジュアルにゲームを遊んでいる人もいるということでしょうね。
4Gamer:
そうなると,今後はカジュアル層に向けた運営施策が必要になりそうですが。
杉浦氏:
実のところ,その点はあまり難しく考えていません。PC版でもカジュアルな層からコアな層まで混在していましたから,PS3版はPC版に近い施策になるだろうと。Xbox 360版についてはコア層の割合が多く,サービスインから1年でPC版の平均HRに追いつきましたが,これは特殊なケースでしょう。
4Gamer:
なるほど。それでは約1か月遅れてサービスインとなるWii U版も,PC版やPS3版と同じ傾向になるとの見込みですか。
杉浦氏:
Wii U版は,まだはっきりとしたデータが出ていないのですが,PS3版よりもさらに年齢層が低めという印象です。
ちなみにWii U自体が新しい設計のハードということもあり,ローディング時間が短く,個人的にはかなり遊びやすいプラットフォームだと思っています。先行体験テスト用クライアントのダウンロード数も順調だったので,サービスイン後の盛り上がりを大いに期待しています。
4Gamer:
それでは,PS3版のサービスイン後における運営・開発方針を教えてください。
まずは誤解のないようにお話ししておきたいのですが,PS3版の移植にあたっては社内に専門チームを用意しています。ディレクターの木本が率いる企画開発チームとは別の存在ですから,移植プロジェクトの影響でMHF-Gの新コンテンツの開発に遅れが生じたり,あるいはボリュームが削減されたりという心配はありません。また,運営面でもPS3版の登場によって,PC版やXbox 360版のサービスが疎かになることもないです。その点はご安心ください。
さらに今後は移植チームの何名かが,新コンテンツをPS3版に移植していきます。それはWii U版,PS Vita版でも同じです。したがって,MHF-Gチームから人員が減ることはなく,むしろ増えていくわけです。
4Gamer:
今,お話に出たPS Vita版の進捗はいかがですか。
杉浦氏:
来年のサービスインに向けて,順調に進んでいますよ。現状では,半袖が着られるうちに間に合うかなと。
すでに発表しているとおり,PS Vita版はPS3版と同じワールド(サーバー)でも遊べる仕様です。PS3専用,PS Vita専用,そしてPS3/PS Vita混合という3つのワールドを用意しようと考えていますので,お好きな環境でプレイしていただけます。また同じアカウントであれば,PS3版のキャラクターをPS Vita版で使う,あるいはその逆も可能です。家ではPS3,外出先ではPS Vitaという遊び方ができるわけです。
4Gamer:
分かりました。ところで新世代コンシューマ機の発売が目前に迫っていますが,これからPS3版やWii U版のサービスを展開することについてはどのようにお考えでしょうか。
杉浦氏:
これまでは新しいハードが世に出たあとの数年間は,前世代のハードが成熟期を迎えています。とくにPS3は現在,国内で圧倒的なシェアを誇っていますのでまったく問題はないでしょう。
最新アップデート「G3」の反響は?
4Gamer:
PS3版ではサービスインの時点で「G3」アップデートが適用されていますが,先行して実施されたほかのプラットフォームでの反響はいかがですか。
杉浦氏:
おかげさまで,多数のハンターさんから「ようやくMHF-Gも本格稼動か」と言っていただけるようになりました。プレイヤー数などの数字も上がっています。通常,アップデートしてから2週間くらいでデイリーのログイン数などは下がっていくのですが,今回はそれが見られません。そういう意味では休眠していた方が復帰された,あるいは「モンスターハンター4」の影響で新規プレイヤーが増えているのではないかと分析しています。
先日のイベントでもお話ししましたが,MHF-Gは2014年春に実施予定の「G4」アップデートで再攻勢をかけます。とはいえ,その前哨戦にあたるG3で一定の評価を得られなければ,G4が成功する見込みはありません。G3で評価された部分をきちんとG4で伸ばしたいと考えていたので,今回の反響を受けて「ひとまずうまくいったのかな」と思っています。
バルラガル |
新モンスター「バルラガル」の評判はいかがでしょうか。
木本龍己氏(以下,木本氏):
ハンターの皆さんからは,おおむね好評ですね。「喰血竜」ということで吸血行動を主体とするのですが,これまでのモンスターには見られなかった行動が評価されているようです。
4Gamer:
バルラガル狩猟クエストの受注数はどうですか。
木本龍己氏 |
もともと新モンスターは受注数が多くなりますが,バルラガルの場合は時間が経ってもあまり数字が下がりません。これはバルラガル素材で生産できる防具が,ゲーム内の次のステップにつながる存在になっているからでしょう。
4Gamer:
アップデート実施前は,「外見がグロテスクなので,あまり人気が出ないかもしれない」という話もありましたね。
木本氏:
そうですね。しかし,実際に外見が受け入れられたかどうかまでは,分かりませんけど(笑)。
杉浦氏:
甲殻種の「アクラ・ヴァシム」に対する反響より,はるかに好評だったことは確かです。
アクラ・ヴァシム |
アクラ・ヴァシムはメインビジュアルにも気を配りました。暗闇で目だけ光らせたり……。
杉浦氏:
「ロボットアニメかよ!」って感じでしたね(笑)。でも,バルラガルの次はイベントでも発表したように「お花畑」のフィールドですから,もうガラリと雰囲気が変わりますよ。
4Gamer:
今後の発表を楽しみにしています。
これからPS3版でMHF-Gを始めるプレイヤーへ向けて
4Gamer:
PS3版で初めてMHF-Gをプレイするというハンターに向けて,本作を楽しむためのポイントを教えてください。
MHF-Gはオンライン専用ですから,マルチプレイやコミュニティが最大の特徴です。気の合う仲間を見つけて猟団を作り,猟団ポイントや猟団ランクといったシステムを使って拡張していくことを目標にするのはいかがでしょうか。また,自分一人では倒せないモンスターも仲間と協力すれば狩れるようになったり,皆で一緒に強くなっていく楽しさ,公式狩猟大会のようなランキングを競う要素があったりと,こうした仲間との協力,競争がMHF-Gの醍醐味ですね。
木本氏:
さらに定期的な大型アップデートによって,新たなモンスターやコンテンツ,武具を随時追加していきます。サービスが続く限り,どんどん新要素が増えていくというのが大きな特徴です。
とくにMHF-GはPC版から数えると6年以上,サービスを継続してきました。PS3版ではこれまでのアップデートで実装された,さまざまなコンテンツが最初から楽しめます。その圧倒的なボリュームを,順次楽しんでください。
4Gamer:
それでは,ゲームの序盤でおすすめの武具やモンスターはありますか。
エスピナス |
宣伝じゃないですけど,PS3版パッケージ(「モンスターハンター フロンティアG ビギナーズパッケージ」)の特典として収録されている武具はスタートダッシュに最適です。また,インゲームイベントで手に入る武具も,なかなかの性能で見た目も面白いので,こちらもおすすめしたいですね。
モンスターについては,やはり「エスピナス」でしょうか。MHF-Gオリジナルの中では比較的初期に実装したモンスターですが,根強い人気を誇っています。原種,亜種,希少種とそれぞれに特徴的で派手なギミックがあり,戦って面白いモンスターですよ。最初は眠っているモンスターというのもなかなかいませんし,亜種はタイミングを誤ると即死という緊張感があります。希少種は燃え盛るブレスに大きなインパクトがあって,たいへん特徴的なモンスターと言えると思います。
木本氏:
実利重視の観点からだと,HR3から挑戦できるモンスター「ゴゴモア」がおすすめです。ゴゴモアの素材で初心者ハンターにも使い勝手のいい麻痺属性の武器が作れますし,ゴゴモア自体もそれほど強くありません。まずはゴゴモアの武器と防具を揃えるといいでしょう。
次のステップとしては,HR17から挑戦できる「アビオルグ」。こちらは少し強めのモンスターですが,アビオルグの素材から作れる火属性の武器は序盤で活躍すると思います。
ゴゴモア |
アビオルグ |
また武器に関しては,狩人支援と題したデイリークエストで「エピドシス」シリーズの11武器種を提供します。これは装備すると防御力がプラスされ,斬れ味ゲージも優秀というものです。
防具はHR5から生産できる「ククボ」シリーズ,HR11から生産できる「アルル」シリーズがおすすめですね。ゲーム序盤は,これらを揃えるだけでも十分楽しめるようになっています。
(左から)「エピドシス」シリーズのガンランス,ハンマー,双剣 |
(左から)「アルル」シリーズのガンナー装備/男,同装備/女,「ククボ」シリーズの剣士装備 |
4Gamer:
そのほかの注目コンテンツはいかがでしょうか。
まずは,ゲームを始めてすぐに活用できる「ホルク」ですね。これはハンターの狩りをサポートしてくれる頼りになる相棒で,クエスト終了時にホルクが落とすことがある「学びの書」を装備させると,さまざまなスキルを付加させることができます。与える餌によって,属性が変化し,見た目も変わるといった育成要素もあります。
また,HR11になると,ほかのハンターと契約して,そのハンターをNPC「ラスタ」として狩りに連れて行くことが可能です。このラスタ契約のハードルが高いと思われる方は,契約なしでも気軽にクエストに同行してもらえる「一時契約ラスタ」というシステムもあります。
あとは,オンラインゲームですから「猟団」に加入したほうが楽しめる部分が多いですよ。今後,猟団の機能を充実させて,ベテランハンターと新米ハンターが協力する要素も登場しますので,ぜひ猟団でのハンターライフを楽しんでいただければと思います。
4Gamer:
期間限定クエストの充実も,MHF-Gならではの特徴ですね。
木本氏:
ありがとうございます。現在は週替わりで100本以上の期間限定クエストを提供しています。また,1日の受注回数に制限のある代わりに非常にお得な「デイリークエスト」は,今後,受注回数の制限を緩和する予定です。
4Gamer:
分かりました。最後に,PS3版のサービスインを記念したイベントやキャンペーンについて教えてください。
エスピナス希少種 |
オディバトラス |
HR1から狩猟可能なモンスターとして,「エスピナス希少種」(11月20日から),「オディバトラス」(11月27日から)と遭遇するチャレンジクエストを配信します。いずれも本来であれば,高HR帯でしか狩猟できないモンスターですが,MHF-Gのキャッチーな部分を一足早く体験していただこうと企画したものです。仮に討伐できたとしても各モンスターの素材は手に入りませんが,別のアイテムを報酬として提供します。MHF-Gオリジナルの強豪モンスターがどれほどのものか,ハンターの皆さんに挑戦してほしいですね。
杉浦氏:
さらに「10大イベント」と題して,過去に人気の高かった武具やグークの服,装飾品などを入手できるイベントを10本用意しました。またキャンペーンでもSCEJAさんのご協力をいただいたものや,ハンターライフコース1年分をプレゼントするなど,PS3版を盛り上げるための企画を実施しますので,こちらもチェックしてください。
4Gamer:
PS3版はもちろんですが,Wii U版,PS Vita版とすべてのプラットフォームでMHF-Gが盛り上がることを期待しています。
本日はありがとうございました。
PS3版「MHF-G」が本日狩猟解禁。「ハンターライフコース」の機能が11月27日まで無料,「10大イベント」および「10大キャンペーン」の一部がスタート
便利アイテムセットの詰め合わせ
「カシラの差し入れ」のイベントコード公開
『MHF-G』ゲーム内の特別イベントハウス「狩猟解禁記念【カシラの差し入れ】」に入室して,以下のイベントコードを入力しよう。
(※PS3版でのみ使用可能)
EGFH23PQRYYEGF
【イベントコード入力期間】
2013年11月20日18:00から
2013年12月25日の定期メンテナンス開始まで
※配信期間が変更される場合があります。
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