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今井麻美さんの誕生日を祝うリアル春香に戦慄。「アイマスタジオ」公開録音レポート
アイマスタジオで公開録音が行われるのは実に2年ぶりだが,ステージに登場した番組パーソナリティの中村繪里子さん(天海春香役)と今井麻美さん(如月千早役)は,いつも通りの軽快なやりとりでイベントをスタートさせた。
最初のコーナーは「うのより!」。いわゆる“ふつおた”,ふつうのおたよりコーナーである。ここで本日のゲスト3名,平田宏美さん(菊地 真役),原 由実さん(四条貴音役),赤羽根健治さん(TVアニメ「アイドルマスター」プロデューサー役)もステージに登場した。
最初のお便りは「中村さんから迷惑をかけられたことで一番印象に残っていたもの」。フリーダムさに定評のある中村さんが,無意識のうちにしている迷惑な行動をゲストから告白してもらおうというわけだ。もちろん,そんなエピソードが無ければ答えなくてもいいわけで,トークが盛り上がらない可能性もあったのだが,幸いにも(?),全員が何らかの形で“えりりん被害者の会”のメンバーになっていたのだった。
原さんはライブで頻繁にトークを振られること,平田さんは9周年ライブのフィナーレで中村さんのステージ捌けが遅れたあおりを食ったこと,そして赤羽根さんは床に落ちたお菓子を食べさせられそうになったことを打ち明けた。
こうした被害報告に反論する中村さん。原さんの件は,ライブで歌う順番やユニットなどの“グルーピング”を意識して,自分と離れている人に“あえて振っている”のだと説明した。
そんな細やかな気づかいも垣間見られたものの,赤羽根さんへの被害はどうフォローしようが美談にはならず,酷い話のままであった。某動画サイトのタグには“中村繪里子被害者の会”というものがあるのだが,その解説内容がさらに充実しそうな気がしてならない。
ちなみに,このお便りメールを投稿したプロデューサーが会場に来ていたのだが,案の定というか当然というか,中村さんに壇上からメチャクチャ睨まれていた。これは羨ましい限りである。
ライブツアーで歌うわけでもなく,ラジオのパーソナリティでもない赤羽根さんがどうしてここまで身体を張らなくてはならないのか。これも「ゲストに丸投げ」が“掟”となっているアイマスタジゆえの悲劇かもしれない。もし再び北海道に行くことがあれば,ぜひ赤羽根さんを帯同させてくださいと願うばかりである。
次のコーナーは「アイマストーリー」。アイマスタジオは放送開始から4年,そしてアイドルマスターは10周年を迎える歴史があるということで,ゲストが抽選箱から1枚ずつ紙を引き,そこに書かれた年代のエピソードを資料やお便りメールで振り返っていくという内容だ。
この年の4周年ライブから初めてツアーという形式になったこともあり,登壇者はやはりツアーの思い出が強く印象に残っていたようだ。それも,ステージより衣装や忘れ物,街でばったりメンバーの家族に遭遇したことなど,かなり細かい部分での思い出が多かった。また,年末に開催されたクリスマスイベント“THE IDOLM@STER 2009 H@ppy Christm@s P@rty!!”も印象深かったようだ。
次に原さんが引いたのは「2015年」。思い出を振り返るコーナーで今年を引き当てる原さんの天然ぶりには恐れ入る。今年は何と言っても10周年ドームライブが発表されたことが大事件だが,当の出演者もライブのおおまかな内容がようやく見えて来たくらいの状況らしい。そして,ここでもなぜかライブの情報が一番少ないであろう赤羽根さんがドームライブについての意気込みコメントを任されてしまうのであった。
こうしたキャラ設定の無いオーディションは珍しく,演じるのも難しいとのこと。だが,中村さんによると,アーケード版「アイマス」のオーディションも設定がないまま演じたとのことなので,アイマスにはそういう伝統があるのかもしれない。
この流れに乗って,アーケード版「アイマス」のオーディション当時の話をしたいという中村さんが気合を込めて引いた結果は,ドンピシャの「2005年」。アーケード版「アイマス」が稼働開始した年だ。
ゲームのボイス収録をしたのは2002年で,稼働するまでどうなるか分からない期間が長く,実はアイマスという企画自体がなくなる可能性もあったという。そして“つけ爪ポロポロ”“カウントダウン企画がリセット”“来訪(=勝手に訪れた)”という意味深なキーワードを交えて,当時のアイマス事情を面白く振り返っていた。
次のコーナーは,アイマスに関わる事をみんなでお祝いする「スペシャルハッピーウルトラコングラッチュレーション」。番組リスナーであれば“今井さんの誕生日(5月16日)を全力で祝うコーナー”であることは周知の事実であったが,その前に「アイマス10周年おめでとう!」「中村繪里子,一人暮らし1周年」「平田宏美,息子に新しい椅子をプレゼントしたら,かなり気に入ってくれた」という,おめでたいけどソコじゃないでしょ……という,まさに茶番(失礼)が続く。
全力の今井さん誕生日お祝いコーナーはまだまだ続く。どことなく赤羽根さんに似ている著名な特別ゲスト(バネシェンコさん,レッドフェザーマスク改めブルーフェザーマスクさん)からの強烈なビデオメッセージによる祝辞に,会場全体は爆笑が止まらないほどの盛り上がりをみせた。あまりにもハイテンションな祝辞に今井さんも「赤羽根くんがプロデューサーで良かった」と感動を隠さずに伝えた。
ここで中村さんと赤羽根さんがいったんステージから捌けていった。なんでも,今井さんが事前に,春香にお祝いをしてもらいたいというリクエストを出していたとのことなのだが,その準備ということらしい。
ステージに残るゲスト陣から「アニメーションを作るほどの手間がかかっている」という情報を得た今井さんは,ショートアニメや「アイドルマスター グラビアフォーユー!」のような3Dモデルに合わせてアテレコをするのではないかと予想していた。
だが,ステージに戻ってきたのは,なんと「今井さんをお祝いするため,画面の向こうからやって来ました」というリアル天海春香! ……というより,どうみても春香のお面を被って“偽春香Tシャツ”を着た中村さんだ。アニメやモデリングCGなんて手の込んだものではなく,ちょっと不気味な雰囲気すらある,アナログでローテクな春香が出現したのだった。
偽春香は「(今井さんの)全部の願い,叶っちゃいましたね!」と嬉しそうだが,当の今井さんは困惑を隠し切れない様子。春香が近づくと,その不気味さに逃げ出してしまう一幕も。
しかし,10年間ともに頑張ったことなどを感謝する偽春香のお祝いメッセージは見た目とは裏腹にとても真摯で,今井さんはこれからも一緒にやっていこうと返し,改めて絆を深めて,イベントも幕となった。
公開録音ならではの“ぶっちゃけ感”“カオス感”や,なぜかゲストがメインパーソナリティよりも働いてしまう番組独自のテイスト,これからはじまる10周年ライブに向けた意気込み,そしてお誕生日祝いですら爆笑と感動のコンテンツに昇華する企画力と,まさにアイマスタジオの面白さが凝縮されたイベントだったと言えるだろう。
そんな今回の公開録音イベントは昼,夜ともにDVD化される予定とのこと。本稿で伝えきれなかった部分は,ぜひそちらで楽しんでほしい。
「アイドルマスター」シリーズ公式サイト
- 関連タイトル:
アイドルマスター プラチナスターズ
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アイドルマスター ワンフォーオール
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アイドルマスター グラビアフォーユー!
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TVアニメ アイドルマスター シンデレラガールズ G4U!パック
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