インタビュー
ドラマ「アイドルマスター.KR」の配信がいよいよ日本でもスタート。「Real Girls Project」のメンバーに撮影のエピソードやCD収録など,いろいろな話を聞いた
4月11日に掲載した記事でもお伝えしたように,「アイドルマスター.KR」発のユニット「Real Girls Project」(以下,R.G.P)が,4月7日にファーストライブイベント「THE IDOLM@STER.KR 1st ST@GE in Japan」をZepp ダイバーシティ東京で行い,日本のプロデューサー達を熱狂させた。
「アイドルマスター.KR」公式サイト
デビューライブも無事に終わり,いよいよ活動が本格化してきたR.G.P。とはいえ,それぞれのメンバーの素顔はどんな感じなのか? ドラマはどのように撮影されたのか? これまでの活動は? という疑問を禁じ得なかった今日この頃。幸運にもR.G.Pのメンバー10人全員に,ドラマや今後の展開についての話を聞く機会を得たので,ここでお伝えしたい。プロデューサーの皆さんにはぜひ,本稿を読んで,配信が目前に迫った「アイドルマスター.KR」への期待を膨らませてほしい。
「アイドルマスター.KR」の撮影は氷点下の中
半袖半ズボンで行われた
イェウンさんによるとドラマの撮影開始時期は冬だったのだが,ドラマでは夏の設定になっていたため,半袖半ズボンで撮影したという。知っている人もいると思うが,韓国北部の冬は気温が氷点下になるほど寒い。外で撮影されたダンスシーンでは,とくに寒い思いをしたそうだ。
ジェインさんは,食事シーンでのエピソードを語ってくれた。撮影は,1つのシーンをいくつかのカットに分けて撮るのだが,そのことをよく把握しておらず,料理を一気に食べて監督からNGを出された。そこで今度は,気をつけようと少しずつ食べていたら,「もっとペースを上げて食べて」との指摘が入ったという。食べるスピードのバランスの難しさを身をもって知ったわけで,なんだか難しい話である。
日本語には自信あり?
次に,ドラマの見どころについても聞いてみよう。
ドラマ「アイドルマスター.KR」は,ルーキー組とデビュー組のライバルバトルを通じてR.G.Pメンバーの成長を描くことが一貫したテーマでもあるという。歌やダンスのレベルをアップし,仲間と協力して困難を乗り越え,人間としても成長していく姿は,ちょっとゲームを思わせるものがあるが,そういった部分を見てほしいとメンバーは口を揃えた。
芝居に関してはどうだろうか。ここでは,韓国語を覚えたてというタイ出身のミントさんがエピソードを披露してくれた。ミントさんの韓国語は,日常生活では支障のないレベルらしいのだが,長いセリフを言う場面では,まだ苦戦することも多い。カメラの前でしゃべることに慣れていないのも理由の1つだそうだ。そんなときはメンバーが優しくサポートしてくれるとのことで,そうした出来事を経て,メンバーとより密接な関係を作れたと嬉しそうに振り返った。
その一方で,こんな話もある。レッスンで日本語の授業も行っているR.G,Pのメンバーだが,ヨンジュさんとジスルさんは,とくに日本語の発音にはかなりの自信を持っている。そんな2人だが,ほかの人から見ると「少々難あり」というのが実際のところのようだ。
ユキカさんいわく,ジスルさんの発音は「モールス信号」のように聞こえてしまうのだとか。ジスルさん自身はハキハキしゃべっているつもりなのだが,なぜか機械的になってしまうそうで,外国語で演技をするのは(容易に想像できるが)かなり難しいことのようだ。
アニメ版「アイドルマスター」が
メンバーにもたらしたもの
続いて,ゲームまたはアニメの「アイドルマスター」の印象について聞いてみよう。
ソリさんは,合宿のときにメンバーと一緒に観たアニメ「アイドルマスター」に感動したという。アイマスといえば,アイドルのタマゴ達がトップアイドルを目指す姿が瑞々しく描かれた作品だ。アニメのキャラクターと自分達とは重なる部分があり,懸命に頑張る姿に共感を覚えたと,ソリさんは熱を込めて話した。
一方のヨンジュさんは,R.G.Pに参加するまでアイマスを知らなかったとのこと。しかし,作品に触れることによって,なぜこれほどの人気があるのか分かった気がすると話した。シナリオは感動的で,キャラクター1人1人のエピソードも面白く,R.G.Pのメンバーを思わせるところも少なくない。そのせいで,アイマスの魅力にどんどんハマっていったという。
続いて,レッスンでのエピソードについて。
唯一の日本人メンバーであるユキカさん(関連記事)はもともと運動が苦手だったこともあって,「もう,軍隊みたいでした」と厳しい練習を振り返った。ときには,体力作りのために腕立て伏せを50回しなければならないことあったという話だ。マジですか? さらにダンスレッスンでは,間違えたらメンバー全員で最初からやり直さなければならないため,間違えられない,というプレッシャーもあったとのこと。
しかし,その思いがチームワークにつながっていったとユキカさんは語る。ユキカさんは韓国語を話すとはいえ,細かい表現や流行語などはさすがに把握しておらず,ドラマ内でそういったセリフをしゃべる場面では苦労したようだ。
プロデューサーさんへ「メンバーを見守ってください」
2017年4月7日にリリースされたファーストCD「THE IDOLM@STER」(関連記事)のレコーディングについても聞いてみよう。
楽曲の収録を行ったのは約半年前(インタビューは4月5日に実施)だったのだが,初めて多数で歌うことをとても新鮮に感じたとユキカさん。「ここから私達の夢を作っていくんだ」という思いを胸に収録に臨んだことを振り返った。また,ソリさんは,収録はドラマ撮影やダンス練習の合間に行われたこともあり,スケジュールはとてもタイトだったと言う。もっと時間がほしかったとのことだが,限られた時間の中で精一杯収録できたことは,今後に生かしていきたいとも話した。
余談ながら,気になるメンバーのパーソナルカラーについての公式発表は,少々時間をいただきたいとのことだった。推しメンのカラーのコンサートライトを振りたいというプロデューサーも多いと思うが,このあたりは新情報の公開,あるいは配信の開始を待つしかないみたい。
インタビューの最後,もう一度ドラマについて話してもらった。
「アイドルマスター.KR」は当然ドラマだが,同時にドキュメンタリーの要素も合わせ持っている。トップアイドルになるため,歌にダンスに芝居にと,常に前を見て一生懸命に頑張る姿,そしてメンバー達の成長が醍醐味で,それが実際のメンバーとも密接にリンクしているという。
ドラマを楽しみながら,「ぜひメンバーを見守ってください」というのが,彼女達の思いだ。加えて,日本でアイドルを志望している女の子にドラマを通じて夢を与えられたら,こんなに嬉しいことはないと述べていた。
冒頭にも書いたように,「アイドルマスター.KR」は,Amazon プライム・ビデオで4月28日に配信がスタートする。ぜひ,彼女達の姿を見守ってほしい。というか,ホント,どういうドラマになるのか,気になって仕方がない。
- 関連タイトル:
アイドルマスター プラチナスターズ
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