インタビュー
「Rise of the Tomb Raider」開発者インタビュー。ララが挑む“初めての遺跡探検”の物語と自由度の高い戦いについて聞いた
新たな冒険の舞台は,シベリアにあると言われる幻都キッテージ。前作でサバイバーとして成長したララは,この地で初めての遺跡探検に挑み,トレジャーハンターとしての才能を開花させていく。
そんな本作の開発を手がけたCrystal Dynamicsのアソシエイト ブランド マネージャー,クリス・ジョンストン氏に合同インタビューで話を聞く機会に恵まれた。限られた時間ながら,新たな物語や戦闘について説明してもらったので,その内容をお伝えしたい。
「Rise of the Tomb Raider」公式サイト
――本日はよろしくお願いします。シリーズは2013年に発売された前作「TOMB RAIDER」でリブートされ,ララの成長が描かれました。その続編である「Rise of the Tomb Raider」はどのような物語が展開するのでしょうか。
クリス・ジョンストン氏(以下,ジョンストン氏):
リブートに関しては,ファンコミュニティの皆さんから「ララがモダンかつリアルで,共感できるキャラクターになっている」と高く評価していただきました。そんな彼女ですが,今回は初めての遺跡探検に挑みます。シベリアの過酷な環境に圧倒されつつも,それに適応して生存していく姿を描いています。
――シベリアを舞台に選んだ理由を教えてください。
ジョンストン氏:
シベリアという土地が持つ神話性,そして生き残ることが大変な環境であることが理由ですね。“サバイバル”というレンズを通して物事を描写するのが,現在のTomb Raiderですから。
――ファンに注目してほしい部分を教えてください。
ジョンストン氏:
一つに絞るのは難しいですが,何よりも冒険の舞台となるトゥーム(墓や遺跡)が増えたところですね。ストーリーモードで訪れる遺跡はもちろん,より難しい「チャレンジ トゥーム」の数も増しています。前作の発売後,「トゥームを増やしてほしい」との声が非常に多く寄せられましたので,これに応えた形です。
戦闘におけるプレイヤーの選択肢も増えました。弓矢を駆使してシューターのように戦うこともできれば,ステルスで敵に見つからないようにして切り抜けることもできます。
もちろん,サバイバルアクションも進化していますよ。我々は「Woman VS Wild」と呼んでいますが,ララが美しくも過酷な環境で生き残っていく様子を見届けてください。
――遺跡に仕掛けられた罠をパズルのように解いていくのが,トゥームレイダーシリーズの醍醐味だと思っています。今回から新たに遊んでみようという人でも大丈夫でしょうか。
ジョンストン氏:
もちろん! そのような人は「サバイバル インスティンクト」モードを活用してください。謎が隠れている場所がハイライト表示され,何をすればいいのかのヒントが得られます。
――そのサバイバル インスティンクトを使わずにクリアすると,評価が上がるのでしょうか。
ジョンストン氏:
いい質問ですが,評価には影響しません。使うも使わないもプレイヤー次第です。パズルが好きな人は,あえて使わないでクリアしてほしいですね。
――なるほど。トゥームやパズルのレベルデザインにおけるモットーを教えてください。
ジョンストン氏:
開発はトライ アンド エラーを伴う大変な作業ですが,ファンの皆さんを同様,我々もトゥームやパズルが大好きです。デザインチームも喜んで,パズルを作成しています。モットーとしては,物理的であること,環境をうまく使うこと,そして水や風など自然のさまざまな要素を利用することなどを好んでいるようです。
――確かに「Xbox One 大感謝祭 2015」に出展されていた試遊台でも,水が印象的な使われ方をしていました(関連記事)。それと同時に,水の表現やララ自身の美しさにも驚きました。
ジョンストン氏:
グラフィックス面では,表現の美しさの限界に挑戦しました。最もリアルで共感できるキャラクターを作りたかったし,Xbox Oneにおける最高の表現力を持つゲームを目指しました。
私を含むアートチームは,細かなディテールの一つ一つにまで執着心を持って仕事に取り組みました。キャラクターの髪の毛や衣服は,ゲーム内の環境に応じてダイナミック(動的)に反応します。
――衣服といえば,これまでに公開されたトレイラーでは,ララの服装がさまざまです。環境によって衣服が自動的に変化するのでしょうか,それともプレイヤーが任意に選べるのでしょうか。
ジョンストン氏:
これはいい質問ですね。ララはさまざまな服を着られるのですが,この点に関してはあらためてお知らせしますので,それまでお待ちください。
――非常に気になりますね。続いて,シリーズのもう一つの魅力である戦闘についてお聞きします。今回の作品では,どのような特徴がありますか。
ジョンストン氏:
Rise of the Tomb Raiderにおいて,ララは「トリニティ」と呼ばれる組織と敵対しています。敵の数は多く,銃やアーマーで武装していますが,真正面から戦うのもステルスで回避するのもプレイヤー次第です。
――ある局面を,どちらか好きな方法で突破できるということですか。
ジョンストン氏:
そのとおりです。ステルスで進む場合には,空き瓶や空き缶など,周囲に落ちているアイテムが役に立ちます。アイテムを投げてわざと音を立て,敵の注意がそちらに向いた隙にすり抜けるといった具合です。
ただ,敵もバカではないので,ララを探して怪しげな茂みに入ったり,ララを発見すると周囲の仲間に知らせたりします。その場にあるものが,すべてリアルに相互作用するような世界を作りたかったのです。
――ララはどのような武器で戦うのでしょうか。
ジョンストン氏:
ララは毒矢や火矢で武装し,手に入れた銃を使うことも可能です。毒矢や火矢は,サバイバルの途中で手に入れたアイテムを組み合わせて作成します。また,燃料入りのポリタンクに火を点けて投げつければ,巨大なグレネードのように爆発させることもできます。
――周囲にあるものが武器になるということですね。
ジョンストン氏:
たとえば,アーマーを着ている敵は防御力が高いものの,火矢で攻撃すると効果的にダメージを与えられます。また,複数の敵がたむろしている足元に毒矢を打ち込めば,吹き出す毒ガスでまとめて倒すことも可能です。このように,相手に応じてさまざまな武器を使い分けて戦うことになります。
もちろん,前作同様にトドメのアクション「フィニッシャー」も用意していますし,水の中に引きずり込むといった環境を利用したアクションもあります。かなり見応えがありますよ。
――それでは,今回の開発で最も苦労された点を教えてください。
ジョンストン氏:
毎回,開発には苦労が付き物ですが,今回は「ファンコミュニティの皆さんに気に入ってもらえるゲームを作る」ということを意識しました。前作で,コアとなるゲームメカニクスは確実に受け入れられるものだと分かりましたので,これをさらにブラッシュアップしました。
――最後に,日本のファンにメッセージをお願いします。
ジョンストン氏:
日頃の支持に感謝しています。発売日(11月12日)はそう遠くありませんので,ぜひともララの新たな旅を楽しんでください。
――ありがとうございました。
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Rise of the Tomb Raider (C) Square Enix Ltd. Square Enix and the Square Enix Logo are registered trademarks of Square Enix Holdings Co., Ltd. Lara Croft, Tomb Raider, Crystal Dynamics, the Crystal Dynamics logo, Eidos, and the Eidos logoare trademarks of Square Enix Ltd. All other trademarks are the property of their respective owners. All rights reserved.
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Tomb Raider(C)Square Enix Ltd. 2016. Published by Square Enix Co., Ltd.
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