舞台「龍が如く」メディア向け公開稽古の模様をレポート。キャスト陣のハマり具合と制作陣の並々ならぬ意気込みを確認できた

　2015年4月24日から29日まで，東京・赤坂ACTシアターにおいて舞台「龍が如く」の上演が予定されている。開幕を間近に控えた4月16日，メディアに向けて公開稽古が実施されたので，その模様をお伝えしよう。
　また，稽古後には舞台「龍が如く」の脚本/演出を手がける田村孝裕氏，プロデューサーの菊地 等氏，スーパーバイザーの吉田幸司氏への囲み取材が行われた。制作陣が公演にかける強い意気込みと自信をうかがえるものとなっていたので，ぜひチェックしてほしい。

舞台「龍が如く」公演概要

●開催日
2015年4月24日（金）〜4月29日（水・祝）

●上演日程/開演時間
・4月24日（金） 19:00
・4月25日（土） 13:00/18:00
・4月26日（日） 13:00/18:00
・4月27日（月） 19:00
・4月28日（火） 19:00
・4月29日（水・祝） 13:00

●会場
赤坂ACTシアター（東京都港区赤坂5-3-2 赤坂サカス内）
TEL：03‐3589‐2277（受付時間10時〜公演終演まで休演日・休館日を除く）

●キャスト
滝川英治（桐生一馬役）、佐野岳（錦山彰役）、桜乃彩音（澤村由美役）、酒井蘭（遥役）／石垣佑磨（伊達真役）／細貝圭（田中シンジ役）、芋洗坂係長（サイの花屋役）、南羽翔平（一輝役）、渡辺和貴（ユウヤ役）／大島宇三郎（嶋野太役）、秋葉陽司（寺田行雄役）、五十嵐啓輔（須藤純一役）、平田弥里（アケミ役）、加茂美穂子（麗奈役）、伊藤高史（劉家龍役）、加納幸和（神宮京平役）／陳内将（郷田龍司役）／窪塚俊介（真島吾朗役）／名高達男（風間新太郎役）

●チケット料金
S席9,500円（税込）／A席8,000円（税込）※全席指定

●チケット取り扱い
・CNプレイガイド http://www.cnplayguide.com/ryu-ga-gotoku/
・チケットぴあ http://pia.jp/t/ryugagotoku/ 【Pコード：443-115】
・ｅ＋（イープラス） http://eplus.jp/sys/main.jsp
・ローソンチケット http://l-tike.com/ 【Lコード：39600】
・赤坂ACT倶楽部 http://www.act-club.jp/
・ACTオンラインチケット http://www.tbs-act.com/

舞台「龍が如く」公式サイト

　今回，初の舞台化となる「龍が如く」。その公開稽古を通じて伝わってきたのは，出演者が各々のキャラクターをきちんと理解して，丁寧に演じようとしていること。それゆえ，イベントシーンなどの再現度はなかなかのクオリティだった。
　さらに，キャスト陣それぞれのハマり具合がハンパじゃない。先日公開されたビジュアルを見ても分かるとおり，ありがちな表現になってしまうが，ゲームの中からそのままキャラクターが飛び出してきたかのような感覚がある。まだ稽古中ということで衣装やセットは仮のものではあったが，確実にこのクオリティを超えるのであれば，本番に期待せざるを得ないだろう。筆者もファンの一人として，4月24日の開幕が楽しみになってきた。

桐生一馬（滝川英治さん），錦山 彰（佐野 岳さん），澤村由美（桜乃彩音さん）が集う，高級クラブ「セレナ」でのワンシーン

ゲームでもおなじみの桐生が逮捕され，取り調べを受けるシーン

「龍が如く」の魅力である，激しい格闘もしっかりと再現

制作陣への囲み取材

（左から）舞台「龍が如く」の脚本/演出の田村孝裕氏，プロデューサーの菊地 等氏，スーパーバイザーの吉田幸司氏

――いよいよ来週（4月24日）から舞台「龍が如く」が公開となりますが，稽古をご覧になった感想をお願いします。

田村孝裕氏（以下，田村氏）：
　かなり良い仕上がりになっていると思います。演者の皆さんと力を合わせて頑張っているので，期待してほしいですね。

菊地 等氏（以下，菊地氏）：
　顔合わせから1週間で，すでに全体的な段取りが組み上がっていたんですが，これにはビックリしましたね。これまでにも「ファンタシースターオンライン2」や「サクラ大戦」の舞台を手がけてきましたが，田村さんの演出には個人的にも期待しています。稽古の付け方もかなりのスピードでした。やはり凄いな，と。

田村氏：
　今回は登場人物が多く，舞台の展開も速いので，芝居そのものを最短距離で作っていかないといけない。あとは，ゲームの映像を使うシーンや殺陣のシーンも多いので，（そうしないと）いろいろと段取りが間に合わないんです。役者さんには非常に頑張ってもらったので，とても良い内容になると思います。

吉田幸司氏（以下，吉田氏）：
　ゲームのドラマシーンだと，ゆっくり間を取って，威圧感のある演技をしていただくことが多いのですが，舞台では生の会話のキャッチボールが行われているので，キャラクターが生き生きと描かれています。舞台「龍が如く」では，ゲームとはまったく違う魅力が見られると思いますよ。


――ゲームをプレイしている人が，思わず「ニヤリ」としてしまうシーンなどはありますか。

吉田氏：
　舞台では，すべてのキャラクターやシーンを持ち込めるわけではないので，舞台ならではのアレンジが加えられています。「このシーンで，このセリフを，このキャラクターが言うんだ！」というところもありますが，全然違和感のないものになっているのでご安心ください。驚きを感じてもらいつつ，ドラマの部分でも楽しめる内容になっています。

――キャスティングでは，どのような基準で役者を選ばれたのですか。

菊地氏：
　ルックスなどを含めて，キャラクターにどれだけハマっているかを重視しました。
　たとえば，佐野 岳さんが演じる錦山 彰。普段，佐野さんが演じているキャラクターとは，かなり感じの違うキャラクターですが，逆に舞台「龍が如く」では男くさい役を演じていただきたかったんです。
　佐野さんはオールバックとか全然しない方ですけど，最近は錦山を意識されているみたいです（笑）。こちらの期待を超える演技で，稽古も頑張ってもらっています。

吉田氏：
　私が「これくらいはしないとファンが怒るかな」と思っていたレベルを遥かに超えてしまった感じですね。撮影に立ち会ったのですが，スーツを着込んだ滝川さんを見て，桐生そのままだと感じました。背中の刺青も入っているので，そのあたりも注目してください（関連記事）。

――それでは，最後にメッセージをお願いします。

吉田氏：
　舞台「龍が如く」では，「龍が如く0 誓いの場所」の後の時間軸にある初代「龍が如く」の物語を中心に描いています。ただ，初代は10年前の作品なので，内容を忘れている方もいらっしゃるでしょう。舞台を観て，久々に初代「龍が如く」の世界を思い出していただきたいです。
　また，「0」で初めて「龍が如く」をプレイされた方にも，より「龍が如く」を楽しんでいただけると思うので，ぜひよろしくお願いします。

田村氏：
　ゲームを知らない方でも，十分楽しめる舞台を目指しています。役者さんのファンの方もいらっしゃると思いますが，そういう方がゲームをやりたくなるような作品になれば嬉しいです。

菊地氏：
　舞台では，初代「龍が如く」の物語を中心に描いていますが，「龍が如く2」以降に登場する郷田龍司というキャラクターをあえて登場させました。郷田が舞台上で，どのように物語に絡んでいくのか。これはゲームで描かれてない部分ですので，楽しみにしてください。
　上演日程がゴールデンウィーク期間中ということもあり，なかなか都合が付かないという方は，千秋楽（4月29日）をニコニコ動画で生配信します（関連記事）。ぜひそちらでご覧いただきたいですね。

舞台「龍が如く」公式サイト