プレイレポート
“戦国武将が現代兵器でUMAを撃破する”インパクトだけじゃない,戦略性と素早い判断を要求される「信長の野望 201X」のプレイレポートを掲載
本作は“信長の野望”の名前を冠しているが,ゲームの舞台は戦国時代ではなく現代の日本だ。陰陽師の末裔であるプレイヤーが全国各地の戦国武将達と協力しながら,異形の未確認生命体「幽魔(UMA)」と戦い,全国に現れた「魔境」と呼ばれるダンジョンを解放していくという内容になる。
信長が現代(というか近未来的な)兵器を携えているビジュアルをはじめとした独特の設定や世界観から,どんなゲームなのか注目していた人も多いだろう。本稿では,ゲームのシステムをあらためて紹介するとともに,スマホ版で本作の序盤をプレイしたインプレッションをお届けする。
「信長の野望 201X」公式サイト
「信長の野望 201X」ダウンロードページ
「信長の野望 201X」ダウンロードページ
部隊の編成や陣形を考えるシミュレーション要素と
パズルのような思考性を兼ね備えたバトルシステム
「信長の野望 201X」のゲーム進行は,オーソドックスなスマートフォン向けRPGのスタイルを踏襲している。手持ちの「武将」で部隊を編成し,リストアップされたほかのプレイヤーデータの中から「援軍」(助っ人)を選択。そして攻略したい「魔境」のステージを選択してバトルをしながら探索を進めていく。
各ステージに登場する敵を殲滅しながら進み,最後に待ち受けているボスを見事討伐すれば,新たな魔境が解放されストーリーが進行するという流れだ。
武将は,それぞれ異なる特徴を持つ「武芸者」「戦術家」「射撃手」「薬師」という4職業のいずれかに属していて,その特徴はバトルに大きく関係している(詳しくは後述)。まずは,基本的なシステムについて説明していこう。
バトルはターン制で,プレイヤーの「霊力」に応じたターン数の中で敵を殲滅するのが,ステージの基本的なクリア条件となる。バトルでは,3×3のパネルに配置された武将をスライドで移動させてフォーメーションを組み,攻撃可能な武将がもっとも近い敵に対して,敏捷性の高い順に攻撃を仕掛けることになる。
ただし,武将の移動は一人ずつではなく,縦横の行列をスライドさせてまとめて動かすというパズル的な操作が要求される。武将の移動は,制限時間および1ターン100回以内という制約があり,延々と操作できるわけではないので注意が必要だ。
さらに,ターンごとにパネル上に配置される「スキルマス(吉兆)」と「ダメージマス(凶兆)」が,バトルの戦略性を高めている。前者は武将の固有スキルを発動させることが可能なマスで,後者は武将がそのパネル上にいると敵の特殊攻撃などで大ダメージを受けてしまうマスだ。
そのため,ダメージマスを避けつつ味方の武将をスキルマスに配置することが戦術の基本となるのだが,先に述べたように武将の移動を行列単位で行うことと,武将の攻撃可能な範囲がからんでくるので,ゴリ押しではなかなか勝てないようになっているのだ。
なお,スキルマスはターンごとに2つずつ配置されるが,武将を配置しなければ次ターン以降に持ち越しとなり,最大4つまで蓄積される。
スキルマスが縦横斜めに並ぶなど特別な配置になって,かつそれらのスキルマスすべてに武将を配置すると「陣形」が発動する。攻撃力アップなどの有利な効果が発動するので,スキルマスをむやみに消費するのではなくメリハリを付けて,ボス戦などでは陣形を積極的に狙っていきたいところである。
幽魔には「鬼」「獣」「屍」の3タイプがあり,それぞれ特性が異なる。敵が物理攻撃に弱いのか,それとも術攻撃に弱いのかを見極めて,どの職業を主体に攻撃するかを考えていく必要がある。そのため,プレイスタイルや敵との相性などを踏まえ,職業の組み合わせとパネル上の初期配置を考えるといいだろう。
また,武将にはレベルの概念が存在し,バトルおよび「訓練」(合成)によって経験値を獲得するとレベルアップできる。武将のレアリティに応じてレベル上限も定められているが,同一武将を使うと最大20まで,特別な武将を使うと特性に応じた分だけレベル上限を引き上げられる。
そのほか武将には,攻撃力を上げる「武器」と,体力や敏捷性を高める「防具」を装備させることが可能だ。
なお,部隊編成にはコスト制が採用されているので,武将ごとに設定されたコストの合計が上限を超えないように編成を考える必要がある。コストに余裕があれば,予備戦力となる武将を3人まで選択できる。
そして本作で大きなポイントとなるのが「現代兵器」である。現代兵器は,武器や防具と同様,武将に装備して使うアイテムだ。
現代兵器を装備した武将は,バトル中に「装填カウンタ」が表示され,ターンの経過や武将の行動に応じてパーセンテージが上がっていく。これが100%になると,現代兵器を使った強力な攻撃が可能となる。
現代兵器による攻撃を発動できるのは,1ターンにつき一人の武将だけだが,装填カウンタが100%になっている武将が複数隣接していると,連鎖が発動してより大きなダメージを与えられる。つまり,ここでも武将をどう配置するのかが鍵となるわけだ。
装填カウンタが100%になったとき,装填カウンタのアイコンをタッチすると現代兵器を使用できる | |
現代兵器はメニューの「調達」から購入できる。武将の職業によって,装備できるものとできないものがある。また,現代兵器の性能は,装備している武将のレアリティに左右される。☆3以上の武将であればクリティカルヒットが発生するなど,より高い効果を期待できる |
筆者は本作をプレイして,事前の情報から予想できた以上に,戦略/戦術的要素やマネジメント要素が強いことに驚かされた。
すでに本作をプレイしている人なら分かると思うが,どの職業の武将を前中後列のどこに配置すればいいのか,敵の弱点は何なのかを考えるのは当り前。ステージを進めると,部隊の武将5人のうち誰か一人は必ずダメージを受ける状況も出てくるため,誰を犠牲にするべきか,そのあとのフォローが可能かどうかといった判断を迫られるのである。
そのうえで,受けたダメージをいかに回復するか,ダメージマスを避けながらスキルマスを有効に使うにはどうすればいいのかなど,複数の要素を踏まえてパズルのように武将を配置するには,高い思考力と素早い判断力を求められるという印象だ。
さらに,総ターン数の制限もあるので,「このターンでどれだけ敵を倒せるか」といった効率もきちんと考えながらプレイしないとクリアできないこともある。そうやっていろいろと考えることが,プレイ上の爽快感や達成感にもつながっており,かなり歯ごたえのある内容になっていると言っていいだろう。
なお,現代兵器の使用に関しては,基本的に各ステージのボス戦など最終バトルまで温存しておけばいいので,あまり深く考えなくても大丈夫なように感じられた。……あくまでも序盤に限った印象で,高難度のステージでも同じとは限らないが。
もう一つ特筆しておきたいのが,ゲーム内の要素は,進行に合わせて段階的かつ丁寧に解説がなされるため,本作は戦略/戦術的要素が強いゲームでありながら「とっつきにくい」仕上がりにはなっていないという点だ。
解説を一つ一つ振り返って,武将と敵の相性や効率的な武将の移動を意識し,陣形や現代兵器の連鎖などを活用すれば,壁を乗り越えられるようになっている。そのあたりの絶妙なバランスは,同社の代表作である「信長の野望」の名を冠しているだけあって,スマートフォン向けのRPGに形を変えてもしっかり継承されていると言っていいだろう。
“織田信長と現代兵器”というミスマッチに心惹かれた人や,スマートフォンで戦略/戦術的要素の強いRPGを遊んでみたいという人は,ダウンロードしてプレイしてみてほしい。
「信長の野望 201X」公式サイト
「信長の野望 201X」ダウンロードページ
「信長の野望 201X」ダウンロードページ
- 関連タイトル:
信長の野望 20XX
- 関連タイトル:
信長の野望 20XX
- 関連タイトル:
信長の野望 20XX
- この記事のURL:
キーワード
(C)2015 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)2015 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)2015 コーエーテクモゲームス All rights reserved.