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【PR】高速IPSパネル採用のアイ・オーの新世代液晶ディスプレイ「GIGA CRYSTA」を徹底検証。これはホンモノのゲーマー向けモデルだ
三菱電機製液晶ディスプレイの後期モデルにおける上位シリーズ「WX」で採用されたギガクリア・エンジンII。その大きな特徴は,中間調(Gray-to-Gray)の応答速度を上させ,残像感を低減するオーバードライブ処理を適用しても,ディスプレイ内部の処理遅延時間は0.1フレームで済むというところにあった。
WXシリーズでは,そんなギガクリア・エンジンIIをIPS液晶パネルと組み合わせることで人気製品となっていたが,同じ仕様を持つ製品が,このたび,アイ・オーの新シリーズ「GIGA CRYSTA」(ギガクリスタ)として,11月中旬に発売となるわけである。
三菱電機の協力を得て開発が進んだGIGA CRYSTAシリーズ
どこが同じで,何が進化したのか
そもそも,どういった経緯でアイ・オーは,三菱電機から技術供与を受けることになったのだろうか。
アイ・オーでGIGA CRYSTAの企画を担当する澤野貴史氏は,4Gamerからの質問に答える形で,次のように述べている。
そこで昨年,技術供与をいただけないかと私達から申し入れたのが,そもそもの始まりとなります」。
氏によれば,アイ・オーと三菱電機間の調整は比較的順調に進んだとのこと。「エンジニアの方々はもちろん,多くの関係者に,全面的な協力をいただくことができ」たそうだ。
ただ,そうなると今度は別の疑問も出てくる。ギガクリア・エンジンII関連技術のライセンス供与を受け,見た目も同じだとすると,何が違うのだろう?
「デザインを踏襲し,見た目にはそれほど変わらないGIGA CRYSTAですが,実際のところ,筐体は新規に設計したものになっています。
そもそものデザインがよかったことと,なるべく短い開発期間で市場投入することが目的としてあったため,デザイン自体は継承しています。しかしその一方で,RDT235WXでは23.5インチパネルだったのが,LCD-RDT241XPBでは23.8インチへ変わり,表示領域が広がりました」(澤野氏)
RDT235WXと同じユーザー体験を目指してチューン
テストで確認する「変わらないその実力」
パネルが変わったということは,表示特性も変わったということだが,この点でRDT235WXとの違いはないのだろうか。ソフトウェア開発を担当したアイ・オーの橋爪 修氏は,4Gamerの問いに対し,次のように返してくれた。
オーバードライブ時の応答速度はRDT235WXと同じ3.2msにしてあるんですが,ここもパネルに合わせたチューニングが必要で,正直,苦労しましたね」。
下に示したのは,DV MODEの「動画」に用意された「ゲーム」「テレビ」「シネマ」の映像を比較したものだ。PC版「GRID 2」を表示させた画面は,いずれも左がLCD-RDT241XPB,右がRDT235WXのものである。
結論から言うと,その色合いは若干異なる。やはり,パネルが異なる以上,完全に合わせるのは難しいということなのと思われる。ただ,比べてみると,「シネマ」を筆頭に,RDT235WXのほうは青みがかっており,それと比べるとLCD-RDT241XPBのほうが自然な色合いになっているといえるだろう。もっとも,色は調整できるので,それを踏まえると,画像の傾向は揃っている印象だ。
オーバードライブと遅延周りもチェックしてみよう。
まずは,4Gamerのロゴを並べた壁紙画像を1ドット単位で横スクロールさせ,それをカシオ製のハイスピードカメラ「HIGH SPEED EXILIM EX-FH100」(以下,EX-FH100)から240fps設定で録画したビデオデータで比較してみたい。
「モード2」では,さらに応答速度が向上するものの,ゴーストのような影が副作用として生じてしまうのも変わらずである。
遅延検証も行ってみたい。
ここでは,「LCD Delay Checker」(Version 1.4)の表示をGefen製DVIスプリッタ「1:2 DVI DL Splitter」(型番:EXT-DVI-142DL)でLCD-RDT241XPBとRDT235WXとに振り分け,その様子をEX-FH100で240fps撮影して比較する。
その結果が下の動画だ。いずれの設定においても,LCD-RDT241XPBとRDT235WXとの間に遅延の違いは認められない。RDT235WXの持つ「極めて少ない内部遅延」は,その謳い文句どおり,LCD-RDT241XPBでもしっかり実現されているというわけだ。
LCD-RDT241XPBにおけるビデオ入力インタフェースはDual-Link DVI-D×1,アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1,HDMI/MHL(バージョン1.4,Type A)×1,HDMI(バージョン1.4,Type A)×1,D×1。これとは別に,HDMI入力時以外でも内蔵スピーカーを利用できるよう,3.5mmミニピン×1およびRCA×2のアナログサウンド入力を用意している。
主要な据え置き型ゲーム機がすべてHDMI対応となった今となっては,やや古くさいビデオ入力系という印象もあるのだが,この点について澤野氏に聞いてみると,「D端子はもうほとんど使わないという意見はあるでしょうが,他社製品にはあまり搭載されておらず,また,必要とされている方がいることを私達は把握しています」との回答だった。
HDMIのニーズが高まっていることを理解したうえで,インタフェースはあえて,RDT235WXのそれを踏襲するという決断を下したのだそうだ。
LCD-RDT241XPBオリジナル要素は
使い勝手の向上を図るものが中心
前段で述べたとおり,LCD-RDT241XPBでは,RDT235WXと同じユーザー体験を目指した跡が随所に見られるわけだが,もちろん,それだけ終わったわけではない。
液晶パネル以外に,ハードウェア周りで変化はないのだろうか。4Gamerではすでに,本体前面のアルミプレートにおけるヘアラインが少し粗くなり,存在感が増したという話をお伝えしているが(関連記事),アイ・オーでGIGA CRYSTAのハードウェア開発を担当する山下俊郎氏は,4Gamerからの質問に答え,次のように述べている。
「復活」のひと言では片付けられない進化が見える
LCD-RDT241XPB。高速IPSに惹かれるなら買い
インタビューの最後,澤野氏は,次のように述べていた。
そんなLCD-RDT241XPBからは,確かに,ゲーマー向け市場に向けた,アイ・オーの強い意気込みを感じる。
正直なところ筆者は,実際にテストするまで「ギガクリア・エンジンIIの技術供与を受けたといっても,見た目もほとんど変わってないあたり,RDT235WXの単なる焼き直しなのではないか」などと失礼なことを思っていた。だが,サイズも特性の異なるIPSパネルを採用しながら,RDT235WXの表現特性を再現し,さらに,機能面や使い勝手の改善も図ってきたあたりからは,ただ「復活」と呼ぶだけだと不十分な印象も受ける。「ゲームに使える高速IPS液晶ディスプレイ」の“バージョン1.5”的な,マイナーアップデートに留まらない進化が認められる製品と評していいのではなかろうか。
高速IPSというキーワードに惹かれる人や,WXシリーズを使い続けてきた人なら,間違いなく「買い」だ。まもなくの発売を控え,店頭ではデモも始まっているので,気になったら一度チェックしてみることを勧めたい。
アイ・オー・データ機器のLCD-RDT241XPB製品情報ページ
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