仮に異なる創作物が脳裏をよぎっても,それらはだいたい“三國志シリーズのテイスト”になにかしら影響を受けていることが多いはず。じゃないとしても「真・三國無双」。結局,源泉の出どころは同じだ。
などと主語を強めた主張をしても,ゲーム界隈に限っては否定する者はそう多くないだろう。日本における三国志(ゲームの)文化というのは,それほどまでに同社タイトルに強く色づけられてきた。
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そんな「三國志」シリーズは本日2025年12月10日に,40周年記念を迎えた。この40年の間,自分が好きだったナンバリングタイトルはそれぞれ思い出せることだろう。私なら7と8である。
しかしだ。“作品ごとの関羽のイラスト”は思い出せるだろうか? あるいは「三國志V」と「三國志X」の張飛の違いでもいい。彼ら武将は毎作,同じ雰囲気ではあるが,違う姿に描き分けられてきた。趙雲の兜の白い尾がフッサフサになったのって,いつだったっけ?
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こうした疑問と40周年記念をかけて,「三國志」で武将を描いてきた,“シブサワ・コウ”ブランド CG部リーダーの亀井亮太氏,木村勇作氏とともに,一部武将のイラストの変遷を眺めてきた。
昔も今もほとんど変わらぬ者から,おじさんからイケメンに転身した者まで。歴史は古今東西の世界中にあれど,伝わり方の違いで,現代における“土台の違い”が生まれるのだと気付けた1日。
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■亀井亮太氏(写真左)
コーエーテクモゲームス
エンタテインメント制作本部
CG部 シニアエキスパート
1992年入社。「三國志V」「三國志VI」でCGディレクター。「三國志VIII」「三國志IX」「三國志X」「三國志11」「三國志12」「三國志14」で2Dパートリーダー。「真・三國無双5」で2Dパートリーダーおよびキャラクターデザインを務める。
■木村勇作氏(写真右)
コーエーテクモゲームス
エンタテインメント制作本部
CG部 シニアエキスパート
2010年入社。「三國志13」「三國志13 パワーアップキット」「三國志14 パワーアップキット」で2Dパートリーダー。「三國志 覇道」で2Dパートリーダーおよびメインビジュアル制作担当を務める。
ちなみに両名には先日,同社の歴史SLGのもう1本の大黒柱「信長の野望」シリーズを主題にしたイラストインタビューも実施した。
今回はそれもあって,イラスト制作の基本的な方針や工程などへの言及は省いている。なので,そこから気になるという人は以下の記事も読んでほしい。おそらく想像していないであろう超ボリュームの文字量に襲われるため,気持ちは鶴翼の陣にして挑むのが正なれば。
[インタビュー]武将は顔が命!? 「信長の野望」の伝統芸能“武将イラスト”の描き方を戦国絵師らに聞く(二階堂盛義の謎も判明!)
コーエーテクモゲームスの戦国シミュレーションゲーム「信長の野望」の絵は,いったいどのように描かれてきたのか? その秘密に迫るべく,“シブサワ・コウ”ブランドのデザインチーム,亀井亮太氏と木村勇作氏に話をうかがった。
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- PC:信長の野望・新生 with パワーアップキット
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- Nintendo Switch
- PS4:信長の野望・新生 with パワーアップキット
- PS4
- 企画記事
- インタビュー
- ライター:本丸猫左衛門
- カメラマン:永山 亘
「信長の野望」は史実,「三國志」は仮想?
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4Gamer:
張遼はやっぱカッコいいですねー。
木村勇作氏(以下,木村氏):
カッコいいですよねー。
亀井亮太氏(以下,亀井氏):
でも正直,張遼はこういう場であんまり挙げたくないんですよ。
4Gamer:
? なぜに?
亀井氏:
「亀井さん,そういうのはダメなんですよ」って怒られるので。
4Gamer:
??? なぜに?
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4Gamer:
ナゾめいた答えはあとで聞かせてもらうとして。今回は「三國志」40周年企画と題し,歴代の武将イラストを眺めていければと思います。
亀井氏:
分かりました。
木村氏:
今回もよろしくお願いします。
4Gamer:
よろしくお願いします。
まずはあらためて,お2人の担当タイトルから教えてください。
亀井氏:
私はシリーズ作品のうち,「三國志V」「三國志VI」でCGディレクターを,「三國志VIII」「三國志IX」「三國志X」「三國志11」「三國志12」「三國志14」で2Dパートリーダーを担当しました。
とはいうものの,思い返すと入社当時にスーパーファミコン版「三國志III」に携わり,「三國志V」以降も完全に離れたことはなかったので,これまでのタイトルにはほぼ関わってきました。
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木村氏:
私は「三國志12」のパワーアップキット(以下,PK)でシリーズに参加して,「三國志13」では本編とPKでパートリーダーをやらせていただき,「三國志14」はPKだけ。ほかには「三國志 覇道」も担当しました。
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亀井氏:
「三國志13」以降は基本,木村がメインで,私がサブの立場で進めていましたが,「三國志14」の本編は急きょ私が担当しました。
4Gamer:
いずれにせよ,過去作と直近作の中心にいるわけですね。
キャリア的には「信長の野望」と「三國志」,どちらが先でしたか。
亀井氏:
昔のことなので記憶が曖昧ですが,「信長の野望」だと思います。
木村氏:
私は明確に「三國志」ですね。
2010年の入社時,モーションチームに配属されたあと,デザインチームに異動させてもらって,最初の仕事が「三國志12 PK」でしたので。
4Gamer:
お2人はそれまで,「三国志」という題材とは縁があったんですか。
亀井氏:
私は子供のころ,NHKの番組「人形劇 三国志」を夢中になって観ていた影響で,長らく三国志のファンです。あれのラスト,みんなあまり幸せにならなかった結末がすごく思い出深いんですよね。
4Gamer:
きましたね。“シブサワ・コウ”ブランドの中年世代以降の方々に聞くとまず出てくる,人形劇の思い出。
亀井氏:
本当にすばらしかったです(笑)。
木村氏:
私は恥ずかしながら,入社以前はまったく知りませんでした。
4Gamer:
それまでの人生で,三国志との接点はいっさいなかった?
木村氏:
なかったです。もちろん存在は認知していましたが,私は西洋風のファンタジー系が好きで,ずっとそちら側に傾倒していたんです。
だから入社後に「三國志」に触れて,ドラマや映画,それこそ人形劇を見て勉強した感じです。まだ全編は視聴できていませんが。
4Gamer:
それだと「シリーズ12作品目だという三國志12の,しかもPKなる拡張版で初仕事」には,プレッシャーもあったのでは。
木村氏:
相当ありましたね(笑)。
続く「三國志13」でも圧倒的に知識が足りず,前例も把握しきれておらず,手も慣れていないという有り様で,かなり苦労しました。
ときには「キャラクター性が出てない」といった理由で,リテイク回数が20回近い武将もいましたし。
それまでにシリーズが確立してきたものと,それらをいかに崩さずにより良くしていくかの塩梅には,今でも悩まされています。
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4Gamer:
「信長の野望」と「三國志」の絵は同じチームが描いているとのことですが,この2作の制作方針などで決定的に違うことってありますか。
亀井氏:
そこはやっぱり,500年前と1800年前の違いですよね。
木村氏:
そうですね。「資料の豊富さ」が決定的に違います。
日本の戦国時代と比べて,中国の三国時代は歴史資料の絶対数に差があります。具体的には人物の姿も,武具や衣服もあやふやな点が多いので,「信長の野望」と違って資料準拠で描くのが難しいんです。
そのため「三國志」では,時代背景にある程度即しつつも,資料通りすぎなくてもいいというか。ファンタジーのラインは見極めつつ,武将イラストのかなりの割合を創作で補っています。
4Gamer:
この机に並んだ武将の外見も極論,9割は創作と考えても?
木村氏:
そうですね。実物を再現しているわけではありませんので。
ただ,三国志の舞台である現代の中国でも,映像作品などは「わりと自由にやってるな」という印象があります。
おそらく,あちらは我々よりも時代考証を深めてはいますが,2000年代以降のドラマや映画は“かなりファンタジー”で展開されていて,それを中国の方々が楽しんでいる状況です。
つまり,「三国志はちょっとファンタジーにしても許されるんだろう」といった考えから,やりすぎない範囲でアレンジしてきました。
4Gamer:
中国の若い女性層では「古代中国服(=ドレス的なもの)を貸し出すコスプレ体験型飲食店」的なものがバズっていると,うちの中国人女性スタッフが言ってたので,楽しまれ方もいろいろなようですしね。
ちなみに,武将の顔は「日本人の戦国武将と中国人の三国志武将」で,なにか造形の描き分けをしているのでしょうか。
木村氏:
なにか変えてましたっけ?
亀井氏:
いや,変えてないね。
木村氏:
ですよね。私たちは原則,「信長は日本人だから」「曹操は中国人だから」といった描き分けは意識していません。
どちらかというと「武将は人物ではなくキャラクターとして描こう」としているので,そのための表現に注力している感じです。
亀井氏:
ああでも1個だけ,「ひげの違い」はあるかもです。
例えば,戦国も三国も口周りにひげを生やす武将は多いですが,三国志武将は「口ひげを下にピーンと伸ばす表現」をよくします。下にビーンと伸びた口ひげ。肖像画とかで見たことありませんか?
4Gamer:
あります。「同(の形)」みたいな伸び方の。
亀井氏:
あの口ひげにすると,一気に三国志っぽくなるというか,分かりやすい中国的表現になるんですよね。まさにうちの諸葛亮とかも。
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4Gamer:
日本の戦国武将は全国に末裔がいたり,縁の地も多かったりで,二階堂盛義など一部表現が極まる者は日進月歩のなかで生まれども,史実には敬意を払って描いているとおっしゃっていました。
その点,三国志武将はどうでしょう? 1800年前の時代に対して,デザイン面でなにかに配慮をするなどの考えはあるのか。
亀井氏:
デザインチームに関しては,ゼロとは言いませんが,「末裔の方々に悪く思われないよう描かなければ」といった配慮はしていないですね。
木村氏:
そうですね。私も正直,ほとんど考えたことがなかったです。
国や地域,その土地や風土への敬意は心がけたいと思いますが,日々の業務ではやはり,武将たちをキャラクターとして見て描いていますので。子孫の方々にまで考えがおよんだことはなかったです。
4Gamer:
まあ,1800年前ですもんね。
日本でいったら「弥生時代の豪族に配慮しろ」みたいな話ですので,戦国時代の残り香と比べると,受け取り方は違って当然です。
となると,御社の2本柱は実のところ,「信長の野望は史実が土台」にあり,「三国志は(歴史の事象などは当然のっとりつつも)仮想が土台」にありと,エンタメとしての土台が違ってたんですね。
亀井氏:
確かに。そのとおりだと思います。
実際,木村に仕事を振るときも「ファンタジーってことで描きつつも,やりすぎないように」と指示する例があったので,「三國志」はデザイン面に関しては,仮想を土台にしていると言えます。
単純な話,どれだけ資料をあさっても出てこないものは出てこないですからね(笑)。大半は我々の創作でした。
4Gamer:
現代の記録媒体はいろいろありますが,もしかしたらの将来,日本の戦国時代もそういう見られ方になるときが訪れるのやも。
なんて未来への思索はさておき,本題に入りましょう。
「関羽」の変遷
4Gamer:
今回もいろいろと資料を用意してもらいましたが,「地方ごとのイメージ」なんてあったんですね。こういう区分けがあったとは。
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亀井氏:
そうです。雰囲気や装飾品の違いを分かりやすく区分しています。やはり中国は広いですから。気候もガラリと変わりますし。地方色の強まり方も,やっぱり日本と同じ基準ではなかったと思いますので。
4Gamer:
ゲームで見るマップも,日本列島とは縮尺が段違いですもんね。
亀井氏:
まあ,私も分かってる風なだけですが(笑)。
4Gamer:
とはいえ,これまで「呉の勢力の武将」と全体で受け取っていたのが,江南という区分で考えると,より“っぽさ”を感じます。
木村氏:
江南の武将は肌が露出気味なんですよね。
亀井氏:
そう。温暖な地域で,中原の都会的な文化圏でもないからね。
4Gamer:
それではここで,亀井さんが選出した「関羽」の変遷を見ていきます。責任者として大半と関わってきたかと思いますが,どうでしょう。
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亀井氏:
こうやって見てみると,関羽は変遷っていうか,むしろ盤石ですね。ほとんど変わってないと言っていいんじゃないでしょうか。
なかには,かぶり物が青かったころもありますが。
4Gamer:
髭の偉丈夫な雰囲気は一貫してますね。
青龍偃月刀の書き込みは後期からですが。
木村氏:
気持ち,最初のころはちょっと細めですね。
「三國志11」くらいからは,もう今の関羽って感じです。
亀井氏:
デザイン担当は作品ごとに変わっていましたが,関羽については細かなディレクションをした覚えがほぼないです。わざわざ「関羽とはこういう武将だ!」って説明をした記憶もないので。
4Gamer:
なら「次の関羽はどう書くか」はデザイナー任せに?
亀井氏:
いえ,昔はそうでしたが,最近は「信長の野望」と同じく企画チームから「今回はこんな姿でいきたいです」と提案をもらいます。デザインチームはそのアイデアをもとに,膨らませていく感じです。
木村氏:
ただ,こう見ると姿勢はけっこう違いますね。そもそも「三國志12」からは画像サイズが変わって,ポーズも強めにつけていますし。
4Gamer:
12と13はイラスト2枚仕様でしたね。
木村氏:
はい。このときは戦闘時の激しめな様子を1枚,内政時の落ち着いた雰囲気を1枚と,2枚のイラストで表現していました。
そういえば,この13の関羽は私の担当でしたが,最初は真正面の姿で描いたところ,「もっと馬に乗った関羽とか,激しい動きを出して」とリテイクを受けて,書き直しになったのを思い出しました。
4Gamer:
10年以上前の変化に今さらですが,いつの間にかゲームアイコンからキャラクタービジュアルへ,って感じの進化もありましたねえ。
自然と受け取りすぎて,逆に覚えていませんでした。
亀井氏:
このころはバストアップ表現も限界に近かったですしね。「三國志12」はプロジェクト自体も大規模だったので,武将イラストもウエストアップに変えて,A4サイズのイラストを意識したんですよ。
こういう,アートブックみたいなもので書籍化するためにも。
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4Gamer:
書籍化のための仕様変更で?
亀井氏:
まあ,狙いはゲームの高品質化で,商品化はあくまで展望の1つでしたが,当時のディレクターと「印刷時にちゃんと映える品質にしたいね」と話し合って,大きく描くことにしたんですよ。実際,12以降は毎回印刷物を発行できるようになりました。
それ以前のイラストは,300Pixelくらいだったっけな。
木村氏:
500Pixelくらいはあったんじゃないですか?
亀井氏:
そっか。でもまあ数倍は違うのは確実です。
4Gamer:
単純に,イラスト制作の労力も跳ね上がったのでは。
亀井氏:
描く領域が増えたことで作業量的には大変になりましたが,それ以前も「こんなに小さい枠で,小さいなりに表現しなくてはならない」という大変さがあったので,どっちもどっちですね。
ただ,「三國志11」まではバストアップの都合上,首から下の衣装は細部をあまり考えないで描いていましたが,ウエストアップになってからは服の構造も考える必要が出てきました。
かつてのように「あとはマントをイイ感じで垂らして完成」とはいかなくなったので,最初はかなり大変に思いましたね。
4Gamer:
「三國志12」は武将数737人。
ガンマチャートを見たくない物量ですね。
亀井氏:
そりゃもう,みんながんばるしかなかったです(笑)。
12からは武将のポーズだけでなく,背景を付けるのもいろいろと工夫しましたしね。13なんかギラギラな背景も多いですし。
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4Gamer:
それでいうと,12以前は背景色になにかルールはあったんですか。
亀井氏:
戦いを想起させる炎っぽさなど,表現的な狙いはありましたが,武将ごとに変えていこうとは考えていなかったです。目標はあくまで,「顔の肌色が映える対比を生む」ことでしたので。
キャラクターはやっぱり,顔が命ですから。背景はあくまで顔を引き立たせるものだという考え方も,名誉会長(襟川恵子氏)の教えです。
4Gamer:
説得力のあるお話で。
あと,青龍偃月刀は持たせても,刃はかたくなに見せないんですね。
木村氏:
いや,私もできれば見せたかったです。だけど青龍偃月刀は長すぎて,サイズ的にキャラクターの印象を食ってしまいかねなくて。かといって小さめに入れても,貧弱な印象を与えてしまいますし。
その結果,関羽の人物優先で刃を省いた記憶があります。
亀井氏:
印象の話だと,いつだったかの「真・三國無双」で関羽のかぶり物を外して,豊かな髪を見せるスタイルを提案したとき,中国で不評を受けたんですよ。いわく「関羽はこんな盗賊みたいな格好しない」って。
4Gamer:
何作品目かは思い出せませんが,その姿は思い出せます。
亀井氏:
アジア圏においては,関羽は武将というより神さまですからね。そうしたイメージも踏まえると,「三國志」のなかでもとくに変えるべきではない,王道の表現を続けるべき対象が関羽なんだと思います。
「張遼」の変遷
4Gamer:
お次は,木村さんが選んだ「張遼」です。
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木村氏:
私は「三國志12」と「三國志13」の間で参加して,12の張遼の絵に一目ぼれしたんです。気迫や渋みがカッコよくて。
しかも張遼は逸話を知ると,俄然カッコよく見えてくるんです。強くて頭もよく,忠義心も厚い武人の人柄が,一本芯のとおった漢って感じで。張遼も関羽との親交がありましたよね?
亀井氏:
あるね。
木村氏:
2人とも義の人ですが,張遼は関羽と近いながらもまた違う一面があって,そこに引かれました。単純に,日本人ウケする武将ですしね。
4Gamer:
「遼来遼来」(泣く子も黙る,の語源となった熟語)ですもんね。
木村氏:
この特徴的な兜も,「真・三國無双」シリーズが踏襲しましたよね。
亀井氏:
いや逆だよ?
木村氏:
え,無双からでした?
亀井氏:
そう。ほら,昔の張遼はこんな兜かぶってないでしょ。
(変化のあった「三國志IX」と「三國志X」を指して)
4Gamer:
爆発的な影響力を生んだPS2「真・三國無双2」は2001年。「三國志IX」は2003年で既存路線を踏襲ですが,「三國志X」の2004年から今の兜に。これも自然と“張遼っぽい”と受け取っていた気が。
木村氏:
9と10の間で,無双の影響が強くなったんですかね。
亀井氏:
そう。前回も「信長の野望は,戦国無双の影響を受けたか?」と聞かれましたが,「三國志」もね。受けちゃったんですよね。
ただ,これにはちょっとした逸話があって。兜を無双版に変えたとき,無双チームからちょっと呼び出されてしまいまして。
4Gamer:
最初のナゾ話の真相が見えてきました。
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亀井氏:
そのとき「亀井さん。我々のゲームはどっちも三国志ベースですが,三國志という確固たる柱があるからこそ,真・三國無双は新しいファンタジーとして成り立つんです。その柱が,こちらに寄られると困ります」と怒られました。
「真・三國無双2」は社内的にも(1プラットフォームでの)初のミリオンヒット作品で,私も体調が悪くなるほど遊び込みました。それで単純に憧れてしまい,「カッコいいからいいよね」くらいで兜をマネしたんですけど,実際に言われてからそのとおりだな,と反省しましたよね。
木村氏:
でも,張遼はその影響をずっと残してますよね。
亀井氏:
張遼はもう,このままできちゃったね。
だからこういう,武将イラストの変遷ってピンポイントな企画で張遼を挙げられると,いまだに私の胸が痛い……(笑)。
4Gamer:
良くも悪くも「真・三國無双2」は無視できない影響力だったでしょうしねえ。実際,張遼が日本で一躍人気になったのも,あれほどキャラクター性を確立させられた無双シリーズ以降でしたし。
亀井氏:
そうなんですよね。でも「そうじゃないでしょ亀井さん,そういうことやったらダメなんですよ」って,怒られた日を忘れられない。
4Gamer:
まあ,20年経ってなじんだ今は,逆に欠かせないチャームポイントになったから結果オーライということで……(笑)。
そんな因縁を抱えていた張遼ですが,イラストに関しては初期作から徐々にイケオジ化しつつ,12と13の激しめな雰囲気から一転。「三國志14」ではフラットな中間の絵を目指したんですかね。
亀井氏:
中間を狙う,って意識ではなかったよね?
木村氏:
そうですね。前提として過去作とかぶらないよう,毎回新しい姿で描こうとしていますが,「三國志14」に限っては“会話劇に似合う立ち姿”の意識が強かった気がします。
というのも,12と13ではイラスト2枚仕様で印象を描き分け,シーンごとに出し分けていたものの,場面によってはどうしても「戦時イラストが激しすぎて,会話してる雰囲気じゃない」という使いどころが生まれてしまったんです。それが開発側に「使いづらい」と言われてしまい。
4Gamer:
静かな会話中に,やる気満々の立ち絵が出てきてしまうと。
木村氏:
ええ。だから「三國志14」ではキャラクタースチルで会話劇を阻害しないよう,どちらとも取れるニュートラルな姿に戻したんです。


















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