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PS4版MMORPG「Weapons of Mythology」開発現場レポート。街並みは西洋風に変わり,コントローラで快適プレイ可能に
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印刷2015/05/25 16:00

プレイレポート

PS4版MMORPG「Weapons of Mythology」開発現場レポート。街並みは西洋風に変わり,コントローラで快適プレイ可能に

画像集 No.033のサムネイル画像 / PS4版MMORPG「Weapons of Mythology」開発現場レポート。街並みは西洋風に変わり,コントローラで快適プレイ可能に
 コンシューマゲーム機が最新世代に切り替わって1年以上が経過している。専用タイトルはまだまだ不足気味で苦戦が続くなか,PlayStation 4は例外的に好調な売り上げを続けており,他機種を一歩リードしている形だ。
 現在PS4でプレイできるMMORPGとしては,「FINAL FANTASY XIV」「鬼斬」「信長の野望 Online」の3本,MOまで入れると「真・三國無双 Online Z」を加えた4本のタイトルが存在する。5本めとして登場しそうなのが,ライオンズフィルムによるMMORPG「Weapons of Mythology」である。ゲームの概要についてはすでにサービスされているPC版と同じなので,こちらのインタビュー記事などが参考になるだろう。
 今回は,台湾取材でPS4版Weapons of Mythologyの開発スタッフから話を聞き,デモを体験してきたのでその様子をお伝えしたい。

画像集 No.004のサムネイル画像 / PS4版MMORPG「Weapons of Mythology」開発現場レポート。街並みは西洋風に変わり,コントローラで快適プレイ可能に

 最初に会社の関係を明らかにしておこう。
 XPEC Entertainmentは受託開発を主とした会社で,アートやプログラムなどで他社ブランドのゲーム開発に協力することを専門にしている。XPECは「KILLZONE SHADOW FALL」「The Last of Us」などへの開発協力でも知られているほか,最近では「FINAL FANTASY XV」の開発に参加することも発表されている実力派だ。
 一方,Gamemag Interactiveは,XPECによって作られた自社開発ブランドといった位置付けの会社である。独自タイトルとしては,「Bounry Hounds」「Sky Landers」「Tales of Brave」などがある。
 現在,両社合わせて500名ほどの社員を抱えており,そのうち220名ほどがGamemagに所属しているという。

両社のエントランス部分
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XPEC社内
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Gamemag社内。壁には社員のマグネットが貼られている
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 Gamemagマーケティング本部長であるCasper Chou氏によると,もともとのPC版ではかなり中国風なグラフィックスが目立っていたのだが,今回のPS4版では日本向けに調整したとのこと。氏は,コンシューマゲームにも詳しいスタッフのいるライオンズフィルムの協力で日本市場への進出に期待しており,日本のプレイヤーに新しい体験を提供したいと抱負を語っていた。

 開発中のゲームについては,GamemagのSamuel Huang氏がPC版とPS4版の相違点についての解説を行ってくれた。
 まず,キャラクター作成部分では,○ボタンだけで操作ができるようにインタフェースが変更されている。ゲームへのログインなどは,現在は開発中ということでPC版と似た流れになっていたが,正式サービス時にはPlayStation Networkと連動してログインすることになるという。アカウント入力なども発生しない。

 操作法についてはまとめて紹介しておこう。PS4版は標準コントローラであるDUALSHOCK 4の使用を前提に作られている。

●非ターゲット時
左スティック 移動
右スティック カメラ移動
右スティック押し込み キャラクターの向いている方向を正面にする

方向ボタン 割り当てなし

○ボタン 選択
×ボタン キャンセル
△ボタン ジャンプ
□ボタン 割り当てなし

○ボタンでいちばん近くのNPCにターゲットされる(正面優先)
×ボタンでターゲット解除

Optionボタン オプションメニューに
オプションメニュー時,タッチバッドで左右操作

●ターゲット時
○ボタン 戦闘 会話(視界内であれば遠くでも銀行が使えるみたいな)
L1/R2ボタン ショートカット群選択(8ボタンのショートカット2種を選ぶ)
R1ボタン ショートカット群切り替え(5種類)
右スティック押し込み ターゲットの方向を向く

Optionボタン オプションメニューに
オプションメニュー時,タッチバッドで左右操作

Gammag Weapons of Mythologyプロデューサー Samuel Huang氏
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 一覧を見てもイメージしづらいかもしれないので文章でも補足しておこう。
 移動や視点の切り替えは左スティックと右スティックで行うが,このあたりは一般的な3Dゲームを遊んだことがあれば戸惑うことはないだろう。
 操作はターゲット式であり,○ボタンで近くのNPCが選択される。これはショップの利用や戦闘時の敵選択で使われるもので,正面方向が優先されるようなので,普通に扱っていれば違和感を覚えることは少ないだろう。
 攻撃時のスキル選択は,ゲームパッドタイプのコントローラで問題になりやすい部分だが,方向ボタンの4つと○×△□の4つの合わせて8つのボタンに,8種類のスキルを割り当てて利用するのが基本だ。8種類の登録を1組として,画面には2組分の内容が左右に表示されており,L2ボタンかR2ボタンかで2組のうちのどちらかを選択できるようになっている。

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ボタンはこのように対応する
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 さらに,この2組ずつの登録を5セット分行い,R1キーで切り替えることも可能だ。つまり,8×2×5=80種類のスキルが登録できることになる。ちなみに,登録できるのはクラススキルのほかに,レリックスキルやアイテム,武器の切り替えなども指定できるようになっている。戦闘時に必要な操作はキーボードなしでもほぼまかなえるだろう。テストプレイした人からは,PC版よりプレイしやすいという意見も出ているとのこと。


 このあたりはスクウェア・エニックスがFFXIVでMMORPGに最適なPS4コントローラの使い方として開発した操作法とほとんど同じなので,ゲームパッドでMMORPGを遊んだことがない人でも安心していいのではないだろうか。もちろん,現状のPS4版FFXIVをプレイしている人にも違和感はないだろう。厳密に言えば,方向キー系の機能がなかったり,右スティックの使い方が多少違うのだが,スティック押し込みで視点切り替えよりはターゲットの方向を向いてくれる機能のほうが使いやすそうではある。

 FFXIVとの違いでいうと,移動の仕様にも差があり,移動方向を向いてから移動するFFXIVとは違って,Weapons of Mythologyでは,キャラクターの向きは固定のまま前後左右に移動する感じになっていた。キャラクターが正面を向いているとさほど不自然ではないのだが,横や後ろを向いているときに移動すると,斜め後ろに走り出すキャラクターには違和感を覚えたが,このあたりは今後変更されていく可能性もある。

 なお,オプションメニューには細かいメニュー操作がたくさんあるのだが,それらはOptionキーを押したあとにタッチパッドを使って選択するようになっている。簡便な操作で利用可能だ。

オプションメニューでのUI
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 戦闘操作はいいとして,PS4でどのようにコミュニケーションを取ったらよいのかという点が気になる人もいるだろう。現在PS4でのテキストチャットが開発されているところだという。キーボード対応も検討されているそうだ。すでにボイスチャットのサポートは決まっているのだが,PC版でのサポート予定はないとのことなので,最終的にどのような形で落ち着くのかに注目したい。

ゲームコントローラでの操作で出てくる円形のメニュー。なお,このメニュー表示では円がポップアップして,ぐるっと回ってから処理が進む。雰囲気はよいのだが,あまり意味がない処理に1秒くらい食われるので今後の調整課題になっているとのこと
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ペットは戦闘の補助以外にもアイテムの収集やメールのやり取りなどの機能を持っている。動物形態のペットが女の子に変身するのも特徴だ。発表会ではPS4版に移植したペットが紹介されていた
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 続いて,PC版とPS4版の画面を並べての建物の違いが示された。中国風の建物が多いPC版に対し,PS4版は西洋風の建物に差し替えられていることが一目瞭然だ。

左がPS4版,右がPC版
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 ストーリー的には東洋も西洋もない話なので,おそらくは中国市場向けに作られたPC版に対し,日本や欧米をターゲットにしたPS4版ではゲームの雰囲気を変えているわけだ。建物の差し替え以外に街並みの調整なども行われているとのこと。現状ではチュートリアルエリアと中心となる街の部分だけ“西洋化”が行われているが,今後は範囲が拡大されていくようだ。

街の真ん中にある広場は,広すぎたので建物が追加されている
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 なお,デモは同じサーバーに両機種から接続されており,PCと同一のサーバーでプレイできるということはすでに発表されているのだが,PS4のサービスと同時に同じサーバーでプレイできるようにするかどうかは現在検討中とのことであった。PC版と接続できるようになった時点で,PC版のグラフィックスも西洋風のものに変更される予定だ。また,PC版のUIも,ゲームコントローラ使用時には,PS4版と同じになるように変更される模様。

 そのほか,グラフィックス面では影の描画をリアルにするなどのブラッシュアップも行われているという。アイコンを見る限り,Unityベースで開発されているようなので,「ビルドセッティングのあの辺」と見当がつく人もいるかもしれない。PCだと対応範囲を広げるため低めに設定してあるものでも,スペックが保証されているPS4ではより的確に指定できるということだろう。
 グラフィックス以外では,キャラクターのモーションについても,PS4版では打撃感を強調する方向で変更作業が行われているという。さらに画面エフェクトと音楽も調整する予定とのこと。


 日本のプレイヤーに向けて,「現在鋭意PS4版を開発中していますが,今年後半を目標にサービスを開始する予定ですので,ぜひご期待ください」とChou氏はメッセージを送っていた。
 ちなみに,現在の進捗を聞いたところ「50%程度」と,かなり低めの数字が飛び出した。デモ中に少し不具合が出たりと,まだ安定性は高くない一方で,機能的にはほぼ動いている状態ではあったのだが。コミュニケーション部分が実装されていないことやさらなる追加要素が予定されていることで,低めの数字になったようだ。

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 PC文化を色濃く反映しているためコンシューマゲーム機ではまだまだ数少ないMMORPGだが,ゲームコントローラで快適にプレイできるとなれば話は変わってくるかもしれない。PS4での新たな一作は,基本プレイ無料のオーソドックスな3D MMORPGとして登場する予定だ。PS4ユーザーにどのように受け入れられるのかに注目しつつ,リリースに向けての追加情報を待ちたい。

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元々デパートになるはずだったビルだそうで,ちょっと変わった構造になっている部分も
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広いテラスからは観光名所である碧潭が一望できる
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テラスに隣接したカフェ

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