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ハロー!Steam広場 第146回:極寒のアラスカで何日間生き延びることができるか。見下ろし型のサバイバルゲーム「The Wild Eight」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,スイートロールを見ると盗まずにはいられない上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第146回では,ロシアのインディーズ系デベロッパEight Pointsが手掛ける,見下ろし型のサバイバルゲーム「The Wild Eight」を紹介しよう。旅客機の墜落事故からは助かったものの,極寒のアラスカで遭難することになったプレイヤーは,果たして何日間生き延びることができるだろうか。
突然のブリザードに怯えながら何日間生き延びることができるか。見下ろし型のサバイバルゲーム「The Wild Eight」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回はロシアのインディーズ系デベロッパEight Pointsが手掛ける,見下ろし型のサバイバルゲーム「The Wild Eight」を紹介しよう。
本作は,乱気流に巻き込まれた旅客機の墜落事故から生き延び,極寒のアラスカで遭難することになった生存者達を主人公にした作品だ。本作に登場するプレイアブルキャラクターは8名。探索が得意だったり資源集めが得意だったりと,それぞれが個性的な能力を持っており,プレイヤーはこれら生存者達のうち1人を操作して,生還するための糸口を探ることになる。
プレイヤーの置かれている状況を整理すると,食料はポケットの中にあったエナジーバー1つと,墜落時の衝撃で外に放り出された缶詰が数個。最低限の厚着はしているものの,終日冷え込んでいるアラスカの地ではほぼ無意味であり,時間と共にどんどん体温が奪われていく。食料となる動物を捕ろうにも道具はなく,不定期にやってくるブリザードによって,常に命が危険に晒されている状態だ。あれ,これ詰んでない?
この過酷な状況を切り抜けるためには,周囲にある木や岩といった資源を有効活用する必要がある。暖を取るために焚き火を作ったり,より効率的に資源が採取できるように斧やツルハシを作ったりなど,序盤からけっこう忙しい。
夜になれば急激に冷え込むので,墜落地点のコンテナから入手できるシェルターの中で朝まで過ごすことになるだろう。2日目には手持ちの食料が底を尽きるので,今度は食料確保に奔走しなければならない。といった感じで,プレイヤーは常にカツカツなのだ。
このカツカツな日々から開放されるには,キャラクターの各種ステータスを伸ばしていく必要がある。ステータスは「狩り」「移動」「攻撃」「防御」「採集」の5つに分かれており,各カテゴリには段階的に獲得できるスキルのようなものが用意されている。例えば「狩り」であれば,スキルを獲得していくことで骨や皮が入手できるようになり,「移動」であればダッシュができるようになるといった感じだ。このように,少しずつ出来ることが増えて,厳しかった状況が緩和されていく感覚が面白い。
ただ,本作はパーマネントデスを採用しているので,油断して足元を救われるとすべて水の泡だ。具体的に言うと,本作ではキャラクターが死亡すると最初からやり直しになるのだが,このとき苦労して伸ばしてきたステータスもすべてリセットされてしまうのだ。
荷物は死体の場所まで行って回収すればいいが,これまで伸ばしてきたステータスは取り戻せない。このショックは意外と大きく,また序盤の厳しさもあってか,人によってはかなり萎えるかもしれない。キャラクターロストに耐性のない人は,ステータスも引き継がれる「イージーモード」でのプレイをおすすめしたい。
そんな本作における最大の魅力は,8人までが参加できるマルチプレイモードだろう。マルチプレイでは,1人だと厳しかった食料や資源集めも,ほかのプレイヤーと分担して行うことができるし,1人では寂しくてたまらなかった夜もいくらか賑やかになる。そのぶん資源の消費量も増えるわけだが,やはりほかのプレイヤーと協力して窮地を乗り越えていくのは楽しい。
また,本作にはストーリーも用意されており,そもそもなぜ旅客機が墜落したのかという謎を,プレイヤーはミッションを通じて解き明かしていくことになるようだ。まだすべてが実装されているわけではないが,公式のスクリーンショットを見ると研究所のような場所も登場するようなので,今後追加されていくストーリーも楽しみである。
まだアーリーアクセスが始まったばかりの作品なので,小さなバグやワイプが気になる人は様子見することをオススメするが,歯ごたえのあるサバイバルゲームを求めているのであれば,その限りではない。鹿を追いかけ回していたら狼に見つかって襲われたり,キノコ集めの遠征中にブリザードに見舞われたりなど,死ぬときはあっさりと死ぬので,本作に挑戦する人は常に緊張感を持ってサバイバルに挑んでほしい。
「The Wild Eight」1980円(Steamストア)
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