連載
パネルを動かして運命を操れ。iOS向けパズルアドベンチャー「FRAMED」を紹介する「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」第707回
スマートフォンには相当な数のゲームが存在しているが,「じゃあ,どれが面白いの?」「そもそも,数が多すぎて好みのタイトルが探せない!」と思っている人も少なくないはず。
そんな問題を解決すべく,スタートした連載が「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」だ。話題の新作タイトルからネタ要素多めのオモシロ系まで,スマートフォンのゲームを片っ端からプレイして(ほぼ)毎日お届けする。
映画やドラマを観たりマンガを読んだりしているときに,「自分だったらこうするのに」と,物語の展開を変えたいと思ったことはないだろうか。本日の連載で紹介するパズルアドベンチャー「FRAMED」は,漫画のようにコマ割りされた画面内で登場人物達の行動を操り,物語を正しい方向に導いていくという作品だ。
文章だとイメージが伝わりにくいという人は,YouTubeに公開されている以下のオフィシャルトレイラーを視聴してみてほしい。
ゲームのルールはシンプルで,画面内の最後のパネルまで主人公がたどり着けばクリアとなり,次のステージに進めるようになるという仕組みだ。正解のルートが一つとは限らない局面も多いので,自分の納得がいくような展開に主人公を導くこともできる。ただし,誘導次第で物語の展開が無限に広がる……というほどではなく,演出の方向性を変えられるといった感じだ。
画面左上には「やり直し」ボタンが設置されているので,納得いくまで何度も挑戦できる |
シルエット調で描かれ滑らかに動く登場人物達,色遣い,BGMなど,まさに「スタイリッシュ」という表現がふさわしい |
ステージを進めると,動かせないパネルや向きだけを変えられるパネルが出現し,パネルの順番や向きをしっかりと考えながら“物語”を構築することが求められる。また,一度使ったパネルを再配置するといったギミックも登場するので,最後までクリアするには,柔軟な発想が必要になってくる。それだけに,ステージを突破できたときの嬉しさはひとしおだ。
本作は,海外で数々のアワードを受賞するなど,以前から注目されていた作品だが,その評価に違わず自信を持ってオススメできる作品だ。
筆者は初めてプレイしたとき,パネルを入れ替えて主人公の運命を変えるという斬新なアイデアには,正直舌を巻いてしまった。また,二転三転する物語から目が離せず,結末がどうなるのか気になって最後まで一気にプレイしてしまった。
アドベンチャーやパズルに長けた人なら数時間でクリアできてしまうため,500円という価格だと割高に感じる人もいるかもしれないが,個人的には,投資した価値以上の体験ができたと思っている。ぜひ続編のリリースも期待したいところである。
著者紹介:トリスター/目代将規
ゲームやアニメの書籍企画,編集,シナリオライティングや広告制作なども手がける編集プロダクション「トリスター」所属。スマートフォンならではのゲームや,一瞬で遊べてしまうゆるいゲームが大好物。好きなゲームのジャンルはRPGとアドベンチャー。“モンハン”好き。
「(ほぼ)日刊スマホゲーム通信」記事一覧
- 関連タイトル:
FRAMED
- この記事のURL:
(C)2012 Loveshack Entertainment Pty Ltd