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「ゴシックは魔法乙女」トッププレイヤー達が火花ともみじを散らした第2回大会の決勝をレポート。熾烈なケツ炙りの果て,奇跡の優勝が訪れた
会場となった神奈川県・タイトーステーション 溝の口店のイベントスペースMEGARAGEには,ゲーム内の予選でハイスコアを記録した選手達が集結。イベントMCを務めるエレキコミックの今立 進さん,解説を務める前大会優勝者であるサマイゴン氏と,「ごまおつ」に楽曲提供や歌劇版への出演などで関わるバイオリニストの星野沙織氏,そして「ごまおつ」制作総指揮の池田恒基氏による実況のもと,激しいバトルを繰り広げた。
ナマ決戦の前半は4チームによる団体戦で,純粋な勝ち星の数ではなく勝利によって得たポイントを競うというルールで行われた(先鋒戦:1点,中堅戦:2点,大将戦:3点)。
■団体戦出場チームおよび選手(敬称略)
★TENNRIN☆ 〜天輪 トバルーム〜(予選1位)
なめっこー
yu-ki
SHINTOBA
バックショット魔界(予選2位)
simiraaaa
うんぽぴん
CUT
549-2(予選3位)
らねこ
なみき
陰蜂
ばーちオールスターズ(予選4位)
M.C
おがっち
ばーち
準決勝第1戦の組み合わせは“★TENNRIN☆ 〜天輪 トバルーム〜”対“バックショット魔界”。前者は予選2位通過のyu-ki選手,後者は予選1位通過のsimiraaaa選手が所属しているため実力は伯仲しており,かつ前者は近年になって頭角を示してきたプレイヤー達のチーム,後者は過去の大会でも実績のあるベテランプレイヤー達のチームと,対象的でもある。
なめっこー選手とCUT選手による先鋒戦は,互いに1ミスしながらのシーソーゲームをCUT選手が制する。SHINTOBA選手と,うんぽぴん選手によるタイムスコアアタックルールでの中堅戦は,危なげない動きでSHINTOBA選手が勝利。とくに“ケツ炙り”でスコアが左右される真少年編“プルメリアの願い”ステージをベースとした,yu-ki選手とsimiraaaa選手による大将戦では,終盤の中ボス戦でケツ炙りを限界まで攻めたyu-ki選手が一枚上をいき,勝利を収めた。
ケツ炙りとは,特定のショットで利用可能なテクニックで,自機の後方に展開される“攻撃力は低いが連射力が高い”という攻撃判定で大量の得点アイテムを発生させるものだ。もともとは「怒首領蜂大往生」の一部プレイヤー間で使われ始めたコンボ稼ぎのテクニックおよびスラングだったが,今日では「ごまおつ」のオフィシャルでも使用されるワードとなっている。なお,埼玉県には平安時代の公卿・坂上田村麻呂が悪龍を退治したとの伝説にまつわる“けつあぶり”(もしくは“しりあぶり”)という季節の行事があり,それに由来する護摩(ごま)修行も岩殿観音正法寺で6月に行われているそうだが,まったく関係ない。
第1戦から決勝戦かと見まごうほどの激突が繰り広げられたが,戦いはまだまだ続く。準決勝・第2戦の組み合わせは“549-2”対“ばーちオールスターズ”。陰蜂選手とM.C選手による先鋒戦では陰蜂選手が攻めたプレイを見せるも,イービルプラントへ撃ち込みにいったときザコに激突してしまったのか,派手な画面演出エフェクトの発生中にミス。M.C選手もボス戦で被弾するが,逃げ切って勝利する。らねこ選手と,ばーち選手による中堅戦は,ばーち選手がスコアを伸ばしたうえ,らねこ選手が被弾したため難なく勝利。なみき選手と,おがっち選手による大将戦は,解説から「カトレアのケツが火を吹いてますね」や「炙れるところをケツで取る」といった発言が飛ぶほどの熾烈なスコア争いとなったものの,おがっち選手が終盤で被弾。なみき選手がボス戦で被弾しながらも逃げ切りに成功した。
獲得ポイントは3対3のタイということで,3戦のスコア合計による判定で549-2の決勝進出となった。ただ,大将戦のスコアが他2戦と比べて言葉通り“桁違い”に大きいため,池田氏からは「(やってみたら)だいぶエグかったですね」というコメントも飛び出した。今後の大会では異なるルールが適用されるかもしれない。
バックショット魔界とばーちオールスターズによる3位決定戦の,CUT選手とM.C選手による先鋒戦は,全体的に好調なスコア稼ぎを実現したうえ宝箱での稼ぎを完璧にキメたCUT選手が勝利。うんぽぴん選手とばーち選手による中堅戦は,互いに攻めの姿勢となっての接戦をうんぽぴん選手が制する。simiraaaa選手とおがっち選手による大将戦では,おがっち選手が序盤で被弾し,それによって生じたリードをsimiraaaa選手が手放さないままボスを撃破。バックショット魔界が3位の座に輝いた。
決勝戦は★TENNRIN☆ 〜天輪 トバルーム〜対549-2。なめっこー選手と陰蜂選手による先鋒戦は,素点を重視する前者と,コンボを重視する後者という異なるプレイスタイルの激突となったが,道中のスコアは極めて僅差。ボス戦でミスをするか否かで勝敗が決まるというシチュエーションの中,陰蜂選手が逃げ切って勝利を収めた。SHINTOBA選手とらねこ選手による中堅戦は,らねこ選手がラブマックスでのイービルプラント破壊を逃してしまったうえに被弾し,安定のプレイを見せたSHINTOBA選手が勝利。
yu-ki選手となみき選手による大将戦では,yu-ki選手が中盤で被弾しカウンタの上がったコンボを切らしてしまうという手痛いミスをするが,終盤でなみき選手も被弾。リードしているがこれからの稼ぎが見込めないなみき選手と,それを追いかけるyu-ki選手という形で突入したボス戦は両者ともに被弾し,道中の順位そのまま,なみき選手が勝利。優勝は549-2,準優勝は★TENNRIN☆ 〜天輪 トバルーム〜という結果になった。
団体戦の終了後,エキシビションマッチとして行われたのが,549-2メンバーとサマイゴン氏による,「ごまおつ」の新システム“アリーナバトル”の実演プレイだ。アリーナバトルは「ごまおつ」初の直接的なPvPコンテンツで,2〜4人のプレイヤーが互いに妨害しあいながら,目標スコアを目指すというもの。妨害攻撃を受けてはサマイゴン氏が「許さんぞ!!」と絶叫した試合は,粛々と稼ぎを進めた陰蜂選手が1位でゴールした。
アリーナバトル第1戦は全プレイヤーが同一のデッキを使用したが,今立さん,サマイゴン氏,星野氏,ケイブのしたっぱ氏による第2戦では,それぞれ別構成のデッキを使用。サマイゴン氏が1位なのは順当だが,「コンボ数がお手軽かつ鬼畜的に上昇」(公式のショット紹介動画より)するハイパーレーザーを使った今立さんが2位に食い込み,ショット選択の重要性を見せてくれた。
■個人戦出場選手(敬称略)
simiraaaa
なめっこー
おがっち
うんぽぴん
陰蜂
ちゃんたけ
やみくろ
UMA
なみき
SHINTOBA
KGR
Bグループでは,陰蜂選手,やみくろ選手,UMA選手,ゲーセンミカドの配信でもおなじみのシティコネクション・ちゃんたけ選手が激突。第1試合はコンボ重視の陰蜂選手と素点重視のちゃんたけ選手が接戦を繰り広げるも,宝箱エリアで一気にスコアを伸ばし,最終的に6000万点超えを記録した陰蜂選手が勝利した。しかし第2試合では陰蜂選手が最初の中ボス戦で被弾。中盤ではやみくろ選手がスコアの延びを見せたが,独走状態となったちゃんたけ選手が勝者となり,合計点首位で準決勝戦に進出した。
Cグループは,なみき選手,SHINTOBA選手,KGR選手の3名による対決。もう1名,XX乖XX氏もエントリーしていたのだが,諸事情により大会への参加を辞退している。第1試合はコンボ重視のなみき選手が,素点重視のSHINTOBA選手とKGR選手にリードしたうえ,宝箱での稼ぎを延ばしきって勝利。しかし第2試合では攻めすぎたか,なみき選手とSHINTOBA選手が中盤の中ボス戦で被弾。安定性重視でジワジワと攻めてきたKGR選手がトップに躍り出るが,終盤にKGR選手も被弾する。全員がほぼ横並び状態にリセットされて突入したボス戦では,SHINTOBA選手とKGR選手が再度被弾し,安定を取ったなみき選手が勝利を収めた。
シューティングゲームは,有観客でのスコアアタックはそれほど珍しいものではないが,他プレイヤーと並走しながらのスコアアタック対決というシチュエーションは稀だ。本大会のようなシーンでは格闘ゲームのそれに近いメンタルコントロールが必要となるが,「第1試合の勝者が第2試合を落とす」や「一度持ち崩すと被弾が連続する」といった状況が連続したあたり,そこは「ごまおつ」のトッププレイヤー達にとってウィークポイントだったようだ。次の大会では,そこの鍛錬が勝敗の決め手になるかもしれない。
準決勝第2試合は,ちゃんたけ選手と,なみき選手の激突。両者は合意のうえ,使用ショットにバックショットを指定した。これは自機前方には弱い直進弾しか撃たないものの,後方に2WAY(ラブマックス時は4WAY)を発射し,こと難度Deathにおいては画面下で撃ち返し弾の紫岩を出現させて厄介な状況を作り出す,やらなくていいことを全力でやるタイプの非常に使いにくいショットだ。使用ショットにノミネートされていること自体,ネタ以外の何物でもないのだが,両選手はこれを使って正々堂々と実力勝負をすることに決めたわけだ――戦いのステージを“芸人枠”へとシフトさせて。
そんな試合の模様は完全な泥仕合。さっぱり延びないスコア,ぜんぜん撃破できない敵,被弾によってブツブツ切れるコンボ。しかも使用ショット固定=使い魔が1体のみなのでHPが低く,ちゃんたけ選手は終盤で立て続けに被弾してしまい,ナマ決戦唯一の道中ゲームオーバーとなってしまう。なみき選手は辛くもボス撃破まで完走し,シューターとして,かつ芸人として,ちゃんたけ選手を凌駕した。
準決勝敗退となったsimiraaaa選手とちゃんたけ選手による3位決定戦は,ちゃんたけ選手がイービルバルーンの処理に手間取っているうちに後方からの敵弾を浴びてミス。優勢となったsimiraaaa選手だが,大型敵出現時の撃ち込みでタイミングを読み違えてキューブに激突してしまう。ボス戦突入段階では,最初のミス以降順当にコンボを伸ばしてきたちゃんたけ選手が圧倒的な優勢に。simiraaaa選手は大差を覆せず,ちゃんたけ選手が3位入賞となった。
続く第2試合のステージは,本編“真少年編”の最終ステージである“力を合わせて”がベースとあって,トップクラスの難度&長丁場だ。なめっこー選手は名誉挽回とばかりに攻めた稼ぎを見せるが,こちらでもケツ炙りでの稼ぎ中に後方からの弾を浴びてしまう。一方のなみき氏は,高精度な稼ぎプレイを見せながらも無被弾のままボス戦まで進行。団体戦とあわせてのダブル優勝を確定させたうえ,ボスを撃破しての最終スコアが5億4979万23点……つまり549(ゴシック)百万点台で優勝という,奇跡的なゴールインを見せてくれた。
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